UDラス・パルマス
ルベン・デ・ラ・バレーラ前監督の解任を受け、クラブの緊急事態に「消防士」として第4期の暫定指揮を執ったフアン・マヌエル・ロドリゲス監督が、3試合の任務を終えてアルバート・サンチェス新監督へ後を託し退任した。これにより、フアン・マヌエル監督はクラブ通算128試合指揮となり、ペペ・メルに並ぶクラブ歴代4位タイの指揮数という足跡を残した。
暫定体制の3試合は2勝1敗。首位CDカステリョン戦では0-3の完敗を喫し、グラン・カナリア・スタジアムの60分にはサポーターが一斉に退出したほか、観客席から「ラミレス(会長)、去れ!」の大合唱とハンカチを振るパニャーダが巻き起こる極めて過酷な環境だった。しかし、敗れれば降格圏転落という直接のライバル・レアル・ソシエダBとの決戦では、観客わずか12,864人の重苦しい雰囲気の中、ヘセの今季3点目となる値千金のゴールで1-0と勝利。5試合に及んだ不振を断ち切った。続く国王杯1回戦アルカラ戦でも延長戦の末に1-3で競り勝ち、公式戦2連勝で新体制へ最高のバトンをつないだ。
この短期政権で最大の功績となったのが、自らのサポーターからブーイングを浴びてベンチ温存が続いていた主将キリアンの復活劇である。Las Palmas Atlético時代からの恩師であるフアン・マヌエル監督は、不調に苦しむ主将の心情を汲み取り、国王杯アルカラ戦で先発抜擢。キリアン・エムバペは鮮やかな直接フリーキックを含む2ゴールを挙げ、見事に復活の狼煙を上げた。またアルカラ戦では、長期離脱から復帰したばかりのレコバとアレ・ガルシアに対し、前半のうちにそれぞれ約23分間ずつ出場時間を与えるという、同じポジションで前半に2枠の交代枠を使う異例の采配で復帰をサポートした。
ソシエダB戦で不調のジョバンニ・ボンファンティを前半30分で下げるなど勝負に徹する厳しい一面を見せつつも、サイドラインで手帳を抱えて選手を押し出す熱血采配と『どの監督も一時的な存在に過ぎない』という言葉を残し、クラブの愛弟子は静かにベンチを去った。(via SPORT)
