新生モウリーニョ体制とプレシーズン 最新のチーム状況

バルセロナに許した過去2シーズンの覇権を打ち破るべく、ジョゼ・モウリーニョ監督が再び指揮を執るレアル・マドリードのプレシーズンは、現在2週目のトレーニングを消化しています。フロレンティーノ・ペレス会長は、モウリーニョ監督の復帰がチームを復活させるための決定的な起爆剤になると大きな期待を寄せています。モウリーニョの戦術スタイルは、昨シーズンまでチームを率いたシャビ・アロンソ前監督のものとは大きく異なりますが、現在フルハムの監督に就任したアルバロ・アルベロアのスタイルには通じる部分があると言われています。

チームはアルコルコンとの非公開の親善試合を実施しました。この試合に先発したメンバーは、芝生の上とジムでのリカバリーメニューに専念。一方で、数日前に合流したフェデ・バルベルデを含む残りの選手たちは、ボールを使ったプレッシング、コンビネーション、フィニッシュのトレーニングに汗を流しています。なお、エデル・ミリトン、フェルランド・メンディ、ロドリゴの3選手は引き続きリハビリプロセスを継続中です。

モウリーニョ監督は、現在のチーム編成がまだ完全に完了していないことを強調しています。監督はチームに対して圧倒的なスピードと縦への素早い展開を求めており、次のように語っています。『現在の手持ちの戦力には非常に満足しているが、チームの補強や、私たちの理想の形を見つけるためにチーム全体をシャッフルする扉は決して閉ざしていない』。

トルコ代表としてワールドカップ2026に参加し、チームの不振により予想より早く休暇に入っていたアルダ・ギュレルは、軽めのトレーニングを終えた後にクラブメディアの取材に応じました。現在21歳となり、クラブ加入から4シーズン目を迎えるギュレルは、次のように意気込みを語っています。『ずっと家が恋しかったです。ピッチ上で常に最高のバージョンを見せるために、こうしてまた働き始められたことをとても幸せに思います』。

さらに、新監督については『モウリーニョのような伝説的な監督と一緒に仕事ができるのは、私にとって本当に大きなチャンスです。監督もコーチングスタッフも、すべてを非常に明確に説明してくれます。そして、ピッチの外でも彼らはとても誠実な人たちです』と絶賛しています。続けて、『私はここで多くを学び、大きく成長しましたが、私の情熱は決して変わっていません。初日のようにすべてのタイトルを勝ち取り、マドリディスタたちを幸せにしたいです。今の時期はフィジカルを鍛えることが最も重要ですが、モウリーニョが私たちに何を求めているのかをしっかりと聞き、学び、それをピッチ上でうまく表現できるようにすることも同じくらい重要です』と、決意を新たにしています。 (via SPORT)

超大型補強ヤン・ディオマンデ獲得の全貌とオリーセ断念

レアル・マドリードは今夏の移籍市場における「銀河系(ガラクティコ)」として、コートジボワール代表の19歳のウインガー、ヤン・ディオマンデをRBライプツィヒから獲得する見込みです。彼は右ウイングを主戦場としながらも両サイドでプレーできる予測不可能性と多様性を兼ね備えています。レガネスの下部組織から欧州でのキャリアをスタートさせ、わずか半年でライプツィヒへ飛躍。プロとしてのクラブ公式戦46試合に出場して15ゴール11アシスト(昨季のブンデスリーガでは33試合12ゴール8アシスト、または13ゴール10アシストとも記録されています)という驚異的な成績を残しました。さらに、先日のワールドカップ2026でもコートジボワール代表として大ブレイクし、ノルウェー代表に敗れるまで魅力的なプレーを披露しました。

彼を巡っては、パリ・サンジェルマン(PSG)、マンチェスター・シティ、リヴァプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、バイエルン・ミュンヘンといった欧州のメガクラブが果てしない争奪戦を繰り広げていました。特にPSGは、W杯の大会期間中に選手側とプロジェクトを含めた個人的な基本合意に達しており、獲得のポールポジションに立っていました。しかし、レアル・マドリードが代理人会社であるRoc Nationを通じて土壇場で猛烈なアプローチを開始し、選手へのオファーとライプツィヒへの移籍金提示額を大幅に引き上げたことで状況が一変しました。

