ジュリアン・アルバレス 移籍騒動の全真相とアトレティコ残留決定の舞台裏
今夏の移籍市場で最大の関心事となっていたアルゼンチン代表FWジュリアン・アルバレスですが、最終的にアトレティコ・マドリードに残留して新シーズンを戦うことが確定しました。
アルバレスは先のワールドカップ2026でのオーストリア戦(ダラス)の後、公式に『どうなるかは分かりません。今はそのことについて話す時期ではありませんが、隠れたり、気づかない振りをしたりすることはできません。正直に言いたいのですが、私はクラブの然るべき人物と話をしました。全員にとって最も良いのは移籍することです。夢を叶えたいのです』と発言。これがクラブ内部で激しい怒りを買いました。
彼は、アルゼンチン代表の同僚であるリオネル・メッシが歴史を築いたFCバルセロナへの加入を熱望していました。バルサのフットボールスタイルこそが自身のポテンシャルを最大化できると考え、アトレティコではこれ以上の成長が望めず、2024年の加入以来タイトルを獲得できていないことに不満を抱いていたとされます。さらにクラブの首脳陣による、設定された契約解除金である1億5000万ユーロ未満での売却拒否の姿勢や、シーズン当初に約束されていた売却の約束が反故にされたことへの不信感、クラブ内でのサポート不足に対する孤独感も重なり、移籍への意思を固めていました。
しかし先週、シメオネ監督とアルバレスの間で極秘の話し合いが持たれ、アルバレスが移籍したいと直訴したのに対し、シメオネ監督は『お前を頼りにしている。スポーツ面で成長できるよう、できる限りのサポートをするつもりだが、私の戦力として計算している』と一蹴。アトレティコ側は、国内のライバルであるバルセロナへの売却をギル・マリーンCEOのプライドから完全に禁止し、移籍先をプレミアリーグのアーセナルのみに制限していました。
アーセナルは、移籍金8000万ユーロに加えてビクトル・ギェケレシュの保有権譲渡、さらに現在の2倍となる年俸2500万ユーロの総額を提示し、ミケル・アルテタ監督のプロジェクトの中心に彼を据える用意を進めていました。しかし、アルバレスはイングランドを逃れるようにしてスペインにやってきたため、プレミアへの復帰を断固拒絶。バルサも資金調達ができず1億5000万ユーロの満額を支払うオファーを用意できなかったため、この移籍交渉は破談となりました。
この一連の動きに対し、クラブのレジェンドであるキコ・ナルバエス氏はメディアで激しい批判を展開しています。
『サッカーは感情であり、情熱です。そして、軽視されるのは不快なものです。去り方には色々な方法があります。去りたいと思うのは正当なことですが、去り方をわきまえなければなりません。今から独占でお伝えしますが、代理人の世界で管理能力を讃える賞があるとしても、ジュリアンの代理人は500人の候補者の中にすら入らないでしょう。これほど他クラブへの移籍話を最悪な形で進めることは不可能です。バルサに十分な資金がないのなら、私は何のアクションも起こしません。ましてやワールドカップの真っ只中に、夢を叶えてここを出ていきたいなどと言うつもりはありません。これが重大な誤りであり、ジュリアンが許されるための条件を左右することになります。彼はネイマールのようなキャラクターではありません。ネイマールならこのようなことがあっても、ブーイングされようがされまいが、試合が始まればすぐに50回ボールを要求するでしょう。しかしジュリアンについては、パーソナリティやキャラクターが少し欠けているような印象を受けます。彼が残留した場合、ロッカールームでは間違いなく温かく守られるでしょうが、しばらくの間は、自分が蒔いた種を刈り取ることになります。ジュリアンとその周囲は、今回の件を最悪な形で処理してしまいました』。
開幕戦のマラガ戦では、アルバレスは合流からわずか1週間だったため、コンディション不足により招集外となりました。シメオネ監督は『この試合は彼が出場できるコンディションではないと考えています。この4日間でさらに進歩してくれることを期待しています』と説明。しかし試合後、メトロポリターノの南グラダである Fondo Sur(フォンド・スール:南サイドスタンド)から『ジュリアン・アルバレス、売国奴』という厳しいチャントが響き渡りました。
これについて記者会見で問われたシメオネ監督は、『私たちのファン(gente:ジェンテ、人々)の情熱と意志を100パーセント尊重(muy respetuoso:深い敬意)します』と語り、擁護を避けるコメントを放って物議を醸しました。一方で、新加入のクリスティアン・ロメロは『ジュリアンのことは非常によく見ています。いつも通り、もっとゴールを決めたい、人々を楽しませたいという意欲に溢れた少年です。彼は非常に集中しており、その姿を見て私はとても嬉しく思っています』と彼を擁護。シメオネ監督も、彼が残留する以上は『彼を中心としたチームビルディングを行い、絶対的なエースにする』と公言しています。 (via ElDesmarque / Mundo Deportivo / SPORT / MARCA)
マテウ・アレマニーSDがロンドン電撃渡航!ニコラス・ジャクソン獲得へ向けたチェルシーとの緊迫交渉
アトレティコ・マドリードのスポーツディレクターであるマテウ・アレマニー氏が、木曜日の朝にロンドンへと急遽飛び立ち、チェルシーに所属する25歳のセネガル代表FWニコラス・ジャクソンの獲得交渉を開始しました。
アトレティコは、アレクサンダー・ソルロートが負傷により離脱しており、ジュリアン・アルバレスも上述の騒動やコンディション不足から未だ計算が立たないため、開幕のマラガ戦ではアデモラ・ルックマンを臨時の9番に据えざるを得ないなど、前線の決定力不足が露呈していました。シメオネ監督は『クリエイティビティを発揮して何とか乗り切ろうとしましたが、最前線にしっかりとした基準となる9番が不在であることは極めて深刻であり、早急に解決すべき問題です』と直訴。
これを受けてアレマニーSDは、チェルシーでの立場を失っているジャクソン(チェルシーと2033年までの契約、昨季はドイツのバイエルン・ミランへ期限付き移籍し34試合13ゴール、あるいは23試合8ゴールをマーク、市場価値4000万ユーロ)の獲得を模索。アトレティコは、クリスティアン・ロメロを3300万ユーロで獲得したことで給与制限に余裕がないため、チェルシー側が年俸の一部を負担する形での買い取りオプション付きの1年間のレンタル移籍を要求しています。
しかし、ウナイ・エメリ監督率いるアストン・ヴィラも、エースのオリー・ワトキンスのサウジアラビアであるアル・ヒラルへの移籍に備え、エメリがビジャレアル時代に一軍へ引き上げたお気に入りであるジャクソンの獲得に大金を用意してアプローチしており、ロンドンでの激しいマネー争奪戦が予想されます。アレマニーSDは『市場はインフレーションが起きており、特別な選手を獲得するのは年々難しくなっています』と語りながらも、交渉を進めています。 (via MARCA / ElDesmarque / Estadio Deportivo)
