アントニオ・サンチェス 出場機会を求めて退団を模索し複数クラブが争奪戦を展開
RCDマジョルカの中盤を支えてきた生え抜きのMFアントニオ・サンチェス(29歳)が、今夏の移籍市場で新天地への移籍を真剣に検討しています。
サンチェスが退団を視野に入れている最大の理由は、中盤における過酷なレギュラー争いにあります。マジョルカの中盤には、チームの主軸であるセルジ・ダルデル、パブ・トーレ、マヌ・モルラネスに加え、今夏にカステリョンから実力派のアレックス・サラが加入したことで、ポジション争いがさらに激化しています。サンチェスは昨シーズン、公式戦で先発出場したのがわずか9試合にとどまり、リーグ戦全体の出場時間も1,061分と、思うような出場機会を得られず、不本意なシーズンを過ごしました。新シーズンを前に、自分自身がピッチ上で再び確固たる主役として活躍できるプロジェクトを求めており、マジョルカでの長いキャリアに終止符を打つ可能性が極めて濃厚となっています。
この状況に対し、ラ・リーガの複数のクラブが獲得に向けて一斉に動き出しました。2部からの1部復帰を最優先事項に掲げるレアル・オビエド、名門再建を目指すカディスCF、正式な1部の舞台で戦うラス・パルマスが彼の動向を鋭く注視しており、獲得レースを展開しています。
特にレアル・オビエドは、アントニオ・サンチェスの中盤での圧倒的な安定感と、ラ・リーガの1部リーグで150試合以上を戦い抜いてきた豊富な経験値を極めて高く評価しており、彼をチームの「最大の目玉」として迎え入れたい考えです。さらに、サンチェスとマジョルカの契約は最終年(2027年まで)に突入しているため、マジョルカ側が高額な移籍金を要求しにくい状況にあることも、オビエドなどの追跡クラブにとっては獲得交渉を進めやすい好条件となっています。(via SPORT) / (via ElDesmarque)
アドリアン・リソ サラゴサ期待の快速ウイング獲得を熱望するも移籍金が大きな壁に
RCDマジョルカは、攻撃陣の新たな補強ターゲットとして、レアル・サラゴサに所属する20歳の非常に有望な快速ウインガー、アドリアン・リソの獲得を熱望しています。
アドリアン・リソは昨シーズン、ヘタフェCFへ期限付き移籍(レンタル)し、プリメーラの過酷な環境を経験したことで素晴らしい成長と高い市場価値を証明しました。マジョルカ側は、彼の圧倒的なスピードと鋭いドリブル突破力がチームのサイド攻撃を飛躍的に向上させると判断し、獲得に向けた具体的な打診を行いました。
しかし、この交渉には非常に大きな財政上の障害が立ちはだかっています。レアル・サラゴサ側は彼を簡単に放出するつもりはなく、移籍金を最低でも「500万ユーロ(約8億円)」と頑なに設定して強気な姿勢を崩していません。これに対し、マジョルカが準備している予算や提示している条件とは大きな開きがあり、交渉は平行線をたどっています。さらに、サラゴサはリソをセグンダ(2部リーグ)でプレーさせる意思は全くなく、1部リーグでのステップアップを前提としているため、アンドラなどが獲得に関心を示してレンタルオファーを送り届けるなど、彼を巡る争奪戦は移籍市場の終盤に向けてさらに複雑化する見通しです。(via SPORT)
レオ・ロマン デポルティーボが契約解除金900万ユーロを満額支払い完全移籍
RCDマジョルカの絶対的な守護神であった26歳のGKレオ・ロマンが、同じスペインの古豪デポルティーボ・ラ・コルーニャへ電撃的に完全移籍することが正式に決定しました。
デポルティーボのフロント陣は、マジョルカとの間で設定されていたレオ・ロマンの契約解除金に設定されていた「900万ユーロ(約14億4000万円)」という高額な満額の違約金を一括で支払うという、極めて強硬な手段を適用して獲得手続きを完了させました。マジョルカ側にはこの高額オファーに伴う移籍を拒否する法的な権利はなく、自慢の至宝キーパーを失う形となりました。
レオ・ロマンはこれまでの2シーズン、マジョルカで公式戦40試合に出場してピッチ上で素晴らしいパフォーマンスを連発し、クラブの正キーパーとして君臨していました。かつてレンタル移籍していたレアル・オビエド時代には、42試合で14回のクリーンシート(無失点試合)を達成するという圧倒的な安定感を誇り、今年6月にはスペイン代表としても本拠地リアソールで行われた試合で念願の代表デビューを果たすなど、まさにスペイン国内で最も高いポテンシャルを秘めた守護神の一人として急台頭を遂げていました。デポルティーボにとっては悲願の1部残留と長期プロジェクトを託すための「最大の投資」であり、マジョルカにとっては大きな売却益を得たものの、チーム構築の絶対的な大黒柱を失う痛烈なダメージとなりました。(via Estadio Deportivo)
アルタイ・テナス 守護神流出の緊急事態にビジャレアルからレンタルで電撃加入
