デポルティーボ・ラ・コルーニャ

1部リーグ自動昇格を確定させているデポルティーボは、今季圧倒的なファンの熱量に支えられた。アウェイ遠征における動員力は凄まじく、レガネス戦でのチケット完売に始まり、ヒホン戦では約3,000人、レオン戦で約1,800人が遠征した。サンタンデール戦では公式に割り当てられた850枚を大きく上回るファンが押し寄せ、キャパシティの少ないエイバルの本拠地イプルアでも300人が声を枯らした。改修工事中のサラゴサ戦でさえファンの姿が見られ、カディスやバジャドリード(15,000人以上の申し込み)でも街を青と白に染め上げた。フアン・カルロス・エスコテット会長自らもウエスカ、ブルゴス、カディス、バジャドリードへの遠征に同行し、『dale, dale, dale... Dépor』のチャントが全国のスタジアムで響き渡った (via SPORT)。

また、2年前のPrimera RFEF(実質3部)時代からチームを支え、今回の昇格に貢献した9名の選手たちの動向も注目されている。29歳のディエゴ・ビジャレスは2020-2021シーズンからの唯一の生き残りで、これまで203試合(先発177試合)に出場し、クラブ歴代出場記録44位に名を連ねている。3,500万ユーロの価値があるとされる19歳のジェレマイ・エルナンデス、マリオ・ソリアーノ、ダビド・メジャ、ヘルマン・パレーニョ、ダニ・バルシアの6名は来季も1部の舞台でプレーすることが確実視されている。一方で、ホセ・アンヘル、エリック・プエルト、そして6月30日で契約満了となるチモ・ナバーロの3名は、昇格に伴いチームを去ることが濃厚となっている (via AS)。

レアル・ソシエダB & クルトゥラル・レオネサ

勝ち点46で既に残留を確定させているレアル・ソシエダB(通称サンセ)と、降格が確定しているクルトゥラル・レオネサの対戦は、順位表上のプレッシャーがない消化試合となる。しかし、この試合はスペインの審判界において歴史的な意味を持つ。技術審判委員会(CTA)のフラン・ソト委員長が進める「能力主義」への移行の一環として、長年のタブーであった「地域制モデル(同じ地域の出身審判が試合を裁けないルール)」が完全に撤廃される。この試合では、ビルバオ出身のバスク人審判ゴルカ・エタヨ・エレーラ(30歳)が主審に任命された。彼は今季2部リーグで20試合の主審を務めており、VAR担当のルイス・マリオ・ミジャと共に、実力重視の新たな審判制度の象徴としてピッチに立つ (via AS)(via MARCA)(via Mundo Deportivo)。

テネリフェ

間もなく26歳を迎えるダビド・ロドリゲスは、チームのキャプテンであり下部組織の模範として絶対的な地位を確立している。今季はリーグ戦で3,240分、コパ・デル・レイで90分プレーし、チーム最長出場時間を記録した。欠場したのはコパのオサスナ戦(ベンチ入り)と、累積警告によるポンフェラディーナ戦のわずか2試合のみである。アルバロ・セルベラ監督の第2期就任以降、64試合中59試合(出場率92%)に出場しており、監督からも『彼を外すつもりはない。彼はこのチームの基準だ』と全幅の信頼を寄せられている。なお、出場時間2位はアンソニー・ランダズリ(3,181分)、3位はGKのダニ・マルティン(3,016分)となっている (via AS)。

アルメリア & レアル・バジャドリード

勝ち点71で3位につけるアルメリアは、昇格プレーオフ進出に向けた大一番として、既に残留を確定させているレアル・バジャドリードをホームのアルメリア・スタジアムに迎える。アルメリアはこの試合に勝利すれば、自力でプレーオフ進出へ大きく前進する。

両チームの今世紀におけるバジャドリードのアウェイ戦績は、リーグ戦13試合(2部で8回、1部で5回)行われている。バジャドリードは2部リーグ時代に4分1勝3敗、1部リーグ時代は未勝利(2分3敗)とアルメリアを苦手としている。唯一の勝利は2016-17シーズンの2部リーグで0-3(デ・トマス、マタ、ホルダンが得点)を記録した試合のみである。ただし、2003-04シーズンのコパ・デル・レイでは1-3で勝利を収めた記録が残っている (via AS)(via Estadio Deportivo)。

