レアル・オビエド
フリアン・カレロ監督が率いるレアル・オビエドは、メキシコのパチューカグループからの強力な資金的後ろ盾を受け、積極的なスカッド刷新を図っています。最大の目玉として、サンプドリアからウインガーのエスタニス・ペドローラの完全移籍での獲得に迫っています。左サイドのみならず最前線でもプレー可能なペドローラは、昨季後半戦にUDラス・パルマスへレンタル移籍し、大きなインパクトを残しました。個の突破力と決定力を兼ね備えた現代的なウインガーとして、攻撃陣の要となることが期待されています。なお、FCバルセロナが将来の移籍金の50%を受け取る権利を保有しています。(via SPORT)
一方で、左サイドバックのラヒム・アルハッサンは、イタリア・セリエAのボローニャへの売却が目前に迫っています。移籍金は固定300万ユーロにボーナスが加わり、総額400万ユーロ(約6億6000万円)を超える見込みです。この売却により、ラヒムが以前所属していたレクレアティーボ・ウエルバにも移籍金の20%(最低60万ユーロ)が支払われることになっています。(via ElDesmarque)
ラヒムの穴を埋めるべく、クラブはオサスナを契約満了で退団しフリーとなっている33歳の左サイドバック、フアン・クルスの獲得交渉を再開させました。すでにアルコルコンからサム・ロドリゲスを獲得していますが、若く経験の浅いサムをサポートする完璧な補強として、クルスの豊富な経験が高く評価されています。マジョルカも関心を寄せているものの、オビエドのプロジェクトが選手を強く惹きつけています。(via ElDesmarque)
RCDマジョルカ
ルイス・ガルシア・フェルナンデス監督率いるRCDマジョルカは、セグンダ・ディビシオン開幕まで残り1ヶ月と迫る中、補強の遅れに強い危機感を抱いています。今夏は10人近い選手が退団したにもかかわらず、新加入はアドリアン・フエンテス、アルナウ・プイグマル、アブバカ・スマホロの3名にとどまり、ジト・ルヴンボの再レンタルとベテランGKピチュ・クエジャルとの契約延長が発表されたのみとなっています。特に、正GKを務めていたレオ・ロマンがデポルティボ・ラ・コルーニャへ去ったことで、守護神の補強が急務となっています。(via ElDesmarque)
クラブのスポーツディレクターであるパブロ・オルテルスは、ビジャレアルに所属するGKアルナウ・テナスの獲得に全力を注いでいます。ルイス・ガルシア監督が直々に指名したテナスに対し、マジョルカは1部昇格時の買い取り義務が付随したレンタル移籍をオファーしています。テナスは昨季1部リーグで10試合に出場しましたが、より多くの出場機会を求めており、マジョルカの正GKという待遇は魅力的だと言えます。(via ElDesmarque)
また、左サイドバックの補強としてフアン・クルス(元オサスナ)の獲得も打診していますが、オビエドとの争奪戦で後れを取っています。過去にはエスタニス・ペドローラの獲得も検討していましたが、ウイングにはルヴンボとアルナウ・プイグマルを優先したため、獲得は見送られました。(via ElDesmarque)
UDアルメリア
UDアルメリアは、主力選手の流出阻止と実力派ベテランの獲得という両面作戦で移籍市場を立ち回っています。バレンシアから、ディフェンスラインの要であるダイジロ・チリノに対し600万ユーロのオファーが届きましたが、クラブはこれを即座に拒否しました。キュラソーとオランダ国籍を持つ24歳のチリノは、センターバックと右サイドバックを高水準でこなせる貴重な存在であり、アルメリアは移籍金を1500万ユーロに設定し、徹底抗戦の構えを見せています。チリノとの契約は2030年まで残っており、クラブの強気な姿勢の裏付けとなっています。(via ElDesmarque)
また、ビジャレアルのGKアルナウ・テナスへの関心が一部で報じられましたが、アルメリアはこれを真っ向から否定しました。現在のチームには、契約延長したフェルナンド・マルティネスをはじめ、アンドレス・フェルナンデス、ブルーノ・イリバルネ、Bチームのヘスス・ロペスと4人のGKが在籍しており、新たな守護神を迎える計画はありません。さらに、テナスの年俸約350万ユーロはアルメリアの財政基準を大きく逸脱しており、獲得は事実上不可能となっています。(via MARCA)
補強面では、メキシコのPumas UNAMに所属する地元アルメリア出身のディフェンダー、ルベン・ドゥアルテの獲得を熱望しています。30歳のドゥアルテは昨季メキシコで36試合に出場し3ゴールを記録するなど、主力として大活躍しました。選手自身がスペイン復帰を強く望んでおり、契約も残り1年となっているため、移籍金は市場価値の230万ユーロ程度に抑えられる見通しです。ただし、エスパニョール、ラージョ・バジェカーノ、オサスナ、そしてセビージャといった1部の強豪クラブも獲得を狙っており、争奪戦は激しさを増しています。(via Estadio Deportivo)
FCアンドラ
ジェラール・ピケ会長が率い、今季再びLaLiga Hypermotionを戦うFCアンドラは、移籍市場で驚きのビッグディールを成立させようとしています。レアル・ベティスから、元スペイン代表GKのパウ・ロペスをフリーで獲得することが確実となりました。31歳のロペスは、昨季のベティスで公式戦16試合に出場し、ヨーロッパリーグでも堅守を披露するなど実力は折り紙付きです。(via ElDesmarque)
