【今回のラインナップ】

 

✅ ジローナ戦ドローとアルベロアの苦境 深刻な守備崩壊と未勝利の連鎖

✅ 新監督候補にディディエ・デシャン浮上 フランス代表監督就任の噂

✅ 物議を醸す審判問題 エンバペ流血もPKなし、アルベロア・ロハスへの怒り

✅ CLバイエルン戦展望 チュアメニの代役問題と逆転へのスタメン予想

✅ ルイス・フィーゴの熱きエール 伝説が語る逆転の鍵とベリンガムの重要性

✅ エンバペとヴィニシウスのエゴ問題 両雄の共存に関するクラブ内の懸念

✅ 未来の星と下部組織動向 18歳フラン・サンタマリア獲得とビクトル・ムニョスの買い戻し検討

✅ ハメス・ロドリゲスが税務署に勝訴 2014年移籍時の居住地巡る裁判で300万ユーロ返還

 

■【ジローナ戦ドローとアルベロアの苦境】

 

レアル・マドリードはサンティアゴ・ベルナベウで行われたジローナ戦で1-1の引き分けに終わった。50分、バルベルデがペナルティエリア外から強烈なミドルシュートを放ち、相手GKガッサニーガが弾ききれずに先制ゴールを奪うも、61分にはレマルに見事なミドルシュートを決められ同点に追いつかれた。アルベロア監督はバイエルン戦を見据え、アレクサンダー=アーノルド、リュディガー、フイセン、カレラスといった守備陣を休ませる大幅なターンオーバーを実施し、アセンシオやゴンサロ、フラン・ガルシアらを起用。後半にはチュアメニやメンディも投入したが、攻撃のリズムに欠け、勝ち点を取りこぼす結果となった。

 

試合前、アルベロア監督は選手たちに次のように発破をかけていた。

『サッカーにおいて試合に勝つためには、才能だけでは十分ではない。リーグ戦の38試合のうちの1つであるかどうかにかかわらず、輝きを放ち、素晴らしい試合をしてほしい。私は毎日レアル・マドリードの選手でありたいと望む選手たちを求めている』

 

しかし、チームは代表ウィーク明けからマジョルカ戦、バイエルン戦、ジローナ戦と3試合連続未勝利という泥沼に陥っている。今季の敗戦数はすでに12に達し、昨季の14敗に迫る勢いだ。未勝利試合数は17を数える。さらに欧州の舞台での敗戦も今季4敗目を記録しており、昨季の6敗に近づいている。

 

とりわけ深刻なのが守備の崩壊である。アルベロア指揮下の20試合でチームは24失点を喫しており、1試合あたりの得失点差は+0.95にとどまっている。これは、シャビ・アロンソ体制時の34試合72得点38失点(得失点差+1)や、アンチェロッティ体制の昨季62試合137得点74失点(得失点差+1.01)を下回る数字だ。クリーンシートを達成したのは20試合中わずか5試合のみで、シャビ・アロンソ時代の28試合中10試合と比較しても大幅に悪化している。直近11試合を見ても、マンチェスター・シティ戦の3-0の勝利を除き、10試合で失点しており、この期間で4敗1分けと大ブレーキがかかっている。

 

リーグ戦は残り7試合でバルセロナとの勝ち点差が開いており、事実上の終戦ムードが漂う。もしアリアンツ・アレーナでのバイエルン戦で逆転できなければ、5試合連続未勝利で解任されたフレン・ロペテギ監督時代の2018年のような深刻な危機に直面する可能性がある。(via Mundo Deportivo, MARCA, SPORT)

 

■【新監督候補にディディエ・デシャン浮上】

 

アルベロア監督の進退が危ぶまれ、リーグ戦の逆転が絶望的となりチャンピオンズリーグでも苦境に立たされる中、クラブは来季以降のベンチを託す理想の指揮官探しを継続している。フランスの放送局RMCの情報として、現フランス代表監督であるディディエ・デシャンが驚きの新候補としてサンティアゴ・ベルナベウのベンチに座る可能性が浮上している。(via Mundo Deportivo)

 

■【物議を醸す審判問題】

 

ジローナ戦の87分、ペナルティエリア内でエンバペがヴィトール・レイスから明確な肘打ちを受け、頭部から流血する裂傷を負った。しかし、主審のハビエル・アルベロア・ロハスはPKを宣告せず、VARを担当していたダニエル・トルヒージョ・スアレスも介入しないという不可解な判定が下された。

