【今回のラインナップ】
✅ レアル・ソシエダ [コパ・デル・レイ優勝!久保建英もPK成功で歓喜、マタラッツォ監督が歴史に名を刻む]
✅ アトレティコ・マドリード [コパ決勝で無念のPK負け、シメオネ監督は5年連続無冠の危機に直面]
✅ レアル・ベティス [欧州への生き残りを懸けたジローナ戦、複数FWの獲得とアムラバトの去就に揺れる]
✅ セルタ・デ・ビーゴ [直近5試合で15失点の守備崩壊、ヒラルデス監督が立て直しを誓う]
✅ セビージャFC [ガルシア・プラサ監督が「足場」を導入、キケ・サラスにはプレミアから熱視線]
✅ RCDマジョルカ [デミチェリス新監督の下で復調、ヴァリエントが手応えを語る]
✅ RCDエスパニョール [次節ラージョ戦に向け、リーデルとカレロのCBスタメン争いが白熱]
✅ アスレティック・ビルバオ [ウリアルテ会長が無投票で再選、新監督にはテルジッチが就任濃厚]
■【レアル・ソシエダ】👑💙🤍
セビージャのラ・カルトゥーハ・スタジアムで行われたコパ・デル・レイ決勝で、アトレティコ・マドリードと激闘を展開した。試合開始わずか14秒でアンデル・バレネチェアがヘディングシュートを叩き込み、コパ決勝史上最速ゴールで先制する。1-1に追いつかれた後の42分には、相手GKムッソのファウルで得たPKをミケル・オヤルサバルが冷静に沈めて勝ち越しに成功した。後半にジュリアン・アルバレスの豪快なゴールで2-2の同点にされるも、延長戦を耐え抜き、勝負はPK戦(4-3)へと持ち込まれた (via SPORT)。
延長戦から途中出場した久保建英は、プレッシャーのかかるPK戦のキッカーを務め、見事にペナルティキックを成功させてチームのタイトル獲得に大きく貢献した。試合後、久保はペジェグリーノ・マタラッツォ監督に対して「彼はとても賢い。あんなに頭が良いなら銀行で働けたかもしれないのに、監督になる道を選んでくれて僕らは感謝している」と、彼らしいユーモアに溢れた最高の賛辞を贈っている (via MARCA)。
守護神アレックス・レミロに代わってコパのゴールを守り続けてきたGKウナイ・マレーロは、PK戦でアレクサンデル・スルロートとジュリアン・アルバレスのシュートを連続でストップする神がかり的な活躍を見せ、決勝のMVPに輝いた。試合後には「子供の頃からの夢が叶った」と涙ながらに語り、ジョキン・アペリバイ会長らからも惜しみない称賛を浴びている。また、19歳の若きCBジョン・マルティンは決定機を阻止する鉄壁の守備を披露し、5000万ユーロの契約解除金が設定されている大器がその実力を大舞台で証明した。PK戦では、かつてボールボーイとしてチームの優勝を見つめていたパブロ・マリンが右上隅に鋭いシュートを決め、ドラマチックな結末を飾っている (via MARCA)。
チームを率いるマタラッツォ監督は、スペインの主要タイトルを獲得した初のアメリカ人監督として歴史に名を刻んだ。この優勝により、来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権も確定させている。さらに、冬の移籍市場で他クラブへ去ったウマル・サディク(現バレンシア)とミケル・ゴティ(現コルドバ)も、前半戦のコパでゴールを決めるなどの貢献を果たしていたため、優勝メダルを受け取ることが決まっている。なお、試合前には1998年に命を落としたアイトール・サバレタ氏を悼む巨大なティフォが掲げられ、選手たちは優勝の歓喜と共に彼の名前が刻まれたシャツを掲げて勝利を捧げた (via SPORT)。
■【アトレティコ・マドリード】🔴⚪
