マルク・ククレジャ電撃加入
⚽️ レアル・マドリードは、チェルシーからスペイン代表左サイドバックのマルク・ククレジャを獲得した。移籍金は5000万ユーロの固定額に加え、500万ユーロのボーナスが付随する総額5500万ユーロとなり、レアル・マドリード史上2番目に高価なディフェンダーとなった。契約期間は2032年6月30日まで。アトレティコ・マドリードやFCバルセロナも獲得を狙っていたが、ジョゼ・モウリーニョ監督の強い権限と白紙の小切手により、チェルシーの要求額以上を支払う用意があったことで一気に引き抜くことに成功した。W杯開催中にもかかわらず、6月12日金曜日にチャタヌーガに滞在していたククレジャに対し、モウリーニョ監督が直接電話をかけ、合意を取り付けた。モウリーニョ監督は『もし君が合意するなら、あとは私に任せてくれ』と語り、その言葉通りわずか24時間で取引を成立させた。ククレジャの妻であるクラウディア・ロドリゲスは熱狂的なレアル・マドリードのファンであり、引退後はマドリードに住む予定だったことも、この迅速な決断を後押しした。
クラブの公式Instagramはククレジャの写真と動画で独占され、赤いスペイン代表ユニフォームを着た姿も掲載されるなど、異例の大々的なアピールが行われている。ジャーナリストのフアンマ・カスターニョはCOPEの番組で『これはフローレンティーノの真のマスターピースだ。彼のような会長の本当に称賛すべきところだ』と絶賛している。なお、育成元であるFCバルセロナには、FIFAの連帯貢献金として移籍金の5%にあたる135万ユーロが支払われる。その他、エスパニョールに27万5000ユーロ、ヘタフェに55万ユーロ、ブライトンに27万5000ユーロが分配される。
一方で、ククレジャの加入により、左サイドバックのポジションは飽和状態に陥った。昨夏にベンフィカから5000万ユーロで獲得したアルバロ・カレラス(市場価値は5000万ユーロに下落、給与はグロスで890万ユーロ)は、チェルシーの新監督であるシャビ・アロンソが獲得に興味を示している。アロンソ監督はレアル・マドリード時代からカレラスを熟知しており、チェルシー側も後釜として彼をリストアップしているが、レアル・マドリードは投資額の回収を求めている。その他、フラン・ガルシア(市場価値1000万ユーロ、給与520万ユーロ)にはベティスが関心を寄せており、フェルラン・メンディ(給与1040万ユーロ、市場価値400万ユーロ)も放出リストに名を連ねている。 (via Mundo Deportivo, SPORT, ElDesmarque, MARCA, Estadio Deportivo)
ベルナルド・シウバ獲得
🇵🇹 ジョゼ・モウリーニョ監督の就任が、レアル・マドリードの移籍市場のパースペクティブを完全に変えた。FCバルセロナへの移籍が確実視されていたマンチェスター・シティのベルナルド・シウバ(31歳)の強奪に成功し、すでに契約書にサインを交わした。契約内容は2年間+1年の延長オプションで、年俸はネットで1000万ユーロ、さらに契約金として1000万ユーロを受け取る。FCバルセロナとは年俸600万ユーロで基本合意し、バルセロナの法律事務所で税務面のリスクまで詳細に分析していたが、バルサ側が絶対的な主力としての保証を出せなかったこと、そして何より同郷のモウリーニョ監督が明確なリーダーの役割と高額なオファーを提示したことで、マドリード行きを決断した。
この大型補強の余波として、コモ(イタリア)で大ブレイクを果たしたカンテラーノ、ニコ・パス(21歳)の復帰は消滅した。ニコ・パスはセリエAで13ゴール7アシストを記録し、コモをクラブ史上初のチャンピオンズリーグ出場に導く活躍を見せており、アルゼンチン代表としてW杯のメンバーにも選出されている。レアル・マドリードは今夏900万ユーロ(来夏は1000万ユーロ)の買い戻しオプションを保有していたが、本人がモウリーニョ監督のチームで出場機会を得るのは困難と判断し、セスク・ファブレガス監督の下で引き続き成長することを望んだ。そのため、レアル・マドリードはオプションを行使せず、将来的な売却益の50%を受け取る権利のみを保持することとなった。(via SPORT, Mundo Deportivo, ElDesmarque, AS)
