オランダ合宿の総仕上げとメンバー24名の陣容

ルイス・ガルシア・プラサ監督率いるチームは、オランダのハルデレンでのプレシーズン合宿の最終週を迎えています。NECナイメヘンとFCユトレヒトとの親善試合に勝利し、今週は通常のトレーニング週間を想定したシミュレーションを実施します。そして8月8日の土曜日15時30分から、バイ・アレーナでバイエル・レバークーゼンとの最後のテストマッチに臨みます。その後チームはセビージャへ帰還し、8月15日にラモン・サンチェス・ピスフアンで行われるラージョ・バジェカーノとのリーグ開幕戦へ向けて準備を進めます。

この合宿最終段階に向けて、指揮官はメンバーの絞り込みを行いました。トップチームに定着しているオソ、アンドレス・カストリン、マヌ・ブエノを除くカンテラーノたちの多くがスペインへ帰国し、ダビド・ガリアーノ監督率いるセビージャ・アトレティコへ合流することになりました。帰国したのは、ホルヘ・モレノ、マリオ・ディアス、エドゥ・アルトサノ、ヘスス・クルス、ヘスリー・アクーニャの5名です。また、GKのアルベルト・フローレスもトップチームの枠が埋まったため帰国し、より高いカテゴリーへのレンタルや少額での完全移籍を模索しています。一方で、ラファ・ロメロ、イケル・ムニョス、ニコ・ギジェン、マヌエル・アンヘル、ミゲル・シエラ、イブラ・ソウの6人の若手は合宿に残留し、開幕戦のメンバー入りをアピールしています。

さらに、負傷明けのアルフォン・ゴンサレスは来週セビージャで部分的に全体練習に復帰し、第2節のアスレティック・クラブ戦でのメンバー入りを目指します。プラサ監督は帰国後、マルカオのフィジカル状態も直接確認する予定です。現在、ハルデレンの合宿に参加しているのは以下の24名となっています。

GK:オディッセアス・ヴラホディモス、フラン・ゴンサレス、ラファ・ロメロ

DF:ホセ・アンヘル・カルモナ、フアン・イグレシアス、アルナ・サンガンテ、キケ・サラス、アンドレス・カストリン、イケル・ムニョス、ガブリエル・スアソ、フリオ・ディアス

MF:ルシアン・アグメ、ホン・グリディ、ニコ・ギジェン、マヌ・ブエノ、ジブリル・ソウ

FW:イサク・ロメロ、ペケ・フェルナンデス、ルベン・バルガス、アルフォン・ゴンサレス、マヌエル・アンヘル、ミゲル・シエラ、オソ、イブラ・ソウ

(via Estadio Deportivo) / (via ElDesmarque) / (via MARCA)

フアンル・サンチェスがボーンマスへ完全移籍

右サイドバックのフアンル・サンチェスが、イングランド・プレミアリーグのボーンマスへ完全移籍することが決定しました。移籍の最終調整を行うため、彼は月曜日にオランダの合宿地を離れ、14時30分過ぎにサン・パブロ空港に降り立ちました。ホセ・マリア・デル・ニド・カラスコ会長、ホセ・イグナシオ・ナバーロSD、そして帰国するカンテラーノたちと共に到着したフアンルは、この後イギリスへ渡ってメディカルチェックを受け、マルコ・ローゼ監督率いるボーンマスと4年間の契約を結ぶ予定です。契約期間中の純給与は約1100万ユーロに達します。

移籍金は固定1100万ユーロに加え、達成が極めて容易なボーナス200万ユーロが設定されています。さらに、将来の他クラブへの売却益の10%をクラブが受け取る権利も確保しました。フアンルは生え抜きのカンテラーノであるため、この移籍金はクラブの帳簿上、全額が純利益として計上されます。クラブの財政再建において非常に大きな意味を持つ売却となりました。

フアンルにはこれまでにも、ウルブス、ノッティンガム・フォレスト、アタランタ、ナポリといった数々のクラブから関心が寄せられていました。特にフォレストは2000万ユーロを用意していましたが、選手本人がそのオファーを拒否した経緯があります。今回はクラブが要求額を1500万ユーロから引き下げ、選手側も移籍に同意したことで一気に交渉が進展しました。プレシーズンでは負傷の影響もありプラサ監督から起用されていなかったことも、移籍を後押しした要因です。

幼い頃からセビージャのファンであり、カンテラで育ったフアンルは、トップチームで公式戦109試合に出場し、6ゴール11アシストという記録を残してクラブを去ります。空港でメディアの取材に応じたフアンルは『移籍の完了までもう少しのところまできているよ。ファンの皆さんにはいつも言っていることだけど、みんなのことを心から愛しているよ』と、愛するクラブとサポーターへ別れのメッセージを残しました。

