Cádiz CF
カディスは今夏の移籍市場でチームのエネルギーを変えるべく、大規模なスカッド革命を断行しています。マヌエル・ビスカイノ前会長が突如として辞任を発表し、新たにクリスティアン・セプティエンが新会長に就任しました。イマノル・イディアケス監督が率いる新体制では、すでに12人の退団と7人の獲得が発表されています。退団したのは、膝の重傷を負い契約を残したまま一線を退く決断をしたイサク・カルセレンをはじめ、アレックス・フェルナンデス、ブリアン・オカンポ、ロジェール・マルティ、ルーカス・ペレスといった主力級に加え、アルフレド・カイセド、ペラヨ・フェルナンデス、ダウダ・カマラ、ラウル・ペレイラ、アイザック・オベング、ホルヘ・モレ、セルヒオ・オルトゥーニョです。一方で、エスキエタ、ブラディス、ベニャト・デ・ヘスス、ケナン・トイビボウ、ハビ・カストロを立て続けに獲得し、ニューカッスルからは1部残留に貢献したアントニート・コルデロのレンタル延長も決定しました。また、アスレティック・クラブからはイボン・サンチェスを2030年までの完全移籍で獲得。この契約には将来の売却益の一部保持や買戻しオプションが含まれています。その他、エフェ・アガマらレンタル組も復帰予定です。なお、アスレティック・クラブのウルコ・イセタの獲得も模索していましたが、選手本人がプレシーズンでのアピールを望んでいるため獲得の可能性は低下しており、クラブは別のフォワードのオプションを検討しています。(via ElDesmarque)
RCD Mallorca
プリメーラからセグンダへの降格という大きな痛手を負ったマジョルカは、マルティン・デミチェリス前監督が退任し、ルイス・ガルシア新監督のもとで1部復帰を目指す新時代をスタートさせました。降格の影響でチームの主力売却が進んでおり、すでにレオ・ロマン、パブロ・マフェオ、ベダト・ムリキといった中心選手がチームを去りました。さらに、ホアン・モヒカやサム・コスタも移籍する可能性があります。アントニオ・ライージョやマルティン・ヴァリエントといった選手の去就も不透明な中、ルイス・ガルシア監督はパブロ・トーレとヤン・ビルジリのセグンダでの引き留めに全力を注いでいます。監督は就任会見で『彼は私のプレースタイルの鍵になる選手だ。私たちが内側のスペースを使うチームになれば、彼は楽しんでプレーできるはずだ。今季はパブロがブレイクする年になるかもしれない』と高く評価し、残留を熱望しました。一方、ヤン・ビルジリに関しては、降格に伴い契約解除金が低下したことでバルセロナが買い戻しを検討しており、セルタ、ローマ、ベンフィカといったクラブもその動向を注視しているため、引き留めは容易ではない状況です。(via ElDesmarque)
UD Las Palmas
昨季は1部で戦っていたラス・パルマスですが、ついにLALIGA Hypermotion(セグンダ)への降格が決定しました。1部復帰を目指す新プロジェクトはルベン・デ・ラ・バレラ新監督に託されています。チーム再建に向けた人員整理として、イバン・ヒルを昇格を争う直接のライバルであるエイバルへ完全移籍で放出しました。彼は2024年にアンドラからフリーで加入し、シーズン序盤はスタメンとして活躍(レアル・ソシエダB戦では2ゴールを記録)しましたが、その後は出番を失い、マヌ・フステルの活躍や冬の補強に押し出される形となっていました。プレシーズンは7月13日にHPS(Hospital Perpetuo Socorro)での厳密なメディカルチェックから始動し、サンドロ・ラミレス、アレックス・スアレス、フアンマ・エルソグらが受診を済ませています。7月20日からはマルベーリャでの合宿がスタートし、7月25日にはサウジアラビアのアル・イテハドとの親善試合が組まれています。その後はカディスとのトロフェオ・カランサに参加する可能性が高いとされています。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)
SD Eibar
エイバルは昇格を争うライバルであるUDラス・パルマスから、トップ下のイバン・ヒルを完全移籍で獲得しました。彼は2025年の冬の移籍市場でもエイバルにレンタルで加入しており、その際は11試合(469分)に出場して1アシストを記録した経験があります。エイバルはすでにスター選手であるペジーニョの獲得も発表しており、イバン・ヒルは新天地で彼と再会することになります。クリエイティブな選手を加え、攻撃陣の層を厚くしています。(via SPORT)
Real Oviedo