コパ・デル・レイ決勝でレアル・ソシエダに敗れ、目前でタイトルを逃した。開始14秒での失点という最悪の立ち上がりから、18分にアデモラ・ルックマンの正確なグラウンダーのシュートで同点に追いつく。しかし、前半終了間際にGKフアン・ムッソがゴンサロ・ゲデスを倒してPKを献上し、再びビハインドを背負う。82分にジュリアン・アルバレスが鮮やかな切り返しから強烈な左足のシュートを突き刺して延長戦へと持ち込んだものの、延長ではジュリアンのシュートがクロスバーを叩き、ジョニー・カルドーゾやアレックス・バエナが決定機を逃すなど、あと一歩が届かなかった。PK戦ではスルロートとジュリアンが失敗し、万事休すとなった (via Mundo Deportivo)。
ディエゴ・シメオネ監督は、試合途中でルックマンを下げてスルロートとニコを投入する勝負に出たが、これが結果的に攻撃の停滞を招いた。指揮官は「ファンは言葉ではなく勝利を求めている。この敗戦は非常に痛いが、立ち上がらなければならない」と悔しさを滲ませ、目前に迫るチャンピオンズリーグ(CL)準決勝のアーセナル戦への切り替えを強調している。この敗北により、アトレティコは5シーズン連続無冠という危機に直面することになった (via Estadio Deportivo)。
キャプテンのコケは「開始数秒でビハインドとなり、常に後手に回る苦しい展開だった。全員が魂を込めて戦ったが及ばなかった」と語り、マルコス・ジョレンテも「前半の入り方が悪く、全てを無駄にしてしまった。決めきる決定力も足りなかった」と唇を噛んだ (via MARCA)。
一方で場外では、バルセロナの元理事であるトニ・フレイシャが、過去にアトレティコがバルサの芝生への苦言に対して放った「朝の刈りたての芝の匂いが好きだ」という投稿を引用し、「カルトゥーハの芝の匂いはどうだったか教えてくれ」と強烈な皮肉を込めた投稿を行い、物議を醸している (via MARCA)。
■【レアル・ベティス】🟢⚪
ラ・リーガでの欧州カップ戦出場権争いが佳境を迎えている。ソシエダのコパ優勝により、EL出場枠の争いはさらにシビアなものとなった。現在5位でEL枠をキープしているベティスだが、次節のジローナ戦は絶対に負けられない一戦となる。アントニーが出場停止となるほか、クチョ、アイトール、チミー・アビラが累積警告のリーチを抱えている厳しい状況の中、ジオヴァニ・ロ・チェルソの先発復帰やイスコの出場が鍵を握る (via SPORT)。
移籍市場においては、マヌ・ファハルドSDが攻撃陣の強化に向けて精力的に動いている。若手ウインガーであるルーニー・バルドグジ(バルセロナ所属)のレンタル獲得に関心を示しており、ASモナコ、ユベントス、ポルトと激しい争奪戦を繰り広げている。さらに、ミッティランでゴールを量産している21歳のギニアビサウ人ストライカー、フランクリノ・ジュの獲得にも本腰を入れている。ただし、ミッティラン側はクラブ史上最高額となる2500万ユーロ以上を要求しており、交渉のハードルは極めて高い (via Estadio Deportivo)。
昨夏に激しい争奪戦の末に加入したソフィアン・アムラバトの去就も不透明である。パフォーマンスの波が激しく、約1000万ユーロに設定されている買取オプションの行使にはクラブ内で疑問符が打たれている。来季の欧州大会(CLかELか)の出場権次第でクラブの財政状況が大きく変わるため、残り7試合での彼自身のパフォーマンスが残留の決定打となる (via AS)。
■【セルタ・デ・ビーゴ】🩵
深刻な守備崩壊の危機に瀕している。ヨーロッパリーグのフライブルク戦で2試合合計0-6という屈辱的な大敗を喫したことに加え、ラ・リーガでもアラベス戦で3-0のリードからまさかの逆転負けを喫し、最下位のオビエド戦でもホームで0-3の完敗を喫した。直近5試合で実に15失点と、かつての堅守は見る影もない (via Estadio Deportivo)。
