【今回のラインナップ】
✅ アルベロア監督がアラベス戦を総括しヴィニシウスやカマヴィンガらを擁護
✅ アルベロアとカルバハルの完全に冷え切った関係とメディアからの猛批判
✅ ペレス会長が公の場での説明を検討しアルベロアの解任が決定的に
✅ ペレス会長がヴィニシウスを絶対擁護しアルベロアのカンテラ重用に不満
✅ 来季のスカッド再編計画で退団候補と買い戻し対象が明確に
✅ レアル・マドリードの危機を長引かせている6つの構造的な要因
✅ ヴィニシウスの去就を巡るメディアの激論とエムバペ中心のチーム作りへの指摘
✅ ユースリーグ優勝の栄誉とトップチームに上がれないカンテラの皮肉な現実
■【アルベロア監督がアラベス戦を総括しヴィニシウスやカマヴィンガらを擁護】
サンティアゴ・ベルナベウで行われたデポルティーボ・アラベス戦で2-1の勝利を収めた後、アルバロ・アルベロア監督は記者会見で試合と選手たちについて語りました。監督は前半の支配的なプレーを評価しつつ、『非常に支配的で素晴らしい前半だった。残念なのは、もっとチャンスをものにして、後半に向けて試合を終わらせておけなかったことだ』と決定力不足を指摘しました。また、チャンピオンズリーグ敗退のショックを引きずるチーム状況について『大きな失望から立ち直り、この試合が簡単ではないと分かっていた。次はセビージャでの厳しい試合だ』と気を引き締めています。ラ・リーガの優勝争いについては『数学的に可能性がある限り、もちろんリーガは終わっていない。もしバルサが勝てば彼らを祝福するが、可能性が残っている間は戦い続けなければならない』と力強く宣言しました。
試合中、ベルナベウの観客からブーイングを浴び、その後ゴラッソを決めて許しを請うジェスチャーを見せたヴィニシウスについて、監督は次のように擁護しました。『彼がブーイングを拍手に変えたのはこれが初めてではない。今日はチームを背負って立つことができた。彼は素晴らしい勇気を持ち、偉大なマドリディスタであり、エンブレムを深く愛している。ファンが彼を拍手で報いるのを見ると嬉しく思う。彼がマドリードで長年プレーすることを確信し、望んでいる。ブーイングが一般的なものだとも、彼だけに向けられたものだとも感じていない。このスタジアムの要求の高さという議論は一生続くだろう』。
さらに、バイエルン戦での退場で標的となったカマヴィンガについても『彼は再びチームを助けてくれたし、それが彼の望みだ。非常に個性のある選手で、私が必要とする時はいつでもピッチに立ってくれる。マドリードに非常に若くしてやって来た重要な選手であり、監督だけでなく、クラブとファンからの信頼も確実にある』と擁護しました。また、途中交代時に怒りを見せたジュード・ベリンガムについては『ジュードの状況は少し特殊だった。先日ミュンヘンで怪我から復帰して久しぶりに90分間プレーしたばかりだ。ミリトンの怪我の後でもあり、私としては彼を必要としているため、いかなるリスクも冒したくなかった。このような試合でも出場時間を増やして助けたいと思うのは当然のことであり、それ以上に重要視することではない』と説明しました。イタリアのファビオ・カペッロ氏が「マドリーの中盤はかつてのものではない」と批判したことに対しては、『他の同僚の意見にはコメントしない』と一蹴しています。(via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via AS)
■【アルベロアとカルバハルの完全に冷え切った関係とメディアからの猛批判】
アルベロア監督がアラベス戦の会見で、出場機会を失っているダニ・カルバハルについて放った冷酷な言葉が、メディアやOBから猛烈な非難を浴びています。監督は『私には23人の選手がいる。マドリードのどの選手もワールドカップに行く選択肢があるだろう。許してもらえるなら、私は自分のチームにとって何がベストかを考えるつもりだ』と突き放しました。
これに対し、各ラジオ番組の識者たちが怒りの声を上げています。COPEのパコ・ゴンサレスは『個人的な愛情だけでなく、プロフェッショナルとしての愛情の欠如だ。22人の選手と1人のキャプテンがいる。チャンピオンズリーグを6回制覇し、大怪我から復帰して最後のワールドカップを目指す選手に対し、起用しなくても愛情こもった言葉をかけるべきだ』と痛烈に批判しました。同じくフアンマ・カスターニョも『ヴィニシウスには花を贈り、愛情たっぷりに接する一方で、カルバハルを他の選手と同列に扱った。二人の関係は完全に壊れている』と指摘しています。
