FCアンドラ / CDテネリフェ
悲劇の舞台となったテネリフェ対アンドラ戦の当事者、そして中断された試合の全貌と故人の足跡です。アンドラのGKヘスス・オウォノは、2-2で迎えたアディショナルタイム、センターライン付近からのロングボールを処理しようとエリア外へ飛び出した際、ボールを追っていたデ・ミゲルの胸部および顔面付近に膝から激しく衝突しました。オウォノに相手を傷つける悪意はなく、飛び出しのタイミングを著しく誤ったことによる痛恨の事故でした。しかしスタジアムのスタンドからは「殺人鬼」との暴言が浴びせられ、試合後には過剰な誹謗中傷を受けて自身のInstagramアカウントの閉鎖に追い込まれました。オウォノ自身は絶望と猛烈なショックの中にあり、クラブのドクターを通じて常にデ・ミゲルの容態を気にかけていました。公に発言する前にご遺族へプライベートで直接謝罪したい意向を示しています。FCアンドラおよびジェラール・ピケ会長も『心が折れ、打ちのめされています。ヘスス、安らかに眠ってください』と深い痛みを表明しました。
審判報告書(acta)によると、主審のマヌエル・アンヘル・ペレス・エルナンデスはオウォノに対し『ボールが争われている場面で、過剰な力を用いて足を高々と上げ相手に強く激突した』として一発退場を提示しました。通常の危険行為(規律規約130条)であれば1〜3試合の出場停止ですが、今回のように相手選手に致命的かつ重大な被害が生じた場合、規律規約第102条(重傷を生じさせる暴力行為)が適用され、競技委員会によって4〜12試合(標準で8試合程度)の長期出場停止処分が下される可能性が高まっています。
なお、事故により108分で打ち切られた試合は、テネリフェがゴミスのゴールとエンリク・ガジェゴのPKで2-0とリードしながらも、82分にヴィエレックのハンドからアンドラのラウタロがPKを決めて2-1とし、その後の両チーム小競り合いでラウタロとテネリフェGKダニ・マルティンが同時に一発退場(10人対10人)。直後にゴルボビッチの頭でアンドラが2-2の同点に追いつくという荒れた展開でした。その直後に起きた悲劇により、試合は残り2分を残して永久中断となり、結果は2-2のまま留まっています。
189cmの左利き大型FWで「デミ」の愛称で親しまれたデ・ミゲルは、カステリョンでの3シーズン(25ゴール)を経て2025年夏にテネリフェへ加入しました。デビューから5試合で6ゴールを挙げるクラブ103年の歴史で最も華々しい開幕ダッシュを飾り、昨季は11ゴールを挙げてチームを1部RFEFからのセグンダ昇格(復帰)へ導いた絶対的ヒーローでした。彼の残した情熱と偉大な足跡は、昇格の記憶と共にテネリフェの歴史に永久に刻まれます。(via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA / Relevo)