フロレンティーノ・ペレス会長のインタビュー発言一覧
フロレンティーノ・ペレス会長がTeledeporteやLa1などのテレビインタビューに応じ、多岐にわたるトピックについて語りました。2年連続で主要タイトルを逃したシーズンを振り返り、FCバルセロナに対抗し世界最高のクラブに戻るため、ロッカールームの秩序を取り戻せる良い監督が必要だと強調しています。
監督人事については『考えているところだ。確実な名前が一つ、あるいは二つある。モウリーニョは明らかに良い監督だが、まだ彼とは話していないので発表はしない』と述べました。
所属選手に関しては『エムバペ、ビニシウス、フェデ・バルベルデ、アルダ・ギュレル、チュアメニ、ベリンガムは世界最高の選手たちだ。良い監督がいれば、彼らはレアル・マドリードで非常に素晴らしい時代を生きることになるだろう』と高く評価し、『私が常に世界最高の選手たちと契約することは誰もが知っているはずだ』と新たなスター選手の獲得も約束しました。また、2027年夏まで契約を残すビニシウスについては『契約を延長するかはわからないが、私の意見を聞かれれば、彼は世界最高の選手の一人なのだからレアル・マドリードに残ってほしい』と残留を希望しています。
激化する会長選挙については、選挙を前倒しした理由を『私を通じてクラブを不安定にしようとする影の動きを察知していた。クラブはソシオのものだと信じているので、選挙を招集した。立候補したい者はすればいい』と説明し、対立候補のエンリケ・リケルメ陣営を『クラブ史上最も不吉だったラモン・カルデロンの時代と同じ連中だ』と痛烈に批判しました。
さらにリケルメに対して『彼は自分の企業を成長させるためにクラブを必要としてここに来たような印象を受ける。年利54%の融資を求めたと言われているが、どうしてそんなものが頼めるのか。私はブルームバーグが報じたことを言っているだけで、何も捏造していない』と経済的な実現可能性にも疑問を呈しました。リケルメとの公開討論については『誰とも討論するつもりはない。彼が話したいだけ話せばいい。私はここで全てを説明する』と拒否しています。
クラブの民営化の噂については『それを言うのは悪人だ。LaLigaはマドリードの経済的収入を奪い全クラブで分配しようとしたが、我々はそれを阻止した。財産を守る唯一の方法は、クラブの価値を全ソシオに移行することだ。もしソシオが亡くなったら、その価値が子供たちに受け継がれるようにする』と強く否定しました。
自身の右腕とされるアナス・ラグラリについては『彼が会長になりたがっていると誰が言ったのか。彼は会長になる年齢にすら達していない。ただ私たちを助けてくれているだけで、サッカーについてはそれなりに知っているが、テクノロジーの世界に精通している人物だ』と擁護しています。
ネグレイラ事件については『私は死ぬまで追及する。それを忘れたと思っているなら間違いだ。今週末のチャンピオンズリーグ決勝にUEFA会長から招待されており、選挙戦が終わったら3年間かけて作成した書類を渡すと伝えるつもりだ。それを見れば、サッカー史上最大の汚職事件だとわかるだろう』と断言しました。
最後に、ベルナベウ・インフィニートというプロジェクトについて『Appleとの革命だ。山にいようと自宅のリビングにいようと、ゴーグルをかければ真のベルナベウにいるようなユニークな体験ができる。私たちを別次元へと導いてくれるものだ』とアピールしています。 (via ElDesmarque) (via AS) (via SPORT) (via Estadio Deportivo) (via MARCA)
エンリケ・リケルメ候補の対抗声明と公約
会長選挙に立候補しているエンリケ・リケルメも、インタビューや公式声明を通じてペレス会長に猛反発しています。
ペレス会長から受けた融資に関する批判に対し、公式声明で『完全な虚偽だ。該当の取引は金利7.25%の米国市場での20億ドルの社債発行であり、800億ドルの需要を集めた中南米の歴史的マイルストーンだった。メディア側も誤った情報を受け取っていたとしてすでに訂正と謝罪を行っている』と反論し、自身の資産200億ユーロ以上で直接保証を行い、選挙管理委員会からも正当に承認されていると強調しました。
また、ペレス会長が「カルデロン時代と同じ連中」と批判したことについては『私は当時15歳だった。カルデロン体制の理事だったフアン・メンドーサやアントニオ・メディナが私の陣営にいるのは事実だが、メディナは先週木曜日までペレス会長のレアル・マドリード財団の理事会に所属しており、私の陣営に加わるために辞任した人物だ』と矛盾を突きました。
