21年ぶりのCL復帰と今季の総括

レアル・ベティスは今季ラ・リーガを5位で終え、21年ぶりとなるチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得するという歴史的快挙を達成しました。しかし、コパ・デル・レイでの敗退や、ヨーロッパリーグ(EL)でのブラガに対する痛恨の敗北が、プロジェクトへの疑問やファンにほろ苦さを残しました。それでも国内リーグでの成果は揺るがず、来季は世界最高峰の舞台で戦うこととなります。今季の総合評価は「条件付きのB(ノタブレ)」とされています。 (via ElDesmarque)

全選手のシーズン評価(通信簿)

今季のベティスの全選手に対する個別評価が公開されました。10点満点での評価となります。

  • アルバロ・バジェス (7点): 加入当初は出番がなかったが、最終的に大活躍。クラブ記録まであと2つのクリーンシートに迫った。
  • パウ・ロペス (5点): エスパニョール戦でのセーブは象徴的だったが、ブラガ戦の敗退が響く。
  • アドリアン・サン・ミゲル (3点): アトレティコ戦でのミスが致命的に。
  • エクトル・ベジェリン (6点): 怪我もあったが、献身的な動きでベストな時期を彷彿とさせた。
  • アイトール・ルイバル (8点): 監督の理想の兵士。FW、ウイング、SBをこなし、全てを捧げた。
  • アンヘル・オルティス (6点): もっと出番があって然るべき選手。
  • マルク・バルトラ (6点): 不安定さはあったが、クラブへの献身は疑いなし。
  • ディエゴ・ジョレンテ (5点): 怪我明け以降、本来の姿を取り戻せず。
  • ナタン (7点): 守備陣のベストプレーヤー。3700分以上出場し、ミスはあれど圧倒的な成長を見せた。
  • バレンティン・ゴメス (5点): 欧州1年目としては及第点だが、SBとしては課題が残る。
  • リカルド・ロドリゲス (4点): 34歳でスタメンを張るのは選手層の薄さを露呈。
  • フニオル・フィルポ (3点): 大きな期待を裏切る結果に。4度の怪我が響いた。
  • ソフィアン・アムラバト (4点): 期待値からすると落第。
  • マルク・ロカ (4点): 散発的な活躍のみ。
  • セルジ・アルティミラ (5点): 出場時間が激減。売却候補。
  • アルバロ・フィダルゴ (5点): 加入当初は良かったが、徐々に出番を失った。
  • ネルソン・デオッサ (2点): 1200万ユーロの移籍金に見合わない大失敗。
  • ロドリゴ・リケルメ (3点): 大きな失望。ウイング起用も不発。
  • ジオヴァニ・ロ・チェルソ (3点): 質の高さは随所に見せたが、態度や集中力に難あり。
  • パブロ・フォルナルス (10点): 今季のMVP。ダービーでのゴールなど、CL復帰の最大の立役者。3700分出場し怪我ゼロ。
  • イスコ・アラルコン (5点): キャプテンとして復帰後にチームを牽引。
  • エズ・アブデ (10点): クラブ最大の資産。15ゴール14アシストと爆発的な活躍。
  • アントニー (8点): 恥骨の怪我に苦しむも14ゴール11アシスト。
  • チミー・アビラ (0点): 今のチームで出番があったことが許されないレベル。
  • セドリック・バカンブ (2点): 同様に出番があったのが疑問。
  • クチョ・エルナンデス (9点): 15ゴールを挙げ、チームの得点源として機能。 (via ElDesmarque)

クチョ・エルナンデス、W杯コロンビア代表選出と今季の活躍

クチョ・エルナンデスがコロンビア代表としてW杯メンバー26人に選出されました。今季は15ゴール3アシストを記録し、アブデと並んでチーム得点王として躍動しました。コロンビア代表のネストル・ロレンソ監督は選出理由について『現在の好調さを非常に重視している。フアン・カミロ(クチョ)はベティスで非常に素晴らしい時期を過ごしており、ラファ(サントス・ボレ)よりも状況が良い。苦渋の決断だったが現状を優先した』と明かしています。

クチョ自身もSNSで喜びを爆発させており、『後ろを振り返ると色々なことが頭をよぎる。この瞬間にたどり着くまでの過程を共に過ごした人だけが、この夢を達成するための毎日の努力と献身を知っている』『代表チームでプレーすることは一生の思い出になり、W杯でプレーすることでその思いはさらに大きくなる』『国のために歴史を作る意欲と希望に満ちており、今、私たちにはそれを行う新たな機会がある。関わってくれたすべての人に感謝したい。まだまだ書くべきこと、やるべきことがたくさんある』と情熱的に語っています。 (via Estadio Deportivo)

エズ・アブデとソフィアン・アムラバト、モロッコ代表選出と去就

エズ・アブデとソフィアン・アムラバトがモロッコ代表としてW杯メンバーに選ばれました。

アブデは今季自己最高のシーズンを送り、15ゴール14アシストを記録。市場価値は3000万ユーロまで跳ね上がっており、プレミアリーグや、保有権の20%を持つバルセロナからのオファーが予想されています。クラブは市場外の巨額オファーがない限り手放さない方針で、ナタンと共に引き留めを優先する構えです。