レオ・ロマンの電撃退団という極めて衝撃的で緊急の事態に直面したマジョルカのスポーツディレクター陣は、即座にゴールキーパーの補強を成功させ、ビジャレアルCFから25歳の若いGKアルタイ・テナス(Arnau Tenas)を期限付き移籍(レンタル)で獲得することに合意しました。
この守護神ドミノ倒しの背景には、ビジャレアルが今夏の市場で守護神ディエゴ・コンデをレアル・ベティスに売却したことにあります。ビジャレアルはコンデの後釜として、ドイツのライプツィヒから36歳のベテラン守護神ペテル・グラーチを完全移籍で獲得したため、余剰となった若手キーパーのテナスをマジョルカへ1年間のレンタルという形を適用して放出する決断を下しました。テナスにとっては自身の価値をプリメーラの舞台で再び高めるための絶好のチャンスであり、マジョルカにとっても、テナスの持つ優れたセービング技術と若々しいインテンシティが、ロマンが抜けた大きな穴を埋める最高の守護神としての役割を担うことになります。(via Estadio Deportivo)
パブロ・マフェオ ギリシャの名門オリンピアコスへ完全移籍が決定
RCDマジョルカの右サイドバックとして長年にわたり強固な守備と豊富な運動量を誇ってきた主力DFパブロ・マフェオが、ギリシャ・スーパーリーグの名門オリンピアコスへ完全移籍することが正式に決定しました。
オリンピアコスを率いる名将ホセ・ルイス・メンディリバル監督は、今夏の移籍市場におけるディフェンスラインのアップグレードプランの最優先ターゲットとしてマフェオを名指しで熱望。マジョルカとの迅速なクラブ間交渉を完了させ、引き抜きを成功させました。
マフェオはギリシャの地へ渡り、オリンピアコスが今夏に獲得したステファン・オルテガ、ダビド・カルモ、ジョエル・ロカ、ジョタ・シルバら実力のある新戦力たちとともに、チャンピオンズリーグ予選などの極めてタフで華やかなヨーロッパコンペティションの舞台に身を投じることになります。マジョルカにとっては右サイドの重要な軸を失うことになるため、プレシーズンでの右サイドの再編が急務となっています。(via MARCA)
クラブの歴史に刻まれた因縁 コパ決勝の激闘や過去の昇格プレーオフのドラマ
マジョルカの歴史的なドラマや過去の因縁深いエピソードが、欧州フットボール全体の動きの中で再び注目を集めています。
まずは、2024年4月にセビリアのラ・カルトゥハ・スタジアムで行われた、アスレティック・ビルバオとの歴史的なコパ・デル・レイ決勝戦です。マジョルカは凄まじい死闘を繰り広げたものの、PK戦の末に敗れて悲願のタイトル獲得を逃しました。ビルバオ側は中盤のミケル・ベスガがアルメリアへ完全移籍したことで、当時のPK戦でキッカーを務めたラウール・ガルシア、イケル・ムニアイン、ベスガ、ウナイ・ゴメスの4名が引退や移籍で完全にチームを去り、現在もビルバオに籍を置いているのは、4人目のキッカーを務めて優勝を決めたアレックス・ベレンゲルのみとなり、当時の熱い決勝戦が再びサポーターの間で回想されています。(via Mundo Deportivo) / (via Estadio Deportivo)
さらに、デポルティーボ・ラ・コルーニャとの過去の劇的な昇格プレーオフの因縁も再び蘇っています。2018/19シーズンの昇格プレーオフ決勝において、マジョルカは第1戦をアウェイのリアソールで0-2と落とし、絶体絶命の窮地に立たされていました。しかし、ホームのエスタディ・マジョルカ・ソン・モイシュ(Son Moix)で行われた第2戦において、魂のこもった凄まじいフットボールを展開して3-0の大逆転勝利を収め、劇的なプリメーラ昇格を掴み取ってデポルティーボを2部の深淵に沈めたという、サポーターにとって一生忘れられない歓喜と涙の因縁ドラマが存在します。(via Estadio Deportivo)
また、現在デポルティーボへの復帰に向けてローマとの交渉を進めているDFアンヘリーニョですが、かつて若き日にマジョルカのユニフォームを身にまとってプレーした経験を持っているほか、2022年1月に行われたマジョルカのホームゲームにおいて、当時バルセロナに所属していたエスタニス・ペドロラ(現オビエド)が、コロナウイルスの大量感染によるチーム崩壊という緊急事態の中でシャビ・エルナンデス監督に大抜擢され、マジョルカ戦で記念すべきプロデビューを飾ったという、バルセロナのカンテラにまつわる小さな歴史の一幕も語り継がれています。(via Estadio Deportivo) / (via Esport3)
【本日の総括】
RCDマジョルカは、正守護神レオ・ロマンのデポルティーボへの900万ユーロによる電撃流出や、長年右サイドを支えたパブロ・マフェオのギリシャ・オリンピアコス移籍など、主力の大きな流出に直面する極めて慌ただしい移籍市場を迎えています。それでもクラブはアルタイ・テナスをレンタルで緊急補強したほか、アドリアン・リソの獲得交渉やアントニオ・サンチェスの去就問題など、新シーズンに向けた戦力再編をピッチ内外で必死に展開しています。