ビジャレアル戦での歴史的惨敗とシメオネ監督からの警鐘

アトレティコ・マドリードはラ・リーガ最終節でビジャレアルに5-1という、ディエゴ・シメオネ監督就任以来最悪となる歴史的な惨敗を喫し、リーグ3位の座を逃しました。試合後、シメオネ監督はチームの現状について厳しい警鐘を鳴らしています。『私たちは3位になることにとても意気込んでいましたが、望んでいたものを示すことができませんでした。ビジャレアルはリーグ戦だけを戦っていたので、彼らにとってはより簡単だったと言えます。私たちはチャンピオンズリーグの準決勝とコパ・デル・レイの決勝まで戦い抜きました。ベティスとの勝ち点差は大きかったですが、もしアスレティックやレアル・ソシエダが本来の力を発揮してこの争いに加わっていれば、私たちはもっと苦しい状況に立たされていたはずです。これは私たちへの警鐘です。チャンピオンズリーグの準決勝やコパの決勝まで戦いながら、3位を確保しなければならないというのは決して簡単なことではなく、私たちは苦労しました。もしこれら全ての目標を達成したいと望むのであれば、来シーズンに向けてもっと良い準備をしなければなりません』と語り、クラブ全体に一層の奮起と意識改革を促しました。(via Mundo Deportivo)

代表優先疑惑によるコケの怒りとティアゴ・アルマダへの批判

ビジャレアル戦の惨敗を受け、キャプテンのコケが怒りを露わにしました。試合後のインタビューでコケは、『今日は全てが災難でした。日曜の夜9時にリーガがこの試合だけを組んだことは言い訳にはなりませんが、今日は本当にひどかったです』と落胆を表現しました。さらに『代表のプレリスト発表もあって難しい日でした』と述べ、一部の選手たちがすでにワールドカップに心を奪われていたことを暗に批判しています。事実、この試合を前にシメオネ監督は、負傷を抱えていたホセ・マリア・ヒメネス、フリアン・アルバレス、ナウエル・モリーナ、ニコ・ゴンサレスの4人に代表への早期合流を許可していました。また、ティアゴ・アルマダも試合直前に筋肉の違和感を訴えてメンバー外となり、ファンからはワールドカップのために試合を休んだと激しい批判を浴びる事態となっています。チームは他にもジョニー・カルドーゾが手術明け、ロドリゴ・メンドーサが1週間の練習不参加、パブロ・バリオスが負傷中、ロビン・ル・ノルマンが累積警告で欠場と、野戦病院のような状態での最終節となっていました。(via ElDesmarque)

マルコス・ジョレンテの通算300試合出場とベストイレブン選出

明るいニュースとして、マルコス・ジョレンテがビジャレアル戦でアトレティコ・マドリードでの公式戦通算300試合出場を達成しました。2019年に加入して以来、36ゴール40アシストを記録し、今季もチームの主力として右サイドなどで躍動しました。EFE通信が発表したラ・リーガのシーズンベストイレブンにも右サイドバックとして見事に選出されています。現在の契約は2027年までですが、クラブとはすでに契約延長に向けた話し合いが進行中です。アントワーヌ・グリーズマンの退団に伴い、来季は4人のキャプテンの1人を務めることになります。ジョレンテは自身の節目について、『300試合を祝うタイミングではありませんが、明日落ち着いて、私たちが共に苦しみ、楽しんできたことを見返したいと思います。このクラブでは多くのことを楽しむことができますからね。これらがもっともっと多くの試合になることを願っています』とコメントしました。また、今季のチームの評価については「まずまずの評価だ」と控えめに総括しています。(via MARCA)

マルク・プビルの台頭、契約延長と巨額の契約解除金設定

今季の最大の発見となったのが、アルメリアからわずか1600万ユーロの移籍金とボーナスで加入したマルク・プビルです。本来は右サイドバックの将来のレギュラー候補として獲得されましたが、シメオネ監督の下でセンターバックにコンバートされると、ヒメネスやル・ノルマンを凌ぐ圧倒的なパフォーマンスを披露し、プロジェクトの絶対的な要へと成長しました。EFE通信のラ・リーガベストイレブンにも選出されたこの22歳の逸材に対し、アトレティコはチーム内で最も低い部類だった給与を大幅に引き上げるとともに、契約を2030年まで延長する交渉を大詰めまで進めています。他クラブからの引き抜きを完全に防ぐため、パブロ・バリオスやジュリアーノ、フリアン・アルバレスといったスター選手たちと同様に、5億ユーロという破格の契約解除金が設定される見込みです。(via MARCA)

