レアル・オビエド
昨季の降格のショックを払拭し、再び1部昇格を目指すチームは、ストライカー不足の解消という最優先課題に向けて大きな動きを見せた。ブラジルのボタフォゴから、クリス・ラモス(29歳)を2027年6月までのローンで獲得した。(via SPORT)
ラモスはルーゴで17ゴール、カディスで16ゴールを挙げた実績があり、スペインのプロリーグでの経験を持つ唯一のFWとして、ビクトル・ミンゴ、ホアキン・デルガド、アレクサンドル・イスファンとの激しいポジション争いが予想される。(via ElDesmarque)
ボタフォゴは最近500万ユーロの買取義務を行使していたが、本人がブラジルサッカーに適応できず、昨季は6試合の出場に留まっていた。これに目をつけたオビエドがローンで引き抜くことに成功し、彼は今夏9人目の新戦力として、フリアン・カレロ監督のプレシーズン合流を8月上旬に果たす予定だ。(via SPORT)
さらに、前線の強化としてカルロス・フェルナンデス(30歳)の獲得を巡り、アルメリアと激しい争奪戦を繰り広げている。フェルナンデスは昨季ミランデスへのローン移籍で16ゴール2アシストと完全復活を遂げた。セビージャ時代から彼を追跡していたアルメリアと共にオビエドも獲得を熱望しているが、所属元のレアル・ソシエダはローンではなく完全移籍での放出を望んでいる。(via ElDesmarque)
一方で、左サイドバックのニジェール代表ラヒム・アルハサンを、イタリア・セリエAのボローニャへ約350万ユーロで売却した。レクレアティーボ・ウエルバからわずか45万ユーロで獲得した選手であり、クラブに多大な経済的利益をもたらしている。(via MARCA)
スポルティング・ヒホン
今季の1部昇格を至上命題に掲げるクラブは、主力選手の引き抜きに対して極めて強硬な姿勢を示している。クラブは、オサスナから提示されたジョナサン・デュバシンに対する約300万ユーロのオファーを断固として拒否した。(via MARCA)
デュバシンはフアン・オテロと共に過去2シーズンで最も決定的な働きを見せた選手であり、クラブは彼の放出がスポーツ面で修復不可能な損失になると考えている。オルレギ・スポーツが2300万ユーロの増資を予定しており財政的な余裕が十分にあるため、ペペ・リエストラ会長は契約解除金の満額支払いを要求している状態だ。(via MARCA)
現在、チームはニコラス・ラルカモン新監督の下で新たなプロジェクトを進めており、デュバシン自身を説得して残留させる方針を固めている。また、クラブはハイドゥク・スプリトとの契約解除が迫るMFウーゴ・ギジャモンとの交渉を強化しており、獲得に向けて非常に楽観的な見方を示している。(via MARCA)
FCカルタヘナ
チームの長年の課題であったウイングの補強として、ラウール・ダコスタ(24歳)の完全移籍での獲得を公式に発表した。これにより、今夏の補強は早くも9人目となった。(via SPORT)
ダコスタ加入の最大の決め手は、イニゴ・ベレス監督との再会である。SDポンフェラディーナ時代に同監督の下で3ゴール6アシストというキャリア最高の数字を残しており、戦術理解と適応の早さが大きく期待されている。左ウイングとして1対1の突破や中央へのカットイン、強力なミドルシュート、セットプレーの精度といった特長を持っている。(via SPORT)
スポーツディレクターのハビエル・エルナンデスは、アブデル・ラ、ルベン・リチャルテと共にダコスタを獲得し、既存のベニト・ラミレスを含めてサイドの陣容を完成させた。レアル・マドリードやセルタの育成組織を経て、バルサBやラシン・フェロルでも実績を残してきた彼の加入により、チームの競争力と選手層の深さは大幅に向上している。(via SPORT)
コルドバCF
ベティスからポルトガル人GKギリェルメ・フェルナンデス(25歳)を、2年契約の完全移籍で獲得した。ディエゴ・ブリを含めると、今夏13人目の補強となる。(via ElDesmarque)
身長1.91mのフェルナンデスは、昨季レアル・バジャドリードへローン移籍し、特に前半戦で素晴らしいパフォーマンスを見せた。バジャドリードには昇格時の50万ユーロの買取義務(オプション)が設定されていたものの、同クラブの財政的な制限により行使が見送られていた。(via Estadio Deportivo)
