ロベルト・レヴァンドフスキの去就
ロベルト・レヴァンドフスキの移籍先は、MLSのシカゴ・ファイアーになる見込みだ。代理人のピニ・ザハヴィと共にアメリカへ向かうフライトに乗っており、MLSで2、3シーズンプレーしてキャリアを終える決断を下した。サウジアラビアやイタリアのミラン、ユベントス、トルコのフェネルバフチェなどからの高額なオファーを拒否し、シカゴ・ファイアーの提示した2シーズン保証に加え、新スタジアムが完成する2028年までの3シーズン目のオプションが付いた契約を受け入れる見通しだ。年俸は手取り1500万ユーロに、パフォーマンスに応じた500万ユーロのボーナスが追加され、バルサでの最終シーズンの契約を上回る。バルサからの契約更新オファーは金額の隔たりが大きすぎたため拒否された。シカゴ・ファイアーは2月から交渉を始めており、妻のジム開設スペース、住居、子供の学校など、家族のための完全な生活プランを提示したことが決め手となった。レヴァンドフスキはポーランド代表でのプレーも続ける意向を示している。バルサでは4シーズンで193試合に出場し、120ゴールという記録を残してクラブを去ることになる。(via SPORT)
新たなアタッカーの補強動向
バルサのストライカー補強の最優先ターゲットは、アトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスだ。移籍金として1億ユーロを準備している。レアル・マドリードがフリアン獲得に1億5000万ユーロのオファーを出したが、アトレティコに拒否された。フリアン側もマドリードのオファーに冷淡な態度を示し、マドリードへの移籍を完全に拒絶した。このオファーはバルサへの妨害工作の側面が強かったが、バルサのボード陣はフリアン本人がバルサでのプレーを強く望んでいることを把握しており、全く心配していない。フリアンはこの夏にアトレティコを退団する意志を固めているが、現在はW杯に集中するため休戦を求めており、本格的な交渉は7月に入る見込みだ。バルサにとっての懸念は、アーセナルやPSGからの巨額のオファーのみとなっている。一方で、6月30日にユベントスとの契約が満了してフリーとなるドゥシャン・ヴラホヴィッチが逆オファーをかけている。ヴラホヴィッチはユベントスからの年俸500万ユーロでの更新オファーを断り、固定と変動合わせて年俸800万ユーロ、最低2年の契約を求めている。ヴラホヴィッチの夢はバルサでのプレーだが、クラブはフリアン・アルバレスを最優先しているため具体的な動きは見せていない。ただし、フリアン獲得が不可能になった場合やフェラン・トーレスが退団した場合に備え、ゼロコストの代替案としてリストに残している。(via SPORT)
アンソニー・ゴードンの獲得完了とフェラン・トーレスの去就
バルサは5月29日、ニューカッスルからアンソニー・ゴードンを移籍金7000万ユーロで獲得した。デコSD就任以降の過去3年間の補強において、ヴィトール・ロッキ(3000万ユーロ)、オリオル・ロメウ(300万ユーロ)、ダニ・オルモ(4800万ユーロ)、パウ・ビクトル(500万ユーロ)、ジョアン・ガルシア(2500万ユーロ)、ルーニー(350万ユーロ)を合わせた総額をはるかに上回る大型投資となった。この新戦力の加入により、フェラン・トーレスの去就が注目されている。フェランは2027年まで契約を残しており、クラブはW杯終了後に契約更新の交渉を行う予定だが、PSGが彼の獲得を検討している。PSGはブラッドリー・バルコラの契約更新が難航しており、彼が退団した場合の後釜としてフェランをリストアップした。ルイス・エンリケ監督はスペイン代表時代からフェランの多才さや守備での献身性を高く評価している。バルサはレヴァンドフスキとラッシュフォードの退団を受けてフェランを残留させたい意向であり、フリック監督も彼を戦術の重要なピースと見なしている。しかし、ハフィーニャ、ラミン・ヤマル、新加入のゴードン、そしてフリアン・アルバレスが加入する可能性があるため、スタメンは保証されていない状況だ。(via MARCA)
左サイドバックの補強候補
