フラン・ガルシア獲得の正式発表と契約詳細
ファクンド・ベルナルに続く今夏2人目の補強として、レアル・マドリードから左ラテラルのフラン・ガルシアの獲得が正式に決定した。水曜日の昼にセビリアのサンパブロ空港に到着した彼は、メディカルチェックと最終手続きを済ませ、2030年6月30日までの4年契約にサインした。
移籍金は固定300万ユーロに加えてボーナス100万ユーロという破格の条件であり、ベティスは選手の保有権の50%を獲得している。この契約にはレアル・マドリード側の買い戻しオプションは含まれておらず、将来的に他クラブへ売却された場合の利益は両クラブで折半される形となる。
また、契約解除金は5000万ユーロに設定された。今年の1月の移籍市場で、プレミアリーグのボーンマスが彼に対して3000万ユーロのオファーを提示していたことを踏まえると、ベティスにとっては非常に優れたビジネスとなった。
(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
異例の背番号11を選択したフラン・ガルシア
フラン・ガルシアは、セドリック・バカンブが空けた背番号「11」を着用して新シーズンに臨む。現在空いている背番号には、チミー・アビラの「9」、リカルド・ロドリゲスの「12」、アドリアン・サン・ミゲルの「13」、そしてソフィアン・アムラバト(復帰の可能性あり)の「14」があったが、彼はあえて11番を選択した。
ベティスの歴史において、背番号11は特定の選手に固定されることのない「流浪の番号」として知られている。固定背番号制になる前はルイス・デル・ソルやエドゥアルド・アンサルダ、ガブリエル・ウンベルト・カルデロン、ロベルト・ヤルニらが着用し、固定制導入後はアルフォンソ・ペレス・ムニョス、デニウソン、マルク・ゴンサレス、クリスティアン・テージョ、ルイス・エンヒキといったサイドアタッカーが背負ってきた。同時に、フエド・カディルやフアン・パブロ・カッファのようなミッドフィルダー、そしてフアン・マヌエル・バルガスやフアンフランのようなラテラルが着けていた歴史もあり、プレースタイルに縛られない伝統がある番号である。
(via MARCA / Estadio Deportivo)
入団発表動画の舞台裏と和やかなロッカー
フラン・ガルシアの入団発表のために、クラブは少し変わったプロモーション動画を制作した。有名なフランス人画家に扮したキャプテンのアイトール・ルイバルが、フラン・ガルシアの似顔絵を描くというユーモアあふれる企画だ。
撮影の裏側では、ルイバルが『俺が何に向いてるか分かった?』と尋ねると、フランは『人を笑顔にするためならそれでいいよ』と笑いながら応じた。さらにフランが『この絵は家に飾るよ』と伝えると、ルイバルは『俺はゴミ箱行きだと思うけどな』と返し、終始和やかな雰囲気で撮影が行われた。また、ジャーナリストのフアン・カルロス・リベロが、フラン・ガルシアの名前をスペインの有名歌手である「マノロ・ガルシア」と間違えて紹介するジョーク動画も公開されている。
スポーツシティでは、パブロ・フォルナルス、パウ・ロペス、ネルソン・デオッサ、マルク・バルトラ、エクトル・ベジェリン、ロドリゴ・リケルメ、アンヘル・オルティスらが新加入のフラン・ガルシアを温かく出迎えた。
(via ElDesmarque)
レアル・マドリードの元同僚たちからの惜別
レアル・マドリードではフェルラン・メンディやアルバロ・カレラスの壁に阻まれて継続的な出場機会を得られなかったフラン・ガルシアだが、ロッカールームでの彼の姿勢は誰もが認めるものだった。移籍が発表されると、元同僚たちからSNSを通じて愛に溢れたメッセージが殺到した。
ディーン・フイセン、アントニオ・リュディガー、フェルラン・メンディが幸運を祈るコメントを寄せたほか、エデル・ミリトンは『一緒にタイトルを分かち合えて幸せだった、兄弟。君がいなくなるのは寂しいよ』と投稿。アンドリー・ルニンも『兄弟、寂しくなるよ。幸運を。君はピッチ内外で最高の選手だ』と称賛した。
中でも現在ワールドカップを戦っているジュード・ベリンガムは『新しい舞台での幸運を祈る、兄弟。僕が見てきた中で最もプロフェッショナルな選手の一人だ。一緒にプレーできて喜びだったし、君には最高のものがふさわしい。愛してるよ』と、その圧倒的なプロ意識を称えるメッセージを送っている。
