クラブ売却動向

セビージャFCの大株主たちは、クラブ売却に向けて新たな買い手を見つけています。数週間前、セルヒオ・ラモスと投資会社「Five Eleven Capital」への売却が破談となりました。これはラモス側が土壇場で合意内容を変更し、当初の持ち株会社とは無関係の新たなパートナーを交渉の場に連れてきたことが原因です。その後も大株主たちは様々な投資ファンドと接触を続けてきました。中にはペペ・カストロ副会長を通じてアプローチしてきたアラブ系の投資家もいましたが、Five Elevenの時と同じ轍を踏まないよう、セビージャ側が交渉の初期段階から数多くの安全メカニズムを要求したため、彼らは尻尾を巻いて撤退しています。

最終的に大株主たちは、プロサッカー界での経験と確かな財務的支払い能力を持つ欧米のトップレベルの投資家を新たなパートナーとして選び、売却に向けた独占交渉期間に入りました。目標は7月末から8月上旬までに売却手続きを完了させることです。新しい投資家からのオファーは、Five Eleven Capitalと合意していた内容と似ており、クラブ株式の85%を取得した上で、最低でも8000万ユーロ、最大でラモスが提示していた1億ユーロから1億2000万ユーロ規模の増資を行うというものです。クラブを単なるビジネスの道具として扱い、数年後にキャピタルゲインを得て去っていくような投機家を防ぐため、セビージャ側は基本合意書の段階から厳格な安全メカニズムを設けています。 (via Estadio Deportivo)

新体制とプレシーズン

ホセ・イグナシオ・ナバロが新たなスポーツディレクター(SD)に就任し、ルイス・ガルシア・プラサ監督とともに2026-2027シーズンのプロジェクトを主導しています。セルヒオ・ラモスの買収が成立した場合はホセ・ボルダラス監督の招聘が噂されていましたが、クラブはガルシア・プラサ監督に引き続き指揮を託すことを伝達しました。これを受け、プラサ監督は自身の休暇を返上してチーム編成に積極的に関与し、ナバロSDと常に連絡を取り合いながら、自身のプレースタイルや戦術に合う信頼できる選手たちをリストアップしています。

プレシーズンは7月3日に始動し、チームとしての初練習は7月6日に行われます。夏の準備期間中の親善試合として、すでにKSクラコヴィア、バイエル・レバークーゼンとの対戦が決定しており、さらに7月23日の21時からはヌエボ・アルカンヘル・スタジアムでコルドバと「第4回プエルタス・デ・コルドバ杯」を戦うことが発表されました。また、ナバロ新SDの公式プレゼンテーションにはホセ・マリア・デル・ニド・カラスコ会長も同席し、約2ヶ月ぶりに公の場で発言する予定となっています。 (via Estadio Deportivo / MARCA)

ジョン・グリディ獲得

セビージャFCは来季に向けた最初の公式な補強として、アラベスからMFジョン・グリディをフリートランスファーで獲得しました。契約期間は2年です。プラサ監督がアラベス時代に2年半にわたって絶対的なレギュラーとして起用していた愛弟子であり、指揮官の強い要望によって実現した移籍です。グリディは昨季アラベスでリーグ戦28試合に出場(先発15試合)し、クラブからは契約延長オファーを受けていましたが、セビージャでの新たな挑戦を選びました。

一方で、彼の加入に対しては一部のファンから疑問の声も上がりました。さらに、アラベスへの別れのメッセージの冒頭にバスク語で「永遠に」を意味する『Beti arte』という言葉を使ったことで、これが「ベティス」に似ているとして、永遠のライバルを引き合いに出したセビージャファンからのSNSでのからかいや批判の的となってしまいました。こうした向かい風の中、グリディはクラブを通じて短い動画メッセージを公開し、『セビージャのファンの皆さん、こんにちは。私のプロキャリアにおいてこの一歩を踏み出せたことをとても嬉しく思っています。皆さんに会い、このエンブレムを守るのが本当に楽しみです。皆さんによろしく。バモス、ミ・セビージャ!』と意気込みを語り、ピッチ上でのプレーで自らの価値を証明することを誓っています。 (via Estadio Deportivo)

フアン・イグレシアス獲得

クラブは2人目の公式な補強として、ヘタフェとの契約を満了した右サイドバックのフアン・イグレシアスをフリーで獲得したことを発表しました。2030年6月30日までの4年契約となります。この獲得は、アントニオ・コルドン前SDが退任する前の今年1月の段階で既に合意に達していたものです。イグレシアスは昨季、ボルダラス監督の下でリーグ戦ほぼ全試合となる3000分以上に出場し、UEFAカンファレンスリーグの出場権獲得に貢献しました。