カステリョン & エイバル

勝ち点69で6位のカステリョンは、勝ち点67で8位のエイバルと、昇格プレーオフ進出を懸けた直接対決に挑む。カステリョンは勝利すれば文句なしでプレーオフ進出が決定する。

カステリョンを率いるパブロ・エルナンデス監督の手腕は驚異的である。開幕5試合で勝ち点2しか奪えず、20位で降格圏に沈んでいた状況でヨハン・プラット前監督が解任され、Bチームから急遽昇格した。就任当初、彼は『選手たちが優れていること、非常に優れていることを理解させることに集中した』と振り返っている。それから36節を経て、チームはプレーオフ圏内に浮上する奇跡のV字回復を遂げた。監督は『結果以上に、このアイデアとモデルを信じてくれた選手一人ひとりの仕事ぶりに満足している』と語り、エイバル戦に向けて『彼らには勝利しか意味がなく、我々も勝つことしか考えていない。これは決勝戦だ』と闘志を燃やしている。

また、この躍進の影には、アスレティック・ビルバオからレンタル移籍中のベニャト・ゲレナバレナ(通称ゲレ)の存在がある。今季2部で36試合(先発28試合)に出場し、本来の中盤だけでなく右サイドバックとしても起用されるなど、チームの重要な歯車として貢献している (via SPORT)(via Mundo Deportivo)。

レアル・サラゴサ

名門レアル・サラゴサは、Primera RFEF(3部相当)への降格という悲劇的な結末を迎えた。この状況を受け、テネリフェのスポーツディレクターであるマヌ・ギルは『降格をクラブ健全化と強力な組織作りの機会と捉えるべきだ。Primera RFEFの環境(劣悪なピッチやインフラの差など)への適応が鍵になる』と助言を送っている。

来季の再建に向けて、わずか36歳のイバイ・ゴメスが新監督に就任した。彼はアスレティック・ビルバオなどで活躍した元選手であり、アンドラやドミニカ共和国五輪代表などの指導歴を持つ。TAFAD(身体活動・スポーツアニメーション技術者)の資格を持ち、健康的なライフスタイルや飲食事業も展開する異色の経歴の持ち主である。

一方、ピッチ外では給与を巡るトラブルが発生している。ポーランドのグールニク・ザブジェにレンタル移籍していたFWシナン・バキシュが、レンタル先で25試合以上出場しなければサラゴサでの3年目の給与が約70万ユーロから約35万ユーロへ半減するという条項を「不当」としてクラブを提訴した。彼はポーランドでほとんど出場機会を得られず、市場価値も低下している。

また、選手の入れ替わりも激しくなっている。KSクラコヴィアへのレンタルから復帰するポウ・サンスは来季の構想に含まれているが、同じく復帰するセルビア人のバズダルは給与が高いため売却が濃厚である。ウインガーのリソについては、ヘタフェと買取オプション(300万ユーロ、または50%での交渉)の協議中で、合意に至らなければジェノアやオリンピアコスへの売却が検討されている。

暗いニュースが多い中、予期せぬ収入も舞い込んでいる。4シーズン前にラージョ・バジェカーノへ売却したペップ・チャバリアが、移籍時の一定試合数出場の条件をクリアしたため、サラゴサに25万ユーロが支払われることになった。チャバリアは今季ラージョで44試合(3,500分以上)に出場し、1ゴール3アシストを記録している。この追加収入はPrimera RFEFでの補強資金として活用される見込みである (via SPORT)(via Estadio Deportivo)。

マラガCF

勝ち点70で4位のマラガCFは、既に3部降格が確定しているレアル・サラゴサのホームに乗り込む。マラガはこの試合に勝利すれば、自力でのプレーオフ進出が確定する。引き分けた場合は、アルメリア、ラス・パルマス、カステリョン、ブルゴスが全て勝利しない限り進出が可能だが、敗れた場合はエイバルの結果次第となる厳しい状況である (via Estadio Deportivo)(via SPORT)。

