最終節の大敗とシメオネ800試合目の悲劇

アトレティコ・マドリードはラ・リーガ最終節でビジャレアルと対戦し、1-5という歴史的な惨敗を喫してシーズンを終えました。これにより3位の座を逃し、シメオネ体制で2度目となる4位転落となりました。この試合はディエゴ・シメオネ監督にとってアトレティコでの指揮800試合目という記念すべき一戦でしたが、90分間の公式戦で5失点するのは彼が監督に就任して以来初めての屈辱的な出来事です。試合は開始わずか10分でパレホのPK(フアン・ムッソの飛び出しミスによるもの)、アジョセ・ペレス(マルコス・ジョレンテとジュリアーノ・シメオネの間のスペースを突かれ、ダヴィド・ハンツコのクリアミスも重なる)、ミカウタゼのゴールで3失点。その後、アントワーヌ・グリーズマンのコーナーキックからマルク・プビルのヘディングで1点を返したものの、前半アディショナルタイムにパプ・ゲイェに4点目を奪われました。ハーフタイムにシメオネ監督はハンツコ、プビル、ジュリアーノに代えてアレクサンデル・セルロート、アレクサ・プリッチ、マッテオ・ルジェリを投入して立て直しを図りましたが、後半開始早々に再びアジョセ・ペレスに左サイドを突破されて5失点目を喫しました。クレマン・ラングレは自陣コーナーキックでのクリアミスや、エリア内でマークを外すなど競争力に欠ける消極的な守備を見せました。また、エリア内でグリーズマンがラファ・マリンに蹴られて倒れた場面でもPKは与えられず、選手たちもバカンスを急ぐかのようにほとんど抗議をしませんでした。(via Mundo Deportivo, ElDesmarque, Estadio Deportivo)

シメオネとコケの痛烈な自己批判と警鐘

惨敗を受けて、キャプテンのコケとシメオネ監督は厳しい言葉でチームの現状を省みました。コケは『今シーズンは苦い後味で終わることになってしまいました。チャンピオンズリーグでは美しくワクワクするシーズンでしたが、国王杯は決勝のPK戦で敗れ、ラ・リーガではバルセロナから大きく引き離されてしまったため、大惨事と言えるでしょう』と総括し、『レアル・マドリードとバルセロナが優勝候補であることは明らかですが、我々はもっと上の順位にいなければなりません。来シーズンに向けて、これを教訓にして改善していく必要があります』と語りました。また、ビジャレアル戦については『PKを与えてしまうまでは悪くない立ち上がりでしたが、そこからすべてが崩れてしまいました。このようなことはあってはならず、来シーズンに向けてしっかりと反省しなければなりません。これほど多くのゴールを許してはいけないのです』と激しく非難し、『難しい一日でした。ラ・リーガが日曜日の夜9時に試合を組んだこともありますが、いずれにせよひどい試合で、我々は求めるレベルに達していませんでした』と嘆きました。シメオネ監督も『試合に対応できませんでした。どの瞬間においても、我々は求められるレベルに達していませんでした』と認め、『私たちはチャンピオンズリーグに出場するために3位や4位になることに慣れてしまっていますが、気をつけなければなりません。レアル・ソシエダやアスレティック・クラブといった後ろにいるチームが力をつけており、簡単なことではありません。3位になることよりも、チャンピオンになることの方が重要です』と警鐘を鳴らしました。守備面に関しても『セルタ、オサスナ、ジローナ戦では勝ちましたが、相手がゴールを外してくれました。今日は相手のチャンスがすべてゴールになり、それが私に警戒を抱かせます。守備を改善する必要がありますが、それは全員の責任です』と苦言を呈しています。(via Estadio Deportivo, SPORT, ElDesmarque)

フリアン・アルバレスの退団志願とクラブの強硬姿勢

フリアン・アルバレスの去就が夏の最大の焦点となっています。彼は2030年までの契約と5億ユーロの契約解除条項を結んでいますが、アトレティコから提示されていた年俸1000万ユーロのチーム最高給となる契約更新オファーを拒否し、退団の意向をクラブに伝えました。アルバレスは絶対的エースの座を捨ててでも、バルセロナでラミン・ヤマルやハフィーニャのサポート役としてタイトルに近い野心的なプロジェクトに加わることを望んでいます。シメオネ監督は彼を強く信頼し、今季も4ヶ月の無得点期間を擁護し続けてきましたが、彼の態度は一変し、『それは私への質問ではなく、フリアンにするべき質問です。彼は自分が何をしたいか分かるくらい十分に大人ですし、すでに決断を下していることでしょう』と突き放す発言をしました。プロフットボールディレクターのマテウ・アレマニーらクラブ首脳陣は、安売りするつもりは一切なく、獲得時に支払った約1億ユーロを上回る1億5000万ユーロ以上の移籍金を要求する構えです。国内のライバルであるバルセロナよりも、資金力のあるPSGなど国外への売却を優先しています。さらに、アルバレスの代理人であるフェルナンド・イダルゴがSNSにカステリョンとバルセロナ方面を示す道路標識の写真を投稿し、これが移籍をほのめかす挑発的なメッセージだとファンを激怒させる騒動も起きました。代理人はアカウントを非公開にしましたが、関係の悪化は避けられない状況です。(via MARCA, Mundo Deportivo, SPORT, ElDesmarque)

