ダニ・セバージョス獲得交渉の現状とサラリーキャップ問題
レアル・マドリードとの契約を解除しフリーエージェントとなっているダニ・セバージョスのベティス復帰に向けた動きが続いている。セバージョス自身はベティスへの復帰を最優先事項としており、ミチェル監督率いるアヤックスからの強い関心やコンタクトに対しても首を縦に振らず保留にしたため、アヤックスはジローナのアゼディン・ウナヒへとターゲットを変更した。現在休暇中のセバージョスは自身の去就について『もう話はした。僕が今望んでいるのは、プレーして、重要だと感じることだけだ。僕のキャリアの現段階では、他のことはすべて二の次だよ。それしか言えない』と語り、経済的な条件よりもプレー機会を重視する姿勢を明確にしている。ベティス側はマヌ・ファハルドSDをパイプ役として水面下で極秘裏かつ慎重に交渉を進めており、彼をイスコやアントニーと並ぶチーム内トップ3の最高給選手として迎える約束を提示した。マドリード時代に受け取っていた総額1000万ユーロを支払うことは不可能だが、可能な限りその額に近づける最大限の努力をしている。しかし、現在ミッドフィルダーの人員が過多であり、高給選手の売却によってサラリーキャップの枠を空けなければならないため、クラブはセバージョスに対して新天地決定を待つように時間を求めている。アンヘル・アロ会長は先日、復帰は現時点では「現実的ではない」と認めたものの、それは実現不可能だという意味ではなく、双方が歩み寄るための次回会談も予定されている。 (via Estadio Deportivo, ElDesmarque)
ロ・チェルソのW杯躍進に伴うリーグ開幕戦延期の可能性
アルゼンチン代表がスイスを延長戦の末に3-1で下し、W杯準決勝進出(次戦はイングランド)を決めた。これにより、同代表のジオバニ・ロ・チェルソの休暇開始が7月19日か20日にずれ込み、ベティスへの合流が遅れることが確定した。この状況を受け、ベティスは8月14、15、16日の週末に予定されているバレンシアとのアウェイでのリーグ開幕戦について、ラ・リーガに延期を要請する権利を得た。ラ・リーガのハビエル・テバス会長は、AFE(スペインサッカー選手協会)の労働協約に基づき、W杯終盤まで残った選手には最終試合から3週間の休息と3週間の準備期間を与えるため、第1節を分割して開催する解決策を発表している。ただし、延期権利を行使した場合、代替試合が8月の火曜日か水曜日に組まれ、7日間で3試合を消化する過密日程を強いられることになる。欠場するのがロ・チェルソ1人のみであるため、ベティスが延期権利を行使せず予定通り試合を行う可能性も十分にある。また、ロ・チェルソは来季のチャンピオンズリーグに出場するベティスへの残留を公に希望しているが、チーム内で最高クラスの給与を受け取っていることや、昨季は怪我で期待外れの成績だったことから、納得のいくオファーがあれば今夏に退団する可能性も排除されていない。したがって、この延期措置は彼が開幕時点でベティスに所属していることが大前提となる。なお、今大会のロ・チェルソはこれまでに1試合に出場し1ゴールを記録している。 (via MARCA, Estadio Deportivo)
プレシーズン・ドイツ合宿の現状と合流メンバーの状況
ベティスは火曜日のメディカルチェック、水曜日の移動を経て、ドイツのハルゼヴィンケルにて10日間の第1次プレシーズンキャンプを実施している。この合宿は7月18日まで続き、最終日にはドイツ4部リーグのSFロッテとの夏の最初の親善試合が行われる。マヌエル・ペレグリーニ監督の下、新加入のMFファクンド・ベルナルは初日から、リカルド・ロドリゲスの後釜として期待される左サイドバックのフラン・ガルシアは金曜日のセッションから合流しトレーニングに励んでいる。一方で、家族の事情でクラブから数日間の追加休暇を与えられているアントニー・ドス・サントスはまだ到着しておらず、日曜日の夜か月曜日の朝に合宿先のホテルへ現れる見込みだ。