パウ・ロペスの退団要請とディエゴ・コンデ獲得への動き

パウ・ロペスは家族の事情によりFCアンドラへの移籍をクラブに要請した。マジョルカからの4年契約という魅力的なオファーを拒否し、ジェラール・ピケが会長を務めるアンドラを選ぶ理由は、故郷ジローナに近く、3大会を戦う過密日程の負担を避け、家族との安定を求めているためである。また、パウ・ロペスは残り2年間の契約を自ら放棄し、移籍金ゼロでの退団を求めている。1年前にフリーで加入した際から高給を受け取っていたため、この退団によりベティスは大幅な給与枠の削減が可能になる。

この動きを受け、ベティスは代役としてビジャレアルのディエゴ・コンデ(27歳)の獲得に動いている。マヌエル・ペジェグリーニ監督とGKコーチ陣からのお墨付きを得ており、買い取りオプション付きの有償レンタル移籍で交渉が最終段階に入っている。コンデは昨季マルセリーノ監督の下で前半戦はレギュラーとして活躍し、負傷離脱するまで好成績を残していた。コンデ自身にとっても、ベティスでチャンピオンズリーグに出場できることは大きな魅力となっている。さらに、コンデの妻でモデルのアナ・モヤは、セビリアで暮らし教員免許を取得した過去があり、この個人的な繋がりもセビリア行きを強く後押ししている。クラブは、アルバロ・バジェスの控えとして低年俸かつリスクの少ないコンデを最適任と考えており、第3GKにはトップチーム帯同となる19歳のマヌ・ゴンサレスを据え、少しずつ経験を積ませる計画である。なお、若手GKのギジェルメ・フェルナンデスはドイツ合宿から戻り次第、権利の50%をベティスが保持する形でコルドバへの完全移籍が完了する予定だ。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque, MARCA)

大規模なスカッド刷新:多数の退団選手と放出の舞台裏

ベティスは予想を上回る規模でのスカッド刷新を進めている。すでにアドリアン・サン・ミゲル、リカルド・ロドリゲス、セドリック・バカンブが契約満了で退団し、ソフィアン・アムラバトも6月30日をもってレンタル期間が終了した。さらに、セルジ・アルティミラはスポルティングCPへ移籍し、ノベル・メンディはラージョ・バジェカーノが350万ユーロで買い取りオプションを行使(ベティスは依然として20%の権利を保持している)、マテオ・フローレスもアロウカへと去った。

チミー・アビラについては、クラブが契約に含まれていた一方的な契約解除条項を行使し、わずか5万ユーロの補償金を支払って強制的に退団させた。これにより来季の給与負担を消滅させている。過去にプーマス、アルメリア、ヘタフェ、ボカ・ジュニアーズからのオファーを拒否し、ベティスでの成功を望んでいたチミーは、現在古巣ウエスカの施設でトレーニングを積んでいる。カディスへの移籍案も消滅し、本人はヨーロッパ残留を希望しているものの、アルゼンチンのロサリオ・セントラルが強い関心を示している状況だ。

また、放出対象のセドリック・バカンブ(35歳)は、1月の市場でオビエドやアラベス、ジェノアからのオファーを断って残留したものの、昨季は27試合で4ゴール3アシスト(出場1175分)にとどまった。コンゴ民主共和国代表としてW杯に出場したが活躍できず、現在は代理人を通じてブラジルのインテルナシオナウに逆オファーをかけているが、適応に疑問符がついており交渉は難航している。(via Estadio Deportivo, MARCA)

ネルソン・デオサのバスコ・ダ・ガマ移籍が最終段階に

加入からわずか1年のコロンビア人MFネルソン・デオサは、ブラジルのバスコ・ダ・ガマへの移籍が最終局面に達している。移籍交渉は、バスコの元主要株主である777 Partnersの破産による問題で一時的に停滞していたが、新オーナーとなるマルコス・ラマキアが個人保証を提示したことで再び進行した。

移籍形態は有償レンタルに加えて、特定の目標達成で約1200万ユーロの買い取り義務が発生するというもの。バスコ側は後払いを希望したが、ベティス側は将来の収入を確実にラ・リーガの計算に組み込める条件を譲らなかった。これにより、ベティスは投資額を回収し、さらに小額の利益を手にすることになる。デオサ本人は2031年までの契約で合意しており、給与もスペイン時代より増額される。

デオサは自身のInstagramのストーリーにベティスの練習着姿の写真を投稿し、『泣かずに』というメッセージを添えた。さらに『私は謙虚だが自分の価値は知っている。口数は少なく行動で語る』といった歌詞を引用し、ベティスでの最後の時間を噛み締めている。(via ElDesmarque, MARCA, Estadio Deportivo)