アントニオ・リュディガー契約延長
🇩🇪 レアル・マドリードは、ドイツ代表DFアントニオ・リュディガー(33歳)との契約を2027年6月30日まで、1年間延長したことを公式に発表した。2022年にチェルシーからフリートランスファーで加入して以来、これまで182試合に出場して8ゴールを記録。昨シーズンはケガの影響で出場機会を減らしていたが、サウジアラビアからの巨額オファーを断り、レアル・マドリードでのプレー継続を最優先した。リュディガー本人は、ドイツ代表がキュラソーに7-1で大勝した直後のインタビューで『モウリーニョのような監督は僕にとって夢だ...彼と働きたいし、準備はできている』とフライングで語り、契約延長日にフローレンティーノ・ペレス会長と撮った写真もSNSに投稿していた。
イブラヒマ・コナテの加入やエデル・ミリトンの復帰により、リュディガーの立ち位置は控えに回る可能性もあるが、ロッカールームのリーダーとしての役割が期待されている。この延長により、センターバックの人員整理も加速する。ユベントスから6000万ユーロで獲得したディーン・フイセン(21歳)は期待外れのパフォーマンスでW杯メンバーからも落選し、放出の可能性が浮上している。また、カンテラーノのラウル・アセンシオ(23歳)も、アルベロア元監督との対立の過去もあり、クラブは高値での売却を目論んでいる。(via SPORT, ElDesmarque, MARCA)
補強ターゲットの動向
🔍 モウリーニョ監督は守備陣と中盤のさらなる強化を求めている。センターバックのトップターゲットとして、マンチェスター・シティのポルトガル代表DFルーベン・ディアスの獲得を準備している。ペップ・グアルディオラ監督の退任に伴い、ディアスは代理人のジョルジュ・メンデスを通じて退団を希望しており、市場価値は5500万ユーロとされている。また、ボルシア・ドルトムントのドイツ代表DFニコ・シュロッターベックの獲得も継続して狙っている。契約解除金は約5000万ユーロに設定されており、W杯でのパフォーマンスを注視した上で、大会終了後に本格的な動きを見せる。
中盤の底でゲームを組み立てる選手として、同じくボルシア・ドルトムントに所属するドイツ代表MFフェリックス・ヌメチャ(25歳)にも関心を示している。2030年まで契約を残しており、2027年には7000万ユーロの解除条項が有効になるが、ドルトムントは今夏の売却に対して1億2000万ユーロという法外な移籍金を要求して牽制している。(via SPORT, ElDesmarque, Mundo Deportivo)
ダニ・セバージョスとカマヴィンガの去就
👋 モウリーニョ監督が作成した放出リストには、ダニ・セバージョス、ラウル・アセンシオ、フェルラン・メンディ、フラン・ガルシア、エドゥアルド・カマヴィンガ、そしてフランコ・マスタントゥオーノの名前が記載されている。ダニ・セバージョスは、残り1年の契約と給与を放棄する代わりに、フリートランスファーでクラブを退団させてほしいと直訴した。行き先は古巣のレアル・ベティスを希望している。しかし、レアル・マドリードはこれを拒否し、700万から800万ユーロの移籍金を要求している。オランダのアヤックスが600万ユーロ強で獲得に近づいているとの報道もあったが、セバージョス本人がSNSでこれを否定し、マドリーが譲歩するよう圧力をかけている。
さらに驚きなのが、エドゥアルド・カマヴィンガ(23歳)の放出リスト入りである。2029年まで契約を残しているものの、昨シーズンのパフォーマンスがマドリディスタから激しく批判され、モウリーニョ監督の構想からも外れた。インテルのマロッタ会長がサンティアゴ・ベルナベウで開催された「コラソン・クラシック・マッチ」の際に、フローレンティーノ・ペレス会長とカマヴィンガの移籍について直接話し合いを持った。カマヴィンガ本人は退団する意思はなく、マドリードで状況を覆すために戦うと周囲に明言している。(via ElDesmarque, Mundo Deportivo)
キリアン・ムバッペW杯で大爆発