アナス・ラグラリについても『何の公式な役職も持たずにクラブの戦略的決定や経済的仲介に介入し、Key Capitalを通じて利益を得ている。FCバルセロナの「テコ」にも関与している。待機しているソシオがいるのになぜ彼がソシオになれるのか。完全な透明性と説明が求められる』と追及し、ペレス会長に対してテレビでの公開討論を正式に要求しています。
ネグレイラ事件に関しては『間違いなくレアル・マドリードに不利に働いている。ペレス会長はスーパーリーグへの関心があったためにバルセロナを支援してしまった。私が3年前に会長だったら状況は全く違っていた。バルセロナは我々を笑い者にしている』と批判しました。
スポーツプロジェクトについては、日曜日から具体的な名前を挙げて発表を開始すると予告。『スポーツディレクターと、実験ではなく階層構造をしっかり持った実績のある監督とテクニカルスタッフを連れてくる。構造があれば、ロッカールームに一度降りていくだけで問題は解決する』と主張し、理想の補強として『ロドリこそがプレーすべき選手だ。大好きな選手で、レアル・マドリードにいるべきプロフィールだ。別のクラブにいることは尊重しなければならないが、彼のような選手が必要だ』と名前を挙げました。
さらに「ソシオの都市」プロジェクトの資金計画も明かしました。アルフレド・ディ・ステファノ・スタジアムの拡張(2万人収容規模への改修)やホテル建設を除き、第1段階で2億ユーロ、Real Madrid Arenaを含めると2億数千万ユーロの費用がかかると説明。これを『視聴率0.1%のレアル・マドリードTVの予算(4000〜4500万ユーロ)を削減するだけで4〜5年で支払えるため、クラブを借金漬けにする必要はない』と語っています。他にも、チャンピオンズリーグで優勝するまでソシオの年会費を50%削減する公約(推定2億ユーロのコスト)や、女子チームの重要な試合をベルナベウで開催しバルセロナから覇権を奪うこと、スペイン代表にマドリードの選手がいない現状を恥とし、自分が会長になれば必ずスペイン代表選手を輩出すると力強く語りました。 (via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via MARCA) (via ElDesmarque)
2300万ユーロでの買い戻しとカンテラ昇格計画
来シーズンに向けたレアル・マドリードのスカッド再編計画が進行しています。カルバハルとアラバが契約満了で退団し、同じく契約満了を迎えるリュディガーは契約更新を待っている状態です。セバージョスの退団は確実視されており、戦略的理由からゴンサロは放出候補、アセンシオも市場に出される意向です。マスタントゥオーノとフラン・ガルシアの去就も不透明で、ミリトン、メンディ、ロドリゴは長期離脱のケガにより不確定要素となっています。さらに、カマヴィンガの大型売却の可能性も排除されていません。このように、2人の退団と10人の不確定な選手を抱える状況です。
高騰する移籍市場において、クラブはまず「2300万ユーロの革命」と銘打ち、安価で優秀なカンテラ出身者の買い戻しを進める計画です。コモをチャンピオンズリーグ出場に導き、ワールドカップ出場の可能性も高いニコ・パスを900万ユーロで、同じくコモで活躍したハコボ・ラモンを600万ユーロで、そして今季LaLigaで旋風を巻き起こしワールドカップ出場が決定しているビクトル・ムニョスを800万ユーロで買い戻すことができます。シュトゥットガルトのチェマ・アンドレスもリストに入っていますが、このポジションにはロドリが最有力候補となっているため、復帰の可能性は低くなっています。
トップチームへの直接昇格候補としては、アルベロア監督から厚い信頼を受けトップチームでの地位を築きつつあるティアゴ・ピタルチが最有力です。再構築が急務となっている守備陣には、カスティージャからジョアン・マルティネス、バルデペーニャス、ディエゴ・アグアドがセンターバックの候補に挙がっています(バルデペーニャスとアグアドは左サイドバックもプレー可能)。右サイドバックはトレントが絶対的レギュラーとなる予定で、そのバックアップとしてダビド・ヒメネスが候補となっています。これらはアルベロア監督がカンテラに残した素晴らしい遺産と評価されています。
また、冬の移籍市場でオリンピック・リヨンへ買い取りオプションなしでレンタル移籍していたエンドリッキは、20試合に出場して15ゴールに絡む大活躍を見せ、自信を取り戻して来季マドリードに復帰する予定です。これによりゴンサロの抜ける穴を埋める構算です。 (via MARCA)
