最終節バルサ戦と欧州への夢

🇪🇺 カルロス・コルベラン監督率いるバレンシアは、今週末メスタージャで行われるFCバルセロナとの最終戦で、来季のカンファレンスリーグ出場権を獲得する可能性を残しています。シーズン序盤は降格圏を彷徨っていましたが、現在は欧州大会への切符を争う位置にまで浮上しました。条件は非常に厳しく、バレンシアが勝利した上で、ラージョ・バジェカーノとヘタフェが引き分け以下に終わる必要があります。しかし、これが実現すればクラブにとって7年ぶりの欧州大会復帰という奇跡になります。(via Estadio Deportivo)

ハビ・ゲラの躍動とW杯への期待

🇪🇸 コルベラン監督のチームで中盤のキーマンとなっているハビ・ゲラは、シーズン終盤において最高の輝きを放っています。先日のアノエタでのレアル・ソシエダ戦では、ストライカーの背後でプレーし、エリア内へタイミング良く侵入するという新たな役割で躍動しました。ペナルティエリア手前で2度のフェイントから冷静にシュートを沈めるなど、2ゴールを挙げて3-4の逆転勝利に大きく貢献しました。

試合後、ハビ・ゲラは次のように語っています。

『3点目の時、ベンチからウゴ・ドゥロが、他会場のライバルたちが負けていると教えてくれました。ヨーロッパの夢を見る可能性があるなら、それを追いかけなければなりません。しかもホームでファンと一緒に。ファンと一緒にホームでシーズンを終えるのだから、全員が最高の方法でシーズンを終える権利がありますし、それがヨーロッパの舞台であってもいいはずです』

この活躍もあり、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が率いるスペイン代表のW杯に向けた55人の予備リストに名を連ねています。ミケル・メリノの負傷やフェルミンの離脱もあり、カルロス・ソレールやパブロ・フォルナルスとともに、来週月曜日に発表される26人の最終メンバーに滑り込むサプライズとなる可能性があります。なお、昨夏にはアトレティコ・マドリード、マンチェスター・ユナイテッド、ミランからの関心を断ち切るため、クラブと2029年までの契約延長を結んでいます。(via Estadio Deportivo)

中盤の補強と退団の動き

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 バレンシアのスポーツディレクター、ロン・グーレイは来季に向けて多くの仕事を抱えており、中盤の補強としてイングランドからダン・ニール(24歳)の獲得を狙っています。サンダーランドからレンタル移籍したイプスウィッチ・タウンで今季後半戦に活躍し、チームのプレミアリーグ昇格の立役者となった選手です。イングランドU-20代表経験もある彼は、6月30日でサンダーランドとの契約が満了し、移籍金ゼロのフリーエージェントとなります。市場価値は550万ユーロと見られており、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン監督時代から彼を知るカルロス・コルベラン監督も非常に高く評価しています。

一方で、中盤の退団の動きも活発です。昨夏に加入したものの徐々に出場機会を失い、直近では2月15日のレバンテ・ダービーでの2分間の出場にとどまっているバティスト・サンタマリアの退団が見込まれています。また、ギド・ロドリゲスについても、契約が残り1ヶ月強となる中で延長交渉が必要ですが、本人の経済的要求がクラブにとって受け入れがたいものであり、どちらかが譲歩しなければ退団は決定的と見られています。(via SPORT)

サイドアタッカーの補強

🇩🇿 アタッカー陣の再編も進められており、デポルティーボ・アラベスの左ウイング、アブデ・レバシュ(27歳)への関心が報じられています。彼はアルジェリア出身ながらビトリア育ちで、今季はアラベスの1部残留に貢献するキャリア最高のシーズンを送っており、アルジェリア代表のW杯予備リストにも選出されています。右サイドやトップ下でもプレー可能な選手で、カルロス・ビセンテと同じエージェントを共有しています。市場価値は150万ユーロとされています。