ライプツィヒはディオマンデの移籍金として1億3000万ユーロを要求していましたが、最終的にレアル・マドリードとは1億1500万ユーロから1億2000万ユーロの間で決着する見込みです。これは、ジュード・ベリンガム(1億2700万ユーロ)、エデン・アザール(1億2080万ユーロ)に次ぐ、クラブ史上3番目の超高額移籍となります。契約期間は2031年6月30日までの5年間で、近日中にマドリードへ移動してメディカルチェックを受け、火曜日にオーストリアでのプレシーズン合宿へ出発する前に公式発表される予定です。

このマドリードの介入により、PSGは公式声明を発表し、獲得レースからの完全撤退を宣言しました。『PSGは本日夜、ヤン・ディオマンデに関する関心と提示したオファーを正式に取り下げ、すべての交渉を終了した。要求された移籍金や給与の条件は完全に不釣り合いであり、市場のバランスを歪める性質のものだった。PSGは、厳格で責任ある財務管理とチームバランスの原則を決して放棄しない。ここ数年で最も多くのタイトルを獲得し、欧州王者であるPSGは、人為的なインフレゲームや一部の仲介者の策略には引きずられない。クラブは冷静かつ自信を持って移籍市場の戦略を継続する』。PSGはイ・ガンインやゴンサロ・ラモスの売却により1億ユーロ以上の資金を得ていましたが、市場価値がわずか1年前には2000万ユーロだった選手に対して、これ以上の異常な高騰には付き合わないと判断しました。

なお、フロレンティーノ・ペレス会長が以前、「1億5000万ユーロという最大のオファーを出す」と宣言していた真のターゲットは、バイエルン・ミュンヘンのマイケル・オリーセでした。しかし、バイエルンのクリストフ・フロイントSDが『彼については全く議論の余地がない。休暇から戻るのを楽しみにしているし、今季のキープレーヤーになる』と売却を完全拒否。これを受け、レアル・マドリード側も公式声明で『直接的にも間接的にも、選手や代理人、関係者といかなる接触もしていない』と発表し、オリーセ獲得の道を完全に閉ざしました。その結果、すべてのリソースがディオマンデに向けられたのです。

ディオマンデは、デンゼル・ダンフリース、イブラヒマ・コナテ、マルク・ククレジャ、ベルナルド・シウバに続く、今夏5人目の新戦力となります。モウリーニョ監督もこの獲得に完全なGOサインを出しており、マドリードは昨季のトレント・アレクサンダー=アーノルド、アルバロ・カレーラス、ディーン・フイセンに続き、巨大な資本を持つプレミアリーグのクラブと真っ向から渡り合う補強戦略を確立しています。今週には、ディオマンデの古巣であり、今回の移籍で10%のキャピタルゲインを得るレガネスとのトレーニングマッチも予定されています。 (via MARCA)

ヴィニシウスの契約延長問題とアーセナルの強襲

レアル・マドリードにとって今夏最大の懸案事項となっているのが、ヴィニシウス・ジュニオールの去就問題です。彼の現行契約は2027年6月30日までとなっており、契約満了まで残り1年を切る状況にあります。クラブと選手側の間では数ヶ月前から契約延長交渉が行われていますが、未だに合意には至っていません。

ワールドカップでブラジル代表はノルウェーに敗れベスト16で姿を消しましたが、ヴィニシウス自身は大会で4ゴールを挙げて孤軍奮闘し、批判を免れました。休暇を終えた彼は今週チームに合流し、バルデベバスでクラブ首脳陣と契約延長に向けた極めて重要な直接会談を行う予定です。

クラブ側も選手側も基本的には残留を希望しており、モウリーニョ監督も彼をプロジェクトの絶対的な中心として計算しています。しかし、最大の障壁となっているのが経済的な条件です。トップチームで8年間プレーし、2度のチャンピオンズリーグ制覇に大きく貢献し、2024年にはバロンドールでシルバーボールを受賞したヴィニシウスは、自身のチーム内でのヒエラルキーを考慮し、キリアン・ムバッペと同等のクラブ最高額の給与を要求しています。

