ラシン・サンタンデール
今季の2部リーグで圧倒的な強さを見せつけ、14年ぶりとなる悲願の1部リーグ復帰(直接昇格)をすでに決定している。歴史的な快挙を成し遂げたチームは、現在『二日酔い』状態で、アウェーでのマラガCF戦に臨む。(via SPORT)
UDラス・パルマス
昇格プレーオフ進出を懸け、本拠地エスタディオ・デ・グラン・カナリアでリーグ最終戦となるレアル・サラゴサ戦を迎える。相手は最下位に沈んでおり、ラス・パルマスが勝利すればプレーオフ進出が確実となる(現在その確率は84%)。チームは直近のUDアルメリア戦でエンリケ・クレメンテとペジーニョのゴールにより、わずか2分間で逆転勝利を収めて勢いに乗っている。ホームでは現在6連勝中で、勝ち点72を獲得。ガルシア監督の陣容では、セルヒオ・バルシア、アレ・ガルシア、エンツォ・ロイオディチェ、サンドロ・ラミレス、レコビタの5名が欠場する。代わりにスアレスとエルソグの先発が検討されており、後方にはオルカス、ミカ、エンリケ・クレメンテが入る見込みである。なお、ミカとクレメンテはイエローカードの累積リーチとなっており、警告を受ければ次節のデポルティーボ戦(リアソール開催)に出場できなくなる。
クラブのミゲル・アンヘル・ラミレス会長は今季のチケット価格を全試合固定(ナシエンテ25ユーロ、クルバ36ユーロ、スール45ユーロ、トリブナ65ユーロ)にする方針を貫き、ファンに報いた。その結果、今季のソシオ(シーズンチケット保有者)は25,000人に達し、2部のクラブ記録を樹立した。デポルティーボ戦での25,193人という観客動員には届かない可能性があるものの、ナシエンテ、スール中央、クルバ下・中段はすでに完売している。
他会場でデポルティーボ、マラガ、アルメリアが取りこぼせば、直接昇格の可能性もわずかに残っている状況だ。また、チームの象徴であるジョナタン・ビエラはプレーオフ後にクラブを退団することが決まっている。試合後には、チケットやソシオカードを提示したファンに『ピオ・ピオ』ビールのパックがプレゼントされるという粋な計らいも用意されている。(via SPORT)
レアル・サラゴサ
名門クラブがどん底に沈んでいる。今季は4人の監督が就任するなどチームは完全に崩壊しており、現在リーグ最下位。残り2節で残留ラインまで5ポイント差(獲得可能ポイントは最大6)となっており、3部(Primera RFEF)への降格が実質的に決定している状態だ。ここからラス・パルマス、マラガという昇格を目指す強豪との対戦を残している。直近の24ポイント中、獲得できたのはわずか2ポイント(0勝2分8負)であり、アウェーでの最後の歓喜は3月3日のカディス戦まで遡る。さらに、プリードへの暴行により、GKエステバン・アンドラダが13試合の出場停止処分を受けており、チームにとって非常に不名誉なシーズンとなっている。1995年のカップウィナーズカップ優勝やコパ・デル・レイ6回優勝を誇る歴史あるクラブだが、来季はさらなる過酷な戦いが待ち受けている。(via SPORT)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
8年ぶりとなる1部リーグ復帰(直接昇格)まであと3ポイント、1勝に迫っている。敵地でのレアル・バジャドリード戦に勝利すれば、他会場の結果に関わらず直接昇格が決定する。チームは19時20分にバジャドリードのホテルに到着。背番号32番の『Bil』、背番号37番のノエ、ジェレマイ・エルナンデス、ダビド・メジャ、マリオ・ソリアノ、アルバロ・フェルジョ、アドリア・アルティミラ、ザカリア・エダチュリらがファンの熱烈な歓迎を受けた。ジェレマイは後頭部に悪魔の絵文字を入れた紫色の髪型を披露して注目を集めた。
歴史的な瞬間を見届けようと、アウェーの地にはチケットを持たないファンを含め、何千人ものデポルティーボファンが集結している。しかし、その熱狂の裏で非公式ルートでのチケット価格が200ユーロ(2枚で400ユーロ)に高騰。WhatsAppで連絡を取りBizumで支払い後、ブロックされるという詐欺事件も発生しており、国家警察が捜査・警告を行っている。正規のチケット価格は57ユーロであった。(via SPORT)
レアル・バジャドリード
デポルティーボ・ラ・コルーニャの1部昇格が懸かった重要なホームゲームを迎える。自チームは中位の安全圏に位置しており、今季の目標は事実上終了している。(via SPORT)
スポルティング・ヒホン
新監督としてニコラス・ラルカモンが就任し、来季に向けたプロジェクトが迅速にスタートしている。金曜午後にアストゥリアスに到着した新指揮官は、マレオでのトレーニング視察やエル・モリノンの訪問を行い、ホーム最終戦を観戦する。ホセ・リエストラ、イスラエル・ビジャセニョール、サロモン・ベハルらもマレオを訪れ、新監督とミーティングを実施した。ラルカモン監督は、ブラジルサッカー界からのより高額なオファーを断り、スポルティングの指揮を執ることを選択している。
今季のチームはプレーオフ進出には遠く及ばず、ファンにとって落胆のシーズンとなった。特にホームでの成績が悪く(獲得可能な60ポイント中36ポイント)、アウェーでもリーグで9番目の成績(20試合で6勝)に留まった。さらなる課題として、ベンチスタートの選手からの得点がリーグ最下位のわずか3得点(アマドゥ、パブロ・ガルシア、ガスパル)しかなく、選手層の薄さが露呈している。前任のラミレス監督はプレーオフに導きファンを熱狂させた実績があり、ラルカモン監督にはそれを上回る結果が求められている。今季のソシオは24,000人に達している。
