フリアン・アルバレスの去就問題とクラブ間の緊張
アトレティコ・マドリードはフリアン・アルバレスの去就問題で大きく揺れている。アルゼンチン代表対オーストリア戦後のインタビューで、フリアンが『全員にとって移籍がベストだ。自分の夢を叶えたい』と公言したことがクラブ内に波紋を広げた。アトレティコは、適切な経済条件が提示されれば退団を許可する約束を以前に交わしていたものの、今回の発言は容認できないと深く失望している。
クラブ幹部のヒル・マリンは、バルセロナの接触手法に怒りを示し、アトレティコはニコ・ウィリアムズの件と同様の戦略を用いられたとして、バルセロナをFIFAに提訴する構えを見せている。また、レアル・マドリードがフロレンティーノ・ペレス会長とエンリケ・セレソ会長の戦術と見られる1億5000万ユーロのオファーを提示し、これが基準価格として設定された。アトレティコはクラブの過半数株主である投資ファンド、アポロに対して説明責任があり、1億5000万ユーロ以下での売却は論理に反すると強硬な姿勢を崩していない。
フリアンはパリ・サンジェルマンやアーセナルからの関心には興味を示さず、スペイン国内でのプレーを望んでいる。アトレティコ内部でも、断固として放出しないという意見と、高額で売却して同レベルの代役を探すべきという意見で割れている状態である。なお、アトレティコがマンチェスター・シティからフリアンを獲得した際にも、ディエゴ・パブロ・シメオネ監督がクラブ間合意の前に直接選手に連絡を取っていた事実があり、今回のバルセロナへの怒りは矛盾しているとの見方もある。(via MARCA) (via SPORT) (via ElDesmarque)
フリアン・アルバレスに対するチームメイトや元選手の反応
フリアン・アルバレスの移籍発言に対し、アトレティコのチームメイトとして初めてアレックス・バエナが反応を示した。バエナはスペイン代表の合宿先からインタビューに応じ、『自分ならどのチームメイトも売らない。クラブとして考えれば、直接のライバルには絶対に選手を売らない。プレミアリーグ?いや、自分ならどこにも売らない。残ってほしい。自分なら彼に鎖をつけるよ。でも、人として彼が夢を追いたいなら、僕らに何ができるだろうね』とコメントした。
また、フリアンの不満について『おそらく、彼にとって最高のシーズンではなかったので不満があるのだろう。僕自身も自分のシーズンには満足していないが、自分のいたい場所にいるし、アトレティコのすべてに恋している。人々、スタジアム、スタッフ、チームメイト、街... 2ヶ月前に彼が去りたいと思っていたとは思わないが、サッカーは変わるものだ』と理解を示した。
さらに、かつてアトレティコに所属し複雑な状況を経験したジョアン・フェリックスもポルトガル代表の勝利後にこの件に言及。『彼にはそう発言する理由があるのだろう。これ以上は言えないし、首を突っ込みたくない。外の人には分からない内部の出来事があるはずだ。彼が幸せで、彼にとって最善の選択ができることを願っている』とエールを送った。(via SPORT) (via ElDesmarque)
フリアンの契約解除に関する法的な可能性
フリアン・アルバレスが設定されている5億ユーロの契約解除金を満額支払わずに退団できる可能性について、CENAFEのミゲル・ガラン会長が法的な見解を示している。ガランによれば、アトレティコとバルセロナの争いはスペイン国内クラブ間の問題であるためFIFAには介入する権限がなく、アトレティコの提訴は効果を持たないという。
この問題は1985年の王令1006号に基づいて労働裁判所で争われるべき案件となる。かつてイバン・スビアウレがレアル・ソシエダからアスレティック・ビルバオへ移籍した際の判例を引用し、5億ユーロという違約金は純粋な抑止力であり法外だと判断された場合、裁判所による比例性のテストを経て大幅に減額される可能性があると主張している。
ガランの分析では1億ユーロ程度なら妥当とされ、フリアンが一方的に契約を解除した場合、バルセロナが二次的責任を負う形でこの減額された補償金を支払う道が開けるという。RFEF(スペインサッカー連盟)は選手がプレーする権利を保証するために移籍手続きを進める義務が生じる。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)
アレハンドロ・グリマルドの獲得で完全合意
アトレティコ・マドリードは、左サイドバックの補強としてバイエル・レバークーゼンからアレハンドロ・グリマルド(30歳)の獲得を完全に合意させた。当初はマルク・ククレジャがメインターゲットだったが、彼がレアル・マドリードに移籍したため、グリマルドに目標を切り替えた。
グリマルドはすでにアトレティコと3年契約に1年の延長オプションがついた条件で個人合意に達しており、レバークーゼンともクラブ間合意に至った。移籍金は固定1500万ユーロに変動ボーナスを加えた総額2000万〜2500万ユーロとなる見込みで、来週にも公式発表される。
グリマルドはレバークーゼンとの契約を2027年まで残していたが、スペイン復帰の強い希望があり、過去にも『自分は非常に明確な考えを持つ野心的な人間で、ラ・リーガでプレイしたい。スペインの重要なクラブでプレイしたい。そして、ラ・リーガは自分のプレースタイルに完璧に合っていると思う』と語っていた。