🇫🇷 フランス代表の主将としてW杯に臨んでいるキリアン・ムバッペは、初戦のセネガル戦(3-1でフランス勝利)で2ゴールを記録し、歴史的な偉業を成し遂げた。前半は動きが重く、ペナルティエリア内でサディオ・マネに倒されたシーンではVARが介入したもののPKを獲得できずフラストレーションを溜めていた。しかし後半、マイケル・オリーズからの絶妙なパスに抜け出して先制ゴールを決めると、試合終了間際にはペナルティエリア外から強烈なミドルシュートを突き刺した。この得点により、ムバッペはフランス代表通算58ゴールに到達し、オリヴィエ・ジルーを抜いて歴代単独トップのスコアラーとなった。また、アシスト数でも35となり、アントワーヌ・グリーズマン(30アシスト)を抜いて歴代トップに立っている。
W杯通算得点も「14」に伸ばし、リオネル・メッシ(13ゴール)やジュスト・フォンテーヌ(13ゴール)を超え、ミロスラフ・クローゼが持つ歴代最多記録(16ゴール)まであと2ゴールに迫った。1つ目のゴールを決めた後には、以前のインタビューでテレビ司会者のジェームズ・コーデンと約束していた「フルートを吹く」ゴールパフォーマンスも披露した。なお、大会前の休暇でイビサ島を訪れていたムバッペだが、現在の恋人である女優のエステル・エスポシトとの関係について、元恋人のマリア・ブルン(『La isla de las tentaciones』出演者)がポッドキャストで『彼が彼女と幸せなら私もすごく嬉しい。彼は本当に素晴らしい人で、魅力的な人だから』とエールを送っている。(via MARCA, SPORT, ElDesmarque, Mundo Deportivo)
ラウル・アセンシオの裁判進展
⚖️ レアル・マドリードのDFラウル・アセンシオが直面しているプライバシー侵害事件の裁判で、大きな進展があった。2023年夏、グラン・カナリア島のアマドレス・ビーチのクラブで、未成年1名を含む女性2人との同意なき性行為の動画を無断で第三者に共有したとして、検察から懲役2年半を求刑されていた。ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアの裁判所で行われた予備審問において、カナリア諸島検察のメルセデス・ヒル・カスティージョ検事は、今後の公判でアセンシオが被害者の2人の女性に対して直接謝罪することを条件に、懲役刑の求刑を取り下げる用意があると表明した。
アセンシオは、動画を撮影したフェラン・ルイス、フアン・ロドリゲス、アンドレス・ガルシア(この3名には児童ポルノ配布などの罪で懲役4年7ヶ月が求刑されている)とは異なり、動画の撮影自体には関与しておらず、友人に見せたという「プライバシー侵害」のみが問われている。すでに被害者には賠償金が支払われており、被害者側はアセンシオに対する告訴を取り下げている。アセンシオは9月に『動画を友人に見せるという過ちを犯した』と認める手紙を被害者に送付していた。(via SPORT, MARCA, Mundo Deportivo, ElDesmarque)
カンテラ・下部組織の動向
👶 レアル・マドリードの育成組織「ラ・ファブリカ」は、FCバルセロナのラ・マシア出身である16歳のウインガー、クリフォード・ナナ・ボアディ・クシ・ギャムフアを獲得した。2010年4月生まれのナナは、2023年にバルセロナを退団後、CF Dammでプレー。右利きの左ウインガーで、圧倒的なスピードとフィジカル、ボックス内での高い決定力を誇り、今季のフベニール・ディビシオン・デ・オノールでは15試合で6ゴールを記録した。同じくDammからマドリーに加入し、スペイン代表としてW杯に出場しているビクトル・ムニョスと同じ道を歩む逸材として期待されている。
一方で、フベニールBの監督を務めていたマルコス・ヒメネスの電撃解任が波紋を呼んでいる。ヒメネスはカスティージャでラウール監督の右腕(第2監督)を務め、今季はフベニールBでアトレティコに13ポイント差をつけて圧倒的なリーグ優勝を果たした功労者だった。1月にはレアル・マドリードCの第2監督への昇格を打診されたが断っていた。今回の解任は、最近の会長選挙において、ラウールがフローレンティーノ・ペレス会長の対立候補であるエンリケ・リケルメ陣営のスポーツディレクター候補に名を連ねていたことに対する、クラブ側からの「粛清(報復)」であるとバルデベバス内では囁かれている。
