プレシーズンの状況と負傷者情報
レアル・ソシエダはこれまでに5試合の親善試合を消化しました。初戦のポー戦こそ無失点に抑えましたが、その後のラシン・サンタンデール戦(1-1)、ウルブス戦(1-2)、アストン・ヴィラ戦(2-4)、トゥールーズ戦(1-2)と失点が続いており、守備の立て直しが急務となっています。イギリスとフランスでの遠征を終え、ペジェグリーノ・マタラッツォ監督は選手たちに2日半の休暇を与え、火曜日の午後3時からスビエタでトレーニングを再開します。
ワールドカップ優勝メンバーであるキャプテンのミケル・オヤルサバルには、10日の月曜日まで特別な休暇が与えられています。今週末に予定されているケルンとの親善試合(ダブルヘッダー)は欠場が確実ですが、15日にスタンフォード・ブリッジで行われるシャビ・アロンソ率いるチェルシーとのプレシーズン最終戦には間に合わせたいと考えており、予定を早めてチームに合流する可能性もあります。オヤルサバルの練習再開からわずか11日後には公式戦が始まり、16日間で5試合という過密日程を戦うため、監督が最初から彼を起用するかどうかの見極めが重要になります。
負傷者に関しては、ジョン・ゴロチャテギが恥骨の問題で1ヶ月の離脱中です。アルバロ・オドリオソラ、ミケル・ゴティ、パブロ・マリンも依然として離脱しており、特にマリンは筋肉の負傷で3週間練習から遠ざかっており、復帰への最終段階に入るところです。ゴティは足首の回復具合によります。一方で、ジョン・バルダは先週から全体練習に復帰したためメディカルレポートから外れており、実戦復帰は本人の感覚次第です。ゴンサロ・ゲデスも先週金曜日からチームに合流済みです。マタラッツォ監督は、ラ・リーガ第2節のベティス戦の直前である20日までメディア対応を行わない方針であり、そこで彼の構想が明らかになるはずです。(via MARCA) (via Mundo Deportivo)
深刻なCB不足と補強の3候補
昨シーズン、ラ・リーガ最多タイ(レバンテと同数)となる61失点を記録したソシエダにとって、守備の再建は避けて通れない最大の課題です。ドゥイェ・チャレタ=ツァルがオリンピック・リヨンへ戻ったため、エリック・ブレトスSDは守備のバランスを整える絶対的なレギュラーとなるセンターバックの獲得に奔走しています。
現在の補強候補は3人に絞られています。1人目はチェコ代表のラディスラフ・クレイチー(ウルブス)。昨季はジローナでチャンピオンズリーグ出場に貢献した実力者で、本人はイングランド2部のチャンピオンシップよりもスペインでのプレーを望んでおり、昨季コパ・デル・レイを制して今季4大会を戦うソシエダのプロジェクトに非常に魅力を感じています。しかし、ウルブスが昨夏に支払った3000万ユーロに近い額を要求しており、オスカールソンやサディクに費やしたクラブ史上最高額の2000万ユーロすら超えたくないソシエダの予算とは全く合致していません。ウルブスが要求を下げるか、買取オプション付きのレンタルを受け入れない限り実現は不可能です。
2人目はウェストハムのエドソン・アルバレス。187cmの長身で昨季苦しんだセットプレーの守備に強く、ボランチもこなせる汎用性の高さが魅力です。ヨーロッパでの経験やW杯出場経験もあり、移籍金も現実的な範囲に収まると見られています。ただ、古巣であるアヤックスも獲得を狙っている点が懸念材料です。
3人目はクルゼイロの22歳、ジョナサン・ジェズス。すでにソシエダは予算上限となる1500万ユーロのオファーを提示したと報じられており、現在と未来を見据えた投資としてブレトスSDも高く評価しています。
現在チームのCB陣は、キャプテンのイゴール・スベルディア(昨季は負傷などで浮き沈みがあった)、昨季台頭したジョン・マルティン、アラベスへのレンタルから復帰したジョン・パチェコ、そして経験の浅いルケン・ベイティアの4人です。新戦力登録の枠を空けるため、1部リーグで出場時間を得る目的でパチェコかベイティア、あるいは両方をレンタルなどで放出する可能性が高くなっています。ブレトスSDは開幕に向けて焦っておらず、序盤は既存戦力で乗り切り、移籍市場終盤に売り手クラブが条件を下げるのを待つ時間的な猶予を持っています。(via Estadio Deportivo) (via Mundo Deportivo)
ハビ・ロペス放出と左SBの再編
左サイドバックは現在、セルヒオ・ゴメス、アイエン・ムニョス、ジョン・バルダ、そしてハビ・ロペスの4人を抱えており、完全に飽和状態となっています。セルヒオ・ゴメスはレギュラー当確ですが、軽傷を抱えており4試合中2試合を欠場し、もう1試合も15分しかプレーしていません。バルダは5月に患った脾臓の病気明けで低負荷の練習を始めたばかりであり、まだ実戦復帰を果たしていません。