W杯スペイン代表メンバーにアトレティコから3名が選出

ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表したワールドカップ2026のスペイン代表メンバー26名の中に、アトレティコ・マドリードからマルコス・ジョレンテ、マルク・プビル、そしてアレックス・バエナの3選手が選出されました。プビルにとっては初のA代表入りという快挙です。デ・ラ・フエンテ監督はプビルの選出理由について、『欠場者について話すよりも、なぜエリック・ガルシアとプビルが選ばれたのかを言いたい。彼らがどれほどのパフォーマンスを提供したかは誰もが知るところです。彼らは素晴らしいシーズンを送っており、今が適切なタイミングだと判断しました。プビルは複数のポジションをこなすことができ、我々のニーズに完璧に合致します』と絶賛しています。一方で、ロドリゴ・リケルメは筋肉の負傷による離脱が多く継続性がなかったため、パブロ・バリオスも怪我がちだったため、それぞれ惜しくも選外となりました。(via MARCA)

フリアン・アルバレスの退団志願とバルセロナ移籍を巡る攻防

今夏の移籍市場で最大の波乱となりそうなのが、フリアン・アルバレスの去就です。クラブはチーム最高給となる年俸1000万ユーロでの契約更新オファーを数ヶ月前から提示していましたが、選手側はこれにサインする意思がなく、より強力なプロジェクト、具体的にはFCバルセロナへの移籍を希望していることが明らかになりました。アルバレスは今季リーグ戦でわずか8ゴール、11月以降は1ゴールのみという期待外れの結果に終わり、最後の9試合は1分も出場していませんでした。シメオネ監督との関係悪化やプレースタイルへの不満が理由とされていますが、クラブ側は、スランプの時期も一貫して彼を擁護し起用し続けたシメオネ監督に対するこの態度に強い不満を抱いています。コパ・デル・レイ決勝のPK戦で彼が失敗したことも無冠の一因とみなされています。

アトレティコのスタンスは非常に強硬で、ミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOは「最低でも1億5000万ユーロ」の現金でのみ交渉に応じるとしており、バルセロナが提案したフェラン・トーレスなどの選手譲渡を含める案は一切受け入れません。バルセロナが標的にしているフェラン本人や、名前の挙がったアラウホ、フェルミンもトレードを拒否しています。シメオネ監督も『それは私への質問ではなく、フリアンへの質問です。彼は自分が何をしたいのかを理解できるくらい十分に大人ですし、きっとすでに彼なりの決断を下していると私は想像しています』と突き放したコメントを残しています。バルセロナの資金力を考えると移籍の実現は容易ではなく、PSGやアーセナルも代理人と接触を図っています。アトレティコは、最終的に彼が残留して契約を全うすることになっても構わないという強気な姿勢を崩していません。(via MARCA)

フリアン・アルバレスの代理人による不適切SNS投稿の炎上

フリアン・アルバレスの退団騒動に油を注いだのが、彼の代理人であるフェルナンド・イダルゴ氏のSNS投稿です。ビジャレアル戦の直前、イダルゴ氏はAP-7高速道路を走る車内から標識の写真をInstagramに投稿しました。そこには「カステリョン、バルセロナ」と書かれており、バルセロナへの移籍を強く匂わせるものとしてアトレティコファンの激しい怒りを買いました。もう一つの標識のプソル方面に対して「セルヒオ会長の土地」と代理人チームの一員であるセルヒオ・ディアスに向けた身内ネタを書き込んでいたものの、タイミングが悪すぎました。イダルゴ氏は過去にもマンチェスター・シティからの移籍交渉時に高額な手数料を要求し、ヒル・マリンCEOが交渉を破談にしかけた経緯があり、ファンからのイメージは最悪です。騒動の拡大を受け、イダルゴ氏はアカウントを非公開にする事態に追い込まれました。(via Mundo Deportivo)

来季プロジェクトの全貌と補強・放出の市場動向

7月10日のプレシーズン開始に向け、アトレティコは来季のスカッド編成を急ピッチで進めています。プロジェクトの最優先事項はニコ・ゴンサレスの買い取りオプションの行使と、コケの1年間の契約延長を完了させることです。マテウ・アレマニーは、アポロからの投資がほぼゼロであることを把握しており、今夏も限られた予算内でのやり繰りが求められます。

