アントニーがドイツ合宿に合流、恥骨炎を乗り越え新シーズンへ
ブラジル人ウインガーのアントニーが、日曜日のお昼過ぎにドイツのハルゼヴィンケルで行われているプレシーズン合宿に合流しました。個人的な事情によりクラブから数日間の遅れを許可されていた彼ですが、ホテルに到着して荷物を置くとすぐにグラウンドへ向かいました。夕方のセッションではペジェグリーニ監督のミーティングに参加し、チームメイトからは恒例となっている手荒い歓迎の首叩きトンネルを抜け、笑顔を見せています。
昨シーズン、アントニーは重い恥骨炎に悩まされながらも手術を回避し、保存療法でプレーを続けました。それでも46試合で14ゴール10アシストと見事な成績を残し、ベティス加入からの18ヶ月で通算72試合23ゴール15アシストとチームの絶対的な主力となっています。この日は個別メニューで調整を行いましたが、今後は徐々に負荷を上げ、すでに数日間のトレーニングをこなしているチームメイトたちのペースに合わせていく予定です。
現在、ドイツ合宿には新戦力のファクンド・ベルナルとフラン・ガルシアを含め、ギリェルメ、イケル・ロサダ、ゴンサロ・ペティットなどのレンタル復帰組やカンテラ選手を合わせた計30名が参加しています。一方、アイトール・ルイバルは怪我の回復のためセビージャに残り、アブデも負傷のため追加の休暇を与えられており、7月20日からセビージャでの練習に合流する見込みです。また、W杯に出場していたフィダルゴとクチョ・エルナンデスは敗退後の休暇に入っており、ロ・チェルソは現在も大会を戦い続けています。チームは7月18日までドイツに滞在し、最終日には4部リーグのSFロッテと親善試合を行う予定です。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)
U-19欧州王者モランテとマヌ・ゴンサレス、第2次合宿からトップチーム合流へ
スペイン代表としてU-19欧州選手権を制したベティスの若き至宝、ホセ・アントニオ・モランテとGKのマヌ・ゴンサレスが、アイルランドで行われる第2次プレシーズン合宿からトップチームに合流する枠を確保されました。
特に19歳になったばかりのモランテにとって、今夏はキャリアの重要なターニングポイントとなります。彼はU-19欧州選手権で4ゴールを挙げてドイツ代表のスタンゲと並び大会得点王に輝いたほか、大会のベストイレブンにも選出される大活躍を見せました。カディス、コルドバ、ADセウタといったセグンダ・ディビシオン(2部)のクラブからレンタル移籍の打診が殺到していますが、本人はあくまでベティスのトップチームでポジションを勝ち取ることを強く望んでいます。パブロ・ガルシア、ヘスス・ロドリゲス、アサン・ディアオらが年代別代表での活躍を機にトップチームへ昇格したように、ペジェグリーニ監督へのアピールに燃えています。
一方のゴンサレスも大会を通じて無失点という歴史的な記録を打ち立て、スペインの優勝に大きく貢献しました。残念ながらベストイレブンからは漏れたものの、その実力は高く評価されています。ベティス・デポルティーボが今季セグンダRFEFに降格し、彼らにとって物足りない環境となる中で、両選手がトップチームに定着できるかどうかが大きな注目を集めています。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)
デオッサのバスコ・ダ・ガマ移籍交渉が再開、SNSで意味深なメッセージを投稿
一度は頓挫しかけたネルソン・デオッサのブラジル移籍が、再び動き出しています。バスコ・ダ・ガマはクラブに対する司法介入が解除され、ペドリーニョ会長が復帰。さらに投資家のマルコス・ラマッキアがサッカー株式会社の大株主として参画したことで、ベティスが求めていた支払い保証を提示できる見通しが立ち、交渉が再開されました。
