プレシーズン動向:ブラホディモスら合流も、構想外組は別メニュー

ルイス・ガルシア・プラサ監督率いるセビージャFCは、ホセ・ラモン・シスネロス・パラシオス・スポーツシティでプレシーズンのトレーニングを続けている。この日の大きなニュースは、オディッセアス・ブラホディモスとチデラ・エジュケの合流である。特にギリシャ代表GKブラホディモスの復帰はチームにとって重要事項となっている。彼は昨季、チームの1部残留に大きく貢献し、本人もセビージャでのプレー続行を熱望していた。クラブはニューカッスルからのローン延長(2028年まで契約を残す)をまとめ上げ、買い取りオプションは付帯していないものの、セビージャ側が給与負担の割合を増やす条件で合意に達している。オルヤン・ニーランが契約満了で退団した穴を埋める存在として、すでに全開でトレーニングに励んでいる。

一方で、エジュケは全体練習には加わらず、ミーティングへの参加のみに留まった。アルナ・サンガンテとイサック・ロメロは前日の負荷調整を経て全体練習に復帰している。また、ラファ・ミル、ジョアン・ジョルダン、ファビオ・カルドソ、フェデ・ガットーニの4選手は、指揮官とクラブの決定によりプレシーズンのグループから完全に外され、別メニューでの調整を余儀なくされている。ラファ・ミルは競技レベルと司法問題の観点から契約解消の解決策を探っており、他の3名にも移籍先を探すよう明確な通達がなされている。タンギ・ニアンズも将来を解決するための猶予を与えられ、チームへの合流を遅らせている。(via Estadio Deportivo)

マルコンの復権:指揮官の信頼と給与削減でチームの戦力に

度重なる重傷に苦しめられたシーズンを終え、マルコンは完全な回復を果たしてチームメイトと通常通りのトレーニングをこなしている。ルイス・ガルシア・プラサ監督は彼の経験や強靭さ、戦術理解度を高く評価しており、自身のプレースタイルに合致するとして今季の構想にしっかりと含めている。

マルコンは昨シーズン、クラブの財政状況を考慮して自身の給与を大幅に削減する契約見直しを行っており、ニアンズやジョルダンのようなサラリーキャップを圧迫する存在ではなくなっている。昨季終盤にも監督からその実力を公に称賛されており、怪我さえなければ、アルメイダらと共にディフェンスラインのレギュラーを争う重要なピースとなる。本人は退団を否定し、ピッチでのパフォーマンスでクラブの期待に応えたいと繰り返し語っているが、もしクラブにとって魅力的な移籍金オファーが届けば、背番号を譲るよう圧力がかかることも理解している。現状では構想外の選手たちとは異なり、明確な居場所を確保している状態である。(via ElDesmarque)

アコル・アダムスの移籍:ヴェネツィア幹部が直接交渉、移籍は間近

今夏の移籍市場において、給与制限の緩和と新戦力登録(グリーディ、サンガンテ、フアン・イグレシアス、ブラホディモスら)のために不可欠な資金源として、アコル・アダムスの売却が急ピッチで進んでいる。セビージャは1年半前に550万ユーロを投資してモンペリエから彼を獲得したが、今回はその約3倍の回収を目論んでいる。

イタリア・セリエAに昇格したヴェネツィアのスポーツディレクター、フィリッポ・アントネッリが水曜夜にセビージャ入りし、木曜朝からクラブ首脳陣と直接会談を行っている。アダムス本人はすでにヴェネツィアと2030年までの4年契約で口頭合意に達しており、大幅な給与アップが見込まれる。ヴェネツィア側は当初1000万ユーロのオファーを提示したが、セビージャは市場価値と同等の1500万ユーロを下回る金額では首を縦に振らない姿勢を貫いている。ヴェネツィアはアメリカ資本の注入により資金的な余力があり、ボーナスを含めた条件のすり合わせで合意点を見出すべく動いている。アダムスは代表戦の疲労を考慮された追加休暇中のため、プレシーズンのトレーニングにはまだ合流していない。(via MARCA)