この状況を受け、アルバセテやポルトガルのマリティモ、ジル・ヴィセンテなどが獲得に動いたが、最終的にコルドバが争奪戦を制した。なお、ベティスは移籍金ゼロでの放出を受け入れた代わりに、将来の移籍金の50%を受け取る権利を保持している。(via Estadio Deportivo)
また、木曜日に行われるセビージャとのプレシーズンマッチに向け、本拠地ヌエボ・アルカンヘルのチケット窓口には300人以上のファンが列を作るなど、新シーズンに向けたファンの熱気も最高潮に達している。(via Estadio Deportivo)
CDカステリョン
GKの専門的な指導力強化のため、イギリス人のジャック・スターン(38歳)を新たなGKコーチとして招聘した。彼はプレミアリーグのブライトンで働き、MLSのFCシンシナティやCFモントリオールでもトップチームから育成年代まで豊富な経験を持っている。(via SPORT)
チームの戦術はディフェンスラインが極端に高く、GKはペナルティエリア外でのプレーや1対1の対応が頻繁に求められる非常に特殊な環境にある。現在、ロマン・マティスと新加入のアミール・サイピが激しい正GK争いを繰り広げており、スターンのもたらす国際的な経験と最新のメソッドが、この重要なポジションの底上げに直結すると期待されている。(via SPORT)
【本日の総括】
今季のスペイン2部リーグは、各クラブが明確なビジョンを持って補強と戦力維持に動いている。レアル・オビエドは昨季の降格のショックを払拭すべく実績あるクリス・ラモスを獲得し、さらに強力なFWの追加を狙うなど、1部復帰へ向けた本気度が窺える。スポルティング・ヒホンも財政基盤の強化を背景に主力の流出を阻止し、昇格を狙う強気の姿勢を見せている。FCカルタヘナやコルドバCFは的確なピンポイント補強でチームの完成度を高めており、CDカステリョンも戦術に合致したコーチ陣の刷新を図っている。昇格争いは、これらの積極的な戦力投資を行ったクラブを中心に、非常にハイレベルで過酷な展開になることが予想される。なお、本日の情報において日本人選手に関する動向は確認されなかった。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
今季のセグンダ各クラブの動きを見ると、戦術的な意図が明確な補強が目立ちます。特にCDカステリョンのGKコーチ招聘は興味深い。極端に高いディフェンスラインを敷くチームにとって、GKの守備範囲と判断力は生命線です。プレミアリーグでの経験を持つスターン氏が、サイピらGK陣にどのようなポジショニングの規律を植え付けるか。また、カルタヘナがダコスタを獲得したことで、サイドの突破力と中央へのカットインという攻撃の選択肢が整理されました。戦術の浸透には時間がかかりますが、配置の最適化が昇格争いの鍵を握るでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
昇格という明確な目標に対し、各クラブがそれぞれの立ち位置で熱を帯びています。スポルティング・ヒホンが主力流出を断固拒否する姿勢は、クラブの財政基盤が安定し、昇格への本気度が高まっていることの証明です。一方で、コルドバのチケット窓口に並ぶファンの姿からは、新シーズンへの期待感がひしひしと伝わってきます。フロントが適切な投資を行い、サポーターがそれに応える。この好循環が生まれているクラブは、シーズンを通じた苦しい局面でも粘り強さを発揮するはずです。クラブの空気がチームの推進力になる好例と言えます。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の移籍市場は、単なる頭数揃えではなく、契約形態の妙が光ります。レアル・オビエドのラモス獲得は、買取義務の行使で適応に苦しんだ選手をローンで引き抜くという、リスクを抑えた賢明な判断です。また、コルドバが獲得したフェルナンデスのように、移籍金ゼロの代わりに将来の移籍金50%を保持する契約は、財政制限のあるクラブにとって有効な手段です。各クラブとも、限られた予算の中でいかに資産価値を最大化し、かつ戦力を底上げするかという編成のバランス感覚が問われています。