 

元国際審判員のマテウ・ラオスはこのプレーについて次のように激しく非難している。

『VARは彼を助け、PKを宣告するべきだった』

ラオスは、主審が下半身での接触に気を取られ、上部で起きた決定的な接触を見逃した可能性を指摘しつつ、ディフェンダーの無謀な動きが明らかにフォワードの軌道を変えていると断じた。さらに、このような見逃しが現在のプロトコルの欠陥や、審判チーム全体の連携不足を浮き彫りにしていると苦言を呈した。

 

この大誤審の直後、コパ・デル・レイ決勝(アトレティコ対レアル・ソシエダ)の主審としてアルベロア・ロハスが指名されたことが火に油を注ぎ、マドリディスタの間で怒りと不信感が爆発している。マジョルカ戦で見逃されたパブロ・トーレへのPKや今回のエンバペへのファウル見逃しにより、レアル・マドリードは直近で勝ち点5を失っているとの不満が渦巻いており、レフェリングの完全性に対する疑念の声が上がっている。(via SPORT, MARCA, Estadio Deportivo)

 

■【CLバイエルン戦展望】

 

ホームでの1-2の敗戦を背負い、レアル・マドリードはアリアンツ・アレーナでの大逆転劇に挑む。チャンピオンズリーグの歴史上、ホームでの第1戦を落としてから逆転突破したことがないという厚い壁が立ちはだかっているが、アルベロア監督は周囲に対して次のように強い決意を伝えている。

『持てる限りのエネルギーをすべて注ぎ込んで勝ちに行かなければならない』

 

チームは負傷明けのミリトン、メンディ、ベリンガムをピッチに送り出す見込みだが、最大の痛手は累積警告によるチュアメニの欠場である。アルベロア監督は彼の代役として、負傷明けでジローナ戦では64分間のプレーにとどまったベリンガムを起用するか、あるいはバルベルデとピタルチのダブルボランチで中盤の守備を固めるかという大きなジレンマを抱えている。

 

さらに、この試合でイエローカードを受けると、逆転して準決勝に進出した場合でも第1戦が出場停止となる累積リーチの選手が6人もいる。ベリンガム、カレラス、フイセン、エンバペ、ロドリゴ、ヴィニシウスの6名であり、彼らはカードに気をつけながらプレーしなければならない。

 

予想されるスタメンは以下の通り。

ルニン;アレクサンダー=アーノルド、リュディガー、ミリトン、フェルラン・メンディ;バルベルデ、カマヴィンガ、ベリンガム;アルダ・ギュレル、エンバペ、ヴィニシウス。

 

なお、OPTAのスーパーコンピューターによるシミュレーションでは、レアル・マドリードの準決勝進出確率はわずか16.3%、アリアンツ・アレーナでの勝利確率は23%と算出されており、バイエルン(進出確率83.7%、勝利確率56.7%)が圧倒的有利とされている。(via SPORT, MARCA, Mundo Deportivo, AS)

 

■【ルイス・フィーゴの熱きエール】

 

クラブの伝説であるルイス・フィーゴが、厳しい状況に立たされた古巣に向けて熱いメッセージと見解を語った。

 

『間違いなく難しい対戦であり、1-2は逆転が困難な結果だが、バイエルンを逆転できる偉大さとクオリティを持つチームがあるとすれば、それはレアル・マドリードだ。だからこそ、ベルナベウでの不利な結果やこの大会が持つ歴史に関わらず、私はレアル・マドリードが準決勝に進出できると信じている』

 

『間違いなく決定力は重要であり、このような試合ではなおさらだ。しかもアウェーでの試合で、第1戦のビハインドがある。ヴィニシウスとエンバペが決定力を発揮し、シュートを決められれば、良い結果を出すのがはるかに簡単になることは明らかだ』

 

『しかし重要なのは、バイエルンの攻撃力を抑えることだ。苦しまず、できるだけ早く試合のコントロールを握ることだ』

 

