【今回のラインナップ】

 

✅ クラブ内部の激震と大刷新計画:ペレス会長のジレンマと11名の放出リスト

✅ チャンピオンズリーグ敗退の波紋:チェフェリン会長の黒い手疑惑とベルナベウの怒り

✅ ビニシウスの契約更新とエースの座:最高給要求と周囲からの批判

✅ チュアメニの激白:ベルナベウでのスケープゴート経験と人種差別への断固たる決意

✅ カンテラの希望:ユースリーグ決勝進出とスーパーロペス率いる若き才能たち

■【クラブ内部の激震と大刷新計画:ペレス会長のジレンマと11名の放出リスト】

 

レアル・マドリードは現在、構造的な大刷新を余儀なくされるほどの深い危機に直面しています。昨夏、クラブは1億8000万ユーロという巨額を投じてトレント・アレクサンダー=アーノルド、アルバロ・カレーラス、ディーン・ハイセン、フランコ・マスタントゥオーノを獲得しました。しかし、トニ・クロース、ルカ・モドリッチ、カゼミーロの不在が響く中盤の穴は埋まらず、2年連続の無冠の危機に瀕しています。

 

2025年6月のクラブワールドカップから始まった今シーズンは、就任を渋っていたシャビ・アロンソ監督の急な就任から始まりました。クラブW杯の時点で早くも監督と選手たちの間に亀裂が生じ、フェデ・バルベルデ、ビニシウス、そしてジュード・ベリンガムらがアロンソの敵に回りました。アロンソは『子供の保育園を指導しに来たとは思わなかった』という言葉を残し、実質的には12月の段階で見限られており、スーペルコパ後の1月12日に解任されました。後任のアルバロ・アルベロア監督も、国王杯敗退などスタートからつまずき、すでに限界を迎えています。次期監督の就任が避けられない状況です。

 

クラブは大規模なクリーンアップ(全放出)はしない方針ですが、放出リストには多くの名前が挙がっています。ディフェンス陣では、契約満了で更新オファーがないダニ・カルバハルとダビド・アラバ(年俸2250万ユーロ)、そしてフェルラン・メンディ、フラン・ガルシアが放出候補です。センターバックでは、2031年まで契約があるラウル・アセンシオを売却する意向であり、アントニオ・リュディガーも退団の可能性が高くなっています。中盤ではダニ・セバージョスが退団を希望しており、クラブも引き留めません。エドゥアルド・カマヴィンガは昨夏から退団を希望しており、高値で売却できる算段です。

 

アタッカー陣では、十字靭帯断裂の重傷を負っているロドリゴ・ゴエス、レンタル移籍が濃厚な若手のマスタントゥオーノ、そして出番の少ないゴンサロ・ガルシアが放出リストに名を連ねています。ゴンサロの売却に伴い、オリンピック・リヨンへのレンタルで成功を収めているエンドリッキが呼び戻される予定です。

 

さらに、新たな資金確保のため、フロレンティーノ・ペレス会長はビニシウス・ジュニオールかジュード・ベリンガムのどちらかを売却しなければならないジレンマを抱えています。ベリンガムはカルロ・アンチェロッティ退任後にヒエラルキーを失い、肩の手術の延期も影響してパフォーマンスが低下。ゴールパフォーマンスで酒を飲むふりをしてクラブから注意を受けるなど、ピッチ外の振る舞いも問題視されています。イングランド代表のトーマス・トゥヘル監督からも疑問視されていますが、アディダスの広告塔でもあり、アーセナル、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーといったプレミアリーグのビッグクラブが約1億5000万ユーロで強い関心を示しています。現在、スタジアムの問題、経済的な不安、名声の低下、ペレス会長と組む金融専門家アナス・ラグラリの権力に関する宮廷の陰謀、理事会の疑念など、クラブはあらゆる面で問題を抱えています。

(via SPORT, AS, Mundo Deportivo, MARCA)

 

■【チャンピオンズリーグ敗退の波紋:チェフェリン会長の黒い手疑惑とベルナベウの怒り】

 

アリアンツ・アレーナでのバイエルン・ミュンヘン戦に敗れ、チャンピオンズリーグベスト8で敗退した背後には、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長の「黒い手」が存在したとマドリード側は捉えています。スーパーリーグ構想を主導したクラブへの冷たい復讐のシナリオです。その決定的な場面が、87分にエドゥアルド・カマヴィンガが時間稼ぎを理由に2枚目のイエローカードを受け、退場となった判定です。この試合の主審を務めたスラヴコ・ヴィンチッチはスロベニア人で、チェフェリン会長と同郷。さらに、ノルウェーリーグで笛を吹いているにもかかわらず、欧州のトップ舞台へ異常に早い昇格を果たした経歴が、クラブの疑念をさらに深めています。

 