降格を経験したレアル・オビエドですが、W杯でエジプト代表として大ブレイクしたハイセム・ハッサンの価値が高騰し、移籍市場の主役となっています。ハッサンはアルゼンチン戦で先発デビューを飾り、エンソ・フェルナンデスらを置き去りにする圧巻のドリブルとスピードでアシストを記録しました。降格により彼の契約解除金は1800万ユーロから1200万ユーロに下がっており、多数のクラブから問い合わせが殺到していますが、オビエドはこの金額以下での売却には応じない強気の姿勢を見せています。なお、売却が成立した場合はビジャレアルが移籍金利益の40%(満額なら約500万ユーロ)を受け取る権利を保有しています。また、左サイドバックのラヒム・アルハサンにもセリエAの2クラブから約400万ユーロの正式オファーが届いており、契約解除金は650万ユーロですがオビエドは交渉に応じる構えです(レクレアティボ・デ・ウエルバが移籍金の20%を保持)。フリアン・カレロ監督のチームにはビクトル・ミンゴが正式に加入したほか、W杯に出場したフェデ・ビニャスや、契約満了となったクアシ・シボの動向も注目されています。(via ElDesmarque) (via Estadio Deportivo) (via SPORT)
Sporting de Gijón
ニコラス・ラルカモン新監督がマレオで初練習を実施し、気温22度の晴天の中、約400人のファンが見守りました。「リズム、インテンシティ、絶え間ないコミュニケーション」をプレースタイルの軸に据え、『コミュニケーションを取る主導権を持とう。くだらないことに思えるかもしれないが、そうではない』、『僕らはコミュニケーションを取るチームだ』と選手たちに熱血指導を行いました。怪我を抱えていたナチョ・マルティンとママドゥ・ロウムは練習の大部分をこなし、パブロ・バスケスには個人指導を行う場面も見られました。一方、ホルヘ・サエンスはリハビリ中で、フアン・オテロはウイルス性疾患により早退しました。ヤン・ケンボは別メニュー調整となり、ヘスス・ベルナルはラシン・フェロルへの移籍手続き中のため欠席しました。戦力外となっているダニ・ケイポ、アマドゥ、パブロ・ガルシアは通常通り練習に参加しています。補強面では、アスレティック・クラブから23歳のセンターバック、アイマール・ドゥニャベイティアを完全移籍で獲得しました。この契約には固定移籍金のほか、目標達成ボーナス、将来の売却益のパーセンテージ、買戻しオプション、優先交渉権が含まれています。(via SPORT) (via ElDesmarque)
CD Tenerife
テネリフェはマルティン・ペチャル、ホルヘ・モレノ、アネス・クルジャリッチ、ヘスス・アルバレスらを獲得し、国内外の有望株を積極的に集めています。さらにビジャレアルBから20歳のウインガー、ビクトル・モレノの完全移籍での獲得を決定的にしました。彼は昨季前半に2部リーグで8アシストを記録した逸材で、テネリフェは100万ユーロの違約金は支払わず、目標達成に応じたボーナス払いでグラナダ、コルドバ、アルバセテとの激しい争奪戦を制しました。また、オランダのFCユトレヒトからは、身長1.95mの大型右利きセンターバック、ニール・フィーレック(22歳)をレンタルで獲得することが間近に迫っています。フィーレックはアヤックスの下部組織出身で、オランダ2部で74試合に出場した実績があり、クラブはかつて活躍したロイ・マカーイやフェルディ・フィールクラウといったオランダ人選手の成功の歴史の再来を期待しています。(via SPORT)
CE Sabadell
リーガ・ハイパーモーションでの新プロジェクトを始動させたサバデルは、カルタヘナから31歳のフランス人アタッカー、ヤニス・ラフマニを完全移籍で獲得しました。契約期間は2027年6月までの2年間です。ラフマニは昨季後半にカルタヘナへ加入し、17試合で6ゴールを記録しました。アスレティック・クラブのカンテラ出身で、ウイングやセカンドトップ、最前線もこなす多才なドリブラーであり、アルメリア、ルーゴ、マラガ、エイバル、テネリフェなどで2部リーグ通算179試合13ゴール14アシストという豊富な実績を誇り、攻撃陣の大きな起爆剤として期待されています。(via SPORT)
CD Castellón