スポルティング・ヒホン

グラナダとの消化試合(共に目標なし)を迎えるスポルティング・ヒホンは、ボルハ・ヒメネス監督の最終戦となる。監督はクラブの不振と重圧から来季の契約を辞退した。ファンもクラブの運営に失望しており、ディエゴ・サンチェスとギジェ・ロサス(出場停止)が欠場するこの試合への関心は薄い。クラブは既に後任として南米で実績のあるニコラス・ラルカモン監督の就任と、3名の新戦力獲得をほぼ決定しており、来季は5-3-2のシステムが採用される見込みである (via SPORT)。

レアル・オビエド

レアル・オビエドは来季に向けた新監督探しを急いでいる。パチューカ・グループのオーナーであるヘスス・マルティネスが直接決定を下す方針で、スポーツディレクターのCataが就任を辞退したため、オーナーの意向が強く反映される。スペインのサッカーを熟知していることが必須条件とされており、過去にフェルナンド・イエロのアシスタントを務め、レバンテやブルゴスで実績のあるフリアン・カレロが大本命となっている。また、オビエドの元選手で現在コルドバを率いるイバン・アニアも候補としてリストアップされている。過去の監督解任による経済的負担が大きかったため、今回の選定には慎重を期している (via SPORT)。

レガネス & ミランデス

勝ち点40のレガネスと勝ち点43のミランデスによる対戦は、まさに残留を懸けた運命の直接対決「ファイナル」である。この試合の結果次第で、どちらかのチームが3部(Primera RFEF)へ降格する可能性があり、極度の緊張感に包まれている (via Estadio Deportivo)。

その他最終節の動向

・セウタ (勝ち点58) vs アルバセテ (勝ち点59): 共にプレーオフ進出の可能性はなく、残留も確定している完全な消化試合である。

・デポルティーボ・ラ・コルーニャ vs ラス・パルマス (勝ち点70): デポルティーボは自動昇格を確定させており、リーグ1位を狙う。ラス・パルマスはプレーオフ進出を懸けた重要な一戦となる。

・ラシン・サンタンデール vs カディス: ラシンは自動昇格を確定させており、カディスにとっては消化試合となる。

・ブルゴス (勝ち点69) vs アンドラ: ブルゴスは勝利すればプレーオフ進出の可能性が残されている重要な試合。

・コルドバ (勝ち点60) vs ウエスカ: コルドバはプレーオフの可能性が消滅、ウエスカは降格が確定しており、消化試合となる (via Estadio Deportivo)。

Bチーム(フィリアル)の動向

来季のLALIGA Hypermotion(2部リーグ)には、最大で3つのBチーム(フィリアル)が所属する特異な状況になる可能性がある。レアル・ソシエダB(サンセ)は既に2部残留を確定させている。さらに、現在Primera RFEF(3部)からの昇格プレーオフには、セルタ・フォルトゥナ、レアル・マドリード・カスティージャ、アトレティコ・マドリードB、ビジャレアルBの4つの下部組織チームが参戦している。

レアル・マドリード・カスティージャは、サバデルとの昇格プレーオフ準決勝第1戦で2-0の勝利を収めた。アルフレド・ディ・ステファノ・スタジアムにはフロレンティーノ・ペレス会長も駆けつけ、ポル・フォルトゥニの先制点とパラシオスの豪快なミドルシュートで先勝し、決勝進出へ大きく前進している。

セルタ・フォルトゥナには、今季直接フリーキックで4ゴールを記録し、計14ゴール7アシストと大爆発しているウゴ・ゴンサレスがおり、ヨーロッパとの昇格プレーオフ初戦での活躍が期待されている (via Estadio Deportivo)(via MARCA)(via SPORT)。

【本日の総括】

今節のLALIGA Hypermotionは、昇格・降格、そして来季に向けたクラブ再建の悲喜こもごもが交錯する劇的な最終節となった。自動昇格を果たしたデポルティーボやラシンの歓喜の裏で、名門サラゴサは3部降格という重い現実を突きつけられ、イバイ・ゴメス新体制での一からの出直しを余儀なくされている。また、カステリョンのような奇跡のV字回復でプレーオフに滑り込もうとするチームがある一方で、レガネスとミランデスは生き残りを懸けた死闘を繰り広げる。さらに、来季の2部リーグに最大3つのBチームが参入する可能性があり、スペインサッカーの勢力図や育成モデルの在り方に新たな波紋を投げかけている。各クラブが来季を見据えた補強や監督人事に奔走する中、今週末の結果がそれぞれの運命を決定づける。