2026年11月3日(火) | 朝夕刊エディション
La Liga Journal & Media Analytics EL CLÁSICO DIARIO エル・クラシコ・ディアリオ | スペイン現地報道・定点観測ジャーナル

ラ・リーガ / 第9節 / サンティアゴ・ベルナベウ / U-NEXT・DAZN / 2026年10月19日(月)

レアル・マドリード 対 セビージャFC

レアル・マドリード 4-1 セビージャFC

ほかの公式ハイライト: DAZN Japan(6:54)

試合前の節プレビュー動画も見る

この試合のコンテンツ(4)タブで切り替えて読めます

試合サマリーと得点経過

大会・節: ラ・リーガ EA Sports 第9節日時・会場: 2026年10月18日、サンティアゴ・ベルナベウスコア: レアル・マドリード 4 - 1 セビージャFC得点者:

  • レアル・マドリード: アルダ・ギュレル(29分)、キリアン・エムバペ(37分、63分・PK)、ヤン・ディオマンデ(82分)
  • セビージャFC: マヌ・ブエノ(80分)

伝統のクラシコを1週間後に控えたサンティアゴ・ベルナベウで、レアル・マドリードが圧倒的な攻撃力を披露し、セビージャFCを4-1で退けました。試合序盤は審判の判定を巡る緊迫した空気が漂い、前半23分にはアルダ・ギュレルとペケの競り合いで肘打ちが疑われる判定(お咎めなし)が大きな議論を呼びました。しかし、激しい物議を醸すなかでもレアル・マドリードは個の圧倒的なクオリティで試合を支配し、前半のうちに2点のリードを奪うと、後半も手堅い試合運びで突き放しました。セビージャも後半に交代策で反撃の糸口を掴み1点を返したものの、白熱した展開の末にレアル・マドリードが勝ち点3を手にしました。

【各得点シーンの詳細】

  • 1-0(前半29分: アルダ・ギュレル)起点: 左サイドで起用されたヤン・ディオマンデが、仕掛けからセビージャ守備陣を引きつけて中央へマイナスのパスを送ります。経由: ペナルティエリア正面で待ち構えていたアルダ・ギュレル。仕上げ: アルダ・ギュレルはパスを受けると、左足をダイレクトで一閃。鮮やかな弧を描いたシュートは、相手GKオディッセアス・ブラホディモスの伸ばした手も届かないゴール右上の隅へと吸い込まれました。直前の判定トラブルからわずか数分後、自らの左足で試合を動かす鮮烈なゴールとなりました。
  • 2-0(前半37分: キリアン・エムバペ)起点: GKティボー・クルトゥワのビルドアップから右サイドへ展開し、ジュード・ベリンガムがエリア前でボールをコントロール。経由: ジュード・ベリンガムがおしゃれなヒールパス(タコーネオ)で中央へ流すと、キリアン・エムバペが背中で相手DFを背負いながら受けます。仕上げ: キリアン・エムバペは流れるようなターン(ルーレット)で相手DFキケ・サラスを交わしてエリア内に侵入。飛び出したGKオディッセアス・ブラホディモスの動きを冷静に見極め、右足でゴール隅へと流し込みました。
  • 3-0(後半63分: キリアン・エムバペ・PK)起点: 中盤でボールを持ったヤン・ディオマンデが、相手ディフェンスラインのギャップを射抜く精度の高いスルーパスを供給。経由: 鋭い出だしで抜け出したキリアン・エムバペが、カバーに入ったアンドレス・カストリンの背後を横切るコースで入れ替わり、エリア内で倒されてペナルティキックを獲得します。仕上げ: キリアン・エムバペ自らがキッカーを務め、相手キーパーの逆をついて中央へふわりと浮かせる「パネンカ(チップキック)」を成功させ、リードを3点に広げました。
  • 3-1(後半80分: マヌ・ブエノ)起点: セビージャが前線から果敢にハイプレスをかけると、レアル・マドリードの自陣ビルドアップでキリアン・エムバペのパスミスを誘発。経由: こぼれ球を奪った途中出場のルカス・スタシンが、すぐさまエリア前のマヌ・ブエノへお膳立て。仕上げ: マヌ・ブエノはペナルティエリア手前から落ち着いて左足を振り抜き、低く鋭いシュートをファーポストの際へ叩き込んで一矢を報いました。
  • 4-1(後半82分: ヤン・ディオマンデ)起点: 失点直後、左サイド深くまで進入したヤン・ディオマンデが自らボールを保持。経由: ヤン・ディオマンデはスピードとステップで対峙したホセ・アンヘル・カルモナをあっさりと抜き去り、内側へカットイン。仕上げ: ヤン・ディオマンデはペナルティエリア左から思い切り良く右足を振り抜き、強烈な弾道でゴール近道を打ち抜きました。GKオディッセアス・ブラホディモスの手を弾いてネットを揺らす圧巻のソロゴールで、勝利を決定づけました。