(via Estadio Deportivo) / (via ElDesmarque) / (via MARCA)

新守護神フラン・ゴンサレスの獲得と決意

レアル・マドリードから21歳の大型GK、フラン・ゴンサレスの完全移籍での獲得が正式に発表されました。移籍金は変動ボーナスを含めて300万ユーロで、保有権の50%を取得する形となります。契約期間は2031年6月30日までの5年間ですが、レアル・マドリード側は今後数シーズンにわたって買い戻すオプションを保持しています。

身長1.99メートルの巨躯を誇るフラン・ゴンサレスは、クルトワやルニンに次ぐマドリードの第3GKとしてトップチームに帯同し、UEFAチャンピオンズリーグの雰囲気も経験してきました。年代別スペイン代表でも活躍しており、U-19代表として2024年のEUROを制覇し、U-20ワールドカップ2025にも出場、U-21代表でもすでに3試合に出場している逸材です。彼がセビージャへ移籍することを発表した際、クルトワからは『幸運を祈るよ、友よ! 君はすべての素晴らしいことに値する! 寂しくなるよ』と温かいメッセージが送られ、他にもロベルト・カルロス、ジュード・ベリンガム、ルーカス・バスケス、ケパ・アリサバラガら多くの仲間からエールが寄せられました。

日曜日にはすでにオランダのハルデレン合宿に合流し、月曜日にはチームメイトと共に初練習を完了させました。セルタ、エスパニョール、ラシン・サンタンデールといったクラブからのオファーを断ってセビージャを選んだ彼は、現在の心境と意気込みを次のように語っています。

『このクラブから必要とされていると感じられることは何よりも嬉しいし、すでにチームの温かさを実感しているよ。セビージャはスペインを代表する最高のクラブの一つであり、自分がプレーしたい場所について迷いは一切なかった。移籍が決まるまで長く感じたが、今は最高に幸せだ』

『私は年齢の割に、ピッチ上で落ち着きをチームに与えられるGKだと思っている。強みの一つは空中戦で、前に出るプレーも得意としているんだ。偉大な先輩たちから多くを学んできたことが、今の自分にプラスになっているよ。最近の長身GKはゴールマウスでの動きも進化していて、より高度なトレーニングを受けているんだ』

『自分のキャリアを考えて、今がステップアップするべきタイミングだった。レアル・マドリードもセビージャも非常に要求の高いビッグクラブであり、共通する部分も多い。それがサッカー選手として成長する上でベストな環境だと思っているよ』

ライバルとなるヴラホディモスについては『彼は素晴らしいGKで、昨シーズンはラ・リーガで最高の選手の一人であることを証明した。彼から多くのことを学べるはずだ。彼とも話をして、温かく歓迎してくれたのでとても良い気分だよ。もちろん彼に敬意を払いつつも、選手である以上はプレーするために競争したい。監督を悩ませるくらいにアピールするつもりだ。ピッチでもロッカールームでもチームに貢献し、セビージャを本来あるべき場所に再び導きたいね』と闘志を燃やしています。

また、サンチェス・ピスフアンでのプレーについては『レアル・マドリードで初めてトップチームに招集されたのが、まさにラモン・サンチェス・ピスフアンでの試合だったんだ。アウェイチームとしてあのスタジアムの圧巻の雰囲気を体験したからこそ、今度はセビージャの選手としてそれを味わいたい。ファンには、私がとても興奮していること、私たちがふさわしい場所に戻るためにこのエンブレムのために全力で戦うこと、そしてここでできるだけ長くプレーしたいと思っていることを伝えたいね』と力強く語りました。

(via Estadio Deportivo) / (via ElDesmarque)

ソウとバルガスが合流、ソウにはジェノアが関心

スイス代表としてワールドカップ・北中米大会でベスト8進出を果たしたジブリル・ソウとルベン・バルガスの2人が、休暇を終えてオランダのハルデレン合宿に合流し、月曜日のトレーニングからチームの練習に参加しました。ワールドカップでのアルゼンチン戦での敗退からちょうど3週間が経ち、彼らは土曜日のレバークーゼン戦後にチームと共にスペインへ戻る予定となっています。経験豊富な彼らの合流は、開幕まで2週間を切ったチームにとって大きなプラスとなります。

一方で、29歳のジブリル・ソウにはイタリアのジェノアが強い関心を示しています。ソウは3年前にアイントラハト・フランクフルトから固定1000万ユーロ+変動300万ユーロで加入しましたが、マティアス・アルメイダ監督やルイス・ガルシア・プラサ監督の下で継続的なレギュラー定着には至らず、価値が下落しています。昨シーズンの成績は公式戦35試合出場で5ゴール4アシスト、出場時間は2289分でした。プラサ監督の初陣となったカルロス・タルティエレでの試合ではハーフタイムで退き、その後のアトレティコ戦やレバンテ戦でも短い出場にとどまりました。しかし、オサスナ戦ではニール・モペイへのアシストを記録し、ビジャレアル戦でもアンドレス・カストリンの同点弾をアシストするなど、要所で結果を残し、最後の2試合には先発出場を果たしています。