クラブ外の動きとして、公式ファンクラブ『Peña Villa de Nava』が設立10周年を迎え、ダビド・グエラ副社長やホアキン・アロンソ、カンテラーノのガスパル・カンポス、パブロ・ガルシア、クラブのレジェンドであるホセ・アントニオ・レドンドらが出席し祝われた。
移籍情報では、今季限りでラージョ・バジェカーノを退団する38歳のアルゼンチン人MFオスカル・トレホが、フリートランスファーでスポルティング・ヒホンに加入することが濃厚となっている。実現すれば2011年から2013年まで在籍した古巣への復帰となる。
ユース情報としては、メキシコのサントス・ラグナから18歳の左サイドバック、ラウル・グティエレスを獲得した。来季のディビシオン・デ・オノール(ユース1部)の戦力として加わるが、非常に攻撃的な選手でありウイングとしてもプレー可能である。(via SPORT | ElDesmarque)
マラガCF
現在リーグ4位につけており、ホームで昇格組のラシン・サンタンデールと対戦する。デポルティーボが引き分けるなどの他会場の結果次第では、まだ直接昇格の可能性を残している重要な一戦となる。(via SPORT)
UDアルメリア
現在リーグ3位。敵地エル・モリノンでスポルティング・ヒホンと対戦する。他会場の結果次第では直接昇格のチャンスが残されているため、勝利が絶対条件となる。(via SPORT)
カディスCF
最下位サラゴサを完全に降格へ追いやる可能性のある試合として、ホームのヌエボ・ミランディージャでCDレガネスと対戦する。カディスが勝利すれば、サラゴサの降格が実質的に確定する。しかし、現在チームは12人もの欠場者を抱える非常に苦しい台所事情となっている。(via SPORT)
CDレガネス
すでに今季の目標を達成しており、消化試合として敵地でカディスCFと対戦する。プレッシャーのない状態で試合に臨む。(via SPORT)
来季2部参戦・その他中位クラブ
1部リーグ(LaLiga EA Sports)での激しい残留争いの結果、RCDマジョルカ、ジローナFC、レバンテUD、レアル・オビエドの4チームが2部への降格を喫した。これにより、来季の2部リーグは極めて過酷な環境となる。今季中位に定着して何も懸かっていない『安全圏』でシーズンを終えたコルドバ、カディス、バジャドリード、グラナダ、スポルティング・ヒホン、アルバセテ、エイバルなどに加え、近年1部で戦っていた強豪クラブがひしめくことになり、来季の昇格争いは歴史的な超激戦区になることが予想されている。(via SPORT | Estadio Deportivo)
【本日の総括】
ラシン・サンタンデールが14年ぶりの1部昇格を決め快挙を成し遂げた一方で、名門レアル・サラゴサは3部降格という歴史的な屈辱を味わう寸前となっています。直接昇格を懸けたデポルティーボ、アルメリア、マラガの三つ巴の争いや、プレーオフ進出を狙うラス・パルマスなど、最後まで息の抜けない展開が続いています。さらに、来季はマジョルカ、ジローナ、レバンテ、オビエドという1部からの降格組が加わるため、セグンダの勢力図はかつてないほど過酷でハイレベルなものになることが確実です。



デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
昇格争いの最終局面において、戦術的な焦点は『モチベーションの差』と『リスク管理』の噛み合わせにあります。デポルティーボのように勝利が絶対条件のチームは、相手のバジャドリードが消化試合とはいえ、心理的な硬さをどう解きほぐすかが鍵となります。一方、ラス・パルマスは累積警告を抱える選手を抱えつつ、プレーオフを見据えたマネジメントが求められる難しい状況です。戦術的な完成度以上に、こうした極限状態での配置の安定感と、交代枠を活かした局面のコントロールが、最終節の勝敗を分ける決定的な要因になるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブの明暗がこれほど鮮明に分かれるのもセグンダの過酷さです。ラシン・サンタンデールの昇格は、長年の積み重ねが結実した素晴らしい成果ですが、対照的にサラゴサの崩壊はフロントの迷走が現場に与える影響の大きさを物語っています。また、ラス・パルマスがチケット価格固定でソシオ記録を樹立した事例は、地域密着型のクラブ経営がいかにファンの熱量を引き出し、チームの背中を押すかを示す好例です。昇格という結果だけでなく、クラブがファンとどう向き合ってきたかが、この最終盤の空気感に如実に表れています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
来季の編成を見据えた動きが既に活発化しています。特にスポルティング・ヒホンがラルカモン新監督を招聘し、トレホの復帰を画策するなど、早期のプロジェクト始動は理にかなった判断です。今季の課題であった選手層の薄さを補うため、若手と経験豊富なベテランを組み合わせる方針は、来季の激戦区を勝ち抜くための現実的な布石と言えます。また、1部からの降格組が加わることで、来季の2部はサラリーキャップや登録枠の運用がよりシビアになるはずです。各クラブは今夏の補強戦略において、より高い投資対効果を求められることになるでしょう。