プレシーズンとドイツ合宿の始動

レアル・ベティスは火曜日のメディカルチェックを経て、水曜日からドイツのハルゼヴィンケルで10日間のトレーニングキャンプを開始しました。マヌエル・ペジェグリーニ監督の下、新加入のファクンド・ベルナルは初日から、フラン・ガルシアは金曜日から合流しています。家庭の事情で休暇が延長されたアントニー・ドス・サントスは、日曜日の夜か月曜日の朝に合流する予定です。

怪我から復帰したマルク・バルトラやアンヘル・オルティスも順調にトレーニングを消化しています。一方で、半月板の手術を受けたアイトール・ルイバル(全治2ヶ月の見込み)とエズ・アブデはセビージャでリハビリを続けており、アルバロ・フィダルゴ、クチョ・エルナンデス、ジオヴァニ・ロ・チェルソ、ソフィアン・アムラバト、セドリック・バカンブ、リカルド・ロドリゲスなどの代表組は大会終了後に順次合流します。また、カンテラからはオスカル・マスケ、エマヌエル・エンゴラン、カルロス・デ・ロア、グナンゴロ・ブアレ、イバン・コラレホ、リカ・フネス、ボルハ・アロンソ、ロドリゴ・マリーナ、クワメ・ソス、パブロ・ガルシアがペジェグリーニ監督に呼ばれています。

キャンプの一日は朝8時30分の朝食から始まり、10時にペジェグリーニ監督のミーティングと午前練習、昼食とシエスタを挟み、18時30分から戦術中心の午後練習というハードなスケジュールです。18日にはドイツ4部のSFロッテとの親善試合が予定されています。この合宿にはラモン・アラルコンCEOとマヌ・ファハルドSDも帯同し、チームの様子を見守っています。(via Estadio Deportivo)

フラン・ガルシアとイスコの絆

新加入の左サイドバック、フラン・ガルシアは、レアル・マドリード・カスティージャ時代のチームメイトであるアルバロ・フィダルゴと再会したほか、イスコ・アラルコンとも親密な関係を築いています。

クラブの公式メディアに対し、フラン・ガルシアは『アルバロとはカンテラで2年間一緒にいて、サンティアゴ・ベルナベウでのメリージャ戦ではトップチームで一緒にデビューしたんだ。ちょうどその日、僕はイスコのゴールの1つをアシストしたんだよ。アルバロとは何年にもわたって良い関係を築いているし、イスコともカンテラから上がってきた時からの付き合いだ。これらの良い思い出を大切にしているよ』と語りました。

マヌ・ファハルドSDやペジェグリーニ監督のミーティング中も、フラン・ガルシアはイスコの隣にぴったりと寄り添い、笑顔で談笑する姿が見られました。(via Estadio Deportivo)

カンテラーノたちがU-19欧州選手権で躍動

レアル・ベティスのカンテラ所属であるホセ・アントニオ・モランテとGKマヌ・ゴンサレスが、U-19スペイン代表として欧州選手権で見事な優勝を果たしました。

モランテは今大会で4ゴール1アシストを記録し、ドイツのオットー・シュタンゲと並んで大会得点王に輝きました。決勝のドイツ戦でもフル出場し、ゴールこそならなかったものの、後半アディショナルタイムに疲れと痙攣に襲われるまで積極的な姿勢で攻撃を牽引しました。

一方のマヌ・ゴンサレスは、出場した試合すべてで無失点という偉業を達成し、決勝でも相手の決定的なシュートを何度も見事に防ぎました。ベティスのカンテラは2025年のコパ・デ・カンペオネスやディビシオン・デ・オノールの制覇、2026年のコパ・デル・レイ・フベニル優勝など黄金期を迎えており、この2人も休暇後すぐにトップチームのプレシーズンに合流し、ペジェグリーニ監督にアピールする予定です。なお、オスカル・マスケとイバン・コラレホも代表候補に入っていましたが、大会直前の最終リストからは外れていました。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque, SPORT, MARCA)

ダニ・セバージョスの動向とクラブの財政計画

ベティス復帰が噂されるダニ・セバージョスが、休暇を利用してセビージャのサンタ・フスタ駅に到着しました。報道陣に対し彼は『今は休んで、祖父や家族に会いに来ただけ。双子の娘がもうすぐ生まれることが今の僕の一番の関心事だ』と笑顔で語りました。