レアル・マドリードは、来年の1月1日になればヴィニシウスが他クラブと自由に事前交渉できるようになり、ムバッペがかつてそうしたように、巨額の契約金(サインオンボーナス)を要求できる強大な立場に立たれることを極度に警戒しています。そのため、この不安定な状況を長引かせることはクラブの方針に反しており、早急な解決を望んでいます。

この契約延長の停滞を察知し、急浮上してきたのがイングランドのアーセナルです。アーセナルは悲願のチャンピオンズリーグ制覇に向けて、ヴィニシウスの獲得を本気で検討しています。もしマドリードとの契約延長が破談になれば、アーセナルはヴィニシウスに対して週給40万ポンド(年俸約2400万ユーロ)を大幅に超える、クラブ史上最高額の破格のオファーを準備しています。これはミケル・アルテタ監督がこれまで厳格に守ってきた給与上限(現在の最高給はブカヨ・サカの約36万5000ポンド)を破壊することを意味しますが、今夏の補強がクリストス・ツォリスとイラン・メリエに留まっているアーセナルには、十分な資金的余裕があります。

レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長は、絶頂期にあるスター選手を簡単に手放すことはありません。しかし、もし契約延長が完全に決裂した場合に備え、会長はヴィニシウスの売却に応じるための「絶対的な最低条件」を設定しました。それは、固定額と変動ボーナスを合わせて「1億6000万ユーロ」に到達することです。この金額を下回るオファーには一切耳を貸さず、交渉のテーブルにすら着かないという強硬な姿勢を示しています。

実は、前述のヤン・ディオマンデの電撃的な獲得の裏には、このヴィニシウス問題が深く絡んでいると見られています。ディオマンデもまた、ヴィニシウスやムバッペとポジションが重なる左サイドでプレー可能です(両者は同じRoc Nationというエージェントに所属しています)。マドリードが1億ユーロ超を投じてディオマンデを獲得したのは、ヴィニシウスに対して「契約を延長するのか、それとも出て行くのか、今すぐ決めろ」という強烈なプレッシャーを与えるための「煙幕」であり、最悪の事態に備えた保険でもあるのです。マドリディスタたちの間でも、彼の処遇については「契約延長」「今夏の高額売却」、あるいは「延長も移籍も拒否するなら1年間スタンド送りにする」という3つのシナリオで激しい議論が交わされています。 (via SPORT)

W杯MVPロドリ獲得作戦とエンソ・フェルナンデス除外

スペイン代表としてワールドカップ優勝を果たし、大会MVPにも輝いたMFロドリの獲得は、今やレアル・マドリードにとって最優先事項の一つに昇格しています。中盤のゲームメイカーを欠いていたチームにおいて、彼の重要性は極めて高いと評価されています。

当初、フロレンティーノ・ペレス会長は、ロドリが会長選挙におけるライバルであったリケルメ陣営の目玉公約だったため、獲得には強い難色を示していました。しかし、W杯での圧倒的なパフォーマンスを目の当たりにし、クラブ内部からの強い要望とモウリーニョ監督の明確なGOサインが重なったことで、方針を大きく転換し、獲得を容認する姿勢を見せました。一方で、チェルシーのエンソ・フェルナンデスの獲得については、1億2000万ユーロ以上を投資したチェルシーが簡単に手放すはずがないと判断し、候補から完全に除外しました。

ロドリ自身もスペインへの帰還とレアル・マドリードでのプレーを熱望しており、マンチェスター・シティで受け取っている給与よりも低い条件であっても加入を受け入れる用意があるとされ、すでに選手側とは個人的な合意に達していると言われています。シティ側は彼に契約延長のオファーを提示していますが、ロドリはこれにサインしていません。

現在、ロドリは休暇を満喫しています。シティのエンツォ・マレスカ監督は『彼は月曜日に背中の手術を受ける予定で、休暇と回復が必要だ。その後、我々の元に戻ってくる』と発言していますが、マドリードは彼がシティのプレシーズンに合流する前に、この数日間で移籍をクローズさせたいと考えています。