グリーズマン、ラ・リーガ歴代外国人最多出場記録を残しアメリカへ

ビジャレアル戦は、アントワーヌ・グリーズマンにとってアトレティコ・マドリードおよびラ・リーガでの最後の試合となりました。彼はこの試合でラ・リーガ通算564試合出場を達成し、リオネル・メッシの520試合を抜いて外国人選手としての歴代最多出場記録を樹立しました。全体でもアンドニ・スビサレッタ、ホアキン・サンチェス、ラウル・ガルシアに次ぐ歴代4位の偉大な記録です。レアル・ソシエダ、アトレティコ、バルセロナでプレーし、ラ・リーガで205ゴール、100アシストという素晴らしい数字を残しました。アトレティコのクラブ史上最多得点者でもある彼は、来シーズンからアメリカのオーランドへ移籍し、キャリアの最終章をテーマパークの地で過ごすことになります。最後の試合は5失点の大敗というほろ苦い結末となり、美しいおとぎ話は悪夢のような別れとなってしまいましたが、彼がスペインサッカー界に残した足跡は永遠に色褪せることはありません。(via SPORT, MARCA)

チアゴ・アルマダのW杯向け「サボり」疑惑

チアゴ・アルマダは筋肉の違和感を理由にビジャレアルとの最終戦を欠場しました。アトレティコでの1年目は公式戦40試合で4ゴール2アシスト、スタメン出場は17試合のみと期待外れの成績に終わり、リーベル・プレートなどが獲得に関心を寄せています。この欠場に対し、ファンはSNSで『アルゼンチン代表としてワールドカップに出場するために怪我を口実にわざと試合を欠場した』と激しく非難しています。チームはル・ノルマンの出場停止に加え、ナウエル・モリーナ、ホセ・マリア・ヒメネス、パブロ・バリオス、ジョニー・カルドーゾなど多くの負傷者を抱えており、この試合にはサルビ・エスキベル、ハビ・ボニャール、フリオ・ディアス、アレクサ・プリッチ、オベド・バルガス、ラヤン・ベライド、ハビ・モルシージョ、イケル・ルケ、ミゲル・クボなど、多数の若手カンテラーノが招集される事態となっていました。(via ElDesmarque)

ベルナルド・シウバ獲得への関心とアレマニーSDの笑顔

今夏マンチェスター・シティをフリーで退団する予定のベルナルド・シウバの獲得にアトレティコが強い関心を寄せています。シウバ本人はワールドカップ前に去就を決めたいと考えており、マドリードでの生活を優先する意向を持っています。試合前のインタビューでこの件について問われたマテウ・アレマニーSDは、笑顔を浮かべながら『もし彼に興味を持っているクラブがあるなら、それはすでに語られています。何が起こるか非常に注意深く見守らなければなりません。市場は動いており、我々も参加しなければなりません』と回答し、さらに『疑いの余地なく偉大な選手です』と彼を絶賛しました。また、ワールドカップが移籍市場に与える影響については『ワールドカップがあるため市場はより長くなりますが、ワールドカップがないかのように行動します。我々は目標や監督の要望を明確に把握しており、チームを改善できると確信しています』と語り、左サイドバック、センターバック、ミッドフィルダーの補強に自信を見せました。(via ElDesmarque, SPORT)

ジョレンテ、プビル、バエナがスペイン代表W杯メンバーに選出

ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表したワールドカップ北中米大会に臨むスペイン代表の最終メンバー26名に、アトレティコ・マドリードからマルコス・ジョレンテ、マルク・プビル、そしてアレックス・バエナが選出されました。特にプビルはフル代表未経験ながら、アトレティコでの素晴らしいシーズンが評価されての大抜擢となりました。また、ジョレンテはディフェンダー枠としてリスト入りを果たしています。AI(Olocip)による事前予想データでも彼らの貢献度は高く評価されており、本大会での活躍が期待されます。(via SPORT, Estadio Deportivo, Mundo Deportivo)

ジョレンテの独特なパレオライフスタイルが話題に

マルコス・ジョレンテがテレビ番組やラジオで明かした独特のライフスタイルが大きな話題を呼んでいます。彼は健康と身体パフォーマンスを最適化するために、日焼け止めを一切使用せず、屋外では黄色、屋内では赤色のサングラスを着用し、旧石器時代の食事療法(パレオダイエット)を厳格に実践しています。さらに、人工光は睡眠と概日リズムを乱すとして、日が沈んだ後の自宅では通常の照明ではなく、外の自然光に似た赤い光だけを使用しています。睡眠の質にもこだわり、季節によって就寝時間を変え、春夏は22時から22時15分、冬は22時30分から23時の間に就寝するという徹底ぶりです。日光に関する専門家などから賛否両論が巻き起こっていますが、インフルエンサーのジェシカ・ゴイコエチェアが赤い光を使った部屋の写真をSNSに投稿し、『これ以上の土曜の夜のプランは思いつかない』とコメントするなど、彼の習慣を取り入れる人々も現れています。(via SPORT)

来季CLポット1入りと、市場価値に見合わなかった最終順位

アトレティコ・マドリードのスカッドの市場価値は5億8700万ユーロであり、理論上はラ・リーガで3位になるはずでした。しかし、最終的には市場価値が2億8200万ユーロのビジャレアルの後塵を拝し、4位でシーズンを終えるという不本意な結果となりました。それでも来季のチャンピオンズリーグ出場権は確保しており、抽選ではポット1に入ることが確定しています。大会のルールにより、リーグフェーズでレアル・マドリード、バルセロナ、ビジャレアル、ベティスといった同じスペインのクラブとは対戦しません。(via ElDesmarque, SPORT)

【本日の総括】

最終節での歴史的惨敗により4位でシーズンを終え、シメオネ監督やコケが強い危機感を示す一方で、フリアン・アルバレスの退団志願やグリーズマンの別れなど、チームは大きな転換期を迎えています。来季に向けたアレマニーSDの手腕や、W杯に臨む代表組の活躍に注目が集まります。