クラブ売却交渉は決裂状態、ラモスは月曜日に会見へ
セルヒオ・ラモスと投資グループによるクラブの過半数株式取得交渉は、独占交渉期間が5月31日に切れるのを前に実質的な決裂状態に陥っています。ラモスは月曜日にセビージャ市内のホテルで記者会見を開き、新提案の理由や大株主たちに不利となる情報を明かす予定です。ラモス側の新提案は、メキシコの巨大不動産グループ、Grupo DMIのCEOであるアルバロ・レアニョを筆頭パートナーに迎えたものです。1月の合意から大きく条件を変え、ラモス側が42%を確保した上で、現在のオーナー陣に1億ユーロを支払って18%の株式を取得し、合計60%の支配権を握るという内容でした。さらに1億2000万ユーロの増資を提案し、クラブが実質的な破産状態にあるため資金は株主ではなくクラブの金庫に直接入れるべきだと主張し、1〜2年後に残りの株式を買い取ると約束しました。しかし、ラ・リーガの経済統制規則により選手枠拡大のための増資は売上高の25%に制限されているため、この巨額の増資は選手登録には役立たず、買い手側の持ち分を増やすだけだと指摘されています。(via MARCA)
現オーナー陣への批判と今後のプランB
カストロ家、アレス家、ギハロ家、カリオン家、ホセ・マリア・デル・ニド・ベナベンテら現オーナー陣は、ラモス側の新提案を過去最悪のオファーとして拒否しました。クラブ側は2030年までの支払い能力を監査で証明していると主張しています。現大株主たちはラモス側が契約不履行に陥ったとみなし、50万ユーロの違約金と手続きにかかった諸経費を請求する法的準備を進めています。一方で月曜日からは、アメリカの投資ファンドや第3の道など、他の購入希望者との緊急の売却プロセスを再開する予定です。この状況に対し、元会長の息子であるホセ・マリア・ゴンサレス・デ・カルダス・ジュニアはSNSでラモスのパートナーを擁護し、『彼には全員を500ユーロ札で埋め尽くすほどの支払い能力と資金がある。硬いパンに飽きた4人の田舎者の言うことなど聞くのはやめよう』と大株主を痛烈に批判しました。現在クラブが直面しているシナリオとして、捨て身の売却、資金がない中での増資、自発的破産手続きの3つを挙げ、ゴールドマン・サックスが債権者として介入する状況の方が現在の経営陣よりも交渉しやすいと主張しています。なお、Grupo DMIは過去にバレンシアCFへの参入も試みましたが拒否された経緯があり、不動産ビジネスの観点からサンチェス・ピスフアンや練習場の開発に関心があるのではと疑念を持たれています。(via Estadio Deportivo)
ガルシア・プラサ監督の残留決断と新スポーツ部門の始動
クラブ売却の不確実性によりスポーツ計画は遅れをとっていましたが、オサスナやラージョ・バジェカーノからの誘いを受けたルイス・ガルシア・プラサ監督はセビージャに残り、一から新プロジェクトを指揮する決断を下しました。監督は自身を信頼してくれるなら残るが、そうでないなら去るという姿勢を示していましたが、他クラブからの接触に対してセビージャから動かないことを確認しました。スポーツ部門は、アントニオ・コルドンの右腕だったホセ・イグナシオ・ナバロがトップに立ち、来週から本格的に始動します。ナバロは過去にセビージャのスカウトを務め、ビジャレアルやベティスなどでの経験も持つ人物です。(via Estadio Deportivo)
来季に向けた厳しい補強事情とプレシーズン計画
現在のセビージャは資金不足に直面しており、フリーでの獲得合意選手でさえ増資がなければ選手登録ができない状態です。ガルシア・プラサ監督は今後の厳しい市場について、『提示されたシナリオは非常に複雑で、非常に厳しいプレシーズンになる。どのような市場にいるかは分かっている。誰とも話していないが、頭の中にはあり、私たちが提示できる条件に見合った名前を挙げている。現時点ではムリキのような選手を獲得することはできない。獲得できればいいが...。投資レベルを大きく下げなければならない。それを頭に叩き込む必要がある。もしかしたら全くできないかもしれない。だが、この状況でも今シーズンより改善できる。本当にそう思っている。苦しまずにシーズンを終えることはできるが、簡単ではないだろう』と語っています。プレシーズンは緊縮財政のため海外キャンプは行わず、ホセ・ラモン・シスネロス・パラシオス練習場を拠点とします。親善試合として、7月19日にポーランドでのKSクラコビア戦が決まっており、新たに8月8日15時30分からドイツのバイ・アレーナでバイエル・レバークーゼンと対戦することが決定しました。公式戦で対戦したことのない相手との、開幕1週間前の重要なテストマッチとなり、昨夏移籍したロイク・バデとの再会の可能性もあります。(via Estadio Deportivo)
ゴールキーパー再編、ディエゴ・コンデやハンガリーの若手が浮上
