マタラッツォ体制の本格始動とプレシーズン・イギリスツアーの全容

ペジェグリーノ・マタラッツォ監督が率いるレアル・ソシエダは、リスクを伴うが的確な賭けと言われた監督交代を経て、コパ・デル・レイの現王者として、そしてヨーロッパリーグ出場チームとして2026/27シーズンに臨む。昨季開幕時はセルヒオ・フランシスコ体制で欧州大会出場権を逃した状況だったが、そこから見事に立て直しを図った。

マタラッツォ監督は今夏のプレシーズンにおいて、選手たちを通常の環境から引き離し、チームの団結力を高めることを目的としてイギリスでのツアーを計画した。ドノスティアを離れての本格的な合宿形式の海外ツアーは、2017年のエウセビオ・サクリスタン監督時代に行われたオランダツアー以来となる。イマノル・アルグアシル監督時代にも国外での試合はあったものの、それらはプロモーション目的の色合いが強く、チームの絆を深めるためのツアーではなかった。さらに過去を遡ると、マルティン・ラサルテ監督時代のオーストリア、デイヴィッド・モイーズ監督時代のスコットランドでのツアーが実施されている。

今夏のイギリスツアーは7月24日から29日まで行われる。チームの拠点となるのはザ・パレット・トラック・ベスコット・スタジアムの施設で、ここでトレーニングと親善試合を実施する。予定されている親善試合は、7月25日15:00にウナイ・エメリ監督率いる現ヨーロッパリーグ王者のアストン・ヴィラ戦、そして7月28日19:45にウォルバーハンプトン戦が組まれている。

(via Estadio Deportivo)

3バックシステムへの移行と急務となるセンターバックの補強動向

エリック・ブレトス・スポーツディレクターとマタラッツォ監督は、今夏の移籍市場に向けて密接に連携し、チームの大幅な再編を進めている。マタラッツォ監督は、自身のホッフェンハイム時代にも重用していた3人のセンターバックと2人のウイングバックを配置するシステムを2026/27シーズンの基本フォーメーションとする方針を固め、この戦術に適応できる選手の獲得をスポーツディレクターに納得させた。中盤や前線の配置は流動的になるものの、最終ラインとウイングバックの構成は固定される見込みだ。

現在、最も急務となっているのがセンターバックの補強である。システム変更でスタメンのセンターバックが2人から3人に増える上、長年クラブを支えたアリツ・エルストンドが退団し、ドゥイェ・チャレタ=ツァルもレンタル期間満了でチームを去ったためだ。現時点で純粋なセンターバックとして計算できるのは、イゴール・スベルディア、若手のジョン・マルティン、そしてアラベスでのレンタル修行から復帰したジョン・パチェコの3人のみとなっている。

これを補うべく、移籍市場ではニノ、ディオゴ・レイテ、セアド・コラシナツといった実力派センターバックの名前が新戦力候補として浮上している。

(via ElDesmarque)

ウイングバックの再編と既存選手のコンバートテストの現状

3バックシステムの導入に伴い、既存のサイドバックや攻撃的な選手たちにも新たな役割への適応が求められており、ポジションのコンバートが積極的に検討されている。

ジョン・ミケル・アランブルは右のセンターバックとして、アイエン・ムニョスは左のセンターバックとしての起用がテストされる可能性がある。ウイングバックの位置には、ルペレスやセルヒオ・ゴメスが起用される見込みだが、その一方でハビ・ロペスは退団する方向で話が進んでいる。こうした状況から、移籍市場でのウイングバックの補強も不可欠となっており、現在ホアキン・オソの名前が候補として挙がっている。

さらに、既存の中盤や前線の選手にもポジション変更の可能性が開かれている。すでにマタラッツォ監督は、パブロ・マリンをウイングバックの位置に配置し、アランブルと縦のコンビを組ませてサイドでの適性を評価するテストを行っている。

(via ElDesmarque)

久保建英のワールドカップでの動向と日本代表の野望

レアル・ソシエダの攻撃の要である久保建英は、現在2026年ワールドカップを戦う日本代表に合流している。日本代表は、ヨーロッパの各クラブで決定的な活躍を見せる選手たちを擁し、史上最高の世代として今大会に臨んでいる。森保一監督は『日本の目標はタイトルを獲得することだ』と力強く宣言しており、久保建英もその大きな野望を実現するための中心選手として期待されている。

久保は、日曜日(6月14日)の22:00にアーリントンのAT&Tスタジアムで行われるグループF第1節のオランダ代表との大一番に、予想スタメンとして名を連ねている。グループFは日本とオランダのほかにチュニジア、スウェーデンが同居する激戦区であり、この初戦はグループ突破、さらには首位通過の行方を左右する極めて重要な一戦となる。現地メディアからも、ヨーロッパのトップリーグで実績を積む久保がワールドカップの舞台でどのような輝きを放つのか、大きな注目が集まっている。

(via SPORT)

【本日の総括】

マタラッツォ監督のもと、3バックシステムへの移行という大きな戦術的転換を図るレアル・ソシエダは、それに伴うセンターバックやウイングバックの補強、コンバートなど移籍市場で活発な動きを見せています。また、結束力を高めるためのイギリスツアーも決定し、新シーズンへの準備が本格化しています。さらに、W杯ではクラブの顔である久保建英が日本代表として世界最高峰の舞台に挑み、優勝という大きな目標に向かってオランダとの初戦を迎えます。