マラガCF
マラガはUDラス・パルマスとの1部昇格プレーオフ準決勝を制し、ついに決勝へ進出した。ホアキンのゴールで1-1の引き分けに持ち込み、決勝進出の切符を手にした。フネス監督率いるチームの最大の強みは、カンテラ(下部組織)出身の若手選手たちの台頭である。ディエゴ・ムリージョ、ラフィタ、イサン・メリノ、ダニ・ロレンソ、ダビド・ラルビア、カルロス・ルイス・”チュペテ”、ラモン・エンリケス、ラファ・ロドリゲス、アアロン・オチョアら9名のカンテラーノがラス・パルマス戦で活躍した。彼らのクラブ在籍年数を合計すると63年にも及ぶ。特に今季24ゴールを挙げてチーム得点王となったチュペテや、23歳でトップチーム定着を果たしたムリージョの成長が著しい。
街全体の熱狂も凄まじく、シーズンチケット保持者はクラブ記録の26,500人に達し、ラ・ロサレダは毎週末満員となっている。市役所主導のキャンペーンにより街中が青と白に染まり、学校や聖週間(セマナ・サンタ)の兄弟団なども応援に駆けつけている。ラルビアは『街でこれほどの雰囲気は見たことがない。マラガとその人々はハッピーエンドに値するし、そうなるように命を懸ける』と語っている。昇格を懸けた決勝第1戦は6月14日(日)21:00にラ・ロサレダで開催される。(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)
UDアルメリア
アルメリアは昇格プレーオフ準決勝でCDカステリョンを3-2の大逆転で下し、決勝進出を果たした。マラガと最後の1部(LaLiga EA Sports)昇格枠を懸けて激突する。第1戦は敵地ラ・ロサレダで戦い、運命の第2戦は6月20日(土)21:00に本拠地UDアルメリア・スタジアムで行われる。予想スタメンには、アンドレス・フェルナンデス、ダイジロ・チリーノ、ボニーニ、ロドリゴ・エリー、アレックス・ムニョス、アンドレ・オルタ、ステファン・ジョディッチ、アルナウ・プイグマル、セルヒオ・アリバス、アドリ・エンバルバ、ミゲル・デ・ラ・フエンテらが名を連ねており、1年でのトップリーグ復帰に向けた総力戦となる。(via Estadio Deportivo)
ラシン・サンタンデール
ラシン・サンタンデールは見事セグンダ優勝を果たし、14年ぶりとなる1部昇格を成し遂げた。この歓喜の中で、クラブは来季の1部での戦いに向けたチーム編成を進めている。注目されていた主砲フアン・カルロス・アラナの去就について、マノロ・イゲラ会長は重要選手の売却を固く拒否。アラナ自身も、今季終盤の怪我を乗り越え最終節カディス戦で2ゴール1アシストという圧巻のパフォーマンスを見せたこともあり、このままラシンで1部を戦う意思を固めている。昇格プレーオフで敗退した故郷のクラブ、UDラス・パルマスからの関心も報じられていたが、アラナの残留によりラシンは重要な戦力を維持することに成功した。(via ElDesmarque)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
ラシン・サンタンデールと共に1部昇格を決めたデポルティーボは、チームの未来を担う21歳のカメルーン人FWビル・ンソンゴと2030年6月30日までの契約延長を正式に発表した。大幅な昇給と契約解除金の設定が含まれており、他クラブからの関心をシャットアウトする狙いがある。ンソンゴは今季後半戦からアントニオ・イダルゴ監督の下でトップチームに定着し、リーグ戦17試合で6ゴール1アシストを記録。特にアウェイのホセ・ソリージャでのバジャドリード戦で決めた2ゴールは、デポルの1部復帰を決定づける歴史的なものとなった。(via ElDesmarque)
レアル・オビエド
オビエドは来季のLALIGA Hypermotionに向け、フリアン・カレロを新監督に招聘した。マルティン・ペラエス社長やアグスティン・ジェイダ、ロベルト・スアレスSDらと共に行われた就任会見で、カレロ監督は『バランスの取れた競争力のあるチームを作る』と意気込みを語った。移籍市場での動きも活発化しており、すでにパブロ・サエンス(グラナダ)、ユネス(セウタ)、ハコボ(コルドバ)の3選手の獲得を決定している。さらに、退団が濃厚なルカス・アヒハドの後釜としてセウタを退団した右SBアイサルの獲得が口頭合意に達しているほか、カレロ監督の教え子であるブルゴスCFの守備的MFアティエンサ、アルコルコンの左SBサム・ロドリゲスとの交渉も進んでいる。攻撃陣では、イセタやサンクリス(ヘタフェ)への関心も報じられている。(via SPORT / ElDesmarque)
CDカステリョン
昇格プレーオフ準決勝でアルメリアに敗れ、惜しくも1部昇格を逃したカステリョンだが、クラブのハララボス・ブルガリス・オーナーは今季の躍進を高く評価している。就任からのプロセスを経て、35年ぶりに1部昇格を争うまでに成長したことについて、『最後はディテールや選手層の差が出たが、勇敢でアグレッシブなプレーモデルが定着し、ファンに夢を与えられたことを誇りに思う』と語った。来季もファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の制限の中で、クリエイティブかつ効率的な補強を行い、確固たるアイデンティティを持ったチーム作りを継続する方針を示している。(via SPORT)
レアル・サラゴサ