Radio Marcaの「La Tribu」でもこの話題が白熱しました。ペドロ・リエスコは『アルベロアはクラブの代弁者だ。昔からロッカールームでの会長の情報屋と言われていた。アルベロアの言葉には不釣り合いな悪意がある。カルバハルは伝説であり、彼を元選手扱いするのは上層部からの指示だ。カルバハルがマドリーでこんな目に遭っているのは本当に恥ずべきことだ』と暴露しました。フェラン・マルティネスも『アルベロアの言葉にはコンプレックスがある。カルバハルの方がはるかに伝説だからだ』と分析。一方で、ハビエル・ティントやフェルナンド・カジャスは『二人の関係は壊れているが、カルバハルが先発した試合でのプレーは災難だった。彼もワールドカップのためにプレーしたいというのは恥ずべきだ』と選手のパフォーマンス低下も指摘しています。エミリオ・ペレス・デ・ロサスは『アルベロアの返答は不要で傲慢だ。ゴンサロはカルバハルが求める出場時間を値しないというのか?』と疑問を呈しました。(via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via MARCA) (via Estadio Deportivo)
■【ペレス会長が公の場での説明を検討しアルベロアの解任が決定的に】
チャンピオンズリーグ敗退と無冠濃厚のシーズンを受け、フロレンティーノ・ペレス会長が公の場で事態の説明を行うことを検討しています。質疑応答なしの会見になるか、公式メディアでの声明になるかは未定ですが、会長は現在の深刻な状況を重く受け止めています。ペレス会長は、今季の不振の責任を選手やスカッドの質には求めておらず、最大の過ちはシャビ・アロンソを監督に招聘したこと、そしてその後任としてアルバロ・アルベロアをトップチームに昇格させるのを急ぎすぎたことだと自らのミスを認めています。
この結果、アルベロア監督の今季限りでの解任は決定的となっています。クラブは新たな監督探しに奔走しており、ドイツのBild紙によると、シュトゥットガルトを率いる43歳のセバスティアン・ヘーネスが強力な候補として急浮上しています。彼はスター選手がいなくても素晴らしいサッカーを展開し、チームをブンデスリーガ4位に導いています。ペレス会長は経験豊富で実績のある監督を求めており、ユルゲン・クロップが最も好まれていますが実現は非常に困難です。その他に、マウリシオ・ポチェッティーノ、マッシミリアーノ・アッレグリ、ジョゼ・モウリーニョ、ユリアン・ナーゲルスマンの名前が挙がっていますが、フランスから噂されたディディエ・デシャンは候補から除外されています。(via Mundo Deportivo) (via Estadio Deportivo) (via MARCA)
■【ペレス会長がヴィニシウスを絶対擁護しアルベロアのカンテラ重用に不満】
フロレンティーノ・ペレス会長は、ヴィニシウス・ジュニオールに対する批判や不満の声に対し、『それは私の管轄だ。私に任せておけ』と断固たる態度で彼を擁護しています。会長はヴィニシウスをクラブの現在および未来の財産と見なしており、いかなる改革も彼がマドリードで幸せであることが前提となるとし、契約更新を行う予定です。また、キリアン・エムバペへの批判についても、彼が積み重ねているゴール数を根拠に驚きを示し、エムバペとヴィニシウスが共に輝く未来を確信しています。
一方で、ペレス会長はアルベロア監督のカンテラ(下部組織)選手を重用する方針には全く納得していません。クラブが巨額の資金を投じた選手たちよりも、育成中の若手を危機的な状況で起用することに違和感を覚えています。特に、アルバロ・カレラス(5000万ユーロ)、ディーン・フイセン(6250万ユーロ)、そしてフランコ・マスタントゥオーノ(4500万ユーロ)といった高額な投資を行った選手たちがベンチに座り続けている現状に強い不満を抱いています。(via MARCA) (via Mundo Deportivo)