ペレス会長はバイエルン戦後のロッカールームで限界まで戦ったチームを労いましたが、ファンの怒りは頂点に達しています。火曜日の21時30分からサンティアゴ・ベルナベウで行われるデポルティーボ・アラベス戦は、チームとアルベロア監督の去就を占う「国民投票」のような異様な雰囲気に包まれると予想されています。平日夜のキックオフのため満員にはならない見込みですが、ビニシウス、カマヴィンガ、そしてキリアン・ムバッペに対して歴史的な大ブーイングが浴びせられるのではないかと、クラブと選手たちは大きな恐怖を抱いています。レバンテ戦で起きたような、ペレス会長の辞任を要求する声が再び上がる可能性もあります。チームはこのアラベス戦を乗り切った後、レアル・ベティス、エスパニョール、FCバルセロナとの過酷なアウェイ3連戦を控えています。

(via AS, SPORT, Mundo Deportivo, MARCA)

 

■【ビニシウスの去就と契約更新:最高給要求と周囲からの批判】

 

現在、チームの最大の火種となっているのがビニシウス・ジュニオールです。2027年6月まで契約を残す彼は、フランチャイズプレーヤーであるキリアン・ムバッペを上回るチーム最高給を求めており、1ユーロも譲歩するつもりがないため、契約更新交渉は完全に暗礁に乗り上げています。現在の年俸はビニシウスがグロスで3000万ユーロ(ムバッペの約3200万ユーロに肉薄)、ベリンガムが2000万ユーロ強となっています。

 

ビニシウス自身は自身の将来について次のように語っています。

『私がここで長く続けられることを願っています。まだ1年残っていますが、とても落ち着いています。会長の信頼を得ています。適切なタイミングで契約更新をし、ここで長く続けるつもりです。ここは私の夢のクラブですから』

 

しかし、ロドリゴ・エルナンデスにバロンドールを奪われて以来、彼のパフォーマンスは著しく低下しています。旧体制下ではプレー不可能と思われていた状況からアルベロア監督が復帰させたものの、ベルナベウでのクラシコでアロンソ監督に交代を命じられた際の反抗的な態度は、チーム崩壊と監督解任の直接的な引き金となりました。あの日、バルセロナとの勝ち点差は7でしたが、今ではハンジ・フリック率いる首位バルサに9ポイント差をつけられています。チャンピオンズリーグのバイエルン戦でも、パスを出さずにボールを失ったプレーを巡ってベリンガムと激しい口論を繰り広げました。

 

こうした振る舞いに対し、マドリードの元選手であるマノロ・サンチスは、彼がマドリードにとって厄介者になっていると厳しく指摘しています。フリオ・マルドナド(マルディーニ)も自身のYouTubeチャンネルで、マドリードの不調は審判の陰謀などではなく純粋にサッカー的な問題であると断言し、世界的なレギュラーと呼べるのはティボー・クルトワとムバッペの2人だけだと切り捨てました。マルカのアンケートでも、ファンはビニシウスを危機の責任者の一人と見なしています。周囲の取り巻きの影響も悪く、彼が新しいマドリードの再建の起点(キロメートル・ゼロ)となるためには、監督の権威を尊重し、チームワークを理解し、相手を挑発しないことを約束する必要があると強く求められています。

(via SPORT, AS, Mundo Deportivo, MARCA)

 

■【チュアメニの激白:ベルナベウでのスケープゴート経験と人種差別への断固たる決意】

 

バイエルンとの第2戦を累積警告で欠場したオーレリアン・チュアメニ。彼の不在はチームにとって大きな痛手であり、リーダーを失う結果となりました。彼はPivot Podcastのインタビューに応じ、レアル・マドリードでプレーすることの圧倒的な重圧と、人種差別問題について赤裸々に語りました。

 

昨シーズンの国王杯ラウンド16で、名前を呼ばれた時やミスをした時にベルナベウの観客から激しいブーイングを浴びた経験について、彼はこう振り返りました。

『私はスケープゴートにされました。最初の10〜20分間、私がボールを触るたびにベルナベウはブーイングを浴びせました。その状況はあなたを破壊するか、あるいは「これが現実だ」と考えさせるかのどちらかです。私がコントロールできる唯一のことは、自分のパフォーマンスです。レアル・マドリードでのプレッシャーのレベルは何か違います。人々はあなたのすることすべて、良いことも悪いこともについて話すでしょう』

 

シャビ・アロンソの下でベストな状態に到達し、アルベロアの下でもそれを維持している彼は、その逆境を成長の糧にしました。

『誰もが私のこと、私のプレーの仕方について話していました。1、2年前、私は悪い選手で、スタジアムでブーイングを受けました。だから、私は多くのことを経験したと感じ、それは間違いなく精神的に助けになりました。今は何をしても人々が話すことは分かっているので、ただ注意を払わないだけです。レアル・マドリードでプレーすることはスポーツにおいて最大の舞台です。プレッシャーは特権です』

