スポルティング・デ・ヒホン
昨季セグンダで37試合16ゴール4アシストを記録し、チームの最多得点者として活躍したジョナサン・ドゥバシンの退団が間近に迫っている。プリメーラ(1部)でのプレーを熱望する本人が公に退団を要求したことで、クラブのホセ・リエストラ会長もSNSで『我々の望みではないが、クラブの条件を満たせば本人の夢を叶える可能性を探る』と声明を出した。移籍先はオサスナが有力であり、固定金400万ユーロに達成が容易な変動100万ユーロを加えた3度目のオファーで合意に近づいている。ニコラス・ラルカモン監督が率いるチームは、この退団に備えて攻撃陣の再編を急いでいる。現在前線にはフアン・オテロ、アレホ・サルコがおり、さらにアンドレス・フェラーリの加入も公式発表待ちとなっている。また、中盤にはハイドゥク・スプリトを退団したウーゴ・ギジャモンの獲得が秒読み段階に入っているほか、守備陣にはアンドレス・クエンカの復帰を最優先とし、ウイングにはジャスティン・ガルシアをターゲットにしている。ドゥバシンの穴をどう埋め、ラルカモン監督が目指す戦術をどう落とし込むかが、昇格への大きな鍵となる。(via SPORT / ElDesmarque)
コルドバCF
デポルティーボ・アラベスから22歳の右サイドバック、エゴイツ・ムニョスを2026-2027シーズンのレンタルで獲得した。アラベス下部組織出身でトップチームでのコパ・デル・レイ出場経験も持つムニョスは、加入会見で『信頼に報い、自分らしく攻撃的にプレーしたい』と意気込みを語った。ラウル・カマラSDは、彼の豊富な運動量とクロス精度がイバン・アニア監督の求めるサイドバック像に合致すると高く評価している。さらに、中盤の要であるテオ・ジダンとの契約延長(1年+オプション1年)も発表された。昨季は椎間板ヘルニアの痛みを抱えながら約半年間プレーし、最終的に手術を余儀なくされたが、『今年は美しいシーズンになる。最高のバージョンを見せられると確信している』と完全復活を誓った。チームはプレシーズンマッチでセビージャFCと対戦(第4回トロフェオ・プエルタス・デ・コルドバ)するなど、ラ・リーガ・ハイパーモーションの厳しい戦いに向けた調整を続けている。(via SPORT / ElDesmarque / Estadio Deportivo)
CDカステリョン
パブロ・エルナンデス監督率いるチームは、プレシーズン第2戦としてバレンシアCFとの州ダービーに臨む。直近のサバデル戦ではアルバロ・ガルシアとミゲロンのゴールにより2-0で勝利を収め、特に前半はアルバロ・マルティンが最高のパフォーマンスを披露し、良い状態を保っている。バレンシア戦では、サバデル戦で出番のなかった新加入のフラン・カスティージョやポルトガル人のロドリゴ・レゴらも出場機会を得る見込みであり、チームの進化を測る絶好のテストとなる。一方、ピッチ外でも熱い話題がある。スペイン代表がW杯を制したマドリードでの祝勝パレードに、カステリョン下部組織(カデテA)でプレーする14歳のマリオ君と、トップチームの試合でボランティアを務めるイバン・ゴンサレス氏がわざわざ足を運び、大観衆の中でカステリョンの旗を誇らしげに掲げた。この姿はSNSでも話題となり、熱狂的なファン(通称:オレジュッツ)の存在感を全国にアピールした。(via SPORT)
RCDマジョルカ
昨シーズン無念のセグンダ降格を喫したマジョルカは、ルイス・ガルシア監督を新たに招聘し、パブロ・オルテルスSDのもとで1年でのプリメーラ復帰に向けた歴史的な大刷新を敢行している。既にパブロ・マフェオ、サイル・ラリン、レオ・ロマン、ベダト・ムリキといった主力選手を売却していたが、最大のニュースはサミュ・コスタの退団だ。サウジアラビアのアル・ナスルへの移籍が間近に迫っており、移籍金は約2500万ユーロとクラブ史上最高額となる見込み。W杯でポルトガル代表として共に戦ったクリスティアーノ・ロナウドの存在が、彼の決断を後押ししたと見られている。なお、この移籍金の20%は過去の契約によりUDアルメリアに渡る。一方で、ダルデル、モルラネス、パブロ・トーレ、ヴァルイェントら中核選手の残留は確保しており、新たにコルドバから実力派MFアレックス・サラを獲得した。圧倒的な資金力を武器に、残りの移籍市場でGK、CB、両SB、ウイング、ストライカーと各ポジションに「ハングリー精神」を持った違いを生み出せる選手を補強することが、昇格への絶対条件となる。(via ElDesmarque / SPORT)