名門レアル・サラゴサは、度重なる監督交代や冬の移籍市場での多額の浪費(サラリーキャップ1,280万ユーロを消費)など、スポーツ面および組織面での失敗が重なり、まさかのPrimera RFEF(3部リーグ)への降格という歴史的悲劇を味わった。このどん底の状況から再起を図るべく、クラブはイバイ・ゴメスを新監督に迎え、ラロ・アランテギをスポーツディレクターに据えて再建に乗り出した。
最大の注目は、ボカ・ジュニアーズとの契約を解除してフリーとなったアンデル・エレーラの電撃復帰の可能性だ。ラロSDは『1%でも可能性があるなら全力を尽くす』と語り、イバイ・ゴメス監督も『アンデルがサラゴサにもたらすものは計り知れない』と熱望している。エレーラ自身も愛するクラブの窮地を救うため、3部リーグでの最低年俸を受け入れてでも復帰する覚悟があると報じられており、交渉が開始されている。また、アカデミーの至宝ルイス・カルボネルのインタビューがあり、両膝の軟骨損傷により引退を勧められたものの、障害認定を拒否して現役復帰を目指していることを告白。体重を90kgから82kgに落とし、さらに72kgを目指して過酷なリハビリを続けている。(via ElDesmarque / SPORT)
CEサバデル / サモラCF
セグンダ(2部)昇格を懸けたPrimera RFEFのプレーオフ決勝で激突する両チーム。第1戦は6月13日(土)21:00にサモラの本拠地ルタ・デ・ラ・プラタで開催され、クラブ史上初のリーグ戦完全満員(ソールドアウト)を記録した。サモラは準決勝でビジャレアルBを破り、サバデルはレアル・マドリード・カスティージャ相手に第1戦の0-2から第2戦3-0という劇的な大逆転勝利を収めて決勝へ進出した。オスカル・カノ監督率いるサモラは、フェルミン、モレノ、ルイスミ・ルエンゴ、エリック、コディナ、マルケル、マリオ・ガルシア、カルロス・ラモス、マルケス、アブデ、ロサダのスタメンが予想される。レギュラーシーズンを上位で終えたサバデルが、延長戦で引き分けた場合のアドバンテージを持つ。(via SPORT)
ポンフェラディーナ / セルタ・フォルトゥナ
こちらもセグンダ昇格を懸けたプレーオフ決勝を戦う両チーム。第1戦はエル・トラリンで超満員の観衆の中で行われる。メディ・ナフティ監督率いるポンフェラディーナは、後半戦の圧倒的な守備力(後半戦わずか11失点、GKアンドレス・プリエトは480分無失点中)を武器にアトレティコ・マドリードBを破って決勝進出。対するフレディ監督率いるセルタのBチーム(セルタ・フォルトゥナ)は、CEエウロパを下して勝ち上がり、リーグ2位の攻撃力(61得点)を誇る。この試合は反暴力委員会から高リスクに指定され、厳重な警備体制が敷かれている。約500人のセルタサポーターも駆けつける予定だ。(via SPORT)
【本日の総括】
今季のLALIGA Hypermotionは、ラシン・サンタンデールやデポルティーボ・ラ・コルーニャが1部昇格を果たす一方で、古豪レアル・サラゴサが3部へ降格するという波乱のシーズンとなった。現在行われている1部昇格プレーオフ決勝では、街全体が熱狂に包まれるマラガと、劇的な逆転で勝ち上がったアルメリアが最後の切符を懸けて激突する。また、来季のセグンダ参入を目指すPrimera RFEFの昇格プレーオフも佳境を迎えており、サバデル対サモラ、ポンフェラディーナ対セルタ・フォルトゥナの勝者が来季の勢力図に新たな風を吹き込むことになる。各クラブが来季に向けた再建や補強を急ピッチで進めており、スペイン2部の熱い戦いはピッチ外でも激しさを増している。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
マラガの躍進は、カンテラーノたちの組織的な連動性が成熟した結果です。9名もの下部組織出身者がピッチに立つことで、戦術的な共通理解が深まり、局面ごとの距離感が非常に安定しています。対するアルメリアは、カステリョン戦で見せたような個の打開力と、逆転を呼び込む攻撃の推進力が武器です。決勝では、マラガの組織的な守備ブロックをアルメリアの可変的な攻撃がどう崩すか、あるいはマラガがカンテラーノの機動力でアルメリアの背後を突けるかが勝敗の分水嶺となるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
マラガの街全体を巻き込んだ熱狂は、クラブが単なるスポーツ組織を超え、地域コミュニティの象徴として機能している証左です。一方、サラゴサの降格は、組織的な迷走が招いた悲劇的な結末と言わざるを得ません。しかし、アンデル・エレーラの復帰という動きは、クラブのアイデンティティを再構築するための象徴的な一歩となり得ます。昇格の歓喜と降格の絶望が交錯する今、クラブの真価は、結果が出た後の長期的なビジョンをどうファンと共有できるかにかかっています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
デポルティーボがンソンゴと2030年までの長期契約を結んだことは、若手資産の流出を防ぐ極めて合理的な編成判断です。また、ラシンが主砲アラナの残留を明言したことも、1部での競争力を維持する上で不可欠な一手でした。対照的に、オビエドは新監督の下で大規模なスカッド再編に着手しており、限られた予算内でいかに適材適所の補強を行えるかが来季の成否を分けます。各クラブとも、昇格という成果をベースに、FFPの枠内でいかに持続可能な編成を組めるかが焦点です。