ヘタフェで長くチームメイトだった元セビージャのGKダビド・ソリアは、移籍前に彼から相談を受けていたことを明かしています。ソリアは『彼とは親交があり、決断の材料になるように私がセビージャで経験したこと、街での生活、クラブについてのアドバイスを伝えました。彼は複数のポジションをこなせ、フィジカルが非常に強い選手です。どこで起用しても期待に応えてくれます。すぐに結果を出せる選手であり、高いアベレージを持っています。チームのレベルを引き上げ、競争力をもたらしてくれるでしょう。セビージャのファンをがっかりさせることはないはずです。彼の移籍はヘタフェにとって大きな痛手です』と絶賛し、彼のセビージャでの成功に太鼓判を押しています。 (via ElDesmarque / Estadio Deportivo / SPORT)

アロウナ・サンガンテ獲得間近

グリディ、イグレシアスに続く3人目の補強として、フランスのル・アーヴルから若きセンターバック、アロウナ・サンガンテの獲得が間もなく公式発表される見込みです。彼もまた、アントニオ・コルドン前SDが数ヶ月前から取りまとめていた補強であり、フリートランスファーで加入します。契約期間は5年で、契約解除金は5000万ユーロに設定される予定です。2025年1月の時点ではロイク・バデの代役候補としてリストアップされ、当時はル・アーヴルが4000万ユーロ近い移籍金を要求していましたが、今回はフリーでの獲得に成功しました。 (via MARCA)

パトリク・メルカドの状況

セビージャは今年2月末、エクアドルのインデペンディエンテ・デル・バジェとMFパトリク・メルカドの保有権を600万ユーロで買い取ることで基本合意に達したと発表していました。しかし、メルカドは3月に右膝の前十字靭帯と半月板を断裂する大怪我を負い、W杯出場を逃すとともに7ヶ月から9ヶ月の長期離脱を余儀なくされました。正式にセビージャの選手となるためには厳密なメディカルチェックを通過する必要がありますが、インデペンディエンテ・デル・バジェのフランクリン・テージョ会長は『不運にも彼は負傷してしまいましたが、その前に取引は成立していました。現在はリハビリと回復のプロセスにあり、W杯終了後にはそちらへ向かうはずです。移籍は確実に進むでしょう。セビージャはすでに彼を買い取っています』と主張しており、今後の動向が注目されています。 (via MARCA)

ネマニャ・グデリ退団

セビージャFCは、ネマニャ・グデリが6月30日の契約満了をもって退団することを正式に発表しました。当初は契約延長の可能性も模索されていましたが、水曜日に行われたクラブと選手間の会談で、双方合意のもとで道を分かつことが決定しました。グデリは最近のインタビューで『私にとってセビージャは常に優先であり、まずは彼らと話すつもりです。その後で他のオファーを聞きます。私はクラブに将来の計画を整理するための時間とスペースを与える義務があります。このエンブレムを守ることは常に名誉です』と語り、給与の減額を受け入れてでも残留したいという強い意思を示していましたが、最終的にセビージャを去ることになりました。

2019年に加入したグデリは、7シーズンで公式戦261試合に出場しました。これはセビージャの外国人選手として歴代5位の記録です。中盤の底や、チームの負傷者が相次いだ際にはセンターバックとしてもプレーし、そのユーティリティ性でチームの窮地を何度も救いました。2020年のケルン、2023年のブダペストでのUEFAヨーロッパリーグ制覇にも貢献し、守備的な選手でありながら強烈なミドルシュートなどで公式戦通算10ゴールを記録しています。クラブは公式声明を通じて、7年間にわたる彼の献身と闘争心に深い感謝の意を表明しました。 (via Estadio Deportivo / MARCA)

マルカオの去就

クラブは夏の移籍市場で大幅なチームの再編を計画しており、高い給与を受け取っている選手の放出を優先事項としています。その筆頭候補に挙げられているのがブラジル人CBのマルカオですが、彼自身は退団を全く考えていません。2022年の夏にジエゴ・カルロスの後釜としてガラタサライから1500万ユーロで加入したマルカオですが、負傷の連続により4シーズンでわずか49試合の出場にとどまっています。

直近では、昨年12月のサンティアゴ・ベルナベウでの試合で退場処分を受け、激しい抗議によって厳しい出場停止処分を科されました。さらにその後、左足の舟状骨を骨折したため、クラブは新たな選手(ニール・モペイ)を登録するために彼の選手登録を抹消し、2026年に入ってからは1分もピッチに立っていません。昨夏にはクラブの財政を助けるために給与の減額を受け入れたものの、その見返りとして契約が2028年まで延長されています。クラブとしては高給取りである彼の放出が最善のシナリオですが、マルカオ本人はセビージャへの恩義を感じており、ピッチ上で自らの価値を証明して借りを返したいと固く決意しています。 (via ElDesmarque)