昨季は46試合に出場し14ゴール12アシストという驚異的な攻撃力を発揮しており、ディエゴ・パブロ・シメオネ監督にとって手薄だった左サイドの大きな補強となる。昨季はこのポジションでマテオ・ルッジェーリが孤軍奮闘し、時にはニコ・ゴンサレスが務めることもあった。(via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque) (via Estadio Deportivo)
アレクサンダー・セルロートの退団の可能性とユベントスの関心
アントワーヌ・グリーズマンがすでにMLSのオーランド・シティへ移籍したことに加え、アレクサンダー・セルロートもアトレティコを去る可能性が高まっている。ユベントスがドゥシャン・ヴラホヴィッチとの契約延長を見送り、6月30日でフリーとなる彼の代役としてセルロートに強い関心を示している。
アトレティコとセルロートの契約は2028年まで残っているが、ディエゴ・パブロ・シメオネ監督は条件の良いオファーがあれば退団を容認する姿勢を見せている。アトレティコはセルロートの移籍金を3500万〜4000万ユーロに設定しているが、ユベントスからの最初のオファーは固定2500万ユーロにボーナス500万ユーロの合計3000万ユーロとなっている。また、チャンピオンズリーグ出場権を持つナポリもセルロートの獲得を狙っており、争奪戦に発展する可能性がある。(via SPORT) (via ElDesmarque)
メイソン・グリーンウッド獲得への関心と高いハードル
フリアン・アルバレスやアレクサンダー・セルロートの退団が現実味を帯びる中、アトレティコ・マドリードは攻撃陣の再編を余儀なくされている。フランスのレキップ紙によれば、アトレティコはオリンピック・マルセイユに所属するイングランド人ウインガー、メイソン・グリーンウッド(24歳)の獲得に興味を示している。
グリーンウッドは昨季の公式戦で25ゴール11アシストという傑出した成績を残し、アル・ヒラル、ASローマ、フェネルバフチェなど複数のクラブから注目を集めている。マルセイユとは2029年まで契約を結んでいるものの、クラブは今夏の資金調達のために売却を必要としており、すでに3000万ユーロのオファーを拒否し、移籍金を5000万〜5500万ユーロに設定している。アトレティコがこの金額を支払うためには、フリアン・アルバレスの売却などで多額の資金を得ることが絶対条件となっている。(via ElDesmarque)
フリアン・アルバレスの代役候補ストライカー予想
フリアン・アルバレスの退団に備え、代役となるストライカーの候補についてブックメーカーの予想確率が発表された。最も有力視されているのは、ユベントスとの契約が数日後に満了しフリーエージェントとなる26歳のドゥシャン・ヴラホヴィッチで、アトレティコ加入の確率は23.9%となっている。アトレティコは彼がフィオレンティーナに所属していた2021年夏にも獲得を試みたが、交渉が破談しマテウス・クーニャを獲得した過去がある。
次点の候補としては、ACミランからの退団を希望している27歳のポルトガル人FWラファエル・レオン(14%)が挙がっているが、移籍金5000万ユーロが必要でマンチェスター・ユナイテッドやガラタサライも狙っている。さらに、マンチェスター・ユナイテッドのマーカス・ラッシュフォード(3.3%、約4000万ユーロ)や、リバプールを契約満了で退団する34歳のモハメド・サラー(1.8%)の名前もリストに上がっている。(via Mundo Deportivo)
カンテラ出身ハノ・モンセラーテのアヤックス移籍
アトレティコ・マドリードの下部組織に所属するハノ・モンセラーテ(20歳)が、アヤックスへ完全移籍することが決まった。契約期間は3年となる見込み。モンセラーテは卓越したボールコントロールと広い視野を持つゲームメイカーで、昨夏のプレシーズンにはディエゴ・パブロ・シメオネ監督の下でトップチームの練習に合流し、今季はバレンシアでのレバンテ戦やサンチェス・ピスフアンでのセビージャ戦でトップチームデビューを果たした。
フベニルA(アトレティコ・マドリレーニョ)ではフェルナンド・トーレス監督の指導を受けていたが、絶対的なレギュラーには定着していなかった。ジローナからアヤックスの監督に就任したミチェルが彼のプレースタイルを高く評価し獲得を要請した。アトレティコは移籍後もモンセラーテの将来の売却益の一部と、育成補償金を受け取る権利を保持する契約となっている。(via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)
フベニルの昇格プレーオフ敗退と若手の再編
フェルナンド・トーレス監督が率いるアトレティコ・マドリレーニョ(フベニルA)は、セグンダ・ディビシオンへの昇格プレーオフでポンフェラディーナに敗れ、昇格を逃した。第1戦は0-0、第2戦は0-1という結果だった。
この敗退により、チームに所属していた多くの若手選手がより高いカテゴリーでの出場機会を求めてチームを離れることとなった。ハビ・セラノはクラブとの契約を解除して退団し、アルナウ・オルティスやラファ・ジョレンテなどは期限付き移籍、または将来の売却益のパーセンテージをアトレティコが保持する形での移籍でクラブを離れる予定である。(via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
フリアン・アルバレスの移籍騒動がクラブの内外で大きな波紋を呼ぶ中、シメオネ監督はグリマルドの獲得という左サイドの念願の補強を成功させました。一方で、攻撃陣はセルロートの退団の噂やグリーンウッドら後釜候補の選定など、再編の時期を迎えています。