クラブ運営
デル・ニド・カラスコ会長の退任と、セルヒオ・ラモスが顔を務めるFive Eleven Capital(マーティン・インク代表)によるセビージャの買収が間近に迫っています。合意はすでにカラスコ家、アレス家、ギハロ家、そして「アメリカ人」グループとの間で結ばれており、ホセ・マリア・デル・ニド・ベナベンテもこれに加わるとされています。今後は5月31日までに公証人の前で支払いの保証と合意額の約50%を支払い、スポーツ上級委員会(CSD)の承認を得る必要があります。売却額は4億5000万ユーロに達すると報じられており、クラブの負債は公式発表の8800万ユーロから、1億ユーロ以上とも言われています。これについてラ・リーガのハビエル・ゴメス事務局長は、『オーナーが変わってもクラブの負債は変わらない。新オーナーが資金を投入するか、選手を売却するしかない』と明言しています。セビージャは現在スポーツ部門の給与上限(LCDP)が2210万ユーロで1部の下から2番目であり、1:4ルール(売却額の4分の1しか再投資できない)の適用下にあります。そのため、新体制はメキシコなどのファンドから8000万ユーロから1億ユーロの増資を行う予定であり、ラ・リーガの規定緩和によりその45%を選手登録に充てることができるようになりますが、収入の25%を超えてはならないという規定もあるため、劇的な変化には時間がかかるとされています。(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)
フロント人事
アントニオ・コルドン・スポーツディレクター(SD)が契約を2年残して双方合意で退任することが公式に発表されました。当面は彼の右腕であったホセ・イグナシオ・ナバーロが移籍市場での動きを止めることなく引き継ぎます。その後任として最有力視されているのが、カタルーニャ出身のマルク・ボイシャサです。ボイシャサはバルセロナで育成組織や書類手続きを学び、セビージャのサッカー部門でもUEFAやラ・リーガ向けの書類作成、2018年・2022年のW杯招致でのサンチェス・ピスフアンのプロモーション、外国人選手の適応支援などで働いた経験を持っています。その後、ジローナ、マンチェスター・シティ(8年在籍)、バーンリー、アル・ヒラルで要職を歴任しました。コルドンはもともとFive Eleven CapitalでSDを務めており、彼がセビージャに引き抜かれた後、ボイシャサが同ファンドのサッカー部門責任者(Chief of Football)となっていた経緯があります。(via SPORT / Estadio Deportivo / MARCA)
監督人事
ルイス・ガルシア・プラサ監督は今季の残留を確定させたことで来季の契約が自動更新されましたが、セルヒオ・ラモスとFive Eleven Capitalの新体制は別の監督を据えることを検討しています。ガルシア・プラサ監督はこの不透明な状況に不満を抱いており、シーズン終了後の来週に首脳陣と会談してクラブの意向を明確にするよう求めています。他クラブからもオファーが届いていますが、彼の最優先希望は引き続きセビージャでプロジェクトを率いることです。監督はマドリード戦後に『契約には双方の解除条項など色々ある。求められる場所にいなければならないし、求められないなら出て行くことに何の問題もない。私は20年以上監督を務め、昇格や残留の実績がある。愛されていると感じたい。もし残るなら、来年はこんなに苦しみたくない』と発言しました。一方で新オーナー陣は、安定感と経験をもたらす監督としてホセ・ボルダラス(ヘタフェ)、エルネスト・バルベルデ(アスレティック・ビルバオ)、マルセリーノ・ガルシア・トラル(ビジャレアル)に接触しました。しかし、バルベルデとマルセリーノは高額な給与と他クラブからの関心もあり、実現はほぼ不可能と見られています。そのため、契約満了を迎えるボルダラスが昨年に続き最有力候補となっていますが、彼はヘタフェの欧州大会出場権獲得に集中しており、決断は来週以降になる見込みです。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA)
元監督
セビージャで欧州初挑戦を果たしたものの、結果を残せなかったマティアス・アルメイダ前監督は、メキシコのモンテレイ(ラジャドス)の監督に就任することが決定的となりました。2028年までの契約を結び、セビージャ時代と同じく元セビージャの選手であるエリック・ラメラらをスタッフとして連れて行く予定です。アルメイダは3月23日のバレンシア戦(0-2)の敗戦後に解任されるまで、公式戦32試合で10勝7分15敗、リーグ戦で勝ち点31を獲得していました。これに対して後任のルイス・ガルシア・プラサ監督は残留決定後、『私が残留請負人の専門家だと言われるのは笑える。途中就任はこれが2回目だ。ここで忘れてはならないのは、マティアスが獲得した勝ち点31だ。彼も一人の人間として、とても苦しんだはずだ。ここにいる者は皆、大きく苦しむものだからね』と前任者への敬意と労いの言葉を送りました。(via MARCA / Estadio Deportivo)