バレンシアは夏の移籍市場が開く6月30日までにさらに3、4人の補強を目指しており、ウイングはその優先ポジションの一つです。現在所属しているラルジ・ラマザニの残留は全く保証されておらず、ダニ・ラバも攻撃陣でほとんど出場機会を得られていないためです。ただし、アスレティック・ビルバオ、セビージャ、レアル・ソシエダ、そしてプレミアリーグのアストン・ヴィラといったクラブもレバシュの獲得を狙っており、激しい争奪戦が予想されます。(via ElDesmarque)

来季の守備補強の確定

🇳🇱 来季に向けた守備陣の補強として、ファマリカンのセンターバック、ユスティン・デ・ハース(26歳)のバレンシア加入が確実となっています。すでにスポーツディレクターのロン・グーレイが以前に発表しており、コルベラン監督も記者会見で認めている事実です。デ・ハースはセンターバックながら今季31試合に出場して5ゴールを記録し、ファマリカンのリーグ5位フィニッシュと来季の欧州大会出場権獲得に大きく貢献しました。

日曜日の試合後に行われたチームやコーチングスタッフとの公式な昼食会では、感動的で涙を誘う別れの挨拶を行いました。また、スタジアムでチームメイトや友人、パートナーと記念撮影を行い、SNSには次のような短いメッセージを残しています。

『ファマリカンでの最後の試合、なんていうシーズンの終わり方だろう!ありがとう!』

デ・ハースはバレンシアと4年契約を結び、プレシーズンから合流する予定です。すでに内定しているアリウ・ディエングとともに、来季に向けた重要な補強選手となります。(via ElDesmarque)

キュメルトのW杯選出

🇨🇭 スイス代表のムラト・ヤキン監督が発表した、アメリカ・メキシコ・カナダで開催されるW杯の最終メンバー26人の中に、バレンシアに所属するディフェンダーのエライ・キュメルトが選出されました。スイスの守備を支える存在として、大舞台での活躍が期待されます。(via Mundo Deportivo)

カニサレスの痛烈なクラブ批判

📻 クラブのレジェンドである元GKのサンティ・カニサレスが、ラジオ番組に出演し、バレンシアの現状、特にピーター・リム・オーナーとカルロス・コルベラン監督に対して痛烈な批判を展開しました。ピーター・リムがコルベラン監督の続投を支持していることについて、カニサレスは次のように語っています。

『ファンはその契約書にサインしていません。人々はコルベランに満足していないのです。彼はピーター・リムの下で、自分の思い通りにチームを作ることができた唯一の監督です。後半戦の成績は極めて貧弱で、非常に少数のチームだけが圧倒的な力を見せたリーグでした。このようなリーグで、カンファレンスリーグに出場できるのが史上最も安い8位となるような状況では、バレンシアは順位を見るべきではありません』

また、コルベラン監督の能力についても疑問を呈しています。

『評価すべきは、この監督がチームの力を100%引き出せたかどうかです。最高のパフォーマンスを発揮できた選手が何人いるでしょうか? ほぼゼロです。ギド・ロドリゲスのように半シーズンだけ良いプレーをした選手がベストとされるようでは… 今シーズンは茶番劇です。このままいけば10年後には、降格するようなチームがカンファレンスリーグの予選を3つ戦うことになります。勘弁してくださいよ』

さらに、過去の監督人事やクラブの構造的な問題についても触れました。

『ホセ・ボルダラスはバレンシアで非常に良い仕事をしていました。コパ・デル・レイを勝ち取ったマルセリーノを解任するようなフロントが、ボルダラスを解任し、彼がうまくいかなかったと考えるのは別の話です。彼は方向性を見失っていたチームから結果を引き出しました。彼と契約するチームはコンプレックスを捨てるべきです。経営がずさんで、方向性も目標も権威もないチームでは、監督とチームが機能するのは非常に困難です』(via ElDesmarque)