そのためプレシーズンではアイエンとハビ・ロペスが多く起用されています。ハビ・ロペスは親善試合3試合に先発し計145分プレーしていますが、トップチームでの将来は保証されておらず、背番号もリザーブの27番を着用しています。クラブは彼を放出し、ベンフィカのラフェル・オブラドールなど新たな左SBを獲得したい意向ですが、放出が成立しなければ補強もできません。
現在、チェルシーへの移籍が濃厚となっているペップ・チャバリアの代役を探すラージョ・バジェカーノが、ハビ・ロペスの獲得に強い関心を示しており、すでに話し合いが行われています。ラージョは降格したジローナのアレックス・モレノも候補に挙げています。ハビ・ロペスは市場序盤にはレバンテやオサスナ、最近ではオビエドからも関心を集めました。ソシエダは2024年にアラベスから650万ユーロで彼を獲得しており、昨夏もベティスへ売却を試みて失敗(オビエドへレンタル)した経緯があるため、今回こそ投資の一部を回収したい構えです。(via Mundo Deportivo)
ゴルカ・カレーラのトップ定着への挑戦
カンテラ出身の若きストライカー、ゴルカ・カレーラがトップチーム定着へ向けて極めて重要な数日を迎えています。1年前はサンセ(リザーブチーム)でプレーを始めたばかりでしたが、すぐにスタメンを奪取し、ラ・リーガ・ハイパーモーション(2部)での最初のシーズンで15ゴールを挙げる大ブレイクを果たしました。
これまでカンテラのFWがトップチームで成功するのは非常に困難とされてきました。下部組織でセンセーションを巻き起こし2部で11ゴールを挙げたジョン・カリカブルでさえトップチームの壁に阻まれ、間もなく退団が濃厚となっています。しかし、マタラッツォ監督はカリカブルよりもカレーラを高く評価しており、プレシーズンでトップチームに帯同させています。
昨季公式戦4試合に出場したカレーラは、今夏のプレシーズンマッチ第3戦のアストン・ヴィラ戦で念願のトップチーム初ゴールをマークしました。クラブは直近1年間で彼と2度の契約更新を行っており、フロントの期待の高さがうかがえます。セグンダの複数のクラブがレンタルでの獲得を狙っている中、彼がこのままソシエダのトップチームの戦力として残るのか、それとも出場機会を求めてサンセでプレーを続けるのか。トップチームで活動しながら出場機会がなければサンセに合流するという形が最も現実的ですが、ブレトスSDとマタラッツォ監督の最終判断に注目が集まっています。(via MARCA)
マタラッツォ監督の基本戦術と予想スタメン
昨シーズンのコパ・デル・レイ優勝という実績を手土産に、就任後初となるフルシーズンに挑むマタラッツォ監督。基本フォーメーションは4-4-2と4-2-3-1のハイブリッドを採用し、現時点では3バックシステムには戻さない方針です。
ラ・リーガ開幕を3週間後に控え、予想されるベストメンバーは以下の通りです。
ゴールキーパーには、契約満了が近づき重要な1年を迎えるアレックス・レミロ。
ディフェンスラインは右からジョン・ミケル・アランブル、イゴール・スベルディア(またはジョン・パチェコ)、ジョン・マルティン、セルヒオ・ゴメス。
中盤の底にはカルロス・ソレールが入り、その相棒としてジョン・ゴロチャテギ、ベニャト・トゥリエンテス、または負傷がちだった昨季からフィジカルが安定すればヤンヘル・エレーラが起用される見込みです。
前線は、左サイドにゴンサロ・ゲデスが入り、トップ下や最前線にはキャプテンのミケル・オヤルサバルが君臨。そこにルカ・スチッチや、絶好調のオリ・オスカールソンが2トップの一角として絡んでいく構成が予想されています。(via ElDesmarque)
日本人選手(久保建英、キタ・カズナル)の状況
久保建英については、今シーズンの予想スタメンにおいて右サイドのポジションをアンデル・バレネチェアと激しく争うと見られています。両選手ともに昨シーズン(25/26)はフィジカル面でのトラブルに悩まされ、それがワールドカップでのパフォーマンスにも悪影響を及ぼしたと評価されており、今季はコンディションの維持とレギュラーの座を確固たるものにすることが求められています。
一方、サンセでの1年間のレンタル移籍を経て完全移籍でソシエダに加入したキタ・カズナルですが、トップチームのセンターバック争いでは厳しい立場に置かれています。マタラッツォ監督の構想において、同年代のルケン・ベイティアにポジション争いで後れを取ったと見られており、現時点ではトップチームの主力組に食い込むのは困難な状況です。(via ElDesmarque) (via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
マタラッツォ監督体制で初のフルシーズンを迎えるレアル・ソシエダですが、昨季ラ・リーガ最多失点という守備の崩壊を立て直すべく、CBの補強と左SBの整理が急務となっています。攻撃陣ではカンテラ出身のカレーラが台頭し、久保建英ら既存戦力とのポジション争いも激化しています。開幕に向けてフロントと現場の慌ただしい調整が続きそうです。