しかしベティス復帰について問われると『もう話したよ。僕はただプレーして、重要だと感じたいだけだ。それ以外のことは、今のキャリアの段階では完全に二次的なことだ。言えるのはそれだけだよ』と答え、金銭面が障壁にならないことを示唆しました。ベティスは彼にイスコやアントニーと並ぶチーム内トップ3の給与を用意する方針ですが、レアル・マドリード時代の手取り500万ユーロには遠く及びません。また、セバージョス側はフリー移籍の契約金(サインボーナス)を要求しており、意見の相違が残っています。

クラブは彼を迎えるために選手売却によるサラリーキャップの空きを作る時間が必要であり、アンヘル・アロ会長も『彼は素晴らしい選手だ。そうでなければレアル・マドリードにこれほど長くはいないだろう。彼が来るためには、スポーツディレクターや監督が望むこと、経済的にフィットすること、クラブの哲学や選手のスキームにフィットすることなど、いくつかの条件が揃う必要がある。今はその条件が満たされていない。状況は変化していくもので、来ないという意味ではないが、現在の状況では、ダニはベティスにとって現実的ではない。もし後で我々がチャンピオンズリーグに出場できなかった場合、それがクラブの重荷になるような決断は下したくないんだ』と明言しています。一方でアヤックスのミチェル監督も彼を説得するために連日電話をかけており、今後の交渉の行方が注目されています。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque, SPORT)

ストライカー獲得戦略は忍耐勝負

レアル・ベティスは新たなストライカーの獲得に向けて、焦らず市場の価格が落ち着くのを待つ戦略をとっています。ワールドカップの影響で市場価格が高騰している中、クラブは急いで動くことはせず、適切なタイミングを狙っています。

過去にアントニー、フラン・ガルシア、クチョ、アムラバトを獲得した際も、この忍耐強いアプローチが功を奏しました。求めるプロファイルは、クチョ・エルナンデスの負担を軽減し、スタメン争いや共存ができるフィニッシャータイプの選手です。予算は昨シーズンと同等であり、まずは不要な選手の放出を進めて資金とサラリーの枠を確保することに集中しています。ダニ・セバージョスの獲得資金を作るためにも、売却とサラリー削減が最優先事項となっています。(via ElDesmarque)

ネルソン・デオッサの売却交渉が再燃

昨夏モンテレイから約1200万ユーロで獲得したものの、ベティスで33試合1491分の出場に留まり適応しきれなかったネルソン・デオッサの売却交渉が再び動き出そうとしています。

ブラジルのヴァスコ・ダ・ガマと1200万ユーロでの移籍で基本合意していましたが、ヴァスコ側の法的介入問題により交渉がストップしていました。しかし、ペドリーニョが再びクラブの実権を握ったことで、デオッサ獲得を熱望していたマルコス・ラマッキアが交渉を再開させる見込みです。ベティスは投資額の回収を目指しており、確実に移籍金を受け取るために銀行保証を再び要求する構えです。デオッサ本人は現在ドイツでの合宿に参加していますが、クラブが売却先を探していることを理解しています。(via Estadio Deportivo)

アルナウ・マルティネスへの関心と右SBの過剰人員

ベティスは、ジローナから降格した23歳の右サイドバック、アルナウ・マルティネスに関心を寄せています。数週間前に接触があり、選手本人もベティスのプロジェクトに魅力を感じており、オファーが確実であれば待つ姿勢を見せています。

しかし、オランダ、イタリア、フランス、イギリスのクラブからも注目されています。ベティス側としては、現在右サイドバックにはエクトル・ベジェリン、アイトール・ルイバル、アンヘル・オルティスがおり人員過多となっているため、他ポジションの補強を優先しており、マルティネス獲得の優先順位は今のところ高くありません。(via Estadio Deportivo)

ラモン・プラネス元SDが残した莫大な移籍益

約7ヶ月間(2023年5月から2024年1月まで)スポーツディレクターを務めたラモン・プラネスが行った補強が、現在のベティスに多額の利益をもたらしています。最近では、ヘタフェから約200万ユーロで獲得したセルジ・アルティミラが、スポルティングCPへ1800万ユーロ+ボーナスで移籍しました。

過去にも、300万ユーロで獲得したチャディ・リアドをクリスタルパレスへ1000万ユーロで売却し700万ユーロの利益を出し、フリーで獲得したアジョセ・ペレス(ビジャレアルが契約解除金400万ユーロを支払い)やアレックス・コジャド(アル・シャマルへ200万ユーロで売却)も移籍金を生み出しました。さらに、インテルナシオナルから600万ユーロで獲得したジョニー・カルドーソはアトレティコ・マドリードへ2500万ユーロで移籍しています。