ロペスにはマジョルカから4年契約という魅力的なオファーが届いていましたが、家族の事情を最優先しました。アンドラは彼の故郷であるジローナからわずか数時間の距離にあり、長年複数の国を渡り歩いてきた彼にとって、家族の安定した生活環境は絶対条件だったのです。ロペスはベティスとの残り2年の契約(給与)を放棄し、アンドラと2028年までの3年契約(さらに1年のオプション付き)を結ぶ予定です。ピケ会長の熱意と地理的優位性が、格上クラブとの争奪戦を制する決定打となりました。(via ElDesmarque)
カディスCF
カディスCFは、新たに就任したクリスティアン・セプティエン会長の下、ファン第一の画期的な社会方針を打ち出しました。2部リーグで最も高額と言われるシーズンチケット(220ユーロ〜750ユーロ、一部エリアでは429ユーロ)の負担を軽減するため、これまで新規加入者に課していた入会金(75ユーロ〜200ユーロ)を完全に撤廃しました。この大胆な施策もあり、昨季からのシーズンチケット更新率は95.18%(約1万6000人)という驚異的な数値を記録し、サポーターのクラブへの期待の高さが浮き彫りとなっています。(via ElDesmarque)
ピッチ上でも、イディアケス新監督の下で最高のスタートを切っています。プレシーズン第1戦の「メモリアル・ディエゴ・フェルナンデス杯」では、バルバテ(2部RFEF)を相手に7-0の記録的な大勝を収めました。特に新戦力のFW陣が躍動し、ヘロ・ドミナがハットトリック(54分、83分、87分)を達成。イボン・サンチェス(9分)、イスマエル・アルバレス(16分)、ブラディス(17分)、パブロ・アラナ(84分PK)も続き、破壊力抜群の攻撃力を披露しました。ホキン・エスキエタ、ケナン・トイビブ、ブラディス・コポトゥンといった新加入選手たちも早速チームにフィットしています。(via MARCA)
一方で、クラブの公式アプリの選手一覧から一時的にハビ・オンティベロスとビクトル・アスナルの名前が削除されるという不可解なトラブルが発生しました(後に修正)。特にオンティベロスは4月の踵の手術からの回復状況が不透明であり、レガネスがフリーでの獲得を画策していると噂されています。クラブ内の微妙な空気感が、移籍の噂にさらに拍車をかけています。(via ElDesmarque)
CDエルデンセ
過酷な昇格争いを勝ち抜き、見事にLaLiga Hypermotion(2部)への昇格を果たしたCDエルデンセですが、来季に向けたチーム編成で痛手を負っています。守備の要として昇格に大きく貢献したセンターバックのアルナウ・ガイシャスが、契約満了に伴いクラブを退団。フリーでアルコルコンへ移籍することが決定しました。昇格の立役者を失ったことで、ディフェンスラインの再構築が急務となっています。(via MARCA)
【本日の総括】
本日のLaLiga Hypermotionの動向は、メキシコ資本を得て大型補強に動くオビエドや、ピケ会長のトップダウンで1部クラブから実力派GKを釣り上げたFCアンドラなど、各クラブの明確な戦略と野心が交錯する熱い展開となりました。一方で、主力の流出危機に直面するアルメリアやマジョルカ、フロント主導での改革が進むカディスなど、チームごとの明暗がくっきりと分かれています。1部昇格という至上命題に向けた水面下での駆け引きは、開幕が近づくにつれてさらにヒートアップしていくことでしょう。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
レアル・オビエドの補強は、エスタニス・ペドローラという個の突破力を軸に、左サイドの攻撃的タスクを再定義しようとする意図が見えます。一方で、守備の要であるラヒムの売却とフアン・クルスの獲得交渉は、若手の育成とベテランによる安定感のバランスを整えるための現実的な配置転換と言えるでしょう。カディスのプレシーズンでの大勝も、新戦力のフィットが順調であることを示唆しており、戦術的な浸透度という点では一歩リードしている印象を受けます。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
カディスがファンサービス刷新で高い更新率を維持している点は、クラブとサポーターの信頼関係が良好であることを示しており、新体制の船出として理想的です。対照的に、マジョルカは補強の遅れからくる焦燥感が漂っており、フロントの判断がチームの士気に直結する局面を迎えています。FCアンドラがピケ会長の求心力で実力派を射止めたように、クラブのビジョンや地理的条件が、選手のキャリア選択に大きな影響を与える時代になっています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
アルメリアがチリノに対して1500万ユーロという強気な評価額を設定したのは、長期契約を盾にした流出阻止の定石です。一方で、FCアンドラがパウ・ロペス獲得に際し、ベティスとの契約を解消させてまでフリーで引き入れた手法は、サラリーキャップや登録枠を考慮した非常に効率的な編成術と言えます。各クラブとも、市場価値と財政基準の狭間で、いかにリスクを抑えつつ戦力を底上げできるか、その手腕が問われています。