オリヤン・ニーランとオディッセアス・ヴラホディモスが退団し、トップチームのゴールキーパーはカンテラ出身のアルベルト・フローレスのみとなっています。最優先の補強ポイントであり、ビジャレアルが低価格での移籍を容認する見込みのディエゴ・コンデが最有力候補です。さらに、リヴァプールU-21でプレーする21歳のハンガリー人GK、アルミン・ペチも将来への投資としてレンタル移籍の候補に挙がっています。ペチは昨季トップチームでベンチ入りを果たし、『それは本当に良い経験だった。たくさんのことを学んだ。これが僕の最高のストーリーにはならないだろう。リヴァプールで良い試合に出られることを願っている。あそこは僕がいたい場所だからだ』と語っており、アリソンから励まされた経験も明かしています。ただし、リヴァプールのGK事情により去就は不透明です。(via Estadio Deportivo)
カルモナがシーズンを総括、自身の去就と他選手の動向
残留の功労者の一人であるホセ・アンヘル・カルモナは今季38試合に出場し、2719分間プレーしました。SNSで『たくさん苦しんだ非常に厳しいシーズンが終わったけれど、同時に将来への学びと経験を得られた。目標を達成して終わることができた。これからは休んで、次に向けてリフレッシュする。最も必要な時にサポートしてくれたファンに感謝する。一緒に偉大なことができると証明した』とシーズンを振り返りました。カルモナの市場価値は1200万ユーロとされ、フアンルに次ぐ価値を持っています。過去に巨額オファーを拒否しセビージャ残留を望んでいますが、資金捻出のために売却される可能性があります。その他の動向として、バティスタ・メンディとニール・モペイの退団が確定しました。アルフォン・ゴンサレス、アドリア・ペドロサ、ラファ・ミルはレンタル先から戻る予定ですが、ラファ・ミルに関してはエルチェが少額で引き留める可能性があり、代わりに左サイドバックが戻るという動きもあります。負傷中のパトリック・メルカドはプレシーズン不参加、マリウス・マリンの獲得は除外されました。アスピリクエタ、アレクシス・サンチェス、ヤヌザイは契約満了で退団し、グデリは減俸を受け入れれば更新の可能性があります。(via Estadio Deportivo)
ワールドカップ参加選手減少によるFIFA補償金への影響
セビージャの国際的なプレゼンス低下は、間近に迫ったワールドカップの参加選手数にも表れています。今大会に参加するのは、オリヤン・ニーラン、ジブリル・ソウ、ルベン・バルガスの3選手のみです。ニーランは6月末で契約満了となりますが、公式にはセビージャの選手としてカウントされます。前回のカタール大会では記録となる10選手が参加し240万ユーロの補償金を得ましたが、今回は大幅に減少します。FIFAからクラブへの補償金は1日あたり9321ユーロで、この3人がグループステージを終えるまでで約50万ユーロ、事前キャンプを含めると80万ユーロ以上の収入は確保されていますが、過去の大会と比べると経済的な打撃となります。(via Estadio Deportivo)
難民の若者がセビージャの支援でスパイクを履く夢を実現
セビージャは、第19回移民ムンディアリートに出場する難民チームに練習場を提供し、トップチームとセビージャ・アトレティコからスポーツ用具を寄付しました。そのチームの一員であるギニア・コナクリ出身のオウラレ・アブバカル・シディキは、8年前に宗教や個人的な理由で国を逃れてきました。『宗教の問題で国を出たが、思い出したくない。マリに行き、コンゴに行き、多くの村を通った。来るのに苦労し、とても傷つくことを見た』と過酷な過去を明かしました。母国では石のグラウンドでプレーしており、『サッカーは僕のすべてであり、夢だ。グラウンドは石で、転んで怪我をする可能性があった』と語っています。スペインで支援を受け、月曜日からは新しい仕事も始まります。セビージャ女子チームの選手たちからスパイクを受け取ったオウラレは、『ありがとう、このスパイクをもらえてとても嬉しい。スペインでサッカースパイクを履いてプレーするのはこれが初めてだ』と喜びを露わにしました。かつてはバルセロナファンだった彼も、『あそこにいた時はバルセロナのファンだったが、今はセビージャのファンだ』と語り、他の難民の若者たちに向けて『勇敢に、勇気を持てと言いたい』とメッセージを送りました。(via ElDesmarque)
ファンアンケートで29選手中16選手の退団を希望する結果に
ファンアンケートで、厳しい結果が浮き彫りになりました。調査対象となった29選手のうち、過半数を超える16選手に対してファンは退団を希望しています。残留を強く望まれたのは、オソ、アンドレス・カストリン、キケ・サラス、ニーラン、ヴラホディモスなど、カンテラーノやGK陣が中心です。一方で、退団を強く求められたのはジョアン・ジョルダン、タンギ・ニアンズ、アドナン・ヤヌザイ、フェデ・ガットーニ、ファビオ・カルドソ、マルカオと、主に守備陣や期待に応えられなかった選手たちでした。ルベン・バルガスについては残留と退団で最も意見が分かれる結果となっています。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
売却交渉の決裂とラモスの会見予告により、クラブの経営権を巡る争いは法廷闘争を含めた泥沼の様相を呈しています。そんな中、ガルシア・プラサ監督の残留と新スポーツ部門の始動は数少ない光明ですが、極端な資金難により補強は困難を極めており、厳しいプレシーズンと抜本的なスカッド再編が待ち受けています。