 

また、チャンピオンズリーグのプレーオフ第1戦、エスタディオ・ダ・ルスでのベンフィカ戦で発生した人種差別事件についても言及しました。ビニシウスのゴール後、アルゼンチン人選手のジャンルカ・プレスティアンニが口をシャツで隠しながら人種差別的な暴言を吐いたとして、ビニシウスは反人種差別プロトコルの発動を求めました。プレスティアンニは暫定的に出場停止となり、ベルナベウでの第2戦を欠場。現在はUEFAが最終的な処分を検討しています。この50分過ぎの混乱について、チュアメニは強い決意を表明しました。

『彼らは彼を猿と呼びました。次のステップはプレーをやめることになると感じています。私たちは、そのような光景が再び起こることを許すつもりはありません』

(via SPORT, Mundo Deportivo, MARCA)

 

■【カンテラの希望:ユースリーグ決勝進出とスーパーロペス率いる若き才能たち】

 

トップチームが苦境にあえぐ中、下部組織(ラ・ファブリカ)は眩い光を放っています。フベニールAはローザンヌで開催されたUEFAユースリーグの「ファイナルフォー」準決勝で、パリ・サンジェルマン(PSG)をPK戦の末に破り、見事に決勝進出を果たしました。

 

チームを率いるのは「スーパーロペス」の異名をとるアルバロ・ロペス監督です。彼は昨シーズン、カデテAを率いてアル・カス・トーナメント決勝でPSGを3-0(デル・ピノ、ルメートル、ブガリンのゴール)で粉砕しました。今シーズンはフベニールCで15戦15勝を記録し、フベニールAの監督に就任してからも18戦17勝。リーグ戦では破竹の26連勝を飾り、公式戦63試合で61勝という驚異的な戦績を誇っています。PSG戦後、監督は次のように語りました。

『サッカー選手として、あるいはコーチとして、私たちの人生で最も幸せな日の一つだったと思います。彼らに伝えた重要なことは、私たちはまだ何も成し遂げていないということです。私たちはユースリーグで優勝するためにここに来ました。決勝に進出したことは素晴らしいことですが、まだ仕事は終わっていません』

 

この劇的な勝利の立役者となったのが、19歳のゴールキーパー、ハビ・ナバロです。彼はシャビ・アロンソ監督によって、クルトワ、ルニン、フラン・ゴンサレスに次ぐチャンピオンズリーグの第4GKとして登録され、ミュンヘンでのバイエルン戦に帯同していました。トップチームの敗退という重い空気を背負いながら、午前4時にマドリードへ到着し、休む間もなく午前9時半にはローザンヌへ飛び立ちました。彼は恥骨炎により1月末から2ヶ月間離脱し、4月2日に復帰したばかりでしたが、試合中に2度の決定的なセーブを見せ、PK戦では見事に3本のシュートをストップ。同じ施設で練習するティボー・クルトワからもSNSで「Grande Javi!」と最大の賛辞を贈られました。ハビ・ナバロは元々はフォワードでしたが、12歳の時にマドリード州選抜(エルネスト・コトルエロ・グラウンド)の練習でアダルベ所属として注目を集め、レガネスとの争奪戦の末、2019年のセマナ・サンタにマドリードへ加入した逸材です。現在の代理人はコケと同じGesport Espizuaが務めています。

 

そして、もう一人のヒーローが左サイドバック兼ウイングのリベルト・ナバスケス(19歳)です。彼は61分から途中出場し、見事な同点ゴールを決め、PK戦でもキッカーとして成功を収めました。彼はカスティージャで7試合(2G1A、直近のオウレンセ戦でも76分に同点弾)、レアル・マドリードCで17試合(1A)、フベニールAで4G9Aと、複数のカテゴリーを股に掛けるノマドです。今季ユースリーグのユベントス戦(1-0)でも決勝点を挙げ、昨シーズンのアトレティコとのダービーでは、71分からの出場で83分にマルセロの息子エンツォのヒールパスから決勝ゴールを奪っています。指揮官たちが困った時に頼る「インフルエンサー」として、あらゆる場所で決定的な仕事を遂行しています。

 

木曜日には、欧州杯で4回の優勝を誇る伝説的ディフェンダー、ホセ・エミリオ・サンタマリアの訃報という悲しいニュースがありました。悲しみに包まれるクラブにおいて、彼らカンテラの躍進は、未来への大きな希望となっています。

(via MARCA, AS)

 

【本日の総括】

トップチームはCL敗退や監督・選手の対立など深刻な構造的危機と大刷新の波に直面しており、ビニシウスの去就やアラベス戦でのファンの反応に大きな注目が集まっています。一方で、チュアメニが示す困難に立ち向かう精神や、スーパーロペス監督率いるフベニールAのユースリーグでの歴史的躍進など、クラブの底力と未来への希望も確かに息づいています。