CDエルデンセ
昨季プリメーラRFEFグループIIの王者としてラ・リーガ・ハイパーモーションへ返り咲いた昇格組のエルデンセ。クラウディオ・バラガン監督のもと、プレシーズンの最難関テストとしてバレンシアCFと対戦し、0-3の敗北を喫した。試合序盤はフィデルを起点にギジェ・マチョやジャスティン・スミスが連携し、FWマヌ・ニエトがチャンスを作るなどバレンシアを押し込む健闘を見せた。しかし、相手の新加入選手である日本人MF佐藤龍之介のスーパーゴールを皮切りに前半だけで3失点し、力の差を見せつけられた。後半にはテスト生として参加しているオランダ人選手ダイクスも15分間プレーしたが、ゴールを奪うには至らなかった(ロドリ・バルのヘディングから生まれたゴールはオフサイドで取り消し)。また、過去にバレンシアBに在籍していたボルハ・カルボもプレーしている。2部リーグ定着に向けて、格上との対戦で浮き彫りになった守備の修正が急務となっている。(via SPORT / ElDesmarque)
レアル・オビエド
移籍市場で活発な動きを見せるオビエドに、主力の流出危機が浮上している。2028年まで契約を残すウインガーのイリアス・シャイラに対し、ロシアのディナモ・モスクワから約800万ユーロという巨額オファーが届いた。クラブにとっては非常に魅力的な金額だが、本人がロシアの現在の情勢を考慮し移籍を躊躇していることに加え、ジローナが将来の売却益の50%を保有しているため、オビエドの取り分は約475万ユーロ(ジローナが約325万ユーロ)に留まるという複雑な事情が絡んでいる。一方で補強も進めており、FCアンドラから25歳のMFダニ・ビジャエルモサを70万ユーロ(分割払い)の完全移籍で獲得した。昨季2部で41試合7ゴール7アシストと大活躍した実力者は、エスパニョール下部組織時代に指導を受けたダビド・フェルナンデスSDとの再会となる。また、フリアン・カレロ新監督のもとで精力的なプレシーズンを送っているが、長年チームを支えた元スペイン代表のサンティ・カソルラが退団。ベテランのダニ・カルボは『彼のような選手を再び持つのは難しい。サッカー界にとってもオビエドにとっても悲しい』と大きな喪失感を吐露した。なお、レアル・ソシエダの左SBハビ・ロペスの獲得にも興味を示している。(via ElDesmarque / Mundo Deportivo)
カディスCF
イマノル・イディアケス監督のもと、ラ・リーガ・ハイパーモーション開幕に向けて大幅なチーム改革とコンディション調整を進めているカディスだが、MFハビエル・オンティベロスの体調管理が物議を醸している。発端は先月のシーズンチケット発表会でマヌエル・ビスカイノ会長が彼のコンディション不良を公に批判し、『彼は75キロが適正だが、やる気がないから元の姿には戻らない』と厳しい言葉を投げかけたことだ。さらに、深夜にヘレスでユース選手らと外出した動画が拡散されたこともあり、サポーターからの風当たりは強くなっている。これに対し、28歳のオンティベロスは自身のSNSに上半身裸でランニングマシンに乗るトレーニング写真を投稿し、『集中している』というメッセージを添えた。しかし、この投稿に対してもSNS上では『あと3キロ絞って1年間維持しろ』『その後にご褒美のバーガーキングだな』『頼むから気合を入れてくれ』など、依然として厳しいコメントが寄せられており、開幕までにピッチ上の結果で批判を跳ね返せるかが問われている。(via MARCA / ElDesmarque)
CDテネリフェ