マドリードは移籍金として4500万ユーロ+ボーナスという条件で、2030年までの長期契約を結ぶことでコストを償却するシナリオを描いています。しかし、シティ側は最低でも8000万ユーロを要求すると見られており、クラブ間の交渉はまだ正式にはスタートしていません。マドリードの首脳陣は5000万〜6000万ユーロを絶対的な上限として設定しており、この金額から厳しい交渉が始まると予想されています。なお、PSGも一時的にロドリの状況を問い合わせていましたが、これはディオマンデの争奪戦でマドリードに出し抜かれたことへの腹いせとして、単にロドリの価格を吊り上げるための嫌がらせであるとマドリード側は見ています。 (via Mundo Deportivo)

激動の放出オペレーション:カマヴィンガ、ゴンサロらの行方

「サマリアナ(summeriana)」と呼ばれる熱狂的な移籍の噂が飛び交う時期において、レアル・マドリードは大型補強を完了させる一方で、チームのバランスと財政を整えるための大規模な放出オペレーションにも直面しています。

まず中盤では、ダニ・セバージョスがすでにクラブとの契約を解除して退団済みであり、アヤックスが獲得から撤退したため、現在はベティスへのフリー移籍を待っている状態です。オーレリアン・チュアメニは2031年まで契約を延長したとされていますが、プレミアリーグからの強い関心があり、彼自身は強気な立場を保っています。

一方で、エドゥアルド・カマヴィンガは非常に厳しい状況に置かれています。不調に終わった昨シーズンの影響で放出候補となっており、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーといったプレミアリーグ勢からのオファーをすべて拒否し、マドリードでの残留を強く希望しています。しかし、モウリーニョ監督の構想からは外れており、このプレシーズンのパフォーマンス次第で彼の運命(想定移籍金は約7000万ユーロ)が決まるとされています。

若手アタッカーのゴンサロ・ガルシアも複雑な立場にあります。昨季は主に途中出場ながら公式戦39試合で8ゴールを記録。リーガでのベティス戦のハットトリックや、コパ・デル・レイ、スーペルコパでの得点に加え、クラブワールドカップでは4ゴールを挙げてアンヘル・ディ・マリアらと並び大会得点王に輝きました。シャビ・アロンソ前監督の下でトップチーム登録を勝ち取ったものの、ムバッペ、ヴィニシウス、ベリンガムの存在により出場機会は限られていました。今夏、アルベロアが監督を務めるフルハムや、イタリアのコモなどが獲得に強い関心を示していますが、現在はチャンピオンズリーグの登録リストに関するUEFAの厳格な規定により、彼の放出はストップしています。さらに、エンドリッキがリヨンでの有意義なレンタル移籍から復帰したことで、ゴンサロの出場機会はさらに減少することが予想されています(なお、エンドリッキ自身は再びレンタルでチームを離れるつもりはないという強硬な姿勢を示しています)。

もう一人の若き才能、18歳のフランコ・マスタントゥオーノについては、チーム内の激しい競争を考慮し、1シーズン限定でのレンタル放出が計画されています。彼にもフルハムやフィオレンティーナが関心を寄せていますが、古巣であるリーベル・プレートへの復帰はクラブ側が完全に除外しています。

ブラヒム・ディアスはチームへの残留を希望しており、モウリーニョ監督も彼を重要な「12番目の選手」として大いに期待しています。しかし、彼のような実力者を控えとして長期的に満足させ続けることは、監督にとって大きなマネジメントの課題となります。

守備陣に目を向けると、新たなセンターバックを獲得するためには、ラウル・アセンシオの放出が不可欠となっています(マルセイユが1500万ユーロの買い取り義務付きレンタルで関心を示しています)。また、ヘスス・バジェホ(または他のセンターバック)については、本人は状況を覆したいと望んでいますが現実は厳しく、代理人のジョルジュ・メンデスが必死に新天地を模索しています。さらに、コモでプレーしているハコボ・ラモンについては、マドリードが50%の権利と優先買い戻し権を保有していますが、アーセナルが彼の獲得に動いているという情報もあります。 (via ElDesmarque)

【本日の総括】

モウリーニョ新体制下でのプレシーズンが本格化する中、レアル・マドリードはヤン・ディオマンデの超大型獲得を決定づけ、W杯MVPのロドリ確保にも全力で動いています。一方で、ヴィニシウスの契約延長問題にはアーセナルの巨額オファーの影がちらつき、カマヴィンガやゴンサロといった有望な若手たちの複雑な放出オペレーションも同時進行しており、クラブの未来を左右する極めて激動の1週間を迎えています。