なお、クラブは下部組織の指導者体制を再編。カスティージャはフリアン・ロペス・デ・レルマ監督とビクトル・セア第2監督、フベニールAはアルバロ・ロペス監督、フベニールBはアルフォンソ・ベレンゲル新監督、フベニールCはサンティ・パラシオス監督、カデテBはマルコス・メリノ監督がそれぞれ就任する。また、クラブの「カンテラ軽視」の売却方針も非難の的となっている。カルバハル、ナチョ、フラン・ガルシアらと異なり、若手を単なる資金源として扱い、今夏はカンテラーノの売却だけで6000万ユーロの資金調達を目論んでいるとされている。(via SPORT, MARCA, ElDesmarque)
マルセロが新クラブを設立
👑 レアル・マドリードの伝説的左サイドバックであるマルセロが、自身のSNSを通じて新たなサッカークラブ「Doze Madrid Club de Fútbol(ドーゼ・マドリード・クラブ・デ・フットボル)」の設立を発表した。マドリードの街と、彼がレアル・マドリードで背負い続けた背番号「12」にちなんで名付けられた。クラブのエンブレムは紫色を基調としており、スローガンは『ピッチに11人、心に12番を(Once en el campo, Doze en el corazón)』。マルセロは『何年もサッカーを内側から生きてきて、情熱と価値観、そして私と同じくらいこのスポーツを愛する人たちと、ゼロからプロジェクトを創りたかった』とコメントし、どのカテゴリーから参入するかはまだ明かされていない。マルセロの持ち株会社「Group Doze」は、すでにブラジルのアズリスFCやポルトガル3部のCDマフラを所有している。(via MARCA, Mundo Deportivo)
【本日の総括】
ククレジャやベルナルド・シウバの電撃加入に加え、リュディガーの契約延長や新たなCB補強など、モウリーニョ新監督の意向を強く反映した動きが加速しています。セバージョスの退団直訴やカマヴィンガの放出リスト入りなど血の入れ替えも進む中、W杯ではムバッペがフランス代表の歴史を塗り替える大活躍を見せました。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
モウリーニョ監督の就任により、チームの構造改革が急ピッチで進んでいます。ククレジャの獲得は、単なる左サイドバックの補強ではなく、より高い位置でのボール保持と守備の強度を両立させるための配置転換を意味します。ベルナルド・シウバの加入も、中盤のクリエイティビティと戦術的規律を同時に高める狙いがあるでしょう。一方で、カマヴィンガやセバージョスといった既存戦力の放出検討は、監督が求めるタスク遂行能力と、現在のチームの噛み合わせを厳格に見直している証左です。個々の能力以上に、監督の戦術的要件に合致するピースを揃えるという、極めて合理的な再構築が進行しています。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブ内には、モウリーニョ監督の強いリーダーシップを軸に、冷徹なまでの「勝つための組織」への変貌が漂っています。リュディガーの契約延長はロッカールームの安定を優先した判断ですが、一方でカンテラ指導者の解任劇や若手の放出方針には、クラブの伝統と現在の経営判断の間で軋轢が生じている様子も伺えます。フローレンティーノ会長の強力なバックアップと監督の権限が一体となり、過去の功績よりも現在の成果を重視する空気が支配的です。この急激な変化が、サポーターの支持とクラブのアイデンティティにどのような影響を及ぼすのか、慎重に見守る必要があります。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の編成は、高額な移籍金と契約金を惜しまない極めて攻撃的な投資が目立ちます。ククレジャやベルナルド・シウバの獲得は、即戦力としての質を担保する一方で、既存の左サイドバック陣の整理を急務とさせました。特にカマヴィンガのような若手有望株の放出リスト入りは、将来的な資産価値よりも、現在の編成バランスと監督の構想を優先する方針を明確に示しています。また、カンテラーノを資金源として活用する姿勢は、財務的な整合性を保つための苦渋の決断とも取れます。契約年数やサラリー負担を考慮した、非常にシビアな入れ替えが続いています。