アルバロ・セルベラ監督が率いるテネリフェは、プレシーズン第2戦の「トロフェオ・シウダ・デ・サンタ・クルス」でヘタフェ(1部)と対戦し、1-2で逆転負けを喫した。前半は新加入のビクトル・モレノ(マルク・マテウのクロスから得点)やクルザリッチの活躍で主導権を握り、1-0で折り返したものの、後半に相手が主力級を投入すると流れが変わり、PKとコーナーキックからの失点で逆転された。セルベラ監督はセットプレーからの失点を課題に挙げたが、新戦力のホルヘ・モレノ、クルザリッチ、マルティン・ペカル、ババ・ディオクらが見せた戦術適応や、長期離脱から復帰してフル出場を果たしたマルク・マテウのパフォーマンスには手応えを感じている。チームは既に9人を補強しているが、監督は『予算の制限で国内選手が高騰しているため海外のプロフィールを探した』と台所事情を明かしつつ、万能型ストライカーを含むあと2人の補強を希望している。一方で、出場機会を求めるカンテラ出身のFWフラン・サビナはレンタル移籍させる方針。なお、FWヘスス・デ・ミゲルは恥骨の怪我でリハビリを続けている。(via SPORT)
グラナダCF
昨季セグンダ・ディビシオンで16試合に出場し、3回のクリーンシートを達成してゴールを守った22歳の若きGKアンデル・アストララガが、アトレティコ・マドリードB(アトレティコ・マドリレーニョ)へ完全移籍(2028年6月30日までの2年契約)することが発表された。アスレティック・ビルバオやバルセロナの下部組織で育った実力派の離脱は、グラナダにとってGK陣の再編を余儀なくされる動きとなる。(via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
本日のラ・リーガ・ハイパーモーションは、プレシーズンマッチを通じた戦術の浸透と、各チームの戦力整理が色濃く反映された。マジョルカは降格に伴いクラブ史上最高額となる移籍金で主力を売却し、大規模な再建で1年での昇格を至上命題としている。スポルティング・デ・ヒホンやオビエドも、国内外からの巨額オファーによるエース級の引き抜き危機に直面しており、移籍市場終盤に向けた代役確保と資金運用が昇格争いの明暗を分けるだろう。一方でカディスのようにピッチ外のコンディション問題が話題となるチームもあり、長いシーズンを戦い抜くためのチームマネジメントが各監督の腕の見せ所となる。テネリフェやカステリョン、エルデンセ、コルドバといったチームは、1部クラブや同格との実戦で確実に課題と収穫を洗い出しており、開幕に向けた熾烈な生存競争は既に始まっている。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
プレシーズンマッチの結果以上に注目すべきは、各チームが抱える『戦術的穴』の埋め方です。特にスポルティング・デ・ヒホンは、ドゥバシンという個の打開力を失う前提で、ラルカモン監督がどう配置を再構築するかが焦点となります。テネリフェがセットプレーの守備を課題に挙げたように、昇格や残留を争うレベルでは、こうした細部の規律が勝敗を分けます。新戦力の適応状況と、既存戦力との噛み合わせをいかに開幕までに最適化できるか。戦術の浸透度と、監督が求める役割を選手がどれだけ解像度高く理解できているかが、序盤戦の成否を握るでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブの温度感は、昇格への執念と現実的な経営判断の狭間で揺れています。マジョルカが史上最高額の売却益を得て再建を図る一方で、カディスでは選手個人の規律問題がフロントとサポーターの不信感を招いています。クラブの空気がピッチに与える影響は無視できません。カステリョンのようにファンがクラブの誇りを体現し、一体感を生んでいる例は、長いシーズンを戦う上で大きな武器となります。監督のマネジメント能力だけでなく、フロントがどれだけ明確なビジョンを提示し、周囲を巻き込めるかが、クラブの浮沈を左右する重要な要素です。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
移籍市場の終盤は、単なる補強ではなく『編成の整合性』が問われる局面です。オビエドのシャイラに対するオファーのように、保有権が複雑に絡む案件は、クラブの資金繰りと将来的な売却益のバランスを冷静に見極める必要があります。また、マジョルカのサミュ・コスタ移籍に見られるような、過去の契約条項による利益分配も無視できない要素です。各クラブは限られた予算の中で、年齢構成やポジションの穴を埋めるだけでなく、チームのハングリー精神を維持するための補強を求められています。噂に惑わされず、契約年数や移籍金の妥当性を整理することが、編成の現実味を測る鍵となります。