移籍の条件はすでに実質的な合意に達しており、最初の1年間は100万ユーロでレンタルされ、来夏に1100万ユーロでの買い取り義務が発生するというものです。総額で約1200万から1250万ユーロに達するこの取引により、ベティスはモンテレイに支払った1170万ユーロ(モンテレイは将来の売却益の15%を保持していますが今回は適用されない見込みです)の投資をほぼ回収し、少額の利益を得ることができる計算です。デオッサ自身も、リーベル・プレートやクラブ・アメリカへの移籍オプションが消滅したため、バスコ・ダ・ガマへの加入に前向きな姿勢を見せています。
デオッサはメディカルチェックを通過し、ドイツでの合宿で通常通りトレーニングを続けていますが、自身のInstagramで意味深な投稿を行っています。プレシーズンの写真とともに旧約聖書のイザヤ書60章22節から引用し、『小さな者が千人となり、弱い者が強大な国となる。時が来れば、私、主が速やかにそれを行う』という希望と忍耐のメッセージを綴りました。この投稿には、移籍を待ち望むバスコ・ダ・ガマのファンからのコメントが多数寄せられています。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo / MARCA)
ダニ・セバージョス復帰へ向けた放出戦略と、今後の補強の優先順位
ベティスのスポーツディレクターであるマヌ・ファハルドは木曜日にドイツ合宿に合流し、クラブの最重要課題である人員整理に奔走しています。その最大の目的は、チームの給与枠に余裕を持たせ、ダニ・セバージョスの復帰を実現させることにあります。セバージョス獲得には、選手本人の給与面でのさらなる譲歩と努力が必要とされていますが、クラブは復帰を諦めていません。
この計画の鍵を握るのが前述のネルソン・デオッサの売却です。彼の移籍が成立すれば、給与の負担と減価償却費が大幅に削減されるため、補強プランを一気に前進させることが可能になります。
選手の放出が進んだ後の補強の優先順位としては、レベルの高いストライカーと守備的ミッドフィルダーの獲得が最優先に掲げられています。この2つのポジションを確保した後に、ダニ・セバージョスの復帰や、懸案となっている右サイドバックの補強に着手するという明確なロードマップが描かれています。(via MARCA / ElDesmarque)
ソフィアン・アムラバト獲得に暗雲、サウジのアル・イテハドが巨額オファーを準備
守備的ミッドフィルダーの補強候補としてベティスが長期にわたり追い続けているソフィアン・アムラバトですが、ここに来て中東から強力なライバルが出現しました。サウジアラビアのアル・イテハドが、市場価格の1000万ユーロを大きく上回る2000万ユーロの正式オファーを数日中に提示する準備を進めていると報じられています。
ベティスは、アムラバトが現在開催中のW杯でモロッコ代表としてスタメンを外れるなど、怪我の影響もあって目立った活躍ができなかった状況を利用し、移籍市場の終盤に完全移籍で安価に獲得する戦略を練っていました。しかし、過去にルイス・フェリペやラモン・プラネスSDを豊富な資金力で引き抜いてきたアル・イテハドの介入により、計画は大きな脅威にさらされています。
アムラバト自身には近く年俸のオファーも届く予定であり、彼自身が最終的な決断を下すことになります。ベティスのマヌ・ファハルドSDは昨夏、アントニーの獲得でマンチェスター・ユナイテッドを上回る執念を見せつけた実績がありますが、今回もその手腕が試されることになりそうです。(via Estadio Deportivo)
左サイドバック全面刷新へ、アレックス・モレノ復帰の可能性とMLSからの脅威
ベティスは今夏、フラン・ガルシアを左サイドバックとして獲得しましたが、同ポジションのさらなるテコ入れを計画しています。昨夏加入したフニオル・フィルポのパフォーマンスが期待を大きく下回り、16試合でわずか約1000分の出場に留まったため、クラブは彼を放出して左サイドバックを完全に刷新する構えです。