昇格組としてリーガ・ハイパーモーションに挑むカステリョンは、バレンシアCFから23歳のモロッコ人ウインガー、ハムザ・ベラリを完全移籍で獲得しました(2029年までの3年契約)。移籍金は約12万5000〜15万ユーロで、将来の売却益の15%と昇格ボーナスが付随しています。昨季はレンタル先のエルデンセで37試合に出場し5ゴール6アシストを記録して昇格に貢献した1対1に強いドリブラーですが、バレンシアでは日本人のリョウノスケ・サトウの加入により構想外となっていました。カステリョンは彼以外にも、ボランチのヤリ・フラク、フラン・カスティージョ、アルバロ・マルティン、フアンホ・ニエト、イニゴ・コルドバを獲得し、6人の新戦力を迎えています。また、BチームからGKセルジ・トルネルが昇格し、アグスティン・シエンラが買取オプション行使により残留、ホセ・アルベルトがイビサへのレンタルから復帰し、戦力を整えています。(via SPORT) (via MARCA) (via ElDesmarque)
Córdoba CF
コルドバは中盤の補強として、アスレティック・クラブから22歳のセントラルMFエデル・ガルシアを1年間のレンタルで獲得しました。エデルは1部リーグのトップチームで2試合に出場した経験を持ち、昨季はビルバオ・アスレティックで34試合に出場し4ゴールを挙げています。また、ベティスが保有し昨季はバジャドリードでプレーしたGKギリェルメ・フェルナンデスのレンタル獲得も間近に迫っています。なお、ビクトル・モレノの獲得も狙っていましたが、テネリフェとの争奪戦に敗れました。(via ElDesmarque) (via Estadio Deportivo)
Burgos CF
ブルゴスは中盤の要として2シーズンにわたり活躍したイバン・モランテの退団を正式に発表しました。クラブは彼のプロフェッショナリズムと献身に感謝の意を表明しています。モランテは契約満了に伴いフリーとなっており、退団後は昇格と1部定着を目指すジローナのプロジェクトに賛同し、完全移籍で加入することが決定しました。(via MARCA) (via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
今夏のセグンダは、1部からの降格組であるマジョルカ、ラス・パルマス、オビエドらが主力の流出に苦しみながらも、優秀な若手や2部での実績豊富な選手の引き留め・獲得に奔走し、激しい戦力再編を行っています。一方で、昇格組のカステリョンやサバデル、テネリフェといったクラブが国内外の有望株や実力者を次々と獲得し、下剋上を狙う勢力図が形成されています。W杯で活躍した選手の価値高騰も市場に大きな影響を与えており、移籍金ビジネスを絡めた各クラブのしたたかな戦略が、新シーズンの行方を大きく左右しそうです。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
今夏のセグンダは、単なる選手の入れ替え以上に『戦術的適応』を重視した補強が目立ちます。特にマジョルカのルイス・ガルシア監督がパブロ・トーレの残留に固執する姿勢は、内側のスペースを攻略する意図が明確です。また、ラルカモン新監督がスポルティング・デ・ギホンで掲げた『コミュニケーションとリズム』という指針は、個の能力に頼りがちな2部リーグにおいて、組織的な連動性を高めるための重要な布石となるでしょう。戦術的な完成度が昇格の鍵を握る今季、各クラブがどのような配置で個性を活かすのか、プレシーズンの立ち位置から注視が必要です。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
降格という厳しい現実を突きつけられたクラブと、昇格の勢いに乗るクラブの温度差が鮮明です。カディスの会長交代と大規模な刷新は、停滞した空気を一掃しようとする強い意志を感じさせます。一方で、マジョルカやラス・パルマスは主力流出という苦境にありながらも、監督の言葉を通じてサポーターに新プロジェクトの意義を丁寧に伝えようとしています。クラブの浮沈は、単なる補強の成否だけでなく、フロントと現場がどれだけ一貫したビジョンを共有し、ファンを巻き込めるかにかかっていると言えるでしょう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今市場のトレンドは、将来の売却益や買戻しオプションを組み込んだ『リスク分散型』の契約です。特にアスレティック・クラブの若手に対する各クラブの交渉術は非常に洗練されており、固定費を抑えつつ将来の利益を確保するしたたかさが見て取れます。また、レアル・オビエドがハッサンの契約解除金に強気な姿勢を崩さないのは、市場価値を正当に評価させるための戦略でしょう。単なる戦力補強ではなく、クラブの財務バランスと将来の資産価値を考慮した編成が、今後のセグンダにおける生存競争のスタンダードになりつつあります。