両チームのスタメンと交代

ホーム: レアル・マドリード(4-2-3-1)

  • GK: ティボー・クルトゥワ
  • DF: フェデリコ・バルベルデ、イブラヒマ・コナテ、ディーン・ハイセン、マルク・ククレジャ
  • MF: アルダ・ギュレル、オーレリアン・チュアメニ、ジュード・ベリンガム
  • FW: エンドリッキ、ヤン・ディオマンデ、キリアン・エムバペ

主な交代:

  • 70分: エンドリッキ OUT → ブラヒム・ディアス IN
  • 70分: ジュード・ベリンガム OUT → ベルナルド・シウバ IN
  • 78分: アルダ・ギュレル OUT → エドゥアルド・カマヴィンガ IN
  • 85分: フェデリコ・バルベルデ OUT → エデル・ミリトン IN(長期負傷からの復帰)
  • 85分: キリアン・エムバペ OUT → カルロス・エスピ IN

アウェイ: セビージャFC(4-2-3-1)

  • GK: オディッセアス・ブラホディモス
  • DF: フアン・イグレシアス、アンドレス・カストリン、キケ・サラス、ガブリエル・スアソ
  • MF: リュシアン・アグメ、ユスーフ・フォファナ、ルーベン・バルガス、ペケ、フェリックス・コレイア
  • FW: ロビー・ウレ

主な交代:

  • 46分: ルーベン・バルガス OUT → チデラ・エジュケ IN
  • 56分: ペケ OUT → マヌ・ブエノ IN
  • 56分: ロビー・ウレ OUT → ルカス・スタシン IN
  • 73分: フアン・イグレシアス OUT → アルフォン・ゴンサレス IN
  • 73分: フェリックス・コレイア OUT → ホセ・アンヘル・カルモナ IN

戦術・采配のポイント

レアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョ監督は、数日後のチャンピオンズリーグ(ライプツィヒ戦)や翌週のクラシコを見据えつつも、中盤の構成力を大きく高める巧みな采配を見せました。最大のポイントは、キャプテンのフェデリコ・バルベルデを本職の右サイドバックに配置し、中盤の指揮官としてアルダ・ギュレルを復帰させたことです。内側に絞る偽右ウイングとして起用されたエンドリッキに対し、バルベルデが圧倒的な推進力とオーバーラップで奥行きを提供。さらに中盤中央でアルダ・ギュレルがゲームメイクに専念することでチーム全体のポゼッション精度が劇的に向上し、ジュード・ベリンガムの負担を軽減して果敢なエリア侵入を引き出しました。

また、出場停止のヴィニシウス・ジュニオールに代わり左ウイングに抜擢された19歳のヤン・ディオマンデの起用が大当たりとなりました。ヤン・ディオマンデは圧倒的な1対1の突破力でセビージャの右サイドを崩壊させただけでなく、後方のマルク・ククレジャを助ける献身的な守備走破を披露。モウリーニョ監督の「功績主義」に応えるパフォーマンスで1ゴール1アシストを記録し、今世紀のレアル・マドリードにおいて19歳338日というクラブ最年少での1試合得点&アシスト記録を更新しました。

一方、セビージャFCのルイス・ガルシア・プラサ監督は、離脱明けで本調子に遠いルーベン・バルガスを先発に起用したものの、前半はレアル・マドリードの強い圧力と判定への焦燥感から攻撃の形を作れずに苦戦しました。しかし、ハーフタイムにチデラ・エジュケを投入すると流れが一変。チデラ・エジュケが左サイドで果敢に仕掛けて相手を押し込み、56分に投入したマヌ・ブエノとルカス・スタシンが追撃ゴールを演出するなど、交代策自体は高い効果を発揮しました。セビージャは後半にポゼッションを高めて決定機を作り出しましたが、前半に生じた2点差とレアル・マドリードの個の決定力の前に対抗しきれませんでした。


現地メディアの選手採点・評価比較

スペイン現地各紙(MARCA, AS, SPORT, Mundo Deportivo, El Desmarque, Estadio Deportivo)の選手評価や採点では、試合の圧倒的な主役たちと判定の是非を巡ってメディア間で明確なコントラストが見られました。

