深刻な財政難と補強の壁 新SDの厳しい船出

ホセ・マリア・デル・ニド・カラスコ会長が現在の理事会を暫定的なものと認める中、ホセ・イグナシオ・ナバロ新スポーツディレクター(SD)の26/27シーズンに向けた道のりは非常に険しいものとなっています。すでにフアン・イグレシアス、アルナ・サンガンテ、ジョン・グリディという3人のフリートランスファーでの補強を公式発表しましたが、サラリーキャップを大幅に超過しているため、彼らのラ・リーガへの選手登録はまだ不可能です。

クラブは負債を減らし、サラリーキャップに余裕を持たせるための選手売却が急務です。新しいオーナーによる増資がない限り移籍金を支払う余裕はなく、現在進行中の補強戦略もレンタル移籍やフリーエージェントの選手に限定されています。さらに、重傷を負ったパトリク・メルカドの獲得に関してインデペンディエンテ・デル・バジェと合意していた6000万ユーロの支払いも行われない見込みであり、サラゴサのアドリアン・リソやスパルタク・モスクワのコスタリカ代表FWマンフレッド・ウガルデのレンタル移籍を打診するなど、非常に限られた予算内でのやり繰りを強いられています。(via Estadio Deportivo)

プレシーズン親善試合 セウタ戦など2試合追加

ルイス・ガルシア・プラサ監督率いる新プロジェクトのプレシーズンマッチが新たに追加発表されました。7月3日のトレーニング再開後、最初のテストマッチとして7月11日の21時からヘスス・ナバス・スタジアムでフベントゥド・トレモリーノスと対戦します。さらに、その15日後の7月26日には同じくヘスス・ナバス・スタジアムでセグンダのADセウタとの対戦が組まれました。

セウタを率いるホセ・フアン・ロメロ監督は熱狂的なベティスファンとして知られ、以前セルヒオ・ラモスがセビージャのオーナーになると噂された際に監督候補に挙げられた過去があります。当時、彼は『みんなにとって耐えられない状況になる。私は子どもの頃からベティスを愛している。それは不可能だ』と就任を強く否定していました。この2試合が加わり、すでに決定していたKSクラコヴィア戦(7月13日)、コルドバ戦(7月23日)、バイエル・レバークーゼン戦(8月8日)と合わせて、計5つの親善試合が行われる予定です。(via Estadio Deportivo)

W杯で躍動のルベン・バルガス 1500万ユーロから交渉

クラブが最も大きな売却益を期待しているのがルベン・バルガスです。スイス代表としてW杯に出場している彼は、カタール戦でのスタメン出場に加え、ボスニア戦では途中出場から1ゴール1アシストを記録して4-1の勝利に貢献し、その価値を大きく高めています。

プレミアリーグからも関心が寄せられていますが、セビージャのスポーツ部門はスイス代表のW杯での戦いが終わるまで待ち、彼の市場価値がどこまで上がるかを見極める方針です。クラブは昨夏にビジャレアルからのオファーを拒否した際に設定した最低移籍金1500万ユーロを下回るオファーには応じない構えです。なお、バルガスの現在の市場価値は1200万ユーロとされています。選手本人は無理に退団を要求することはなく、クラブと自身の双方にとって魅力的なオファーであれば移籍を受け入れるという、友好的な姿勢を保っています。(via Estadio Deportivo)

キケ・サラス スパルタクからの倍額オファーも拒否へ

ガルシア・プラサ監督の下でアンドレス・カストリンと共に安定した守備を築き、1部残留に貢献したキケ・サラスに対して、スパルタク・モスクワが再び獲得に動いています。2029年まで契約を結ぶサラスは、フアンル・サンチェスやホセ・アンヘル・カルモナと並ぶ重要な売却資産です。

昨夏、スパルタクは移籍金500万ユーロとボーナス200万ユーロのオファーを提示して拒否されましたが、今回は移籍金を1000万ユーロに倍増させ、選手にも現在の4倍の給与を提示しました。しかし、セビージャはアントニオ・コルドン前SDが設定した移籍金2000万ユーロのラインを崩していません。現在の彼の市場価値は1400万ユーロですが、クラブは2000万ユーロを下回るオファーには応じない方針であり、スパルタクへの返答は再び拒否となる見込みです。ロシア側からのさらなる増額があれば検討される可能性があります。(via Estadio Deportivo)

イサク・ロメロ 監督は構想内も売却の可能性あり

イサク・ロメロの去就も不透明な状況です。23/24シーズンに見せたエン・ネシリとのコンビのような輝きは今季は見られず、31試合1657分の出場で5ゴール(リーグ戦4ゴール)2アシストという結果に終わりました。