チーム情報
水曜日の朝、セビージャはレアル・マドリード戦の敗戦後、ガルシア・プラサ監督から与えられた2日間のオフを終え、今季で最も穏やかな雰囲気の中でトレーニングを再開しました。チームは土曜日にビーゴへ移動するまで午前中の練習を続け、日曜日にセルタ戦を迎えます。明るいニュースとして、1月に左足舟状骨の骨折で手術を受けたブラジル人CBマルカオがグループ練習に復帰しました。ガルシア・プラサ監督は先週、彼の復帰を喜んだものの今季中のプレーは無理だろうと語っていました。さらに、下部組織から18歳のMFニコ・ギジェンがトップチームの練習に参加しました。彼はマティアス・アルメイダ前監督のもとでプレシーズンの親善試合(バーミンガム・シティ戦でゴール)を経験し、今季は降格したセビージャ・アトレティコやセビージャCでもプレーしたスペインU19代表の逸材です。1月には2029年までの契約延長(違約金3000万ユーロ)を結び、バルセロナからの引き抜きも拒否しました。消化試合となるセルタ戦で、待望のトップチームデビューを果たす可能性が高まっています。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
負傷者情報
水曜日のトレーニングでの悪いニュースとして、22歳の下部組織出身DFアンドレス・カストリンが負傷しました。アルメイダ前監督時代に登録問題の中で出番を得た後、ガルシア・プラサ監督のもとでもレアル・ソシエダ戦やレアル・マドリード戦で痛みを抱えながらフル出場して素晴らしいパフォーマンスを見せていましたが、この日はガルシア・プラサ監督のミーティング後に練習から離脱し、スパイクを履くこともなくメディカルスタッフと室内へ引き上げました。セルタ戦は欠場が確実です。また、ヘレス出身のMFマヌ・ブエノも右膝の骨浮腫のため3週間近く離脱しており、彼も室内での調整となりました。木曜日と金曜日には個別練習を行う予定です。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
代表・移籍
ムラト・ヤキン監督が率いるスイス代表のW杯メンバーに、セビージャからルベン・バルガスとジブリル・ソウが選出されることが確実となりました。バルガスは11月のエスパニョール戦で左太ももの大腿二頭筋を負傷して以降、13試合のリーグ戦を欠場するなど本来のパフォーマンスを発揮できておらず、今季は24試合で3ゴール6アシストにとどまっています。昨夏はビジャレアルへ1500万ユーロで移籍する直前まで行きましたが、アルメイダ監督の説得で残留していました。一方、ソウは安定したプレーを見せ、34試合で5ゴール4アシストを記録しました。両者ともに2029年まで契約を残しており、バルガスは1200万ユーロ、ソウは750万ユーロの市場価値があるとされています。セビージャはクラブの財政事情から彼らの売却を歓迎しており、W杯が絶好のショーケースになることを期待しています。また、契約満了を迎えるノルウェー代表GKエルヤン・ニーランは退団が濃厚です。彼は今季、ニューカッスルへ復帰する見込みのオディッセアス・ヴラホディモスの控えに甘んじていました。その他の選手では、セルビア代表のグデリ、チリ代表のガブリエル・スアソ、ナイジェリア代表のチデラ・エジュケとアコル・アダムスはそれぞれ予選で敗退しているためW杯には出場しません。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / ElDesmarque)
移籍の噂
セビージャの新たなスポーツディレクター陣は、すでに来季に向けたフリー移籍の市場を注視しています。その中で、クリスタル・パレスに所属する31歳のコロンビア代表MFジェフェルソン・レルマがリストに挙がっています。彼はクラブからの契約延長オファーを拒否しており、6月30日でフリーとなります。レバンテでプレーした経験があり、スペインサッカーを熟知しているレルマにはバレンシアやビジャレアルも関心を示しており、セルヒオ・ラモスも新プロジェクトの補強候補として目を向けています。セビージャはすでに彼の要求する契約年数や条件について問い合わせを行っていますが、プレミアリーグで高額な給与を受け取っていることや、フリー移籍に伴う高額な契約金がネックとなり、財政的に厳しいセビージャにとっては複雑なオペレーションになると予想されています。(via Estadio Deportivo)
