バルセロナとの最終戦:3-1の逆転勝利で王者を粉砕

メスタージャで開催されたラ・リーガ第38節で、バレンシアはすでに優勝を決めているバルセロナと対戦し、見事な逆転勝利を収めました。カルロス・コルベラン監督率いるチームは、前半から高いインテンシティでプレスをかけ、ディエゴ・ロペスやルイス・リオハが決定機を迎えるなど王者相手にアグレッシブな姿勢を見せます。しかし61分、フェラン・トーレスのミスキックに反応したロベルト・レヴァンドフスキに先制ゴールを許してしまいました。それでもバレンシアは全く怯まず、わずか5分後の66分、バルセロナのシャビ・エスパルトによるビルドアップのミスを見逃さず、ボールを奪ったハビ・ゲラが鮮やかな左足のコントロールシュートを決めて同点に追いつきます。さらにその5分後の71分、エリア内でパスを受けたルイス・リオハが素晴らしい切り返しで相手ディフェンダーをかわし、左足でゴールを叩き込んで逆転に成功しました。そして後半アディショナルタイムの97分には、ペナルティエリア内のこぼれ球を拾ったギド・ロドリゲスが、ペナルティエリア手前から低く強烈なシュートを突き刺し、3-1で試合を決定づけました。ハビ・ゲラは後半ロスタイムにアンドレ・アルメイダと交代し、メスタージャのファンからスタンディングオベーションを受けながらピッチを退いています。(via Estadio Deportivo)(via SPORT)(via ElDesmarque)(via Mundo Deportivo)(via MARCA)

ヨーロッパ大会出場権の行方:他会場の結果により6季連続欧州不出場が決定

バレンシアはこの試合、来季のカンファレンスリーグ出場権獲得を目指して戦っていました。自らが勝利した上で、ヘタフェとラージョ・バジェカーノが取りこぼすことが必須条件でした。バレンシアのファンはメスタージャのスタンドから、ヘタフェと対戦しているオサスナへ声援を送り『オサスナは決して諦めない』というチャントまで歌い上げる熱狂ぶりを見せます。試合中、一部のファンがオサスナのゴールを勘違いして喜ぶという混乱の一幕もありましたが、最終的にヘタフェがオサスナに1-0で勝利し、ラージョ・バジェカーノもアラベスに勝利したため、バレンシアは7位に届きませんでした。これにより、6シーズン連続でヨーロッパの大会に出場できないことが確定しています。バレンシアは最終的にシーズンを10位で終えることとなり、コルベラン監督のチームは強豪相手に素晴らしい勝利を収めながらも目標を達成することはできませんでした。試合終了後、メスタージャのファンはチームの健闘を労いながらも、ピーター・リムに対する抗議や、コルベラン監督の辞任を求める声、そして一部選手へのブーイングも入り混じる複雑な雰囲気となりました。(via SPORT)(via ElDesmarque)(via MARCA)(via Mundo Deportivo)

バルセロナ戦のスタメンと交代、欠場選手:野戦病院状態での布陣

カルロス・コルベラン監督は、バルセロナ戦に向けて以下の11人を先発起用しました。ゴールキーパーにディミトリエフスキ、ディフェンスラインは右からウナイ・ヌニェス、セサル・タレガ、ペペル、ヘスス・バスケス。中盤にはウグリニッチ、ギド・ロドリゲス、ディエゴ・ロペス、ルイス・リオハを配置し、前線はハビ・ゲラとウーゴ・ドゥロがコンビを組みました。負傷者などの影響で本職ボランチのペペルがセンターバックを務め、ウナイ・ヌニェスが右サイドバックで起用されるという緊急事態の布陣でした。試合中の交代は、52分にディエゴ・ロペスに代わりラルジ・ラマザニ、80分にヘスス・バスケスに代わりティエリ・レンダル、同じく80分にウーゴ・ドゥロに代わりウマル・サディク、そして97分にハビ・ゲラに代わりアンドレ・アルメイダが投入されました。なお、欠場者は非常に多く、ホセ・ルイス・ガヤ、レンソ・サラビア、ディミトリ・フルキエ、ムクタル・ディアカビ、ホセ・コペテが負傷欠場。アルゼンチン人フォワードのルーカス・ベルトランも膝のトラブルで5試合連続の欠場となり、エライ・キュメルトは前節での退場により出場停止でした。直前まで違和感を抱えていたアルナウト・ダンジュマはベンチ入りを果たしています。また、Bチームからはアブリル、ルボ・イランソ、ルーカス・ヌニェス、ダビド・オトルビ、ルビが招集されていました。(via Estadio Deportivo)(via SPORT)(via ElDesmarque)