モウリーニョ新監督就任の違約金と発表時期
レアル・マドリードは、フロレンティーノ・ペレス会長が6月7日の選挙でエンリケ・リケルメを破り再選を果たした場合、新監督としてジョゼ・モウリーニョを招聘することを決定しており、すでにベンフィカ側へ違約金を支払うタイミングを伝達済みです。
モウリーニョの解放条項は当初300万ユーロとされていましたが、最終的に700万ユーロであったことが判明。さらにその700万ユーロで引き抜ける期限が5月26日(火曜日)に切れてしまったため、マドリードは1500万ユーロの違約金を支払うことになりました。選挙の招集により新監督の発表や夏の移籍計画に遅れが生じていますが、ペレス会長はベンフィカのルイ・コスタに対し、ソシオの投票結果が出た翌日の6月8日(月曜日)に1500万ユーロの違約金を支払うと直接伝えました。発表は公式な署名と選挙結果を待つのみとなっています。 (via ElDesmarque)
マスタントゥオーノのW杯落選と来季レンタル放出
アルゼンチン代表のリオネル・スカローニ監督は、間もなく発表するワールドカップの26人の登録メンバーから、18歳のフランコ・マスタントゥオーノを外す決定を下しました。純粋にサッカーにおけるパフォーマンスが理由とされています。
マスタントゥオーノは今季6000万ユーロ以上という巨額の移籍金で鳴り物入りでマドリードに加入しましたが、欧州のサッカーに適応できませんでした。シャビ・アロンソ監督が指揮を執っていたシーズン序盤こそスタメン起用されていましたが、クラシコで出番を与えられず、2025年9月に恥骨炎を負って大半の試合を欠場すると、シーズン途中に就任したアルバロ・アルベロア監督の下ではほとんど出場機会を得られませんでした。クラブの危機的な状況にも呑まれ、最終的な成績は35試合の出場(先発はわずか17試合)で3ゴール1アシスト、1レッドカードという厳しいものに終わりました。
直近の代表戦でも、ザンビア戦とモーリタニア戦のメンバーから一度は漏れたものの、追加招集されてメッシの背番号10を背負いモーリタニア戦で45分間プレーしましたが、ザンビア戦は出番なしに終わっていました。マドリードは来季、彼をトップチームに残さず、レンタル移籍で放出する計画を立てています。 (via ElDesmarque) (via SPORT)
選手のW杯出場激減によるFIFAからの補償金減少
マスタントゥオーノのワールドカップ・アルゼンチン代表落選により、レアル・マドリードからワールドカップに出場する選手は9人にとどまる見込みです。これは1998年フランス大会と同じ少なさであり、13人が出場した前回のカタール大会から大幅に減少することになります。
さらに、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表したスペイン代表のリストにもマドリードの選手が一人も選ばれないという、クラブ史上初の事態も起きています。FIFAはワールドカップに出場する選手1人につき1日あたり9000ユーロ以上をクラブに補償金として支払う制度を設けているため、派遣選手の減少はそのままクラブの期待収入の減少に直結します。スポーツ面での不振が、経済面にも暗い影を落としています。 (via Esport3)
グティがカンテラと過去の不満、アロンソ解任を語る
元レアル・マドリードのグティが、イケル・カシージャスのポッドキャストに出演し、クラブや自身の過去について赤裸々に語りました。
カンテラ時代について『ラウルやビクトル・サンチェスらが上のカテゴリーに上がる中、私だけ身長を理由にフベニールCに残され、とても苦しい思いをした。クラブはカンテラに愛情を注いでいない。外に大金を使うことを優先し、育成を疎かにしている。バルセロナの方がカンテラと調和している。私がバルセロナで15年育っていれば、全く違う評価を受けていただろう』と痛烈に批判しました。
また、ビセンテ・デル・ボスケ元監督との確執も告白。『控え組にされた時、ビブスを投げ捨てて帰ろうとした。彼に「戻れ」と言われても「戻らない」と反抗した。彼は私に対して公平ではなかった。フォワードで起用されてゴールを決めて結果を出したのに、チャンピオンズリーグの決勝ではベンチに置かれたんだ』と当時の不満を口にしました。
さらに『私の名前がグティロビッチやグチーニョだったらもっと稼げただろう。マドリードが移籍金を払って私を獲得していたら、無条件でプレーできていたはずだ。マドリードはフィーゴが右にいるのにベッカムを連れてきて私の中央のポジションで使ったりした。クラブは私を100%は信頼していなかった』と語っています。
