ピーター・リムが約7年ぶりにバレンシアを電撃訪問
最大株主であるピーター・リムが、実に約7年ぶりにバレンシアの街に姿を現しました。W杯決勝をアル・ケライフィとともに観戦した帰りの足で立ち寄ったとみられています。リムはまず、建設の最終年を迎えている新スタジアム「ノウ・メスタージャ」の工事進捗を視察しました。この視察には、ゼネラルディレクターのハビエル・ソリス、運営・インフラディレクターのクリスチャン・シュナイダー、サッカー部門CEOのロン・グーレイ、そして財団会長のセル・ミャン・ンが同行しました。
その後、一行はバレンシア市内の有名レストラン「La Principal」で昼食会を開きました。ここには闘病中のインマ・イバニェス財務ディレクターも同席しています。昼食の席では夏の移籍市場の状況について話し合われ、右サイドバックの補強などに向けてさらなる投資の努力をリムに求めた模様です。なお、リムは午後に行われたエルデンセとの親善試合には姿を見せず、足早にパテルナを後にしました。(via ElDesmarque / SPORT)
エルデンセとの親善試合で3-0の快勝、佐藤龍之介が衝撃デビュー
カルロス・コルベラン監督率いるトップチームは、パテルナのシウダー・デポルティーバ(エスタディオ・アントニオ・プチャデス)で行われたプレシーズン第2戦で、セグンダ昇格組のエルデンセを3-0で圧倒しました。約1200人の観客が見守る中、初戦の敗戦を払拭する快勝を収めています。
この日最大のインパクトを残したのは、背番号39を背負ってスタメン出場した新加入の日本人MF、佐藤龍之介でした。前半22分、ペナルティアーク付近でダニ・ラバからのパスを受けると、左足でコントロールしてボールを浮かせ、そのまま右足のボレーシュート。ボールはポストの内側を叩いてゴール隅に吸い込まれ、見事な先制点となりました。ゴール後、佐藤はカンナムスタイルのダンスで喜びを爆発させています。
続く前半31分にも、左サイドをドリブルで突破した佐藤がシュートを放ち、ポストに当たってこぼれたボールを、キャプテンマークを巻いたヘスス・バスケスが押し込んで2点目。さらに前半終了間際、ウマル・サディクが高い位置でボールを奪って持ち運び、そのアシストからダニ・ラバが流し込んで3点目を奪いました。サディクにはオフサイドで惜しくもゴールを取り消される場面もありました。
後半に入ると、コルベラン監督はGKのビセント・アブリルを除く全選手を入れ替えました。後半からはガヤ、セサル・タレガ、ロドリゴ・ガモン、ペペル、アリウ・ディエング、ハビ・ゲラ、アンドレ・アルメイダ、ルイス・リオハ、ウーゴ・ドゥロが出場。高い位置からのプレスとインテンシティを維持し続け、ハビ・ゲラがリオハのパスからポストをかすめる決定機を作るなど、終始ゲームを支配しました。なお、負荷調整のためストレ・ディミトリエフスキとアルナウト・ダンジュマは着替えず休養にあてられています。(via SPORT / ElDesmarque / MARCA)
キアット・リム会長がシンガポールからサッカービジネスを語る
ピーター・リムがバレンシアを訪れている間、実務を取り仕切る息子のキアット・リム会長はシンガポールに留まり、サッカービジネスの重要性について語りました。この発言はロイター通信の特集として東南アジアの主要メディアで報じられています。
キアット・リムは『注目は通貨のようなものだ。より多くの人が試合を見れば、放送局は権利により多く支払い、その価値が上がれば最終的にお金はチームに還元される』と述べ、スタジアムに足を運ぶ地元のファンをビジネスの中心に据える姿勢をアピールしました。また、佐藤龍之介のクラブ入りは、アジア市場でのバレンシアの拡大とサッカーのグローバル化の傾向を示すものだとして注目されています。なお、キアット・リムは会長就任から1年以上が経過していますが、未だに直接チームの試合を観戦していません。(via ElDesmarque)
ルイス・リオハが欧州大会への野心と新戦力についてコメント
エルデンセ戦での勝利後、後半から出場したルイス・リオハがメディアの取材に応じました。ヨーロッパの大会への復帰目標について問われると、次のように力強く語りました。
『最終的には私たち全員、クラブ、選手、そしてファンが望んでいることだと理解しています。私たちは常にファンとこのエンブレムにベストを尽くそうとしています。なぜならこのクラブは大きな偉大さを持っているからです。昨シーズンよりも良い大会にしようと努力し、それができれば、チームが何を目指しているかは皆分かっています』
試合の収穫については『良い感覚を得られたと思っています。サトウ、デ・ハース、ディエングなどが、少しずつこの家族の一員だと感じられるようになっているのを見ました。チームはとても良い試合をしたと思いますし、フィジカル面でも正しい軌道に乗っています』と新戦力の融合を喜んでいます。