試合中の負傷アクシデント:ディエゴ・ロペスが膝を痛め途中交代

後半開始直後の50分、バレンシアに痛手となるアクシデントが発生しました。ディエゴ・ロペスがバルセロナのシャビ・エスパルトとボールを競り合った際、着地で右膝を捻ってしまいます。ディエゴ・ロペスは苦悶の表情を浮かべてピッチに倒れ込みました。その後、自力で歩いてピッチを退いたものの、顔には大きな不安と心配の色が浮かんでおり、捻挫の可能性が高いと見られています。これにより、彼は52分にラルジ・ラマザニとの交代を余儀なくされました。(via ElDesmarque)(via MARCA)(via Mundo Deportivo)

議論を呼んだ判定:幻のPKと不可解なレフェリング

この試合では、アドリアン・コルデロ・ベガ主審とVAR担当のホセ・アントニオ・ロペス・トカの判定に多くの疑問の声が上がりました。前半終了間際の48分、ペナルティエリア内でヘスス・バスケスがバルセロナのロナルド・アラウホに足を踏まれた場面がありましたが、主審はファウルを宣告せず、VARも介入しませんでした。元審判のイトゥラルデ・ゴンサレスは『アラウホがクリアした後の残りの動きで当たっただけだ』と解説しましたが、バレンシア側は猛抗議しました。さらに後半にも、ウナイ・ヌニェスがペナルティエリア内で倒された場面でPKが与えられず、抗議したウナイ・ヌニェスとセサル・タレガにイエローカードが提示されています。後半終盤には、バルセロナのマルク・ベルナルがヘスス・バスケスを倒し、一度はPKが宣告されたものの、VARの介入によりファウルはペナルティエリア外であったと判定が覆されました。この一連の不可解な判定に対し、バレンシアのベンチのカルレス・ナバルも激しく抗議し、イエローカードを受ける事態となりました。(via SPORT)(via MARCA)(via Mundo Deportivo)

選手たちの個別パフォーマンスと採点:躍動したディミトリエフスキやハビ・ゲラ

各メディアによる選手たちの評価は総じて高いものとなりました。ゴールキーパーのストーレ・ディミトリエフスキはバルセロナの猛攻を防ぎ、特に後半終盤のクリステンセンの至近距離からのシュートを驚異的な反射神経で弾き出しました。左サイドのヘスス・バスケスは精力的に働き、攻撃参加からPK疑惑のファウルを誘発するなど素晴らしいプレーを披露しました。本職ではない右サイドバックに入ったウナイ・ヌニェスもマーカス・ラッシュフォードを封じ込める働きを見せ、急造センターバックのペペルも冷静なプレーを見せました。左サイドを駆け回ったルイス・リオハは見事な逆転ゴールを記録し、ジェラール・マルティンの頭にスパイクが入って流血させるアクシデントはあったものの、全体として素晴らしいパフォーマンスでした。そしてこの試合のベストプレーヤーの1人であるハビ・ゲラは、攻撃を牽引し自ら見事な同点ゴールを記録しました。ギド・ロドリゲスは前半こそ消えていたものの、試合を決定づける3点目を叩き込んでいます。負傷退場したディエゴ・ロペスも、前線で常に脅威となっていました。ウーゴ・ドゥロはシーズン10ゴールで終え、この日はゴールに至らなかったものの献身的なプレーを見せました。(via SPORT)(via ElDesmarque)

ホセ・ルイス・ガヤの試合前コメント:家族だからこそ乗り越えられた

負傷で欠場したキャプテンのホセ・ルイス・ガヤが、試合前にDAZNで解説を務める元同僚のジャウメ・ドメネクのインタビューに応じました。ガヤは『君がここにいるのは変な感じがするよ』と和やかに話し始め、今シーズンの困難について『僕たちはバレンシアをできるだけ上の順位にするために長年戦ってきた。君がいないのは寂しかったけれど、他の仲間たちが助けてくれた。僕たちは団結して家族になったんだ。家族だからこそ、この状況を乗り越えられた。後半戦はチームの状態も良く、一年中僕たちを見捨てなかったファンのために勝利を捧げたい』と語りました。また、ヨーロッパ出場権がかかった試合のプレッシャーについて問われると『チームは解放された状態でピッチに出なければならない。今年はたくさん苦しんだし、これはチャンスなんだ。他力本願ではあるけれど、リラックスしてプレーするべきだ。物事がうまくいかない時、僕たちも人間だからプレッシャーを感じる。でもピッチの中では、みんなもっと美しいもののために戦いたいと思っているんだ』とキャプテンとしての熱い思いを口にしました。(via ElDesmarque)