■【来季のスカッド再編計画で退団候補と買い戻し対象が明確に】
来シーズンに向けたスカッドの再編において、クラブは大規模な革命(レボリューション)を行うつもりはありません。スター選手たちの売却は予定されておらず、新たな大型補強も現時点では見込まれていません。その代わり、レンタル移籍中のエンドリッキとニコ・パスをチームに呼び戻す計画が進んでいます。
放出候補のリストはすでに作成されており、契約満了を迎えるダビド・アラバとダニ・カルバハルは退団が濃厚です。さらに、ゴンサロ、ラウル・アセンシオ、フラン・ガルシア、ダニ・セバージョス、エドゥアルド・カマヴィンガが移籍市場に出される予定です。また、期待に応えられていないフランコ・マスタントゥオーノについては、レンタル移籍での放出が検討されています。(via Mundo Deportivo)
■【レアル・マドリードの危機を長引かせる6つの構造的な要因】
メディアは、レアル・マドリードが陥っている危機が長引く理由を6つの要因に分解して指摘しています。
第一に、創造的なプレーメーカーの不在です。トニ・クロースとルカ・モドリッチが退団した後、アルダ・ギュレルやジュード・ベリンガムといった前線のタレントはいますが、後方からゲームを指揮する選手がおらず、守備的な選手ばかりに置き換わってしまいました。
第二に、ヴィニシウスとエムバペの共存問題です。二人は連携するどころか、自分で試合を決めようとするあまり互いに離れてしまい、攻撃の調和を壊しています。さらに彼らが絡むと攻撃が途切れるだけでなく、守備時には実質2人少ない状態に陥るという問題が2年間続いています。
第三に、ロッカールームのヒエラルキーです。監督の存在は象徴的であり、アンチェロッティの1期目、シャビ・アロンソの7ヶ月、そして現在のアルベロアに至るまで、重鎮選手たちがロッカールームを支配しています。
第四に、補強の失敗です。フイセンは将来性がありますが、トレント・アレクサンダー=アーノルド、アルバロ・カレラス、フランコ・マスタントゥオーノは期待を裏切っています。カレラスは左サイドバックのスタメンレベルになく、マスタントゥオーノは若さを差し引いても何もチームにもたらしていません。
第五に、アイデンティティの喪失です。かつてチームを勝者にしていた野心、責任感、闘争心、献身性が消え去り、怠惰で妥協的、利己的な集団になってしまいました。
最後に、フロレンティーノ・ペレス会長の経営方針です。経済的リターンばかりを追求し、スペクタクルと結果が伴わないため、ファンはチームを見限るようになっています。(via SPORT)
■【ヴィニシウスの去就を巡るメディアの激論とエムバペ中心のチーム作りへの指摘】
アラベス戦でのベルナベウの観客動員数は今季最低の4分の3程度にとどまり、不満を溜めたファンからヴィニシウスやエムバペに対してブーイングが飛びました。ヴィニシウスはゴラッソを決めた後、手を合わせてファンに許しを請い、エンブレムにキスをするジェスチャーを見せました。これについてメディアは「シャビ・アロンソとの対立でシーズンを歪めたことへの悔い改め」と評価しています。
しかし、番組「El Chiringuito」では厳しい意見が飛び交いました。フアンマ・ロドリゲスは『私がヴィニシウスならマドリーを出て行く。本当にそう言う』と断言しました。彼はエムバペの加入が現在の対立の根源であるとし、『マドリーをパリ・サンジェルマン2.0にしようとしている。一人の選手のために作られたチームだ。フランチャイズプレーヤーはエムバペであり、彼の上に立つ者は許されない。緊張状態を続ける意味はなく、出て行くよう仕向ける人々がいるのだからどうしようもない』と見解を述べました。
これに対し、ホタ・ジョルディは『マドリディスタは常に彼を擁護してきたが、今は裏切られたと感じている』とファンの心情を代弁し、得点力について『オヤルサバル、ブディミル、ムリキ、レヴァンドフスキの方が彼よりゴールを決めている』と批判しました。するとフアンマ・ロドリゲスは即座に『それなら(ゴールを決めていない)ラミン・ヤマルはもうFCバルセロナにいてはいけないことになる。ゴールを決めないからヴィニシウスを売れと言うなら、昨年の彼のゴール数を教えてやろうか』と反論し、激しい議論が交わされました。また、ジャーナリストのザビエル・ボッシュは、アルベロア監督がジローナ戦でエムバペへのPKが見逃されたと嘆いていることに対し『モウリーニョ主義の初歩だ。マドリーは今季32節ですでに14回もPKを獲得している』と一蹴しています。(via MARCA) (via SPORT) (via Mundo Deportivo)