試合・小ネタ
今週末に行われるリーガ最終節で、セビージャはアウェイのバライードスでセルタ・デ・ビーゴと対戦します。セルタのレジェンドであるイアゴ・アスパスにとって、バライードスは自身のホームスタジアムですが、彼の長いキャリアの中でただ1度だけ、このスタジアムで「アウェイチームの選手」としてプレーしたことがあります。それは2014/15シーズンの第36節で、彼がウナイ・エメリ監督率いるセビージャに在籍していた時のことでした。試合はセビージャのケヴィン・ガメイロがアスパスとの壁パスから先制ゴールを決め、後半にサンティ・ミナが同点ゴールを挙げて1-1の引き分けに終わっています。アスパスはその試合で60分間プレーし、カルロス・バッカと交代しています。現在、セビージャは消化試合となっていますが、セルタはこの試合で引き分け以上の結果を出せばヨーロッパリーグ出場権を獲得できる重要な一戦となります。(via Estadio Deportivo / SPORT)
元監督
セビージャを率いてUEFAヨーロッパリーグを3連覇(2014、2015、2016年)したウナイ・エメリ監督が、アストン・ビラの指揮官としてイスタンブールで開催される同大会の決勝に臨み、フライブルクと対戦します。彼はビジャレアル時代にも優勝しており、今回が自身5度目のEL制覇への挑戦となります。試合前の記者会見で「ヨーロッパリーグの王」としての自負を問われたエメリは、『私はこの大会の王ではない。もうセビージャにはいないし、今はアストン・ビラにいる。過去にセビージャやビジャレアルで成し遂げたことは過去の話だ。その過去の栄光で明日の決勝に勝てるわけではない。今いる選手たちと共に、目の前の相手に勝つ必要がある。これは新しい道であり、新しい時代だ』と謙虚に語り、現在のチームでの勝利に集中していることを強調しました。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA)
審判・判定
スペインサッカー連盟の審判技術委員会(CTA)は、レビュー番組の中で、前節のセビージャ対レアル・マドリード戦での判定について公式な見解を示しました。後半にキリアン・ムバッペの肘がホセ・アンヘル・カルモナの顔面に入った後にヴィニシウスが決めた決勝ゴールについて、サンチェス・マルティネス主審がVARの介入もなくゴールを認めたのは「誤審」であったと断定しました。CTAのマルタ・フリアス広報は『攻撃側の選手がスペースを争う中で腕を使用し、守備側の選手に不利益を与えたため、これはファウルと解釈されるべきであり、ゴールは取り消されるべきだった』とセビージャ側の主張を全面的に支持しました。一方で、キケ・サラスがペナルティエリア内でヴィニシウスと接触し、レアル・マドリード側がPKを主張した場面については、『ボールに先に触れており、意図的で暴力的なアクションではない』として、ノーファウルとした判定を正当であると評価しました。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
リーグ・処分
ラ・リーガは公式声明を発表し、セビージャ対レアル・マドリード戦でサンチェス・ピスフアンの一部の地元ファンが行った不適切な行為を告発しました。試合開始前や終盤に北側のゴール裏スタンドの複数セクターから、組織的に『そうだ、そうだ、クソ・レアル・マドリード』といったチャントが繰り返されたほか、『小さな頃から見に来ている、警察に追いかけられる、クソ・テレシンコ、クソ・アンテナ3、だが一番のクソはソフィア王妃だ』や『レフェリー、クソ野郎』、『クソ・マドリード、クソ首都』といった暴言が報告されました。さらに、試合終了後にはデル・ニド・カラスコ会長に向けて『ジュニオール、死ね』というチャントも確認されています。また、前半14分のマドリードのコーナーキックによるゴールセレブレーション中に、スタンドからキャップの付いた空のペットボトルが投げ込まれた(誰にも当たらず、相手選手が回収)ことも併せて報告されています。セビージャはハーフタイムにスタジアムのビジョンを通じて「応援しろ、侮辱するな」という暴力反対のメッセージを流して対応しました。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
今季の残留を確定させたセビージャですが、水面下ではクラブ売却による新体制移行や監督・SD人事など、来季に向けた激しい変革の波が押し寄せています。W杯や移籍市場を通じたスカッドの入れ替えも不可避であり、ピッチ内外で目が離せない状況が続いています。