イスコ・アラルコンは他のチームメイトと同じメニューをこなし、怪我のない初のフルシーズンに向けて筋肉質なコンディションをアピールしている。昨季を負傷で終えたマルク・バルトラとアンヘル・オルティスも休暇をリハビリに充て、良好な状態を見せている。セビージャに残ってリハビリを続けるアイトール・ルイバルはリーガ開幕後の9月初旬の復帰を目指しており、負傷中のエズ・アブデもまだ休暇の最終日を過ごしている。今後はメキシコ代表のアルバロ・フィダルゴ、コロンビア代表のクチョ・エルナンデスといった代表組や、U-19欧州選手権決勝を戦ったホセ・アントニオ・モランテとマヌ・ゴンサレスも順次合流する。キャンプでの1日は、8:30に繊維質とタンパク質豊富な朝食をとり、9:30にスタッフがピッチを準備。10:00からペレグリーニ監督の講話で始まり、テント下での30分以上のフィジカルトレーニング後に45分間のボールを使った練習を行う。昼食とシエスタを挟み、18:30からは戦術・技術に特化した午後のセッションを行うというハードなスケジュールが組まれている。 (via Estadio Deportivo)
ストライカー獲得に向けた市場のインフレを避ける慎重なアプローチ
ベティスにとってストライカーの獲得は次の大きな課題となっているが、クラブは焦りを鎮め、冷静に市場を見極める方針を固めた。W杯の影響で移籍市場がインフレ状態にあり、選手の価値が一時的に高騰し適正価格を大幅に上回っていると考えているため、熱狂が冷めて価格が安定する適切なタイミングを待つ構えだ。過去にもアントニー、フラン・ガルシア、クチョ、アムラバトといった実力者を獲得した際、この忍耐強いアプローチが功を奏してきた。求めるプロファイルは、即戦力となる実績のあるフィニッシャー気質でダイレクトな選手。コロンビア人FW(クチョ)の負担を軽減するだけでなく、スタメンを争い、彼と共存できるだけの質を持った選手であり、将来的に市場価値が上がる可能性も考慮されている。予算は昨季と比較的似たレベルであるため、チームの競争力を落とさないためには的確な補強が不可欠だ。同時に、クラブは戦力外選手の放出や、キャピタルゲインを生み出し、ダニ・セバージョスの加入枠を空けるための売却作業の加速に注力している。 (via ElDesmarque)
右サイドバックのアルナウ・マルティネスへの関心と過剰人員
来季のチャンピオンズリーグ参戦に向けて質と名前の両面で陣容の飛躍を図るベティスは、ジローナから降格した23歳のDFアルナウ・マルティネスに関心を示している。数週間前に接触があったが、クラブは現在他の優先事項に集中していると明言している。アルナウ・マルティネスは過去にジローナでキャプテンを務めCL出場権獲得に貢献した経験を持ち、ベティスへの移籍を非常に魅力的なオプションと捉え、確固たるオファーがあればベティスを待つ姿勢を見せている。ただし、オランダ、イタリア、フランス、イングランドの複数クラブも彼に興味を示している。現在、ベティスの右サイドバックにはエクトル・ベジェリン、アイトール・ルイバル、アンヘル・オルティスがおり人員過多(オーバーブッキング)の状態となっているため、今後の市場の動き次第となる。 (via Estadio Deportivo)
ネルソン・デオッサの売却に向けたヴァスコ・ダ・ガマとの交渉再開
昨夏にメキシコのモンテレイから約1200万ユーロで加入したコロンビア人MFネルソン・デオッサは、33試合で1491分の出場にとどまり、チームに適応できず放出候補となっている。クラブは投資した1200万ユーロの回収を目指しており、ブラジルのヴァスコ・ダ・ガマと約1200万ユーロでの移籍で基本合意に達していた。しかし、ヴァスコ・ダ・ガマの法的介入によるクラブ内部の制度的不安定さから交渉が一時ストップしていた。ここに来てブラジル司法がペドリーニョに権限を戻したことで問題が解消され、クラブ売却プロセスが再開される見通しとなった。デオッサ獲得を強く推進しているマルコス・ラマッキアへのクラブ売却が進めば、移籍交渉も再開されると予想されている。デオッサ自身はドイツでのプレシーズン合宿に参加しているが、移籍先を探している状況を理解している。ベティスは、LaLiga、CL、コパ・デル・レイの3大会を戦うための強力なスカッド構築資金を得るため、移籍にゴーサインを出す際にはヴァスコ・ダ・ガマに改めて銀行保証を要求する方針で、慎重に事態を見守っている。 (via Estadio Deportivo)
