RCDマジョルカ
昨季1部から降格したものの、今季の1部復帰の最大の本命と見なされている。新監督にはルイス・ガルシアが就任した `(via SPORT)`。
人員整理が急激に進んでおり、日本人選手のタクマ・アサノ(浅野拓磨)をはじめ、カンテラ出身で49試合5ゴール2アシストを記録したハビ・ジャブレス、100試合3ゴール2アシストのオマール・マスカレル(金銭面で合意できず)が契約満了で退団した。また、レンタル加入していたマテオ・ジョセフ(30試合2ゴール4アシスト)、負傷がちだったマラシュ・クンブラ(10試合出場)、冬加入のジト・ルヴンボ(10試合2アシスト)も期間満了でそれぞれの所属元へ復帰し、チームを去っている `(via Mundo Deportivo)`。
移籍市場での最大のトピックはヤン・ヴィルギリの去就である。チームの2部降格に伴い、彼の契約解除金は3000万ユーロから最大1200万ユーロへと大幅に減額された。これに目を付けたFCバルセロナのデコSDが代理人と会談を行い、獲得に動いている。バルセロナは過去の移籍時に40%の将来の売却条項と優先交渉権を保持しているため、実質700万ユーロ強で獲得可能な超お買い得案件となっている。レアル・ベティスも彼の状況を注視している `(via SPORT)`。
一方で、新戦力としてサンプドリアからUDラス・パルマスにレンタルされ、昨季20試合で4ゴール1アシストを記録したエスタニス・ペドロラの完全移籍での獲得に動いている。ルイス・ガルシア監督の強い要望によるものだが、代理人が土壇場で要求額を倍に引き上げたため交渉は難航している `(via SPORT)`。また、正GKのレオ・ロマンに対してはデポルティーボ・ラ・コルーニャが強い関心を寄せており、解除金900万ユーロからの減額を狙っている。本人は1部でのプレーを希望している模様だ `(via SPORT)`。
レアル・オビエド
フリアン・カレロ新監督の下で新シーズンの陣容構築が進む中、ダビド・フェルナンデスが新スポーツディレクター(SD)に就任した。彼はRCDエスパニョールやレアル・マドリードのカンテラで働き、直近4年間はFCバルセロナでマテウ・アレマニーの右腕として手腕を振るった実績を持つ。完成された選手を大金で買うのではなく、成長余地のある若手タレントを発掘し、育成クラブとの連携を重視する哲学を持っており、パチューカ・グループの厚い信頼を受けての抜擢となった `(via ElDesmarque)`。
選手補強の面では、ラシン・サンタンデールのアリツ・アルダソロの獲得が最終段階に入っている。同選手はホセ・アルベルト監督の構想外となっており、2029年までの契約を残しながらもオビエドからのオファーに魅力を感じており、交渉は順調に進んでいる `(via ElDesmarque)`。
エルチェCF
マルティン・アンセルミ新監督が就任し、3バックシステムを採用してヘルマン・バレラをウイングバックで起用するなどの戦術変更を行っている。しかし、左サイドバックの専門職が全滅するという緊急事態に陥っている。昨季32試合(先発18試合、1得点)に出場したフランス人のレオ・ペトロが契約満了で退団し、セビージャからレンタルされていたアドリア・ペドロサも買取オプションが行使されずにチームを去ったため、市場での早急な補強が必須となっている `(via Mundo Deportivo)`。
また、前線もアルバロ・ロドリゲスしかストライカーがいないため、今夏に2人のアタッカー獲得を目指している。その最有力候補として、昨季オビエドにレンタルされて9ゴールを挙げたクラブ・レオン所属のウルグアイ人FWフェデ・ビニャスをリストアップし、デポルティーボやアヤックスと激しい争奪戦を繰り広げている `(via ElDesmarque)`。
CDカステリョン
攻撃の絶対的要だったアレックス・カラトラバがエスパニョールへ移籍することが確実となった。新シーズン開幕により解除金が500万ユーロとなっており、これが支払われる見込み。昨季75試合で21ゴール19アシストという驚異的なスタッツを残した同選手の売却は、昨夏のダイジロウ・チリノ(アルメリアへ約200万ユーロで移籍)を上回り、クラブ史上最高額の売却益をもたらす。将来の売却益の一部を受け取る条項も含まれる予定だ `(via SPORT)`。
この大きな痛手を埋めるべく、クラブはブルゴスをフリーで退団したイニゴ・コルドバ(29歳)の獲得を急ピッチで進めている。過去2シーズンで77試合に出場し7ゴール7アシストを記録した実力派であり、左サイドや中央でのプレーに加え、オフザボールの献身性も高くセグンダ屈指のウインガーとして高く評価されている。売却資金を即座に再投資し、戦力維持を図る構えだ `(via SPORT)`。
CDエルデンセ
プリメーラRFEF(3部)グループ2で見事優勝を飾り、悲願のセグンダ(2部)昇格を果たした。