ピーター・リムへの抗議デモ:メスタージャ場外で警察との衝突も

試合前、バレンシアの最大株主であるピーター・リム氏やクラブの取締役会、さらには政治家に対する大規模な抗議デモが行われました。「Libertad VCF」が主催し、市庁舎広場からメスタージャまで数千人が平和的に行進しました。ファンは『理由なら山ほどある』というスローガンのもと、リム氏によるクラブの破壊的かつ詐欺的な経営を非難し、退陣を要求しました。しかし、両チームのバスがスタジアムに到着した直後、アベニーダ・デ・スエシアとプラサ・デ・ラ・アフィシオンの角付近で一部のファンと国家警察の間で衝突が発生してしまいます。発煙筒が焚かれ、警察に向けて物が投げられたことで緊張が高まり、警察は警棒を抜き騎馬隊も出動して群衆を解散させようとしました。ファンからはグラスやペットボトル、プラスチック製の椅子などが投げつけられ、この騒動の中で1人が逮捕され、数人が身元確認や罰金の対象となりました。「Curva Nord」は、警察が解散させる際に父親と子供を暴行したとして、警察の権力乱用をSNSで告発しています。なお、スタジアム内のクルバ・ノルドは抗議の印として前半19分まで応援をボイコットしました。(via SPORT)(via ElDesmarque)(via MARCA)

来季に向けた補強動向:GKアーロン・エスカンデルの獲得が決定的に

バレンシアはすでに来シーズンに向けた補強に動いており、レアル・オビエドに所属するゴールキーパー、アーロン・エスカンデルの獲得をほぼ確定させました。フレン・アギレサバラがレンタル期間満了でアスレティック・ビルバオに復帰するため、ディミトリエフスキとポジションを争う新たなキーパーが必要となっていました。カルカイシェント出身のエスカンデルはバレンシアの下部組織出身で、ホセ・ルイス・ガヤともチームメイトでした。彼は今年3月に『バレンシアに戻るのが夢だ』と公言しており、オビエドが2部降格となったことで、移籍が容易になったようです。オビエド側も選手のステップアップを考慮して移籍を容認する姿勢を見せています。エスカンデルは今季オビエドで素晴らしいパフォーマンスを見せており、バレンシアのスポーツ部門は彼の反射神経や安定感を高く評価しています。(via Estadio Deportivo)

チャンピオンズリーグの悲劇から25年:バイエルンとの決勝を回顧

今日という日は、バレンシアが歴史上で最も欧州制覇に近づいた日、すなわち2001年のチャンピオンズリーグ決勝からちょうど25年という節目の日でした。イタリアのミラノにあるサン・シーロで行われたバイエルン・ミュンヘンとの決勝戦は、前年のパリでのレアル・マドリード戦に続く2年連続の決勝進出でした。バレンシアは前半2分にメンディエタのPKで先制したものの、50分にアメデオ・カルボーニのファウルからエッフェンベルクにPKを決められて追いつかれます。延長戦を含めて1-1のまま決着がつかず、PK戦にもつれ込みました。PK戦ではサンティアゴ・カニサレスがアンデションのシュートを止めるなど活躍しましたが、ズラトコ・ザホヴィッチ、カルボーニ、マウリシオ・ペジェグリーノのシュートをオリバー・カーンに止められ、PK戦4-5で無念の敗退を喫しました。この敗北は、今でもバレンシアのファンたちの心に深く突き刺さっている棘となっています。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

王者バルセロナから鮮やかな逆転勝利を収めたバレンシアでしたが、他会場の結果により惜しくもヨーロッパ大会出場には届きませんでした。それでも、負傷者が続出する野戦病院状態の中で見せた選手たちの闘志は、来季への大きな希望となりました。場外での抗議デモや不可解な判定などピッチ内外で様々な出来事がありましたが、アーロン・エスカンデルの獲得という明るいニュースも飛び込んできています。