メスタージャ売却と新スタジアムの進捗

🏟️ 開場103年を迎えたメスタージャですが、いよいよその歴史に幕を下ろす日が近づいています。新スタジアム「ノウ・メスタージャ」への完全移転まで残り1シーズンとなりました。バルセロナ戦の前にはファン団体によるピーター・リムの経営に抗議するデモが予定されていますが、スタジアムの移転計画は着実に進んでいます。

ノウ・メスタージャの建設工事は、約16年間の放置を経て2025年1月に再開され、急速に進行しています。現在はメインルーフを支える50本の柱と圧縮リングの大部分の設置が完了し、屋根を支えるケーブルが張られています。さらに、メディア用ではなくアナリスト用のキャビンのテストも行われています。このスタジアムは再設計を経て建設が進められており、収容人数は70,044人(ホスピタリティ席6,500席を含む)で、2030年W杯の会場候補としても有力視されています。市役所と合意した工期では30ヶ月以内、つまり2027年7月までに完了する必要があり、クラブは2027年4月の完成を見込んでいます。クラブ内では必要に応じた陸上競技場への変換方法、2027年以降のソシオの移行方法、コンサートの開催計画なども並行して検討されています。

バレンシアのゼネラルディレクター、ハビエル・ソリスは、クラブの他の幹部陣とともにポッドキャスト番組に出演し、次のように語りました。

『ご想像の通り、クラブにとって完全にダイナミクスが変わることになります。昨年1月に工事が再開されて以来、スタジアムがクラブをホームとして、収入面や技術面で、スペインだけでなくヨーロッパの他の多くのクラブと同じレベルに引き上げる現実になりつつあるのを見てきました。我々にとって、ホームスタジアムはクラブが抱える最後の大きな不確定要素だと考えていました。今日、我々が踏み出そうとしているこの飛躍により、スペインのみならずヨーロッパの主要な会場、大きな施設のレベルに位置づけられることを期待しています』

また、3億ユーロ以上とされる建設費の調達と工事再開の決断についても触れました。

『簡単な決断ではありませんでしたが、クラブにとっての必要性でした。2009年からスタジアムの工事が止まっていたことは、クラブにとって目の上のたんこぶでした。例えば新しいスタジアムを建設し始めるために現在のスタジアムを売却する必要があるとき、買い手は当然そのことを知っています。何かを売りたいとき、相手がそれを知っていれば、こちらが思っているほどの価値は提示してきません。しかし、投資ファンドの参入、そしてその後のクラブの素晴らしい取り組みにより、金融機関との資金調達がまとまり、状況は少し逆転しました。クラブにはすでにスタートするだけでなく、スタジアムを完成させる能力があります』

年内までの現在のメスタージャ跡地売却が必須となる中で、資金調達が完了したことで強気な姿勢に転じたことを明かしています。

『明らかに強い立場に立つことができます。資金調達がまとまり工事が始まってから、我々は生み出される資産とそれがクラブの未来にとっていかに重要であるかに気づきました。クラブだけでなく、都市にとっても、市民全員の利益に還元される間違いなく新しい開発の中心地となるからです』(via Estadio Deportivo)

ユースチームの結果

👦 トップチームだけでなく下部組織のニュースとして、バレンシア・フベニールはコパ・デ・カンペオネスの準々決勝でグラナダと対戦しました。ホームとアウェイの両試合においてそれぞれ1-2で敗れ、トータルスコア2-4で敗退となりました。(via MARCA)

【本日の総括】

バルセロナとの最終節にカンファレンスリーグ出場という奇跡の望みを懸けるバレンシア。ハビ・ゲラの活躍や新スタジアム建設の進展といった明るい話題がある一方で、カニサレスからの痛烈な経営・監督批判や、ギドらの契約問題など、ピッチ内外で激動の時期を迎えています。来季に向けたデ・ハースやダン・ニールなど新戦力の補強も急ピッチで進んでおり、クラブは大きな過渡期にあります。