マヌ・ファハルドSDの契約延長と今後の補強・放出プラン

マヌ・ファハルド・スポーティングディレクターは2030年まで契約を延長し、CL参戦に向けた過酷なチーム編成に挑んでいる。新戦力としては、すでにファクンド・ベルナル(フルミネンセ)とフラン・ガルシア(レアル・マドリード)の獲得が確定している。

今後の補強の最優先事項は、クチョ・エルナンデスとポジションを争う「確実な9番」のストライカー獲得であり、これが今夏最大の投資となる見込みだ。現在、ストライカーはW杯参加後で休暇中のクチョのみとなっている。また、中盤の補強としてベルギー人のニコラス・ラスキンを有力候補として合意形成を進めている。さらに、ナタンが退団した場合のセンターバック、アンヘル・オルティスが退団した場合の右サイドバック(ジローナのアルナウ・マルティネスが理想)の獲得も視野に入れており、ダニ・セバージョスの復帰についても慎重に検討が続けられている。一部海外メディアで報じられたウセム・アワール(アル・イテハド)との合意説については、クラブが最近の関心を完全に否定している。

放出面では、ナタンにプレミアリーグなどの欧州主要クラブから関心が寄せられており、3000万ユーロ以上の開始価格で大きなキャピタルゲインをもたらす可能性がある。トップ下にイスコ、ロ・チェルソ、フィダルゴ、フォルナルスと人材が飽和しているため、イケル・ロサダは国内外の複数クラブから関心を持たれつつもチームでの居場所を失っている状況だ。(via Estadio Deportivo, MARCA, ElDesmarque)

既存選手たちの現状とペジェグリーニ監督の構想

ペジェグリーニ監督は既存選手たちのパフォーマンス向上を大きな課題としている。

ロドリゴ・リケルメは昨季、コパ・デル・レイを中心に公式戦7ゴール1アシストを記録したものの、出場時間上位18人にも入れず、移籍金に見合う活躍を見せられなかった。高額での売却は困難なため、今季がベティスでのラストチャンスとなる。

ジオバニ・ロ・チェルソは昨季序盤にアラベス戦で決勝点を挙げるなど活躍したが、プレー態度が原因でファンからブーイングを浴び、フォルナルスやアブデ、アントニーらの影に隠れる存在となった。2028年まで契約を残しており、本人はCLでのプレーを望んでいるが、クラブはその高額な給与負担を考慮し、条件の良いオファーがあれば売却を歓迎する方針だ。

アルバロ・フィダルゴは二重国籍を取得してメキシコ代表としてW杯に出場したが、徐々に出場機会を失った。ベティスでの最初の4ヶ月を適応期間と捉えており、『異なるリーグのため筋肉を増やす肉体改造を行っている。プレシーズンを経ればすべてが良くなる』と意気込んでいる。

マルク・ロカはペジェグリーニ監督の不動のレギュラーだったが、クラブが同ポジションの補強に動いている影響で退団の噂が浮上している。

若手選手の中では、ゴンサロ・ペティがバカンブやチミーの退団によってプレシーズンでアピールする絶好の機会を得ている。一方、パブロ・ガルシアやアンヘル・オルティス、モランテのトップチーム昇格や去就は未定のままだ。さらに、バルトラ、バレンティン、ジョレンテといった面々にも、CLレベルにふさわしいパフォーマンスの向上が求められている。(via ElDesmarque, MARCA)

ジュニオル・フィルポが語る昨季の悔恨と新シーズンへの決意

ドイツでのプレシーズン合宿中、ジュニオル・フィルポがクラブ公式メディアのインタビューに応じた。彼はリーズ・ユナイテッドでの活躍を経て鳴り物入りで復帰したものの、昨季は合流の遅れと度重なる怪我により期待を大きく裏切る結果となった。『個人的にも、そして愛する人生のクラブにとっても、全く良いシーズンではなかった。それが何よりも痛い』と深い悔恨の念を口にした。

この夏、彼はドバイの専門施設で特別なフィジカルトレーニングを行い、万全の状態でプレシーズンに臨んでいる。『健康を保つことが最大の目標だ。そのためにハードワークした。健康で継続して試合に出られれば、結果は自然についてくる』と自信を覗かせている。

同じ左サイドバックにフラン・ガルシアが加入したことについては、『健全な競争は最も重要なことだ。経験豊富な彼も同じように考えているはず。彼も私に楽をさせるつもりはないだろうし、私も絶対にポジションを譲るつもりはない。良い状態で試合に出た方がプレーすればいい』と歓迎の意を示した。

チームの目標については、『CLは巨大な夢だが、気を逸らしてはいけない。継続して欧州の舞台に進むための最も確実な道はリーグ戦だ。CLは楽しんで競争するが、頭はリーグ戦に置いておくべきだ』と冷静な視点を保っている。また、トップチームの練習に参加しているカンテラーノたちに対しては、『まだプロサッカー選手ではないのだから、そのように振る舞ってはいけない。この素晴らしい環境を無駄にせず成長してほしい』と厳しいながらも愛のあるアドバイスを送っている。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo)