  • アルダ・ギュレル(レアル・マドリード): MARCAやEl Desmarque、Mundo Deportivoなどのマドリード系・全国紙メディアは、中盤のゲームメイカーとしてチームの展開力を引き上げ、見事な先制ミドルシュートを決めたプレーを大絶賛しました。一方、バルセロナ系のSPORTやセビージャ地元のEstadio Deportivoは、前半23分にペケへ見舞った肘打ち行為(一発レッド相当と主張)がお咎めなしとなった点を猛烈に批判。「判定に救われた勝利」「VARの不可解な不介入」と厳しい視線を向けました。
  • ヤン・ディオマンデ(レアル・マドリード): 現地全紙が満場一致で最高レベルの絶賛を贈りました。MARCAは「ヴィニシウス・ジュニオールの不在を感じさせないどころか、守備でのハードワークと攻撃の攻守両面でそれ以上の効果をもたらした」と称賛。SPORTやMundo Deportivoも、その圧巻のスピードと1対1の強さを評価し、19歳での大活躍に高い点数を与えています。
  • キリアン・エムバペ(レアル・マドリード): ルーレットからの勝ち越し弾とパネンカでのPK成功により、得点源としての勝負強さが高く評価されました。MARCAは「加入後最も美しいターンの技術」と称え、チームの主砲としてリーグ戦9ゴール目に達した決定力を強調しています。
  • チデラ・エジュケ&マヌ・ブエノ(セビージャFC): セビージャ側では、途中出場でチームを活気づけたチデラ・エジュケとマヌ・ブエノに高評価が集まりました。SPORT(両者7点満点中)およびEstadio Deportivo(両者6〜7点)は、チデラ・エジュケがククレジャを何度も突破して生み出した推進力と、若いマヌ・ブエノの冷静な奪球・ゴールセンスを「敗戦の中の大きな光明」と評価しています。
  • 審判団への評価: メディアを問わず、マテオ・ブスケツ・フェレール主審およびVARのクアドラ・フェルナンデスの判断に対しては批判的なトーンが目立ちました。SERラジオの元審判エドゥアルド・イトゥラルデ・ゴンサレスによる「32台ものカメラがあるスタジアムで明確な映像が提示されないのは大会として情けない」という怒りのコメントを多くのメディアが引用して報じています。

試合後の監督・選手コメント

ジョゼ・モウリーニョ(レアル・マドリード監督):「最初から最後まで試合をコントロールし、高いクオリティのゴールを決めることができた美しい勝利だ。相手を尊重しつつ、良いフットボールを展開できた。判定の件についてルイス・ガルシア・プラサ監督の発言に反論するつもりはないが、私やスタッフ、アナリストが保有するすべての映像を見返しても、何が起きたのか確認できる映像は一つもなかった。もし自分たちに有利な誤審があれば正直に認めるが、存在しない映像についてこれ以上語る必要性を感じない。今はクラシコのことなど頭になく、水曜日のライプツィヒ戦(チャンピオンズリーグ)の勝利だけに集中している」

ルイス・ガルシア・プラサ(セビージャFC監督):「11対11であればレアル・マドリードの勝利に異論はない。しかし、私たちは25分から11対10で優位に立つはずだった『もう一つの試合』を完全に奪われた。ペケはハーフタイムに顔を叩かれたと言っていたし、見返しても完全なレッドカードだ。なぜVARが機能しないのか。私たちが勝って、クラシコを前に勝ち点差が9に開くのを恐れたのではないかとさえ思ってしまう。判定によって試合の前提そのものが壊されてしまったことが残念でならない」

ディーン・ハイセン(レアル・マドリード選手):「僕たちは自陣からのビルドアップという強みを存分に発揮できた。失点シーン以外は守備陣も非常にソリッドで、チームとしてまとまって戦えたと思う。アルダ・ギュレル、キリアン・エムバペ、ヤン・ディオマンデのクオリティは言うまでもなく圧倒的だ。そして何より、6ヶ月の長い怪我から復帰したミリトンと一緒にピッチへ立てたことが本当に嬉しい」

フアン・イグレシアス(セビージャFC選手):「僕たちは全力を尽くして戦ったが、試合は判定によって決められてしまった。前半のアルダ・ギュレルの行為はハーフタイムに映像で確認したが、どう見ても明確なアグレシオン(加害行為)だった。審判に説明を求めようとしてもカードで威嚇されるだけで対話すら許されない。自分たちがこのスタジアムでどのような扱いを受けるか、最初から分かっていたことかもしれない」

キケ・サラス(セビージャFC選手):「試合の流れを完全に変えてしまう決定的なプレーだった。アルダ・ギュレルがペケに対して肘を狙って振り下ろした様子は明らかだった。なぜVARでチェックすら行われないのか理解できない。僕たちが求めているのはただのリスペクトと、フェアな判定だけだ」

レアル・マドリード 対 セビージャFC の背景データ

順位

順位クラブ試合勝分負得失差点直近
3 レアル・マドリード 11 9 0 2 28 10 +18 27 WWWWL
6 セビージャFC 11 5 2 4 17 19 -2 17 LWLDL
順位表全体を見る
両クラブの前後日程を見る