補強については、フリアン・アルバレスが退団した場合はトップクラスのストライカー獲得が必須となりますが、それ以外にも最低5人の獲得が計画されています。グリーズマンの代役、中盤の底、違いを生み出せるセンターバック1〜2人(クティ・ロメロ、マルコス・セネシ、アレッサンドロ・バストーニらが候補)、そして左サイドバック(マルク・ククレジャやアレハンドロ・グリマルドがリストアップされていますが、財政的・交渉上の困難があります)です。また、レバンテで今季11ゴールを挙げた20歳の大型ストライカー、カルロス・エスピもマテウ・アレマニーの獲得リストに入っていると報じられています。

放出候補としては、クレマン・ラングレとティアゴ・アルマダが市場に出されており、アレクサンダー・セルロートやナウエル・モリーナについても適切なオファーがあれば応じる方針です。ホセ・マリア・ヒメネスは新たな挑戦を求めており、条件が合えば退団を容認。高給のヤン・オブラクも例外ではありません。トマ・レマルとホラティウ・モルドヴァンは構想外となっており、フリートランスファーでの退団の可能性もあります。また、カルロス・マリンとオベド・バルガスはレンタル移籍が模索されていますが、バルガスはプロジェクトの編成次第で残留の可能性も残しています。フリオ・ディアスなどのカンテラーノのトップ昇格は、左サイドバックの補強状況次第となります。(via Mundo Deportivo)

ベルナルド・シウバ獲得へ向けたマテウ・アレマニーの笑顔の回答

アントワーヌ・グリーズマンの完璧な後継者として、アトレティコはマンチェスター・シティを退団してフリーとなるベルナルド・シウバの獲得に全力を挙げています。選手自身もマドリードでの生活を望んでおり、W杯前に将来を決定したいという意向を持っているため、交渉はかなり進展している模様です。ビジャレアル戦前、マテウ・アレマニーはこの件について問われると、思わず笑みをこぼしながら『もし彼に興味を持っているクラブがあるなら、それはすでに彼自身が言っていることです。起こり得るすべてのことに非常に注意を払わなければなりません。市場は活発で、私たちはそれに参加しなければならないのです。コパの決勝やチャンピオンズリーグの準決勝でハードルが高くなっているため、チームを改善するのは簡単ではありませんが、それが私たちの挑戦であり義務です。彼は疑いなく素晴らしい選手です』とコメントしました。また、W杯によって移籍市場が長期化することや、ウルブスのジョアン・ゴメスの獲得交渉が進んでいる状況についても『私たちはW杯がないかのように行動します。それが私たちに影響を与えることはありません。目標や監督が何を求めているかは明確であり、チームが改善されると確信しています』と断言しています。(via ElDesmarque)

レアル・サラゴサ降格問題とアトレティコ・マドリード資本の影響

スペインの歴史的クラブであるレアル・サラゴサが、プリメーラRFEF(実質3部)へと降格する悲劇に見舞われました。この事態を受け、サラゴサのオーナーである国際投資家グループに対する批判が殺到しています。このグループはアトレティコ・マドリードと深いつながりがあり、スポーツ部門の決定の多くが長年にわたりアトレティコ関係者によって下されていたことが、クラブの低迷と降格の元凶としてファンや地元メディアから厳しく非難されています。この状況を重く見たアトレティコ側は、サラゴサファンとの関係修復を図るため、組織運営からの関与を縮小、あるいは完全に撤退する可能性を検討し始めています。(via MARCA)

来季UEFAチャンピオンズリーグでの第1ポット入り確定

来シーズン2026/2027のUEFAチャンピオンズリーグにおけるグループステージ(フェーズ・リーグ)のポット分けが判明しつつあります。アトレティコ・マドリードはUEFA係数104.750を保持しており、見事に第1ポット(Bombo 1)に入ることが確定しました。これにより、バイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリード、PSG、リヴァプール、インテル、マンチェスター・シティ、アーセナル、FCバルセロナといった欧州のメガクラブと並んで最上位のシード権を獲得し、大会序盤の組み合わせにおいて有利な立場を確保しています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

シメオネ体制で最悪のリーグ戦大敗を喫し、選手たちの代表優先の姿勢に批判が集まるなど後味の悪いシーズン閉幕となりました。その一方で、フリアン・アルバレスの退団志願というメガトン級のトラブルが発生。来季の編成は彼とベルナルド・シウバの去就を軸に、プビルの契約延長や大型補強を含む大改革が進行中です。W杯へ向かう選手たちと並行し、クラブのフロントは息つく暇のない激動の夏を迎えます。