マティアス・アルメイダ前監督の下では出番が減少しましたが、ガルシア・プラサ監督は彼を重用し、指揮した9試合中6試合でスタメンに起用しました。監督は彼を来季の構想に入れていますが、クラブの財政事情により絶対的な非売品ではありません。市場価値が1800万ユーロから500万ユーロまで下落しているものの、イギリスのクラブなどが関心を示しており、カンテラーノである彼の売却は純粋な利益となるため、良いオファーがあればクラブは耳を傾けます。生粋のセビジスタであるロメロ自身はクラブでの成功を望んでいますが、双方にとって有益なオファーがあれば協力する姿勢です。(via Estadio Deportivo)

アタッカー陣は全員売却対象 アレクシスには減俸オファー

来季に向けて、ストライカー陣は誰一人としてポジションが安泰ではなく、全員が売却対象となっています。

ニール・モペイはレンタル期間を終了し、オリンピック・マルセイユへ復帰します。残留には貢献したものの、買い取るほどのパフォーマンスではありませんでした。

契約満了となるアレクシス・サンチェスについては、終盤戦の貢献を評価し1年の契約延長を打診しています。ただし、クラブの財政状況に合わせた減俸と、ピッチ上での控えという役割を受け入れることが条件です。彼がこの条件を飲むかは未定ですが、南米やレベルの低いリーグへ行く意思はないようです。

ニューカッスルやフラムなどから関心を集めるアコル・アダムスは、今夏最大の売却候補として期待されています。

ペケに関しては、古巣ラシン・サンタンデールが復帰を望んでいますが、セビージャは獲得時に支払った400万ユーロを回収できない限り放出しない方針です。(via ElDesmarque)

CB陣は飽和状態 ガットーニは契約全うとアピールを計画

センターバック陣は深刻な飽和状態にあります。ガルシア・プラサ監督は来季、カストリン、キケ・サラス、サンガンテを構想に入れており、ファビオ・カルドソ、タンギ・ニアンズ、マルカオ、そしてフェデリコ・ガットーニの4人が構想外となっています。セサル・アスピリクエタは現役引退を発表しました。

1月にリーベル・プレートでのレンタルを終えて復帰したガットーニは、アラベス戦のわずか9分間しかプレーしておらず、ガルシア・プラサ監督の下でも出番はありませんでした。彼は放出候補の筆頭ですが、2027年までの契約を全うする構えです。予定よりも早く休暇を切り上げてセビージャに戻り、プレシーズンに参加して監督に実力をアピールし、ポジション争いを挑む計画を立てています。クラブは契約解除も選択肢に入れていますが、現在はアルゼンチンからの正式なオファーは一切届いていません。(via Estadio Deportivo)

中盤の補強候補イバン・マルティン グデリは退団

ネマニャ・グデリが双方合意の下で契約解除となり退団し、バティスタ・メンディもチームを去ったことで、セビージャは創造性のあるミッドフィルダーを求めています。ガルシア・プラサ監督はマヌ・ブエノやジョアン・ジョルダンを構想外としており、ジブリル・ソウやルシアン・アグメもチャンスメイクのタイプではありません。

そこで、2部へ降格したジローナのイバン・マルティンが補強候補として浮上しています。彼の恩師ミチェル監督がアヤックスへ去ったこともあり移籍を望んでおり、国内外の複数クラブと競合しています。ジローナは最低でも300万ユーロの移籍金を求めていますが、資金難のセビージャは選手売却を行わない限り、現在はレンタル移籍での獲得しか狙えない状況です。(via Estadio Deportivo)

元所属選手たちの現在 オリベル・トレスとチュペ

現在モンテレイでプレーする元セビージャのオリベル・トレスは、メキシコ代表入りの可能性について聞かれ、『いや、いや。明らかに彼(アルバロ・フィダルゴ)は私より若い。メキシコ代表に選ばれるには5年間住む必要があるけど、私はまだ2年しかいない。その時私は34歳になっているし、どうなるかは誰にもわからないけれど、私の考えにはない』と否定しました。また、心筋梗塞から目覚めたイケル・カシージャスと最初に面会したエピソードを振り返り、『私たちが一番に病院に着いた。奥さんのサラは旅行中でいなかった。すべてがうまくいって、とても辛かったけど同時にとても美しい瞬間だった』と語っています。

一方、今季セグンダで25ゴール6アシストを記録し、マラガCFの1部昇格の立役者となったカルロス・ルイス・ルビオ(愛称チュペ)は、かつてセビージャのカンテラに所属していました。11歳で加入後、カデテまで在籍しましたが、クラブから評価されていないと感じて退団した過去があります。現在の彼の活躍を前に、セビージャが彼を逃したことは非常に大きな痛手となっています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

財政難により新SDの補強は難航しており、CBやアタッカー陣の飽和状態を解消するための選手売却が急務となっています。一方でW杯で活躍するルベン・バルガスや若手のキケ・サラスといった主力選手たちの移籍金交渉では強気の姿勢を貫いており、プレシーズンに向けてチームの大幅な血の入れ替えと整理が進行中です。