ロ・チェルソがW杯で掲げた政治的横断幕が波紋を呼ぶ

アルゼンチン代表がW杯準決勝でイングランドを逆転で破り、スペインとの決勝へ駒を進めた。しかし試合後のピッチで、ベティス所属のジオバニ・ロ・チェルソが『マルビナスはアルゼンチンのもの』と書かれた横断幕を掲げ、大きな物議を醸している。

ロ・チェルソは今大会、グループステージのヨルダン戦で60分間プレーし1ゴールを挙げたのみで、このイングランド戦でも出番はなかった。それにもかかわらず、リサンドロ・マルティネスやクティ・ロメロといったチームメイトと共に横断幕をピッチに置き、『跳ばないやつはイギリス人』というチャントを歌って勝利を祝った。

この行動は、競技会場での政治的メッセージの掲出を固く禁じているFIFAの規律規定に明確に違反している。アルゼンチンサッカー協会(AFA)のみならず、ロ・チェルソを含む関与した選手たちに罰金や警告などの厳しい処分が下される可能性が高まっている。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque)

ソシオ更新率97%超えとラ・カルトゥハ・スタジアムの新規枠

ベティスは、26/27シーズンの指定席ソシオの更新率が97.3%に達したと発表した。合計55,474人のソシオが新シーズンも継続してクラブをサポートする。

来季はCLへの出場に加え、ラ・カルトゥハ・スタジアムでの4試合の開催が確保されている影響で、シーズンチケットの価格は約10%値上がりしている。しかし、ラ・カルトゥハ・スタジアムの改修工事により定員が57,000人から57,650人へと拡大されたため、新たに2,176の新規枠が誕生した。このうち763枠は「パルメリン」カテゴリーから子供用アボノへ移行するソシオに優先的に割り当てられ、残る1,413枠は待機リストに登録されている「ソイ・ベティコ」メンバーに古参順で提供される。

クラブは、今後ラ・カルトゥハ・スタジアムで新規登録を行ったファンに対し、改修を終えた本拠地ベニト・ビジャマリンへ帰還する際(最短でも28/29シーズン以降)に座席の確保を完全に保証するものではなく、優先リストとして扱うことを事前に注意喚起している。(via Estadio Deportivo)

過酷な試合日程に非難殺到:真夏の17時キックオフ

ラ・リーガが発表した26/27シーズンの第3節の試合日程が、早くも波紋を呼んでいる。8月29日(土)の17:00から、レバンテのホームでベティスとの対戦が組まれたのだ。

昨シーズンも同時期の9月中旬、16:15という猛暑の時間帯に試合が設定され、スタジアムで熱中症や失神を起こすファンが続出するという事態が発生した。それにもかかわらず、全く同じような過酷な時間帯に試合が組まれたことで、レバンテのファンからハビエル・テバス会長へ向けて強い抗議の声が上がっている。(via Estadio Deportivo)

OBオリが振り返るロペラ会長との秘話とベティスの思い出

ベティスのOBである元ストライカーのオリがインタビューに応じ、クラブ在籍時の濃密なエピソードを明かした。

1997年の夏、オビエドで20ゴールを挙げた彼にベティスからオファーが届いたが、契約解除金は10億ペセタという巨額なものだった。すると当時のマヌエル・ルイス・デ・ロペラ会長が自ら約束手形を用意し、ハブゴのオフィスで代理人と共にそれを受け取ったという。ロペラ会長はオリの住居探しも手厚くサポートし、最初はベンハミンが住んでいた家を勧めたが、自然を愛するオリの意向でアンダルシア風の家に決まった。会長は亡くなるまで毎年、オリの誕生日にビデオメッセージを送ってくれたという。

また、サンクティ・ペトリのホテルでの合宿中、夜中の2時にルイス・アラゴネス監督が辞任したことを知らされた混沌とした夜のことも振り返った。ヤルニのレアル・マドリード移籍を巡って監督とロペラ会長が対立したのが原因であり、同じホテルでフース・ヒディンク監督が辞任したこともあった。

チームメイトについては、ロッカールームで常にティンバレス(太鼓)を叩いていたベンハミンの強烈なキャラクターを懐かしみ、2000-01シーズンの開幕戦コンポステーラ戦でデビューしたホアキンについては『まさに天才だった。練習で対峙したオテロが「俺が台無しになるから逆サイドに行ってくれ」と懇願していたほどだ』とその圧倒的な才能を絶賛している。(via SPORT)

【本日の総括】

パウ・ロペスを含む大規模なスカッド刷新が急ピッチで進む中、ディエゴ・コンデの獲得やデオサの売却などクラブは次なるステージに向けた準備を整えています。W杯でのロ・チェルソの騒動や真夏の過酷な試合日程などピッチ外の話題も尽きない中、ジュニオル・フィルポの並々ならぬ決意が新シーズンへの期待を膨らませる1日となりました。