アレハンドロ・バルデの昨シーズンのパフォーマンスに疑問符がついているため、バルサは左サイドバックの補強を検討している。候補の一人として、かつてカンテラに所属していたマルク・ククレジャ(チェルシー)の復帰が浮上している。アトレティコ・マドリードもシメオネ監督の戦術に完璧に合うとして獲得を狙っており、激しい争奪戦が予想される。チェルシーは約4000万ユーロの移籍金を要求する構えだ。ククレジャ自身は去就について、代理人には何も言わないよう伝えており、今はW杯とスペイン代表でのプレーに集中していると述べている。さらに、同じくカンテラ出身のアレハンドロ・グリマルド(バイエル・レバークーゼン)も候補に挙がっているが、彼もまたククレジャ同様、W杯が終わるまでは将来についての話し合いを保留するよう代理人に指示している。(via Estadio Deportivo)
カンセロの完全移籍とマルク・カサドの売却
ジョアン・カンセロはバルサへの完全移籍に向けて2シーズンの契約で個人合意に達している。現在はバルサとサウジアラビアのアル・ヒラルとの間で移籍金のクラブ間合意を待っている状態だ。アル・ヒラルのシモーネ・インザーギ監督はカンセロとの関係が悪く、放出を望んでいるため、交渉の追い風となっている。一方でバルサは、6月30日までの会計年度内にマルク・カサドとアンス・ファティ(1100万ユーロで完全移籍が間近)の売却を強行し、財政の均衡を図ろうとしている。カサドは中盤の競争が激しく、フリック監督の下で出場機会を失っているため、移籍金2000万〜2500万ユーロでの売却を目指している。代理人のジョルジュ・メンデスがアトレティコ・マドリードのマテウ・アレマニーSDに売り込んだが、アトレティコはフリアン・アルバレスの交渉に選手を巻き込みたくないことや、中盤の枠がすでに埋まっていることを理由に獲得を拒否した。アル・ヒラルからの高額オファーもあるが、カサド自身はスポーツ面の理由からサウジ行きに納得していない。レアル・ベティスも関心を示しており、カサドにとってペジェグリーニ監督の下でチャンピオンズリーグを戦える魅力的なプロジェクトだが、ベティスはバルサが求める移籍金を支払うのが難しく、セルジ・アルティミラの売却資金が必要となる。カサドは焦らず、自分を100%必要としてくれるプロジェクトを待っている。(via SPORT)
ベルナルド・シウバの獲得失敗
バルサはベルナルド・シウバと2年契約で口頭合意に達していたが、最終的に獲得から撤退し、選手はレアル・マドリードに加入する見込みとなった。マドリードはバルサの2倍のオファーを提示して横取りに成功した。バルサが獲得を見送った理由は5つある。1つ目はスポーツ面で、フリック監督がフェルミン・ロペスやダニ・オルモがいる中盤での人員過剰を避けるよう求めたこと。2つ目はリーダーシップの観点で、高額なベテラン選手を外から連れてくるよりも、ラフィーニャ、エリック・ガルシア、パウ・クバルシ、ペドリ、ラミン・ヤマルといった既存の選手たちから自然発生するリーダーシップを重視したこと。3つ目は経済面で、デコSDは合意以上の狂気的な資金をつぎ込むことを拒否したこと。4つ目は、選手がチリ戦後に『本当に自分を求めているところへ行く』と発言したことで、バルサのプロジェクトに疑念を抱く選手は不要と判断されたこと。そして5つ目は、高額な投資がファミリーとして機能しているグループの調和を乱すリスクを避けたことだ。(via SPORT)
フリック監督のスタッフ人事
フリオ・トウスがトップチームのフィジカル準備の最高責任者から退いたことに伴い、フリック監督は新たなフィジカルコーチを探している。フリック監督はバイエルン・ミュンヘン時代(2019-2021年)に共闘し、六冠達成に貢献したホルガー・ブロイヒの招聘を強く希望していた。しかし、ブロイヒはバルサからのオファーを断り、スーパーマーケットチェーンのLidlなどを展開するドイツのシュヴァルツ・グループの健康・パフォーマンス部門の役員に就任することを選択した。現在、トップチームにはペペ・コンデ、ラファ・マルドナド、ヘルマン・フェルナンデスがフィジカルコーチとして残っているが、フリック監督は怪我の多かった昨シーズンの反省から、このポジションを非常に重要視しており、新たな責任者の選定を急いでいる。(via Mundo Deportivo)
プレシーズンに帯同する若手有望株