また、チームの補強や投資拡大に関する質問に対しては『その質問に私が答えることはできません。ピッチで最大限のパフォーマンスを発揮するために私と契約したのだから、これまで通り毎分全力を尽くすだけです。私たちにできることは、到着した選手ができるだけ早く統合され、この家族の一員だと感じ、最高のパフォーマンスを発揮できるようにすることです』と、自身の役割に集中するプロフェッショナルな姿勢を見せました。(via ElDesmarque)
ロベルト・アジャラが騒動を謝罪しバレンシアへ熱いエールを送る
アルゼンチン代表のコーチを務める元バレンシアのレジェンド、ロベルト・アジャラがラジオ番組に電話出演し、W杯決勝後にダニ・オルモに手を出した騒動について謝罪しました。
『もちろん後悔している。自分の立場として、感情や相手から受け取るものによって自分の機嫌や行動を変えることは許されない。パンチではなく突き飛ばしただけだが、ダニ・オルモに直接会ったら謝る』と反省の言葉を口にしました。
一方で、古巣であるバレンシアの現状についても言及し、ファンとしての熱い思いを語りました。
『いつもバレンシアを見ていて、うまくいくことを願っている。監督としてではなく、一人のファンとして、うまくいくことを望む人間として見ている。新しいシーズンだし、別の方向、つまりもっと上の順位を見据えられることを願っている』
『クラブの内部で何が起こっているかは分からないが、将来、街のアイデンティティとなるようなチームを提示でき、それが戻ってくることを願っている。困難な時期に、このようにチームに寄り添ってくれたファンたちの姿がとても気に入った』
また、フェラン・トーレスがW杯優勝を決めたゴールに触れ、かつての同僚ルフェテが『こいつはサッカー選手になるぞ』と予言していたエピソードを明かし、『多くの人を代表するサッカーであり、彼はそれを成し遂げた』とフェランの活躍を祝福しました。(via SPORT / ElDesmarque)
負傷者の最新状況と戦線復帰の目処
チーム唯一の右サイドバックであるディミトリ・フルキエは、左膝の手術による5ヶ月の長期離脱を経て今週からピッチでのトレーニングを再開しました。ジローナでのキャンプには帯同したものの、現在はパテルナで個別メニューをこなしており、エルデンセ戦を含む直近の親善試合には出場できません。リーガ開幕戦に間に合う保証はなく、9月後半のインターナショナルブレイク明けの復帰が最も現実的なシナリオとみられています。
一方、1月に右ハムストリングを負傷して後半戦を全休したムクタル・ディアカビはすでに全体練習に完全合流しており、エルデンセ戦で無事に実戦復帰を果たしました。なお、ディエゴ・ロペス、ホセ・コペテ、アルベルト・マリ、セルジ・カノスの4選手は、それぞれの回復プロセスを継続するためジローナのキャンプには行かず、パテルナに残って調整を続けています。(via ElDesmarque)
今後のプレシーズンマッチ日程とリーガ開幕戦の予定
バレンシアのプレシーズンは今後も厳しいテストマッチが続きます。
7月25日(土)には、パテルナ練習場にてカステリョンとの自治州ダービーが組まれており、地元テレビ局À Puntでの生中継が予定されています。
その後チームはイギリス遠征へ出発し、7月28日(火)にダービー・カウンティと無観客で対戦。続いて8月1日(土)の19:30から、Bet 365スタジアムでストーク・シティと激突します。
プレシーズンの締めくくりとなるのは、8月8日(土)21:00から本拠地メスタージャで開催されるオレンジトロフィー(Trofeo Naranja)です。今年の招待チームはプレミアリーグの歴史あるクラブ、ニューカッスル・ユナイテッド。この試合はÀ Puntやクラブ公式チャンネルで放送され、ファンの前での新チームのお披露目となります。
なお、ラ・リーガの開幕戦はメスタージャでセルタ・デ・ビーゴを迎え撃ちますが、日程は8月22日(日)19:30に設定されています。(via SPORT / ElDesmarque)
バレンシア・メスタージャがビジャレアルBとプレシーズンマッチを実施
トップチームに続き、リザーブチームであるバレンシア・メスタージャのプレシーズンマッチも始動します。今週土曜日の午前10時から、ビジャレアルのシウダー・デポルティーバのCampo 9にて、ビジャレアルBと最初のテストマッチを無観客で行う予定です。(via SPORT)
【本日の総括】
ピーター・リムの7年ぶりとなる電撃訪問や、新加入の佐藤龍之介が鮮烈なデビューゴールを飾るなど、ピッチ内外で非常に動きの多い一日となりました。ルイス・リオハの頼もしい言葉からも、チーム内にポジティブな空気が流れていることが窺えます。怪我人の復帰も徐々に進む中、イギリス遠征やオレンジトロフィーに向けた今後のチームの仕上がりに大きな期待が寄せられます。