新体制とプレシーズン
エディン・テルジッチ新監督が就任したアスレティック・ビルバオは、来たるプレシーズンに向けた準備を進めている。すでにテルジッチ監督はレサマの施設に到着しており、ミケル・ゴンサレスSD(ディレクター・オブ・フットボール)と緊密に連携を取りながら作業を進めている。テルジッチは以前からチームの試合映像をチェックし、各選手のレベルを測ってきた。プレシーズンは7月6日にメディカルおよびフィジカルチェックで始動し、7月8日からはグループでの初トレーニングが行われる予定だ。テルジッチ新監督の手元には現在、昨季から継続している26人と、レンタルから復帰した6人を合わせた計32人の選手がいる。ミケル・ゴンサレスSDが会見で明かした通り、約40名に膨らんでいる保有選手のリストを軽量化し、最終的に24~25人程度のスカッドに絞り込むことが最優先事項となっている。 (via Mundo Deportivo)
現在のスカッド状況(GK・DF編)
GK陣は、現在スペイン代表としてワールドカップに参加しているウナイ・シモン、アレックス・パディージャ、そしてバレンシアでレギュラーとして活躍した後に負傷し、そこから復帰したフレン・アギレサバラの3名体制となる。
右サイドバックは、イニゴ・レクエが現役を引退したため、アレソ、ゴロサベル、そしてジローナでの初挑戦で1部リーグを経験し成長したウゴ・リンコンの3人がポジションを争う。
センターバックは、ビビアン、ジェライ、パレデス、ラポルテ(現在W杯参加中)がおり、昨季終盤に膝の重傷を負ったエギルスはチーム復帰までに時間がかかる見込みだ。
最も手薄なのが左サイドバックで、現状は2人のみ。昨季おそらく最高のパフォーマンスを見せたユーリ・ベルチチェはまだ公式な契約延長の発表がないものの、会長が6月9日のサン・マメスでの会見で楽観的な見方を示している。彼に続くのがアダマ・ボイロであり、以前ならレクエが両サイドをカバーできたが、そのオプションも失われている。 (via Mundo Deportivo)
現在のスカッド状況(MF・FW・Bチーム編)
ピボーテ(守備的MF)は7人もおり、明らかな人員過多となっている。昨季から所属する5人に加え、レゴは6月30日で契約満了を迎えるが、クラブ側が一方的に2年延長できるオプションを保有している。バルベルデ前監督のもとで1部デビューを果たし、良いパフォーマンスを見せたため、このオプションは行使される見通しだ。一方、レバンテへレンタルされていたウナイ・ベンセドールは徐々に出場機会を減らしての復帰となり、再放出が濃厚。ベニャト・ヘレナバレナ(ヘレ)はカステリョンで昇格プレーオフを戦い、サッカー選手として大きく進歩して戻ってきたため、ポジションを争う権利を手にしている。
右ウイングは、イニャキ・ウィリアムズ、ロベルト・ナバロ、そしてカタールのアル・ガラファで実力を発揮できなかったジャロの3人(彼らは逆サイドでもプレー可能)。
トップ下は、ラシン・サンタンデールの1部昇格に大きく貢献したペイオ・カナレスの復帰により、層が大幅に厚くなった。絶対的なレギュラーであるサンセト(昨季は本来の姿をあまり見せられなかった)にとっても、このプレッシャーはかつての輝きを取り戻すための良い刺激になるだろう。
左ウイングは、ニコ・ウィリアムズ、ベレンゲル、ニコ・セラノが控える。
フォワード陣は、グルセタ、マロアン、イセタの構成だ。
さらに、プレシーズンにはBチームからモンレアル、エデル・ガルシア、セルトンの3名(彼らはバルベルデ時代にもトップチームの試合に帯同していた)が参加する可能性がある。 (via Mundo Deportivo)
移籍市場:獲得の噂
市場の動きが限られる中、アスレティック・ビルバオの補強候補として挙がっていた名前のうちの1つ、ウナイ・ロペスはラージョ・バジェカーノと3年間の契約延長に合意したため、獲得の可能性は消滅した。ギリシャのオリンピアコスへの移籍も噂されていたが、ラージョ残留を決断している。現在、補強候補として名前が挙がっているのは2名のみ。エスパニョールのピボーテであるウルコ・ゴンサレス・デ・サラテと、ジローナのMFイバン・マルティンである。 (via Mundo Deportivo)