ルベン・バルガス争奪戦:W杯での活躍によりプレミアリーグ勢が注視

アコル・アダムスと共に、クラブの重要な売却候補となっているのがルベン・バルガスである。彼はW杯でスイス代表として5試合に出場し、2ゴール1アシストを記録。コロンビア戦では準々決勝進出を決める決定的なPKを沈め、国のヒーローとなった。この活躍により、彼の獲得を狙うクラブの動きが活発化している。

特にプレミアリーグのクラブが熱視線を送っており、ヨーロッパリーグ王者のアストン・ヴィラと、カンファレンスリーグ出場権を持つブライトンが争奪戦に加わっている。アストン・ヴィラにおいてバルガスは、ウェストハムのクリセンシオ・サマーヴィル獲得プランの代替案としてリストアップされている。プレミア勢の資金力はセビージャが設定する1500万ユーロ以上の要求額を満たす可能性が高い。バルガスの市場価値は現在1200万ユーロ。昨季は怪我に泣かされて25試合で3ゴール6アシストにとどまり、トルコのトラブゾンスポルも関心を示したが、選手本人は欧州主要大会でのプレーを望んでいるためトルコ行きには消極的である。彼の去就は、日曜日に行われるW杯準々決勝アルゼンチン戦の後に本格的に動き出すと見られている。(via Estadio Deportivo)

アルフォン・ゴンサレスの悲劇:負傷離脱と古巣セルタ復帰の可能性

ビジャレアルへのレンタル期間を終え、新シーズンの戦力として期待されて帰還したアルフォン・ゴンサレスだったが、プレシーズン始動直前に右大腿四頭筋の筋断裂という重傷を負い、7〜8週間の離脱を余儀なくされた。これにより、ルイス・ガルシア・プラサ新監督にアピールする絶好の機会を失ってしまった。

アルフォンの市場価値は300万ユーロ。昨夏はセルタで8ゴール5アシストの活躍を見せ、イタリアの複数クラブから関心を集める中、セビージャが契約解除金500万ユーロのところをゼロコストで獲得した選手である。しかしセビージャでは13試合で2ゴールと結果を残せず、冬にビジャレアルへ貸し出されたものの、そこでも10試合1ゴールに終わり、700万ユーロの買い取りオプションは行使されなかった。

現在、彼は自身のキャリアで最も輝いたセルタへの復帰を望んでおり、セルタ側も好意的に受け止めている。クラウディオ・ヒラルデス監督の教え子であり、チームの戦術や内情を熟知しているため、怪我明けでも適応期間は不要と見なされている。セルタは現在人員整理を優先しているため、獲得への動きは移籍市場の終盤になる見通し。財政的に余裕のないセルタにとって、低コストでリスクの少ないレンタル移籍での獲得が現実的なシナリオとなっている。(via Estadio Deportivo)

未来への投資:ガーナ人アブロクワら、カンテラへ有望株が続々加入

厳しい財政状況のなか、セビージャは将来のトップチーム昇格や売却益を見据え、カンテラへの積極的な投資を行っている。国内外から有望な若手選手が次々とセビージャ・アトレティコやフベニルの各カテゴリーに加わっている。

最大の注目は、ガーナのAdabraka Eldersから加入する18歳のウイング、エマヌエル・アブロクワである。セビージャにとってガーナ人選手との直接契約はクラブ史上初となる。彼は圧倒的なスピードとドリブル突破を武器とし、3月に行われたトライアルでコーチ陣を完全に納得させた。2029年までの3年契約で合意済みであり、ビザの発給を待ってまずはフベニルA(ディビシオン・デ・オノール)に合流する予定だ。

さらに、国内の若手タレントも続々と確保している。セビージャ・アトレティコ向けには、ジムナスティック・マンレサからウクライナ人MFのビクトル・チュマチェンコ・コラブロフ(21歳)、モジェルサから右ウイングのマルク・スクリ(20歳)を獲得。下部組織向けには、エスパニョールで28試合15ゴールを挙げたカタルーニャ地方のカデテ得点王マックス・エスパニョール(2010年生まれのFW)、ウエスカで際立った体格を見せた15歳のスペイン系マリ人CBデンバ・ダンソコ、TSKロセスのアストゥリアス出身FWダニエル・アルガンサ、そしてライバルのベティスから右サイドバックのサンティ・ネグロンを引き抜いている。(via Estadio Deportivo)