マヌ・ブエノの残留

カンテラーノのMFマヌ・ブエノが、来季も引き続きセビージャのプロジェクトに残ることが決定しました。彼との契約は2027年6月30日までとなっており、更新交渉は現在保留されていますが、クラブはすでに彼に来季の構想に入っていることを通達しました。トップチームの登録枠になるか、昨季同様にリザーブチームの登録枠になるかは未定ですが、ルイス・ガルシア・プラサ監督は彼の残留を強く希望しています。

プラサ監督は以前、マティアス・アルメイダ前監督の下で出番を失っていたブエノを引き上げ、1月のサラゴサへのレンタル移籍を阻止して彼にプレー時間を与えました。シーズン終盤は骨挫傷により最後の5試合を欠場したものの、指揮官は彼の実力を高く評価しています。ブエノ自身も『監督からは、自分らしくプレーするようにと言われました。彼の信頼にはとても感謝しています』と語っており、セビージャで成功を収めたいという強い意欲を持っています。 (via Estadio Deportivo)

カンテラーノの売却候補

フアン・イグレシアスの加入により、セビージャの右サイドバックはフアンル・サンチェス、ホセ・アンヘル・カルモナを含めて飽和状態となりました。フアンルはウイングとして、カルモナはセンターバックとしてもプレー可能ですが、少なくとも1人は余剰戦力となります。クラブは全選手を売却候補としていますが、特に下部組織出身のカンテラーノを売却できれば移籍金がそのまま純利益となるため、フアンルかカルモナのどちらかがチームを去る可能性が高まっています。

フアンルに関しては、過去にナポリが強い関心を示していましたが、当時のアントニオ・コルドンSDがプレミアリーグからのオファーと同等の2000万ユーロ以上を要求したため交渉が頓挫しました。現在、彼を高く評価していたアントニオ・コンテ監督はナポリを去り、マッシミリアーノ・アッレグリ監督が就任しているため、再びオファーが届くかは不透明です。一方のカルモナは、昨夏にノッティンガム・フォレストから高額なオファーを受けていましたが、彼自身がセビージャで成功する夢を優先して残留を選択しました。しかし現在、彼と一部のファンとの関係は良好とは言えず、適切なオファーが届けば退団を受け入れる姿勢に変化している可能性があります。 (via ElDesmarque)

その他の移籍・契約動向

ルイス・ガルシア・プラサ監督は、自身の戦術を体現できる信頼の厚い選手を中心にチームを再構築したいと考えています。グリディに続き、かつて指導した経験があり、現在レバンテを退団してフリーとなっているMFパブロ・マルティネスの獲得をクラブに提案しています。一方で、戦力外となっているジョアン・ジョルダン、タンギ・ニアンズ、ファビオ・カルドソ、フェデ・ガットーニには退団の扉が開かれています。また、レンタル移籍から復帰するアルフォン、アドリア・ペドロサ、ラファ・ミルについての去就も検討されるとともに、カストリンとオソの契約延長についてもテーブルに載せられています。GKに関しては、契約満了で退団するエルヤン・ニーランの後釜として、ビジャレアルで出番を失っているディエゴ・コンデの獲得を高く評価しており、選手側もセビージャ移籍を前向きに捉えています。 (via Estadio Deportivo / MARCA / ElDesmarque)

マノロ・ヒメネスの回想

元セビージャの選手であり監督も務めたマノロ・ヒメネスが、現在のスペイン代表監督であり、かつてセビージャでチームメイトだったルイス・デ・ラ・フエンテとの思い出を語りました。デ・ラ・フエンテはアスレティック・クラブで2度のリーグ優勝を果たした後、攻撃的な左サイドバックとしてセビージャに4シーズン在籍しました。当時、同じ左サイドバックには若き日のヒメネスが定着していましたが、ヒメネスは『彼が加入しても私は試合に出続けました。だからこそ私はセビージャの歴史上2番目に出場試合数が多い選手なのです(笑)』とジョークを交えつつ、『彼のようなクオリティの高い選手が加入したことで、私はポジションを失わないようにさらに努力するようになりました。彼との競争が私を成長させ、スペイン代表入りへと導いてくれました』と振り返りました。

2人の絆は引退後も続き、デ・ラ・フエンテがセビージャのフベニール(ユース)の監督を務め、ヘスス・ナバスやセルヒオ・ラモス、アントニオ・プエルタを指導していた際、セビージャ・アトレティコ(Bチーム)の監督だったヒメネスと毎日連絡を取り合い、連携して選手育成に努めていました。ヒメネスは『彼は非常にプロフェッショナルで、教育的で働き者です。彼がこれまで成し遂げてきたことは空から降ってきたものではありません』と、現在のスペイン代表監督の成功を自分のことのように喜んでいます。 (via SPORT)

【本日の総括】

新投資家との独占交渉に入り、クラブの売却が現実味を帯びる中、プラサ監督とナバロ新SDによる来季の編成が本格化しています。グリディやイグレシアスといった即戦力を確保する一方で、7年間チームを支えたグデリとの別れなど、大幅な血の入れ替えが進行しています。