一方、アムラバトはジョニー・カルドーゾの後釜として昨年8月に加入しましたが、フェネルバフチェへ戻る必要があります。フェネルバフチェ側が求める1200万ユーロの移籍金をベティスは支払えず、クラブは給与負担増での再レンタルや共同保有を提案する予定ですが、W杯での活躍による移籍金高騰をトルコのクラブは期待しており、来季のピボーテ探しは難航しそうです。 (via Estadio Deportivo)

アルバロ・フィダルゴ、メキシコ代表プレリスト入りと充実の半年

今年1月にクラブ・アメリカから200万ユーロで加入したアルバロ・フィダルゴが、W杯のメキシコ代表プレリスト(55人)に名を連ねました。ベティスでは公式戦13試合(ラ・リーガ9試合、EL3試合、コパ1試合)に出場し、セビージャとのダービーで1ゴールをマークしています。

自身のSNSでシーズンを振り返り、『セビージャでの最初の数ヶ月は信じられないものだった。ピッチで働き、適応し、学び、家族の近くにいることができた。チャンピオンズリーグ出場という非常に重要なグループ目標を達成してシーズンを終えられ満足している。これはまだ始まったばかりだ。みんなありがとう』と綴っています。 (via Estadio Deportivo)

チミー・アビラ、契約解除で退団へ

チミー・アビラの退団が確実となりました。ペジェグリーニ監督の構想から外れており、クラブは2年半前にオサスナから獲得した際に結んだ約5万ユーロの契約解除条項を一方的に行使し、来季の契約の一部を支払って6月30日付けで彼をフリーにする決定を下しました。今季は公式戦30試合で1020分プレーし3ゴールにとどまりました。本人は出場機会を求めており、ボカ・ジュニアーズや、実弟のガブリエルが所属するロサリオ・セントラルへの移籍が有力視されています。 (via ElDesmarque)

ネルソン・デオッサ、W杯落選と意味深メッセージ

1200万ユーロの移籍金で加入しながら今季0ゴールと期待を大きく裏切ったネルソン・デオッサは、コロンビア代表のW杯メンバーからも落選しました。シーズン終了後、バカンスに入ったデオッサですが、チームのCL復帰の歓喜の輪からも外れ、アブデからのイタズラにも無反応な姿が話題になっていました。そんな中、自身のSNSのストーリーにベティスのユニフォーム姿の写真と共に『そして覚えておいて…エッフェル塔は1日では建たない。そして私は塔のことだけを言っているのではない』という謎めいたメッセージを投稿し、去就が注目されています。 (via ElDesmarque)

来季に向けた補強:ヤン・ビルジリ獲得の可能性

来季に向けた補強として、マジョルカのヤン・ビルジリ(19歳)がリストアップされています。マジョルカのセグンダ降格に伴い、彼の契約解除金は3000万ユーロから1200万ユーロへと激減しました。アブデの去就やリケルメの不振もあり、マヌ・ファハルドSDは両ウイングの補強を検討しており、若く将来的なキャピタルゲインも見込めるビルジリに強い関心を寄せています。バルセロナが40%の保有権を持っていることも移籍の鍵となりそうです。 (via Estadio Deportivo)

来季に向けた補強:ルイス・ミージャ獲得は困難に

中盤の強化として、ヘタフェのルイス・ミージャの獲得をビジャレアルと共に狙っていましたが、サウジアラビアのアル・ナスルからの巨額オファーが舞い込んだことで状況は一変しました。アル・ナスルはヘタフェが設定した約600万ユーロの移籍金を支払う構えで、選手にも断りきれない年俸を提示しているため、ベティスが獲得する可能性は極めて低くなりました。 (via Estadio Deportivo)

その他の退団・代表選手の動向

契約満了により、リカルド・ロドリゲスとセドリック・バカンブの退団が決まっています。リカルド・ロドリゲスはスイス代表として、バカンブはコンゴ民主共和国代表としてそれぞれW杯に出場する予定です。

また、アルゼンチン代表のプレリストに入っているジオヴァニ・ロ・チェルソも、リオネル・スカローニ監督の最終リスト(26人)入りを待っている状況です。 (via Estadio Deportivo)

小ネタ:ボルハ・イグレシアス、過去のベティス戦での小競り合いを語る

現在セルタに所属し、スペイン代表としてW杯に出場するボルハ・イグレシアスが、テレビ番組に出演した際、ベティス時代にバルセロナのロナルド・アラウホと起きた小競り合いについて語りました。

『彼とは何度か揉めたことがある。とても強くてフィジカルがすごく、常に限界まで激しく来る選手だ』と切り出し、『ベティスでの試合中だったと思う。バルサがかなり高い位置からプレスをかけてきて、僕はハーフウェイライン付近で彼と1対1になった。ロングボールをキープしようとしたら彼が掴んできたんだ。倒れそうになったから、手を伸ばして掴んではいけないところをちょっと掴んでしまった』と告白。結果としてアラウホのファウルになりましたが、『その後、試合中ずっと彼は僕に「俺のタマを壊したな」みたいなことを言ってきて、罪悪感を抱かせて攻撃の手を緩めさせようとしていたんだと思う』と笑いながら振り返りました。 (via SPORT)

【本日の総括】

今季を5位で終え21年ぶりのCL復帰を決めたベティス。アブデやフォルナルス、クチョらの大活躍が光った一方で、チミー・アビラらの退団や中盤の補強難航など、来季の世界最高峰の舞台に向けた陣容整理が急ピッチで進められています。