ソウはクラブの財政状況を助けるため、他の新加入選手のリーガ登録を可能にするべく、給与の支払いを遅らせて2029年まで契約を延長することに同意した選手の一人です。Transfermarktの評価額はかつての2200万ユーロから750万ユーロにまで落ち込んでいますが、セビージャは彼の未償却分がまだ500万ユーロ強残っているため、安価での売却は考えていません。クラブは彼を獲得した際と同等の1300万ユーロ以上の魅力的なオファーが届いた場合にのみ、売却交渉に応じる構えです。また、資金源として期待されているルベン・バルガスも売却候補に挙がっています。

(via Estadio Deportivo) / (via MARCA)

ラファ・ミルがギリシャのアリス・テッサロニキへ

戦力外となっていたストライカー、ラファ・ミルがギリシャのアリス・テッサロニキへの移籍に向けて、パルマ・デ・マヨルカの空港からアテネへと飛び立ちました。月曜日の11時19分発のフライトで現地時間の14時49分に到着予定となっており、そこから陸路で300キロ離れたテッサロニキへと向かい、移籍の最終手続きを完了させます。

今夏のプレシーズン開始当初から、クラブは彼を構想外としており、全体練習から外して個人トレーニングを行わせていました。性的暴行の罪でバレンシア県裁判所から懲役8年半の有罪判決を受けており、現在最高裁へ上訴中であるため、スペイン国内でのプレーの道は事実上閉ざされていました。先週、裁判所から海外での就労許可が下りたことで、交渉が一気に加速しました。月に1回、テッサロニキのスペイン領事館で署名を行うという義務付きでの海外渡航となります。

当初は契約解除の形が模索されていましたが、選手側が給与の減額を避けたため、最終的にはセビージャが給与の一部を負担する形での2年間のレンタル移籍で合意に達しました。ラファ・ミルとセビージャの契約は来年で満了となるため、このまま彼がセビージャのユニフォームを着ることは二度とないと見込まれています。有罪判決が確定した場合の契約解除条項などは設定されていない模様ですが、上訴の手続きには今後数年かかると見られています。

この移籍により、セビージャはサラリーキャップを250万ユーロ以上節約することができ、未登録選手の登録や新たな補強資金の捻出に繋がる大きな一歩となります。

(via Estadio Deportivo) / (via ElDesmarque) / (via MARCA)

難航する選手登録とストライカー補強の動向

クラブの財政状況を立て直すべく、ホセ・イグナシオ・ナバーロSDを中心とするフロント陣は奔走しています。アコル・アダムスをヴェネツィアへ売却(固定1680万ユーロ+条件次第で最大2350万ユーロ)したことで大きな資金を得ました。また、クラブ史上最悪の補強の1人とされるタンギ・ニアンズをリールへ放出し、移籍金はゼロだったものの給与の70%を免除することで多大な経費削減に成功しました。さらにフアンルやラファ・ミルの放出によってもサラリーキャップに余裕が生まれつつあります。

しかし、現時点でリーガ・エスパニョーラに登録されている選手は14名のみであり、ホン・グリディ、オディッセアス・ヴラホディモス、フアン・イグレシアス、アルナ・サンガンテ、フリオ・ディアス、フラン・ゴンサレスといった新加入選手6名はまだ1人も登録を完了できていません。登録済みの14名の中には、ホアン・ジョルダン、ファビオ・カルドソ、フェデリコ・ガットーニ、マルカオといった明確な放出候補(戦力外)の選手も含まれています。また、チデラ・エジュケはオランダ合宿に参加させず、他クラブからのオファーを受け入れるよう促すために居残りさせられています。クラブはルシアン・アグメやキケ・サラス、カルモナへのオファーも待っている状況です。開幕戦への出場自体に問題はありませんが、9月2日の市場閉幕までに人員整理と登録を終える必要があります。

補強面では、攻撃陣の強化が急務となっています。ルイス・ガルシア・プラサ監督はスタメンクラスと控えの2人のストライカーを要求していますが、ニール・モペイ(買い取りオプション非行使)とアレクシス・サンチェスの退団により、現在はイサク・ロメロ1人に重圧がかかっている状態です。ナバーロSDはボーンマスのエネス・ウナルの状況を問い合わせています。パルマがダビド・ロメロを、トルーカがフェデ・ビニャスを横取りしたため、ターゲットを切り替えた形です。また、スポルティング・ブラガのフラン・ナバロにも関心を寄せています。