欠場するチュアメニについては次のように語った。

『目を引く欠場だね。チュアメニはチームのバランスをとる上で重要な選手だが、レアル・マドリードには彼を代えるためのバリエーションがあると思う。代役がベリンガムになるかもしれない? そう思う。彼はベルナベウでの第1戦で、ベンチからとても良い形で試合に入ったし、彼には相手のバランスを崩し、結果を変えるだけの十分なクオリティがあることを証明した。私に言わせれば、ベリンガムは常にピッチにいるべきだよ。それは論理的なことだ』

 

また、バイエルンの脅威となっているマイケル・オリスについては絶賛している。

『彼は素晴らしい試合をした。信じられないほどのクオリティを持っている。私は選手としての彼が大好きだ。もし彼がこの成長を続ければ、常にバロンドールの候補になるだろう。彼は今、唯一無二のウインガーであり、バイエルン・ミュンヘンというトップチームでプレーしている。彼がレアル・マドリードでプレーできるか? 彼はマドリードであれ他のチームであれ、世界中のどのチームでもプレーできるクオリティを持っている』(via SPORT, Mundo Deportivo)

 

■【エンバペとヴィニシウスのエゴ問題】

 

クラブ内では、キリアン・エンバペとヴィニシウスの間のエゴのぶつかり合いが深刻な懸念材料となっている。エンバペは最近違和感を抱えていたもののバイエルン戦には出場可能と見られている。しかし、フランス人ストライカーがピッチにいない時の方がブラジル人ウインガーが良いパフォーマンスを発揮することはデータや試合展開からも明らかだと指摘されている。それにもかかわらず、ドイツでの決戦では再びこの二人が同時にピッチに立つことが予想されており、共存の最適解を見出せるかが運命を分ける。(via SPORT)

 

■【未来の星と下部組織動向】

 

レアル・マドリードは、CDカステリョンに所属する18歳の有望なストライカー、フラン・サンタマリアを来季からカスティージャに迎え入れることで合意に達した。移籍金はカステリョンの歴史上最高額となっている。サンタマリアは今季、ユースのディビシオン・デ・オノールで17試合13ゴール、さらにセグンダRFEFのカステリョンBでも15試合2ゴールと、合計32試合で15ゴールを量産している大器だ。

 

移籍決定を受け、サンタマリアは自身のSNSで次のように別れと感謝の手紙を綴った。

『想像もしていなかった日が来た。人生のクラブを8年間楽しみ、今日僕のカステリョンに別れを告げる。僕はこれまでも、これからもずっとオレジュット(カステリョンファンの愛称)だ』

 

一方で、バルセロナがオサスナで活躍する左ウインガー、ビクトル・ムニョスの獲得に関心を示していることで、彼の育成元であるレアル・マドリードに警戒感が走っている。マドリードはムニョスに対して3年間有効の800万ユーロの買い戻し条項を有している。クラブは彼が宿敵のバルサへ行くことを断固として阻止したい構えだが、ヴィニシウスの残留が確実視される中、実際に高額な買い戻しオプションを行使するかどうかは保留状態にある。ムニョス自身は最近、代理人をフェデ・バルベルデらを抱えるThe Teamから、ダニ・オルモやジョアン・ガルシアらを担当しバルサと関係の深いNiagara Sports Companyに変更しており、この動きがさらに様々な憶測を呼んでいる。(via Estadio Deportivo, Mundo Deportivo, Esport3)

 

■【ハメス・ロドリゲスが税務署に勝訴】

 

かつてレアル・マドリードで活躍したハメス・ロドリゲス(現ミネソタ・ユナイテッド)が、スペインの国税局を相手取った長年の裁判で全面勝訴を果たした。争点となったのは2014年の移籍時の居住地で、税務署は彼がすでにスペイン居住者であり全収入に課税されると主張していた。しかし裁判所は、彼がその年モナコ公国に202日間滞在していた証拠を認め、法的にモナコ居住者であったと判断。これにより、レアル・マドリードからの430万ユーロや肖像権収入1100万ユーロに対する脱税疑惑は完全に晴れ、300万ユーロ以上の返還が行われることとなった。(via SPORT)

 

【本日の総括】

 

リーグ戦のドローによるアルベロア監督の苦境やデシャン就任の噂、不可解な判定への不満が渦巻く中、チームはCLバイエルン戦での逆転という歴史的偉業に挑みます。フィーゴが語るように、マドリードのクオリティとベリンガムの起用が鍵となります。未来に向けた若手獲得も進む中、すべてはドイツでの決戦に懸かっています。