フリック監督は、次なる才能を発掘するため、数多くのカンテラ選手をトップチームのプレシーズンに帯同させることを決定した。エジプトから150万ユーロで獲得したハムザ・アブデルカリムをはじめ、中盤のオリアン・ゴレン、トニ・フェルナンデス、ギジェ・フェルナンデス、ピボットのトミー・マルケス、契約を更新したサイドバックのジョフレ・トレンツとシャビ・エスパルト、センターバックのアルバロ・コルテスなどが参加する。さらに、外国からのオファーを断って契約を更新したパトリック・クライファートの息子であるシェーン・クライファート、怪我がちだが理解力が高いオスカル・ジスタウ、アフリカでスカウトされたウイングのエブリマ・トゥンカラやイブラヒム・ディアラといった選手たちも、フリック監督の直接の指導の下でトップチームでの生き残りをかけてアピールするチャンスを得た。(via SPORT)
2010年生まれ世代のプロ契約
クラブは2010年生まれの有望な世代の契約更新を進めている。中でも注目されているのが、2024年にレアル・サラゴサから加入したアラゴン出身のゴルカ・ブイルとサム・ボルニケルで、両者ともに初のプロ契約にサインした。サム・ボルニケルはエレガントで創造的な「6番」で、センターバックやインテリオールもこなす。フレンキー・デ・ヨングのようにボールを運ぶ能力に長け、『ミニ・ブスケツ』と評されている。ゴルカ・ブイルは左足の精度が高いメディアプンタで、フェルミンやダニ・オルモに似た役割を担い、ウイングや偽9番もこなせる逸材だ。現在は大腿二頭筋の怪我で離脱中だが10月に復帰予定。彼らに加え、同じくアラゴン出身のウゴ・ガルセスも契約を更新しており、この3人は将来のトップチーム昇格が嘱望されている。(via SPORT)
カンテラ出身選手のA代表デビュー記録
ラポルタ会長の直近の任期(2020年以降)において、カンテラやバルサ・アトレティック出身者の売却はクラブの重要な収入源となっており、20人の選手が退団して約1億3000万ユーロをもたらしている。ニコ・ゴンサレス(総額2150万ユーロの利益)、ミカ・フェイ(1030万ユーロ)、チャディ・リアド(総額約1000万ユーロ)、パウ・ビクトル(800万ユーロ)、アブデ(750万ユーロ)などの売却や将来の移籍金の一部保持条項が財政を支えている。直近ではドロがPSGへ800万ユーロで移籍し、完全移籍が間近のアンス・ファティ(1100万ユーロ)やマルク・カサドもこれに続く。また、バルサ・アトレティックに所属しながら各国のA代表デビューを果たした選手は少なくとも13人に上る。最近では、買取オプションの行使が待たれるハムザ・アブデルカリムが5月にエジプト代表デビューを果たし、アンドラへのレンタルから復帰したアロン・ヤコビシュビリ(今季は再レンタル予定)もハンガリー代表デビューを飾っている。過去にはコンラッド・デ・ラ・フエンテ(アメリカ)やミカ・フェイ(セネガル)などもフィリアル所属時にA代表のピッチに立っており、バルサの下部組織が世界的なショーケースとして機能していることを証明している。(via Mundo Deportivo)
クラブの財政状況の改善
バルサはLaLigaの「1対1のルール」に復帰し、給与枠に余裕を持たせることに成功した。この劇的な財政改善の背景には、新たなスポンサーの獲得に加え、Spotifyカンプ・ノウへの帰還によるマッチデー収益の増加がある。来季の予算は12億ユーロに達する可能性があると試算されている。さらに、レヴァンドフスキ、ラングレ、アンス・ファティ、ギュンドアン、セルジ・ロベルトといった高給選手の退団が給与枠の解放に大きく貢献した。また、Spotifyカンプ・ノウの改修工事のために4億ユーロのローンを組んでいるが、これは新スタジアムが生み出す追加収益(VIP席、ミュージアム、ネーミングライツなど)で返済するように構築されているため、スポーツ部門の予算やLaLigaの移籍パラメータには一切影響を与えない仕組みとなっている。(via MARCA)
新たなバルサ・ストアのオープン
FCバルセロナは、ジローナの旧市街に新しいバルサ・ストアをオープンした。2階建てで100平方メートルの広さを持ち、床にはジローナとカタルーニャのシンボルに着想を得た陶器が敷き詰められ、壁にはジローナ大聖堂のタペストリーにインスパイアされた手描きの壁画が飾られている。この新店舗の追加により、クラブが直接管理する直営店は15店舗、ライセンス店は10店舗となった。2018年に設立されたBLM(Barça Licensing & Merchandising)の成長は目覚ましく、2025-26年度は売上が初めて2億ユーロを超える見通しだ。2024年にNikeと新たに締結した契約により、国際的なeコマースの管理権をクラブが確保したことが、この記録的な収益増加の強力な後押しとなっている。(via SPORT)