(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
フラン・ガルシアが語るベティス移籍の理由
公式メディアのインタビューに応じたフラン・ガルシアは、ベティスを選んだ理由としてチャンピオンズリーグ(CL)の舞台とクラブの成長を挙げている。
『スペインに留まれるのでとても良い選択肢だった。クラブがチャンピオンズリーグに出場することも理由の一つ。非常に素晴らしく美しい場所で、選手としてワクワクする。ここにいられて、チャンピオンズリーグの喜びを分かち合い、楽しめることが本当に嬉しい』
『すべてが揃っていると思う。街、ファン、チームが大きく成長し、現在スペインでトップクラスになっていること。ヨーロッパでも素晴らしい戦いができるし、現実的な目標を達成できると思う』
『早く始まってほしいし、プレゼンテーションの日にはあそこにいたい。すべてが順調に進み、個人としてもチームとしても最高の形でシーズンを迎え、素晴らしいシーズンを楽しみたい』
(via Estadio Deportivo)
ドイツでのプレシーズン合宿が本格始動
マヌエル・ペジェグリーニ監督体制で7年目となるプレシーズンがスタートした。猛暑のセビリアを離れ、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州にあるハルゼヴィンケル(マリエンフェルト)にて10日間の合宿が行われている。
初日のトレーニングには新加入のファクンド・ベルナルを含む29名の選手が参加。フラン・ガルシアもスポーツディレクターのマヌ・ファハルド、CEOのラモン・アラルコンと共にドイツへ向かい、合流を果たした。ペジェグリーニ監督は選手たちを集め、今季はラ・リーガ、コパ・デル・レイ、そしてチャンピオンズリーグを戦うクラブ史上最も過酷なシーズンの一つになるという訓話を行った。
合宿はドイツから始まり、その後セビリアに戻り、マルベーリャ(マラガ)、そしてダブリンへと移動する。親善試合は以下の日程で予定されている。
・7月18日:Sportfreunde Lotte(ドイツ4部)
・7月22日:レクレアティーボ・ウェルバ
・7月25日:グラナダ
・7月29日:オリンピック・リヨン
・8月5日:アーセナル
・8月8日:ボーンマス
(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
アブデの負傷と各代表選手の合流状況
プレシーズンには数名の選手が不在となっている。ウインガーのアントニー・ドス・サントスは個人的な事情で許可を得ており、週末にセビリアから直接ドイツへ合流する予定だ。
ワールドカップで激闘を繰り広げた選手たちは現在休暇に入っている。メキシコ代表のアルバロ・フィダルゴ、コロンビア代表のクチョ・エルナンデスは敗退後にオフを取得。現在もアルゼンチン代表として戦い続けているジオバニ・ロ・チェルソはもちろん不在だ。もしアルゼンチンが準決勝まで進出した場合、選手の休養義務の関係で8月14〜16日にメスタージャで予定されているラ・リーガ開幕戦(バレンシア戦)が延期される可能性がある。
さらに、モロッコ代表のアブデ・エザルズリも不在である。彼はワールドカップ前の代表合宿中に左膝の内側側副靱帯を捻挫する怪我を負い、無念の代表離脱となった。このため、クラブから追加の休暇が与えられており、今回のドイツ合宿には参加しない。
(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA)
Bチームの編成とレンタル復帰組の去就
CEエウロパが昇格辞退の構えを取り下げたため、ベティス・デポルティーボ(Bチーム)は予定通り来季もセグンダRFEFで戦うことになり、スカッドの再編が進んでいる。
左ラテラルのフランス人選手ダーリン・ブラディは、オランダのヘーレンフェーンへ完全移籍した。クラブはダニ・ペレスの時と同様に、将来の売却益の15%を保持する契約を結んでいる。
また、カルロス・レイナはポルトガル2部のTorreenseへ、エリアス・ジダンはフランス2部のRed Star Parisへ、ルベン・リチャルテはCartagenaへ移籍。GKヘルマン・ガルシアもCacereñoへの加入が決まり、アレックス・ペレスはKalamata FCへ、ジネス・ソロチェはヘタフェBと交渉中である。