移籍市場:若手のレンタル放出
ミケル・ゴンサレスSDは、トップチーム昇格を狙う若手選手にプロサッカーの舞台で経験を積ませるため、これまで成功を収めてきた「レンタル移籍」というフォーミュラをこの夏も積極的に活用する方針だ。ペイオ・カナレスやベニャト・ヘレナバレナで成功したこの手法を、今度は22歳のFWイバイ・サンスと、同じく22歳のMFエデル・ガルシアに適用しようと動いており、両者ともにコルドバCFへのレンタル移籍に向けた交渉が進展している。
イバイ・サンスは、昨季ビルバオ・アスレティック(Bチーム)の1部連盟リーグ(Primera Federación)で10ゴールと複数のアシストを記録する素晴らしいシーズンを送り、そのスタッツはテルジッチ新監督の目にも留まっている。しかし、攻撃力を求めるコルドバCFが彼の動向を追っており、テルジッチの最終判断を待たずに獲得を楽観視している状況だ。サンスの現行契約は2027年6月までとなっており、レンタルに出される前に契約延長が行われる見込みである。
一方、エデル・ガルシアも昨季のBチームで34試合に出場し、4ゴール1アシストを記録した不可欠な存在。彼もコルドバのターゲットとなっているが、2029年までの長期契約を結んでいるため、契約面での問題は一切ない。 (via ElDesmarque)
ウナイ・シモン、W杯でのコメント
ワールドカップ2026のグループステージ初戦、スペイン代表は格下と見られていたカーボベルデ代表を相手に、まさかのスコアレスドロー(0-0)という結果に終わった。試合後、アスレティック・ビルバオ所属であり、この試合でゴールを守りたった1度のセーブでピンチを凌いだGKウナイ・シモンは、ロッカールームの沈んだ雰囲気を落ち着かせるように、冷静な口調で試合を振り返った。
『明らかになっていることを否定するつもりはありません。私たちとしてはこの試合に勝ちたかったですし、頭の中では全員が勝つべき試合だったと考えていました。しかし、サッカーとはそういうものです。FIFAランキングで相手より上位にいるからといって試合に勝てるわけではなく、相手だってプレーしているのですから。ここからカーボベルデにはお祝いの言葉を贈りたいと思います。彼らは非常に良い試合をし、とても素晴らしい守備の戦術を披露しました』
『無得点で試合を終えるなんて、いつ以来のことか分からないくらいです。ロッカールームで今ちょうど話していたことですが、これはW杯の始まりであり、ここから長い道のりになることを願っています。まだたった1試合が終わっただけです。明らかに改善すべき点はありますが、代表チームを評価する上で重要となる姿勢、プレー、そしてインテンシティにおいては、私たちが相手を上回っていました』
『ゴール前の精度の高さこそが、これから改善していくべき欠けている要素であり、次の試合では必ずそれを発揮できると確信しています。このアイデアを維持し、さらに取り組みを続けていく必要があります。勝ち点3を取れればよかったので、落ち着いているとは言えませんが、こういうことが起きるのは普通のことです。今は、試合ごとに考えていくしかありません。アラビア戦に向けて、全力を尽くすだけです』 (via MARCA)
小ネタ:エスパニョール選手からの言及
エスパニョールのMFエドゥ・エクスポジトは、今シーズンの厳しい残留争いを振り返るインタビューの中で、ホームでのアスレティック・ビルバオ戦の勝利がいかに重要だったかを語った。
『ホームでのアスレティック・ビルバオ戦に勝っていなければ、チームの士気を立て直すのは非常に困難だったでしょう。なぜなら、下位のチームが勝ち続けていたからです。幸運にも、そしてチームの素晴らしい戦術のおかげで、私たちはアスレティック・ビルバオとの試合に勝つことができました』 (via Estadio Deportivo)
【本日の総括】
新監督テルジッチのもとプレシーズンが間近に迫る中、人員過剰なスカッドの整理と若手のレンタル放出が急務となっています。一方でW杯を戦う守護神ウナイ・シモンは、初戦ドローにもリーダーシップを発揮し前を向いています。