クラウディオ・ヒラルデス監督は「どんな監督でもこれだけの失点には強い懸念を抱く。メンタルを回復し、シーズン前半に見せていた強固な守備レベルを早急に取り戻さなければならない」と厳しい危機感を募らせている。好調を維持していたミゲル・ロマンの足の負傷による長期離脱と、カール・スタルフェルトの不在が守備の不安定化に直結していることは明らかである。今後は首位バルセロナ、3位ビジャレアルとの厳しいアウェイ連戦が控えており、スタルフェルトの復帰が何よりも急務となっている (via SPORT)。
■【セビージャFC】⚪🔴
マティアス・アルメイダの後任として就任したルイス・ガルシア・プラサ監督が、チームの立て直しに向けて独自の改革を断行している。練習場には、かつてルイス・エンリケが用いたことで知られる「アンダミオ(足場)」を設置し、高所から選手たちの動きを俯瞰して戦術指導を行う新たな試みを導入した。また、本拠地ラモン・サンチェス・ピスフアンのベンチ位置をカルロス・ビラルド時代から30年ぶりに変更するなど、細部に至るまで環境の刷新を図っている。次節はアウェイでのレバンテ戦となり、残留争いにおいて極めて重要な一戦となる (via AS)。
若き才能の流出危機にも直面している。23歳のCBキケ・サラスに対し、プレミアリーグおよびチャンピオンシップの複数クラブが熱視線を送っている。以前はラツィオやCSKAモスクワからのオファーを断り、2029年まで契約を延長したが、1000万〜1500万ユーロ以上のオファーが届けば、クラブの財政事情も踏まえて売却を検討する構えである (via Mundo Deportivo)。
さらに、来季の加入が内定していたインデペンディエンテ・デル・バジェの攻撃的MFパトリク・メルカド(22歳)が、右膝前十字靭帯および半月板断裂の重傷を負う悲劇に見舞われた。セビージャ側は夏のメディカルチェックを待つ姿勢だが、最悪の場合は契約が破談になる危機にあり、所属クラブ側は法的措置も辞さない強硬な構えを見せている。メルカド自身はSNSを通じて「レベルアップする直前が一番辛いものだ」と、苦境に立ち向かう前向きなメッセージを発信している (via Estadio Deportivo)。
■【RCDマジョルカ】👹🔴⚫
残留争いのプレッシャーがかかる中、マルティン・ヴァリエントがチームの現状について確かな手応えを語った。エスパニョール、レアル・マドリード、ラージョ・バジェカーノと厳しい戦いが続く中、マルティン・デミチェリス新監督の就任がチームに非常にポジティブな変化をもたらしている。「ディフェンダーにとって、自分と同じポジションで素晴らしいキャリアを築いた監督の指導を受けられるのは究極の贅沢だ。彼が与えてくれる情報と戦術のおかげで、より落ち着いて、そして勇敢にプレーできるようになった」と全幅の信頼を寄せている。直近のラージョ戦では強固な守備を見せてクリーンシートでの勝利を飾り、守備陣全体が確固たる自信を取り戻している (via SPORT)。
■【RCDエスパニョール】🐦🔵⚪
マノロ・ゴンサレス監督の下、次節のアウェイでのラージョ・バジェカーノ戦に向けて、レアンドロ・カブレラの相棒となるセンターバックのスタメン争いが激化している。ウルコが出場停止となるため、2029年まで長期契約を結んでいる若手のクレメンス・リーデルと、今季限りで契約が満了するベテランのフェルナンド・カレロが激しくポジションを争っている。クラブの未来を担うリーデルか、あるいは直近のバルセロナ戦で高評価を得たカレロか。状況やコンディションに応じて指揮官がどのような決断を下すかが最大の焦点となっている (via AS)。
■【アスレティック・ビルバオ】🦁🔴⚪
