セビージャを1-3で粉砕!「FW不在」システムが完璧に機能し敵地で圧巻のゴールラッシュ
敵地サンチェス・ピスフアンに乗り込んだアトレティコは、現在移籍問題で揺れるフリアン・アルバレスや、負傷離脱中のセルロートという本職のフォワード陣を欠く緊急事態に陥っていました。しかし、シメオネ監督が送り出したのは、ルックマンを最前線に置き、イ・ガンイン、ジュリアーノ・シメオネ、そしてアレックス・バエナを2列目に並べる「FW不在」の超変則システムでした。
この奇策が開始早々から完璧に機能します。前半4分、右サイドでフリーになったイ・ガンインがエリア内へ極上の斜めのスルーパスを供給。これに反応して走り込んだバエナが、ダイレクトで流し込んで幸先よく先制に成功しました。
勢いに乗るアトレティコは前半26分、中央から圧倒的な推進力で持ち上がったパブロ・バリオスのパスを受けたルックマンが、左サイドから切れ味鋭いカットインを披露。そのまま右足でニアサイドの狭い隙間を撃ち抜き、相手GKの逆を突く見事なゴールで2-0と突き放しました。
さらに前半33分、セビージャのペナルティエリア手前でじっくりとボールを動かすと、ジョレンテの的確な落としを受けたバエナが、右足で強烈なグラウンダーの弾丸ミドルシュートを放ちます。これがゴール左隅へ吸い込まれ、前半だけで3-0という一方的な展開を作り上げました。
後半に入ると、セビージャも意地を見せて激しい反撃を仕掛けてきます。後半21分、左サイドのスアソからの正確なクロスが、ファーサイドで待ち構えていた相手の期待の若手ミゲル・シエラのもとへ。シエラに鮮やかなボレーシュートを突き刺され、1点を返されました。
その後はセビージャがさらに勢いづき、アトレティコは一時的に押し込まれる展開を強いられます。シメオネ監督はコケ、ヒメネス、アルナウ・オルティス、さらにはジョニー・カルドーゾやロドリゴ・メンドーサを次々とピッチに送り込み、ゲームのコントロールと守備の安定化を図りました。
試合終盤の後半83分には、セビージャのキケ・サラスがエリア内でユルマンドと接触して倒れ、セビージャ側がPKをアピールする最大のピンチを迎えます。スタジアム全体が怒号に包まれる緊迫した場面でしたが、主審とVARの長時間の交信の結果、ノーファウルの判定となりアトレティコは命拾いをしました。
最終スコアは1-3。アトレティコは開幕から3試合で2勝1分け、勝ち点7を積み上げて暫定首位に浮上しました。
スタッツを振り返ると、前半のポゼッション率はアトレティコが68%とゲームを完全に支配。シュート数自体はセビージャが20本、アトレティコが10本と相手を下回ったものの、極めて高い決定力と洗練されたトランジションが光った一戦でした。
なお、ピッチ上ではいくつか注目の出来事もありました。前半50分にマルコス・ジョレンテがキケ・サラスへの激しい踏みつけで警告を受けたほか、後半にはマーク・プビルが相手のエジュケをファウルで止めてイエローカードを提示されています。また前半終了間際、相手FWのウレと接触して顔面を強打したGKヤン・オブラクが一時ピッチに倒れ込むアクシデントが発生。この際、「治療を受けた選手は1分間ピッチ外に出なければならない」という新ルールに基づき、一時的にルックマンが身代わりとしてピッチ外に退避させられるという珍しいシーンも見られました。 (via MARCA)