レアル・マドリードのペレス会長に対する法的措置
FCバルセロナは、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長に対し、刑法第205条の名誉毀損罪での刑事告訴を前提とした調停の申し立てを行った。これは、5月12日に行われたマドリードの選挙発表記者会見やその翌日のインタビューにおいて、ペレス会長が『ネグレイラ事件はサッカー史上最大の腐敗事件だ』『私は7つのリーグタイトルを盗まれた』『バルサは常に利益を得ている』などと発言したことを受けての措置である。バルサ側は、これらの発言がクラブのイメージと名声に対する中傷的で攻撃的なものであるとし、発言の撤回を求めている。ペレス会長が調停に応じない場合、直ちに刑事告訴に踏み切る構えだ。ラファ・ユステ暫定会長は『我々のエンブレムは誰にも汚させない。法廷で会おう』と徹底抗戦の姿勢を明確にしている。(via ElDesmarque)
ジョアン・ラポルタの会長就任式
3月15日に行われた会長選挙で勝利したジョアン・ラポルタは、クラブの規定により7月1日に正式に会長職に復帰する。それまでの期間はラファ・ユステが暫定的に会長職を務めている。7月1日の就任式は、まずクラブのオフィスで役員会が開かれ、現在の役員が辞任した後にラポルタが新会長として指名される手順を踏む。その後、Auditori 1899に場所を移して制度的なイベントが開催され、歴代の生存する会長たちも招待される予定だ。ラポルタはそこで、新たな5年間の任期に向けた基本方針を語るスピーチを行う。(via SPORT)
【本日の総括】
レヴァンドフスキのMLS移籍が確実となる中、クラブはフリアン・アルバレス獲得に全力を注ぎ、財政状況の好転を背景に新たなプロジェクトを推進しています。一方でペレス会長に対する法的措置や若手の契約更新など、ピッチ内外で激動の変革期を迎えています。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
レヴァンドフスキの退団は、単なるストライカーの交代以上の意味を持ちます。フリック監督が志向するハイプレスと連動した攻撃において、前線の基準点が入れ替わることは、周囲の選手たちの立ち位置やサポートの距離感に再調整を迫るからです。特にフリアン・アルバレスのような機動力のある選手が加われば、守備のスイッチを入れるタイミングや、ハーフスペースへの侵入経路がより流動的になるでしょう。戦術的な連続性を保ちつつ、いかに個の特性を最適化できるか。プレシーズンでの若手との噛み合わせを含め、フリック監督の真価が問われる局面です。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブ全体が、過去の清算と未来への投資という二極化の中で動いています。ペレス会長への法的措置は、バルサというブランドの尊厳を守るという強いメッセージであり、ラポルタ体制の再始動に向けた結束の象徴とも言えます。一方で、BLMの収益拡大や財政の健全化は、現場の補強を支える確かな土台です。感情的な対立を抱えつつも、クラブ運営は着実に「自立」へと向かっています。この温度感を維持し、サポーターの期待を結果へと繋げられるかが、新体制の最初の試練となるでしょう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
ベルナルド・シウバ獲得撤退の判断は、編成上の規律を優先した賢明な決断です。高額なベテランに依存せず、既存戦力の成長と若手の台頭を促す方針は、中長期的なサラリー負担の適正化に直結します。アンソニー・ゴードンの獲得やフリアン・アルバレスへの注力は、チームの年齢構成を若返らせる明確な意図を感じさせます。カサドやファティの売却による資金捻出も、LaLigaの登録枠を考慮すれば合理的です。噂に振り回されず、クラブの身の丈と将来性を計算した編成が機能し始めています。