トップチームのプレシーズンには、ローン復帰組からゴンサロ・ペティット、イケル・ロサダ、ギリェルメ・フェルナンデスの3名が参加しており、ペジェグリーニ監督が直接パフォーマンスを見て去就を判断する。
その他の復帰組では、ウインガーのジョアン・ガブリエル・フェルスーラが肩の重傷でリハビリ中、左ラテラルのバスコ・ソウザも十字靭帯断裂の重傷で離脱中。中盤のラミネ・ゲイエとストライカーのホルヘ・ルイス・ロドリゲスはローン先で十分な出場機会を得られず、今後の去就は不透明となっている。
(via Estadio Deportivo)
ネルソン・デオッサの売却難航と中盤の再編
フラン・ガルシアの獲得により左ラテラルを確保したクラブは、次に1500万ユーロの予算を用意して信頼できる「9番」の獲得を目指している。それ以外のポジションの補強は、既存選手の放出次第となる。
中盤ではセルジ・アルティミラがスポルティングCPへ移籍し、代わりにファクンド・ベルナルが加入した。しかし、高給のソフィアン・アムラバトを留められるかは不明で、マルク・ロカやロ・チェルソの残留も確定していない。
最も動向が注目されているのは、昨夏モンテレイから1170万ユーロで獲得したネルソン・デオッサだ。クラブは彼への投資を回収したいと考えているが、交渉は難航している。
ブラジルのバスコ・ダ・ガマとの間ではわずかな利益が出る条件で合意に達していたが、同クラブの実権を握ろうとしている実業家マルコス・ラマッキアが関与する司法問題により、クラブが管理下に置かれたためオペレーションが凍結された。リーベル・プレートも関心を寄せているが、保有権50%に対して500万〜600万ユーロのオファーにとどまっている。その他にもフラメンゴ、クラブ・アメリカ、イプスウィッチ・タウンなど多数のクラブが関心を示しているが、具体的な進展はない。
デオッサはプレシーズンに参加したものの、ペジェグリーニ監督を納得させるパフォーマンスや献身性を見せられなかったため、セカンドチャンスを与えないというクラブの決断は固い。もし完全移籍での売却が難しい場合、ジェノアのデンマーク人MFモルテン・フレンドルップ(25歳/市場価値1500万ユーロ)とのトレード案が浮上している。彼は移籍を望んでおり、昨夏もマヌ・ファハルドのリストに載っていた選手である。
(via Estadio Deportivo)
ダニ・セバージョス復帰の可能性と現状
ダニ・セバージョスのベティス復帰については、現在交渉が保留されている。彼はチーム最高給のイスコよりも低い基本給とパフォーマンスボーナスという条件を受け入れる意向があるが、レアル・マドリードをフリーで退団するために放棄した500万ユーロを補填する契約金を要求しており、これがクラブの経済的基準と合わないためだ。
アンヘル・アロ会長はこの件について次のように語っている。
『彼は素晴らしい選手だ。しかし、ある選手がチームに来るためにはいくつかの条件が揃わなければならず、現状では満たされていない条件の方が多い。状況は変化していくもので、絶対に来ないとは言わないが、現在の状況ではダニの加入はベティスにとって現実的ではない』
一方でセバージョスは自身のSNSを更新し、次のように綴った。
『これまで以上にハングリーだ。言葉よりも行動。これから起こることに備えている。またすぐに会おう』
現在彼は、セルヒオ・ラモスやルーカス・バスケスと共に、ジムや坂道ダッシュ、サッカーのトレーニングなど非常にハードな自主トレを行い、コンディションを維持している。
彼にはアヤックスのミチェル監督から連日熱烈な電話があり、移籍金600万ユーロでクラブ間合意に達していたが、本人がオファーを拒否した。アトレティコ・マドリー、ビジャレアル、ユベントス、そしてサウジアラビアやトルコのビッグクラブからの誘いもあるが、セバージョスはベティスへの復帰とチャンピオンズリーグ出場のプロジェクトを何よりも最優先している。
(via Estadio Deportivo)
【本日の総括】
フラン・ガルシアの完全移籍加入により左サイドの補強が完了し、チームはドイツでのプレシーズン合宿を本格的にスタート。今後は「9番」の獲得と、難航しているデオッサの売却、そしてセバージョスの復帰交渉の行方が大きな焦点となります。