フェルナンドの告白:セビージャでの黄金期と引退に至る家族の悲劇

今年4月11日に現役を引退したフェルナンド・レジェスが、セビージャ退団から引退に至るまでの知られざる真実と、アンダルシアの地で過ごした栄光の日々について口を開いた。

2024年1月のセビージャ退団時、彼はすでに引退を覚悟していた。ポルトガルやギリシャからオファーがあったもののすべて断り、ヨーロッパでの生活を続けるつもりだった。しかし、母国ブラジルで甥2人が交通事故に遭い、1人が即死、もう1人が四肢麻痺の末に1年後に亡くなるという悲劇が起きた。母親が重度のうつ病に陥ったため、家族を支えるためにブラジルに残る決断を下したのだ。精神的な安定を取り戻すため、地元のクラブで35日間だけプレーし、静かにスパイクを脱いだ。

セビージャ時代について彼は熱く語っている。ジュレン・ロペテギ監督については『彼には共感していた。勝てないととても苦しんでいた。でも僕らはたくさん勝ったし、暗記しているようにプレーしていた。見なくてもクンデやジエゴ・カルロスがどこにいるか分かり、直感で彼らが何をするか分かった。三角形のようで、僕らは飛んでいたんだ。後ろにボノがいることも大きな安心感だった』と回顧した。

そのボノについては『彼と人生について語り合った会話がとても恋しい。空港で僕が一人でいると、サッカーではなく人生や父親としての感覚、時事問題について質問してきてくれた。とても豊かだった』と振り返り、オリベル・トーレスについては『オリベルは面白かった。試合後ジョアン・ジョルダンと全てを分析し、勝ってもどうやったらもっと良くなるかを質問していた』とロッカールームの良好な雰囲気を明かした。

最も記憶に残る試合として、サンチェス・ピスフアンでのマンチェスター・ユナイテッド戦を挙げ、『あの日、僕らがチャンピオンになると分かった。何点でも取れた。3点だったけど、5点か6点入ってもおかしくなかった。ピッチに入った時、チームメイトに「今日僕らが勝たないなんてあり得ない」と言ったんだ。人生で最高の試合だった。今でもあのスタンドの様子を思い出すと感動する』と、セビージャでの揺るぎない愛情を語った。(via SPORT)

ディバラの癒えぬ傷:2年前のEL決勝、対セビージャ戦での判定不満

ASローマと契約延長を果たしたばかりのパウロ・ディバラが、2年前のヨーロッパリーグ決勝でセビージャに敗れた試合について、依然として強い不満を抱き続けていることを明かした。YouTuberのDavooとの対談で、当時の主審を務めたアンソニー・テイラーのレフェリングを真っ向から批判している。

ディバラは当時の判定について、『審判が奇妙な判定を下した瞬間がいくつかあった。彼はセビージャの選手に対して非常に寛容で、カードを出さなかった...あのPKのハンドがあれば全てが変わっていたはずだ』と語り、フェルナンド・レジェスのハンドと思われるシーンが見逃されたことを強調した。さらに『どの審判でも笛を吹いたはずだ。ハンドだけではなかった。あの決勝で負けたことは僕にとって非常に苦痛だった』と語気を強めた。

彼は2年前の決勝直後にも「セビージャとの決勝での敗北には打ちのめされた。完全に打ち砕かれた気分だった。あれはすべての中で最も苦痛だった。ただ家に帰って二度と外に出たくなかった」と語っており、セビージャにタイトルを奪われたショックが今も心に深く刻まれていることを窺わせた。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

プレシーズンが本格化する中、ブラホディモスの復帰やマルコンの残留など守備陣に明るい兆しが見える一方、クラブの財政立て直しに向けたアコル・アダムスのヴェネツィア移籍が秒読み段階に入っています。将来を見据えた下部組織の積極補強も進んでおり、激動の夏はまだまだ続きそうです。