その後釜として急浮上しているのが、ジローナで2部に降格した元ベティスのアレックス・モレノです。彼には、リカルド・ロドリゲスが退団したデポルティーボやラージョ・バジェカーノなど、スペイン国内の複数クラブが関心を示していますが、最大の脅威となっているのはMLS(メジャーリーグサッカー)のオーランド・シティです。オーランド・シティはすでに具体的なオファーを提示しており、ベティスにとっては厄介な競争相手となっています。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)
ギリェルメのコルドバ移籍交渉と、Bチームの退団選手たちの動向
トップチームへの昇格を目指していたポルトガル人GKギリェルメ・フェルナンデスですが、カンテラからマヌ・ゴンサレスが昇格することが確実となったため、クラブを離れる可能性が高まっています。現在コルドバとの間で交渉が進められており、完全移籍での売却か、あるいは将来の移籍金の大部分をベティスが保持する条件でのフリー移籍のいずれかが検討されていますが、現時点では後者のオプションが有力視されています。コルドバは6月末から彼の獲得を熱望しており、選手本人もこの移籍に同意しています。
また、今季セグンダRFEFで戦うリザーブチームのベティス・デポルティーボからも多数の選手が退団しています。昨夏アトレティコ・マドリードから加入し期待されていたアイトール・ヒスメラは、後半戦でダニ・フラゴソにポジションを奪われた結果、エルクレスへの完全移籍が決まりました。他にもカルロス・レイナ、ヒネス・ソロチェ、エリヤズ・ジダン、ヘルマン・ガルシアが契約満了で退団しました。さらに、ダーリング・ブラディは将来の売却益の15%をベティスが保持する形でヘーレンフェーンへ移籍し、アレックス・ペレスやルベン・リチャルテもクラブを去っています。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo)
開幕戦バレンシア戦の延期が確実に、ロ・チェルソのW杯快進撃がもたらす恩恵
ジオヴァニ・ロ・チェルソを擁するアルゼンチン代表がW杯で準決勝に進出したことにより、ラ・リーガ第1節のバレンシア対ベティス戦が延期されることが確実となりました。ラ・リーガと選手協会(AFE)の規定では、選手に最低21日間の休暇を与えることが義務付けられており、ラ・リーガのハビエル・テバス会長もW杯の勝ち上がり状況に応じて開幕節の試合を分割・延期する方針をすでに明言しています。
テバス会長は『AFEの労働協約で定められている事項をすべての選手に適用します。W杯の最終戦から3週間の休暇と、3週間の準備期間が設けられます。すでにシミュレーションを行っており、第1節を8月14日頃の6試合と、平日に開催する3、4試合に分けることは非常に簡単です。第1節は分割され、すべての選手とクラブが21日間の休暇を確保できるようになります』と語っています。
ペジェグリーニ監督はこの決定を非常に好意的に受け止めています。延期によって得られる1週間の猶予は、メキシコ代表のアルバロ・フィダルゴやコロンビア代表のクチョ・エルナンデスといったW杯組が合流後にコンディションを整えるための貴重な時間となります。また、怪我の回復に努めているアブデやアントニーの状態をさらに引き上げることも可能です。
さらに、クラブの運営面でも大きなメリットがあります。延期により、市場で探しているストライカーなどの補強を完了させ、万全の状態でシーズン開幕を迎えるための時間を確保できるのです。なお、延期されたバレンシア戦は、8月24日、25日、または26日の平日に組み込まれる見通しです。(via SPORT / ElDesmarque)
【本日の総括】
プレシーズンが本格化する中、W杯の熱狂と並行して移籍市場での動きが慌ただしさを増しています。カンテラの有望株の台頭やアントニーの合流など明るい話題がある一方で、給与枠確保のためのデオッサ放出や、サウジアラビアからの巨額オファーへの対応など、ファハルドSDの手腕が問われる重要な局面を迎えています。開幕戦延期という恵まれた時間を最大限に活かし、セバージョス復帰などの目標を達成できるかどうかが、今季の成否を分ける鍵となりそうです。