今季のシャビ・アロンソ監督の解任劇については『驚きだった。彼は5ヶ月や1年の短期的な賭けではなく、未来に向けた賭けだったはずだ。ロッカールームで何か異変が起きたに違いない。フロレンティーノは深刻な理由がなければあんな決断はしない』と推測。若きアルダ・ギュレルについては『彼にはグティに似てほしくない。あのタイプの選手は、ベルナベウでチームの調子が悪い時に最も批判されやすいからだ』と忠告しました。初任給で両親に車と家を買ったという心温まるエピソードも披露しています。 (via Mundo Deportivo) (via MARCA)
マクマナマンがモウリーニョ復帰に警鐘を鳴らす
クラブOBのスティーブ・マクマナマンが、ジョゼ・モウリーニョの新監督就任の可能性についてメディアで懸念を表明しました。
『現在のマドリードの最大の問題は選手たちの質(キャラクター)にある。ベリンガム、ビニシウス、ブラヒム・ディアスのような若い才能には、ロッカールーム内での落ち着きや精神的な抑制、特別なマネジメントが必要不可欠だ。しかし、モウリーニョのスタイルは非常に厳格で対立を招くことで知られている。メディアとの戦いや不必要なプレッシャーを作り出す傾向があり、今の若い選手たちはそれに対処できないかもしれない。状況が解決するどころか、逆に爆発してしまう危険性がある』と警鐘を鳴らしています。 (via SPORT)
マリオ・マルティンがヘタフェへ完全移籍
レアル・マドリードからヘタフェへレンタル移籍していた22歳のMFマリオ・マルティンについて、ヘタフェが買い取りオプションを行使し、完全移籍で獲得したことを公式発表しました。契約期間は2030年6月30日までの4年間となります。マリオ・マルティンは今季、ヘタフェで公式戦37試合に出場して4ゴール2アシストを記録し、チームの重要なピースとして活躍していました。 (via ElDesmarque)
【本日の総括】
ペレス会長とリケルメ候補による選挙戦が泥沼の非難合戦へと発展しています。モウリーニョ新監督の就任は選挙後の違約金支払いを待つ段階に入りました。一方でカンテラ出身者の買い戻しやエンドリッキの復帰など、2300万ユーロの安価な予算でのスカッド再編計画が進行中ですが、マスタントゥオーノのW杯落選と放出方針、さらには代表派遣人数の激減によるFIFAからの収入減など、今季の不振の余波が随所に表れています。



デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
ペレス会長が求める「ロッカールームの秩序」と、マクマナマンが懸念するモウリーニョ流の衝突は、まさに表裏一体です。現在のスカッドは個々のタレントに依存しており、戦術的な規律よりも個の閃きで局面を打開する傾向が強い。モウリーニョが招聘されれば、守備の強度や配置の厳格化は進むでしょうが、それが若手主体の現在の陣容とどう噛み合うか。特に中盤の距離感や、守備から攻撃への切り替えにおける役割分担が、彼の求める強度に耐えうるかが、来季の成否を分ける鍵になるはずです。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
会長選挙を巡る泥沼の応酬は、単なる権力争いを超え、クラブのアイデンティティを問う事態に発展しています。ペレス会長が「ソシオの価値」を強調する一方で、リケルメ候補は経済的な透明性と構造改革を掲げ、両者の対立は深刻です。特にネグレイラ事件への言及や、メディアを通じた激しい批判合戦は、サポーターの分断を招きかねません。クラブの未来を左右するこの選挙戦は、単なる人事の刷新ではなく、レアル・マドリードという巨大組織が今後どのような哲学で運営されるべきか、その岐路に立たされていることを示しています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
2300万ユーロでのカンテラ出身者買い戻し計画は、高騰する移籍市場に対する現実的な防衛策です。一方で、マスタントゥオーノのレンタル放出やマリオ・マルティンの完全移籍など、若手の育成と放出のバランスには苦慮が見えます。特にFIFAからの補償金減少という経済的打撃は、今後の補強予算にも影響を及ぼすでしょう。モウリーニョ招聘に伴う違約金の発生も含め、クラブは限られたリソースをいかに効率的に再配分するか、編成の整合性がこれまで以上に厳しく問われる夏になります。