クラブのトップ人事が決定した。次期会長選挙において対立候補が現れず、ジョン・ウリアルテ会長が2030年までの続投を無投票で決定した。無投票での再選はクラブ史上5人目の快挙となる。一方で、エルネスト・バルベルデ監督が今季限りでの退任を表明している中、後任にはエディン・テルジッチの就任が確実視されている。イニゴ・ペレスやアンドニ・イラオラといったクラブの内部を熟知する指揮官ではなく、スペインでの指揮経験がない外部からの招聘という大胆な決断を下した (via MARCA)。
新たな副会長には元バスクサッカー連盟会長のハビエル・ランデタが就任し、新体制は早急に動く必要がある。長年ターゲットにしているイバン・マルティンの獲得、ユーリ・ベルチチェの契約延長、レンタル選手の処遇決定、そして来季の欧州大会出場を見据えた財政の安定化など、山積する課題に真正面から取り組むことになる (via AS)。
【本日の総括】
コパ・デル・レイ決勝という大一番が終わり、レアル・ソシエダが歓喜の優勝を遂げたことで、ラ・リーガの欧州カップ戦出場権の枠組みが明確になりました。ELやECLへの切符を懸けたベティスやセルタなどの熾烈な争いは、残り数試合でさらにヒートアップしていくこと必至です。また、シーズン終盤に向けて各クラブの来季の監督人事や移籍市場の動きも本格化しており、セビージャのアンダミオ導入やビルバオのテルジッチ招聘など、ピッチ外のトピックからも目が離せません。

デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
レアル・ソシエダのコパ・デル・レイ優勝は、PK戦という極限の状況でGKマレーロが躍動し、若手マルティンが決定的なPKを決めるなど、個々の選手の精神的な強さが光った。特に、久保選手がPKを成功させた場面は、プレッシャー下での冷静さとチームへの信頼の表れだろう。アトレティコは、試合開始直後の失点と前半終了間際のPK献上が流れを決定づけた。シメオネ監督の交代策が攻撃の停滞を招いた可能性もあり、局面での判断ミスが重くのしかかった。セルタの守備崩壊は、ロマン選手の負傷離脱とスタルフェルト不在が守備組織の脆さを露呈させた形だ。ヒラルデス監督は、早急な立て直しが求められる。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
レアル・ソシエダのコパ・デル・レイ優勝は、マタラッツォ監督という新たなリーダーシップがクラブにタイトルをもたらした象徴的な出来事だ。アメリカ人監督がスペインの主要タイトルを制覇した歴史的な瞬間であり、チームの士気を大きく高めるだろう。一方、アトレティコ・マドリードのシメオネ監督は、5年連続無冠という厳しい状況に追い込まれている。クラブの期待に応え続けることの難しさが浮き彫りになり、今後のCL準決勝に向けた切り替えが試される。セビージャのガルシア・プラサ監督が導入した「足場」は、クラブの伝統や慣習にとらわれず、改革を進めようとする姿勢の表れと言えるだろう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
レアル・ソシエダのコパ優勝は、来季のEL出場権を確定させた点でクラブ編成上の大きなアドバンテージとなる。冬に移籍した選手にもメダルが渡されるという配慮は、チームの一体感を重視するクラブの姿勢を示唆している。アトレティコは、コパ決勝での敗北がシメオネ監督の契約や今後の補強戦略にどのような影響を与えるか注目だ。ベティスは、EL出場権争いの結果次第で、アムラバトの買取オプション行使や、バルセロナからレンタルを狙うルーニー・バルドグジ獲得の動きが大きく変わる可能性がある。セビージャは、キケ・サラスの放出検討や、メルカド選手の負傷による契約破談リスクなど、編成上の不確定要素を抱えている。