現在、バルセロナから750万ユーロで獲得したエズ・アブデにはニューカッスルやアストン・ヴィラなどプレミアリーグの複数クラブやイタリアのクラブが関心を示しており、ベティスは6000万ユーロの移籍金を要求しています(現在の市場価値は4000万ユーロ)。

アブデ本人は将来の移籍も見据えて英語の猛勉強を始めており『個人的にもプロとしても成長し続ける機会だと見ているよ。色々な人やチームメイトと繋がる助けになるし、ピッチの内外で役に立つ。僕は野心的な選手だと思っているし、挑戦が好きなんだ。英語は世界共通言語だし、ほぼ全員がコミュニケーションに使うから話せるようになるのは重要だと思う。どこの国出身であれ、英語を学ぶ必要があるんだ』と語っています。彼の語学教師であるサラー・ドゥケ先生も『才能は扉を開く。コミュニケーションはそれを最大限に活かす助けになる。だから英語は現代のサッカー選手が持つべき最も価値のあるツールのひとつになっているの』と称賛しています。(via Estadio Deportivo)

パウ・ロペスにマジョルカからオファー

ベティスのGKパウ・ロペス(31歳)に対し、マジョルカから重要なオファーが届いています。マジョルカは、現在の給与を維持した4年契約と、1部昇格を目指すプロジェクトのリーダーとしての役割を提示し、CEOのパブロ・オルテルスとルイス・ガルシア監督が彼を説得しようと試みています。

ベティスでは新たに加入したアルバロ・バジェスが正GKの座を掴む見込みで、マヌ・ゴンサレスが第3GKに控えているため、パウ・ロペスは控えに回る可能性が高い状況です。クラブは彼の売却を検討していますが、昨シーズンはリーグ戦9試合、EL7試合の計16試合(1440分出場、22失点、クリーンシート3回)の出場に留まったにもかかわらず、パウ・ロペス自身はベティスでの第2期の生活に満足しており、2028年6月30日まで残る契約を全うするつもりで、退団を考えていないとされています。マジョルカ側も説得は困難だと認識しつつも諦めてはいません。(via Estadio Deportivo)

アイトール・ヒスメラがエルクレスへ移籍間近

レアル・ベティスとエルクレスの間で、ベティスB(ベティス・デポルティーボ)のU-23ミッドフィルダーであるアイトール・ヒスメラの移籍交渉が最終段階に入っています。

アイトール・ヒスメラはベティスと2027年6月30日まで契約を残していますが、労働条件等について口頭での合意は既に済んでいる模様です。現在、双方が文書のやり取りを行っており、エルクレスが彼のスポーツ権利を獲得する形で細部が詰まれば移籍が成立します。ヒスメラは昨季ベティスBで23試合(先発13試合)に出場しており、新たな挑戦の場としてエルクレスのプロジェクトに惹かれているようです。(via SPORT)

ラ・リーガ開幕戦延期の可能性

ワールドカップに出場しているジオヴァニ・ロ・チェルソがアルゼンチン代表として勝ち進んでいるため、レアル・ベティスのラ・リーガ開幕戦であるバレンシア戦(メスタージャでのアウェイ戦)が延期される可能性が浮上しています。

AFEとラ・リーガの協定により、ワールドカップの準決勝以降に進出した選手が所属するクラブの開幕戦は、選手の21日間の休暇とプレシーズンの準備期間を確保するために延期が認められる規定があります。アルゼンチンがスイスとの準々決勝に勝利すればロ・チェルソが対象となり、バレンシア対ベティスの試合が8月中旬の平日(8月26日頃など)に変更される公算が高くなります。これにより、過密日程がベティスのシーズン序盤の大きな課題となるかもしれません。(via SPORT, MARCA)

【本日の総括】

ダニ・セバージョスの復帰には財政面での課題が山積していますが、選手本人とクラブの意思は繋がっています。ラモン・プラネス元SDが残した選手たちによる巨額の利益が示す通り、クラブの移籍戦略は賢明であり、ストライカー補強も市場の沈静化を待つ忍耐強さを見せています。また、カンテラから育った若手たちが国際大会で結果を残し、トップチームに新たな活力を吹き込もうとしています。新シーズンに向けた準備は、ドイツでの厳しい合宿とともに着実に進んでいます。