■【ユースリーグ優勝の栄誉とトップチームに上がれないカンテラの皮肉な現実】
レアル・マドリードのフベニールA(アルバロ・ロペス監督)が、UEFAユースリーグで見事に優勝を果たしました。フロレンティーノ・ペレス会長は女子のクラシコには足を運びませんでしたが、スイスで行われたこのユースの大会には同行し、若手選手たちを祝福しました。
しかし、メディアはこの優勝を冷ややかな目で見ています。トップチームがチャンピオンズリーグのバイエルン戦で、スペイン代表資格を持つ選手をスタメンに1人も起用しなかった事実(ルニン、トレント、ミリトン、リュディガー、メンディ、バルベルデ、ベリンガム、ブラヒム、ギュレル、ヴィニシウス、エムバペの多国籍布陣)を挙げ、ティアゴ・ピタルチが89分にわずかに出場しただけの現実を指摘しています。記事では『アルバロ・ロペス監督のチームに優勝おめでとう。そしてヘタフェやレガネスにもおめでとう。なぜなら、ハビ・ナバロ、フォルテア、ジョアン・マルティネス、チェステロ、ジャニェス、シリア、ハコボ・オルテガといった才能ある若手たちは、マドリーのトップチームの哲学のせいで、結局はヘタフェやレガネスといったクラブで成功するしか道がないからだ』と、トップチームへの昇格の壁の厚さを痛烈に皮肉っています。(via SPORT) (via MARCA)
【本日の総括】
無冠の危機が迫る中、アルベロア監督とカルバハルの冷え切った関係がメディアで大炎上しています。ペレス会長はヴィニシウスを絶対的に擁護する一方でアルベロア解任を決断し、新監督候補としてヘーネスが浮上。来季の放出・残留リストも具体化する中、クラブは巨額補強選手の不発とカンテラとの狭間で構造的な問題に直面しています。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
アラベス戦の試合内容は、前半の支配から後半の失速という典型的なパターンで、交代策も効果を発揮しきれなかった。特に、試合終盤の無気力な展開は、チーム全体の戦術的な規律や集中力の低下を示唆している。ヴィニシウスの個人技に頼る場面が多く、ゲームメーカー不在によるビルドアップの単調さや、攻撃陣の連携不足が浮き彫りになった。守備面でも、アラベスの反撃を許す場面があり、試合を通して安定した戦いを見せられなかった点は懸念材料だ。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
フロレンティーノ・ペレス会長が自らの説明責任を果たすべく公の場に出ることを検討しているという事実は、クラブが置かれている状況の深刻さを示している。シャビ・アロンソ招聘の失敗を認め、アルベロア監督の昇格を急ぎすぎたという自己分析は、会長のリーダーシップに疑問符を投げかける。一方で、ヴィニシウスやエムバペといったスター選手への揺るぎない信頼は、クラブのアイデンティティを維持しようとする意思の表れだろう。しかし、カルバハルへの冷遇は、クラブ内の人間関係や意思決定プロセスに歪みが生じている可能性を示唆しており、今後のクラブ運営に影響を与えかねない。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
来季に向けた大規模なスカッド刷新は見送られるものの、一部選手の整理は避けられない状況だ。契約満了組に加え、カマヴィンガら複数選手が放出候補に挙がっている点は注目に値する。特に、チュアメニへのマンチェスター・ユナイテッドからの関心は、クラブの編成方針に影響を与える可能性がある。高額なオファーがあれば放出も検討するという姿勢は、クラブの財政状況や今後の補強戦略を左右するだろう。また、ユースリーグ優勝組のトップチーム昇格の壁は、育成組織とトップチームの連携、そして編成上の優先順位という点で、今後の補強・育成方針を考える上で重要な示唆を与えている。