一方で、前任のアントニオ・コルドンSDが過去2回の市場で獲得を試み、移籍金1200万ユーロのオファーまで提示して拒否されたエンツォ・モレベ(オリンピック・リヨン)については、現在トロワやル・アーヴル、ニースが獲得を争っていますが、セビージャは今回は獲得に動いていません。売却によって得た資金をいかに安価で良質な補強に繋げられるかが、ナバーロSDの真の手腕を問われる試金石となっています。

(via Estadio Deportivo) / (via ElDesmarque)

78歳ソシオの悲痛な叫び、チケット更新トラブル

長年セビージャを愛してきた78歳のソシオ、ホアキン・ペレスさんが、不運なエラートラブルによりシーズンチケットを失うという悲しい事態に直面しています。

EPOC(慢性閉塞性肺疾患)、腹部大動脈瘤、不整脈の手術明けという身体的に厳しい状態にあるペレスさんは、更新期間の初日にクラブからのSMSに従って更新手続きを行い、物理カードの郵送を選択しました。しかし、手持ちのクレジットカードが更新されて番号が変わっていたため、システムの決済エラーが発生。クラブからも銀行からもエラーの通知が一切ないまま放置されてしまい、彼が異変に気付いた時にはすでに座席の変更期間に入っており、長年親しんだ指定席を失ってしまいました。

彼は高齢のため169段の階段を上れなくなり、医師の診断書を提出してプレフェレンシアのP11セクター(トラックベンチ)に席を移し、12年間欠かさずスタジアムに通い続けてきました。クラブのソーシャル部門に助けを求めたものの、規則を盾に解決策は提示されず、年功を維持するために「レッドメンバー(赤い会員カード)」を取得し、来シーズン(27/28)に空きが出るのを待つようにと冷たく言い渡されたといいます。

ラモン・サンチェス・ピスフアン周辺で取材に応じたペレスさんは、次のように悲痛な思いを口にしました。

『78歳の私にレッドカードが出された気分だよ。クラブは私がすべて悪いと言うが、例えば交通違反でもすぐに支払えば罰金は半額になる。私は初日から手続きをしたんだ。もし異常があるなら、誰かが知らせてくれるべきじゃないのか』

『彼らは20歳の若者のように待てと言うが、78歳の人間にとって1シーズン待つというのは、1世紀を待つのと同じくらい途方もないことなんだ。昔は親が亡くなっていたが、今は友人たちが次々と亡くなっていく。私にとってセビージャのチケットを失うのは、家族を失ったのと同じような深い喪失感なんだよ』

『クラブの会員ページにログインしたら、自分がただの赤い会員だという表示になっていた。私は青でも赤でもなく、セビージャのシーズンチケット保持者だったのに。こんなことが起こるなんて思ってもみなかったが、現実に起きてしまった。自分のチームを見ること、ここでしか会えない仲間たちと顔を合わせることは、私の人生において多くの意味を持っているんだ』

『私は何かに反発しているわけでも、争いを望んでいるわけでもない。ただ、特別扱いを求めているのではなく、もう少し人間らしい温かい対応をしてほしいだけなんだ。ここに来たときに感じていたあの喜びを取り戻したいだけなんだよ』

彼のこの訴えはSNSで数千回の視聴と反響を呼び、他のファンから「自分がスタジアムに行けない時はチケットを使ってほしい」という温かい申し出も寄せられているといいます。将来的に計画されているラ・カルトゥハへの本拠地一時移転についても『今の私の身体の状態では、車でそこまで行って、入り口から席まで歩くのは不可能だ』と語っており、残された観戦の機会を理不尽に奪われたことへのショックは計り知れません。

(via ElDesmarque) / (via Estadio Deportivo)

アンダルシア連盟会長からのエール

アンダルシアサッカー連盟のペドロ・クルティド会長がインタビューに応じ、現在深刻な経済的・管理的危機に直面しているセビージャFCについて言及しました。

会長は『メディアの報道を通じてクラブが置かれている状況は知っている。しかし、セビージャはスペインサッカー界における非常に重要なクラブであり、彼らには必ず復活する能力があると信じている。アンダルシアサッカー界の誰もが、ラモン・サンチェス・ピスフアンでの魔法のような素晴らしい夜が、ラ・リーガでもヨーロッパの舞台でも再び見られることを心から望んでいる。早く解決策を見つけ出し、スポーツ面と管理面のバランスを取り戻して、ピッチ上で最高のセビージャが戻ってくることを願っているよ』とエールを送りました。

(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

オランダ合宿が最終段階を迎える中、フアンルのボーンマス移籍と新GKフラン・ゴンサレスの獲得が決定しました。ラファ・ミルやアダムスらの放出で資金とサラリーキャップに余裕が生まれつつありますが、新加入選手6名の登録問題やストライカー不足など、開幕を前にフロント陣は依然として重い課題を抱えています。