昇格の立役者の一人となったのが、レアル・サラゴサからレンタルで加入していたハイメ・バジェホだった。彼は足首の骨折と靭帯損傷という重傷を負って4ヶ月以上の離脱を余儀なくされたが、復帰後はクラウディオ・バラガン監督の下で17試合(先発7試合)に出場し、1ゴール1アシストを記録して昇格に貢献した。しかし、保有元のサラゴサが2029年までの契約延長オプションを行使しなかったため、今夏フリーとなり、1部RFEFに昇格したUDログロニェスへ1年契約で完全移籍することが決定した `(via SPORT)`。
ラシン・サンタンデール
ホセ・アルベルト監督の下で新シーズンに向けた整理が進んでいる。中盤のアリツ・アルダソロが指揮官の構想外となり、2029年までの契約を残しながらもレアル・オビエドへの移籍が濃厚となっている `(via ElDesmarque)`。一方で、昇格を果たしたチームの補強として、アラベスからストライカーのアシエル・ビジャリブレを獲得し、前線の強化に成功している `(via Estadio Deportivo)`。
アルバセテ / コルドバ / FCアンドラ
この3クラブは、セグンダでの実績を持つ実力派GKの争奪戦を展開している。ターゲットはレアル・ベティスが保有するポルトガル人GKギリェルミ・フェルナンデス。昨季はレアル・バジャドリードへレンタルされ、チームは低迷したものの、彼は特に前半戦で際立ったパフォーマンスを見せ、レギュラーとして活躍した。バジャドリードが50万ユーロの買取オプションを行使しなかったため、ベティスは完全移籍での売却、あるいは高額な将来の売却条項(40%など)を付けた上での放出を検討しており、スペイン国内のこれら3クラブがこぞって条件を問い合わせている。ただし、母国ポルトガルのマリティモなども獲得に動いており、激しい争奪戦となっている `(via Estadio Deportivo)`。
CDテネリフェ / ブルゴスCF
テネリフェは、確実な得点源であるストライカーのヘスス・デ・ミゲルに対して、3部に降格したレアル・サラゴサからの強い関心を受けており、主軸引き抜きの危機に晒されている `(via ElDesmarque)`。
ブルゴスCFは、過去2シーズンで77試合7ゴール7アシストと攻撃を牽引してきたウインガーのイニゴ・コルドバが契約満了で退団。同選手はCDカステリョンへの加入が濃厚となっており、大きな戦力ダウンを余儀なくされている `(via SPORT)`。
【本日の総括】
本日のLALIGA Hypermotionは、各クラブで対照的な動きが目立った。1部復帰の最大本命であるRCDマジョルカは、浅野拓磨らの退団など大幅な人員整理を進めつつ、バルセロナとヤン・ヴィルギリの去就で駆け引きを行っている。CDカステリョンはクラブ史上最高額で絶対的エースを売却した資金を即座に新戦力へ投資するサイクルを回しており、敏腕SDを招聘したレアル・オビエドとともに、戦略的なクラブ運営が光る。一方、エルチェCFのように特定のポジションが完全に枯渇する緊急事態に直面しているクラブもあり、開幕に向けた各陣営の戦力補強と引き抜き合いが今後さらに激化していくことは間違いない。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
RCDマジョルカの再建は、個の能力に依存した昨季からの脱却が鍵となります。ルイス・ガルシア新監督が志向するスタイルにおいて、ヤン・ヴィルギリのような戦術的支柱を維持できるか、あるいはエスタニス・ペドロラのような突破口を確保できるかが、昇格への命運を分けるでしょう。一方、エルチェの左サイドバック不在や、カステリョンのエース流出に伴う再編など、戦術的な穴を埋めるための補強が急務です。配置のバランスを崩さず、いかに短期間でチームの骨格を再構築できるか、各クラブの現場の適応力が試される夏となります。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
降格組のマジョルカが大規模な人員整理を断行する一方で、レアル・オビエドがバルセロナで実績を積んだダビド・フェルナンデスをSDに招聘した動きは対照的です。クラブの哲学を若手育成へとシフトさせるオビエドの姿勢は、長期的な安定を求めるフロントの強い意志を感じさせます。対照的に、エルチェやカステリョンのように、主力流出やポジションの枯渇という緊急事態に直面し、市場での立ち回りに追われるクラブも少なくありません。昇格という目標に向け、クラブの経営判断と現場のニーズがどれだけ合致しているかが、今季の明暗を分けるでしょう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の市場は、契約解除金の減額条項や将来の売却益条項を巡る駆け引きが非常に活発です。特にマジョルカのヤン・ヴィルギリを巡るバルセロナとの交渉は、過去の契約条項が現在の編成に直結する典型例と言えます。また、カステリョンがエース売却益を即座にイニゴ・コルドバ獲得へ充てるサイクルは、限られた予算内で戦力を維持するセグンダの現実的な生存戦略です。各クラブとも、フリー移籍やレンタルを駆使しつつ、将来的な利益確保を見据えた契約形態を模索しており、編成の整合性が問われる局面が続いています。