ラモン・プラネス前SDの遺産とセルジ・アルティミラの高額売却
2023年5月から2024年1月までスポーツディレクターを務めたラモン・プラネスが残した遺産が、現在もベティスに多大な経済的利益をもたらしている。ヘタフェから約200万ユーロで獲得したMFセルジ・アルティミラは、ペレグリーニ監督の下では出番が限られていたものの、数週間前にスポルティングCPへ1800万ユーロ+ボーナスという巨額で売却され、大きなキャピタルゲインを生み出した。これは、300万ユーロで獲得しクリスタル・パレスへ売却して約700万ユーロの利益を出したチャディ・リアド、フリーで獲得しビジャレアルが400万ユーロの契約解除金を支払ったアジョセ・ペレス、同じくフリーで獲得しアル・シャマルへ200万ユーロで売却したアレックス・コジャード、600万ユーロで獲得しアトレティコ・マドリードへ約2500万ユーロで売却したジョニー・カルドーゾに続く大成功例である。さらに、プラネスの個人的な熱意でバルセロナから750万ユーロで獲得したエズ・アブデは、現在Transfermarktで4000万ユーロの評価を受けており、プレミアリーグの複数クラブから関心を集めている(本人は移籍を見据えて英語を学んでいる)。ベティスは彼に対して6000万ユーロを要求しており、実現すればプラネスによる最後にして最大の「大当たり」となる可能性がある。 (via Estadio Deportivo)
U-19欧州選手権でのベティス下部組織選手(モランテ、マヌ・ゴンサレス)の大活躍
ウェールズ(カーディフ)で開催されたU-19欧州選手権において、ベティス下部組織出身のホセ・アントニオ・モランテとマヌ・ゴンサレスがスペイン代表として優勝を果たした。モランテは初戦のウェールズ戦で2ゴール1アシスト(63分間プレイ)、デンマーク戦でゴラッソを1ゴール(フル出場)、ドイツ戦でも1ゴール(24分間プレイ)を記録し、グループステージ3試合すべてで得点。準決勝のクロアチア戦や、再びドイツと対戦した決勝(2-0で勝利)でも先発出場し、決勝の後半アディショナルタイム93分には疲労から筋痙攣を起こすほど走り抜いた。合計5試合(先発4試合)で330分間プレーし、4ゴール1アシストを記録して大会得点王(ゴールデンブーツ)に輝いた。一方、GKのマヌ・ゴンサレスはグループステージのウェールズ戦(7-0)とデンマーク戦(3-0)でクリーンシートを達成。消化試合となった第3戦は休養したが、準決勝クロアチア戦(3-0)で復帰し、決勝のドイツ戦でも10分、30分に決定的なシュートを防ぎ、57分にも好セーブを見せるなど、出場した全4試合(360分)で無失点を貫くという「サモラ賞」級の活躍でチームを優勝に導いた。両選手は休む間もなくトップチームのプレシーズンに合流し、ペレグリーニ監督にアピールする予定だ。なお、ベティス・デポルティーボでプレーする右SBのオスカル・マスケと、トップチームデビューも果たしているMFイバン・コラレホも代表候補だったが、大会直前に最終メンバーから外れている。 (via Estadio Deportivo)
【本日の総括】
ダニ・セバージョスの復帰交渉やストライカー獲得など、ベティスは市場の動向を冷静に見極めながら戦力整理を進めています。一方で、若き才能たちが欧州の舞台で躍動し、来季のCLに向けたチーム作りに大きな期待を抱かせる一日となりました。