フェラン・トーレスの去就とPSGの動き
フェラン・トーレスとパリ・サンジェルマンの交渉が大きく進展している。ゴンサロ・ラモスをミランに、コロ・ムアニをユベントスに売却したPSGは、ルイス・エンリケ監督の強い要望によりフェランを最優先ターゲットに設定した。バルセロナでの年俸を大幅に上回る5年契約を提示する準備があり、選手本人はPSG行きに同意する意思を固め、親しい関係者にその旨を伝えた。バルセロナはフェランを戦力として高く評価し、契約が切れる2027年に向け、市場が閉まる9月以降に給与体系に合わせた契約延長を提示する計画を立てていた。しかし、PSGが選手の同意を得てからクラブ間交渉に乗り出す構えであり、バルセロナは5000万ユーロから6000万ユーロという市場価値に見合ったオファーが届けば、無理な引き留めは行わない。売却が成立した場合、マンチェスター・シティへ800万ユーロを支払う条項が存在する。ハンジ・フリック監督は『ワールドカップ中は彼と連絡を取っていたが、今は休暇中なので尊重している。昨季の多くの試合で彼がいかに重要かを示してくれたし、今年もそれを期待している』と語った。(via SPORT)
フリアン・アルバレス獲得の現状とストライカー市場の動向
ロベルト・レヴァンドフスキとマーカス・ラッシュフォードの退団により失われた33ゴールの穴を埋めるため、新たなストライカーの確保が急務となっている。最大のターゲットはアトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスであり、約1億ユーロの正式オファーを提示した。フリアン本人はバルセロナへの移籍を熱望しているが、アトレティコは国内のライバルへの売却を断固として拒否している。さらに、アトレティコはバルセロナが2030年まで契約を残す選手と事前接触したとして、スペインサッカー連盟およびFIFAに提訴し、特別懲戒手続きが開始された。バルセロナ側はフリアン自身が移籍希望を公言している事実を盾に反論を準備しており、焦らず状況を静観している。交渉が破談した場合の代替案として複数の名前が挙がっているが難航している。ボーンマスのエリ・ジュニオール・クルピは第5中足骨骨折で3から4ヶ月の離脱となり、さらにボーンマスが1億ユーロ以上を要求したため頓挫した。ホッフェンハイムのフリスニク・アスラニはRBライプツィヒへの移籍が間近に迫っている。チェルシーのジョアン・ペドロも関心の対象だったが、チェルシーが給与を引き上げて2032年までの契約を更新し非売品とした。ユベントスを退団しフリーとなっているドゥシャン・ヴラホヴィッチからは、年俸800万ユーロと契約金1000万ユーロの要求とともに逆オファーがあったが、負傷の多さやプレースタイルへの懸念から優先順位は低い。ベンフィカで昨季30ゴールを挙げたヴァンゲリス・パヴリディスもリストに含まれている。(via MARCA)
負傷デ・ヨングの代役候補アゼディン・ウナヒ
フレンキー・デ・ヨングが右膝内側側副靭帯断裂により3から4ヶ月の長期離脱となった。ペドリ、ガビ、マルク・ベルナルのみとなる中盤の底を補強するため、ジローナのモロッコ代表MFアゼディン・ウナヒの獲得を検討している。ジローナがセグンダへ降格したため、2500万ユーロの契約解除金を下回る1000万ユーロ程度での獲得が可能と見込まれている。アヤックスやベティスも強い関心を示している。(via Mundo Deportivo)
カサド、バルドグジ、トレンツ、テア・シュテーゲンの移籍動向
マルク・カサドはフリック監督から、ベルナル、ペドリ、ガビ、エリック・ガルシアらの存在により出場機会が限られることを通達された。アル・ヒラルやトルコのクラブからオファーがあったものの、本人は欧州の競争力のあるリーグを希望し拒否した。クラブは2028年まで契約を残す同選手に対し、3000万から4000万ユーロの移籍金を要求している。ルーニー・バルドグジは出場機会を求めて退団を希望している。クラブは買い戻しオプション付きで1500万ユーロ以上での売却を目指しており、マルセイユなどが関心を示している。19歳の左サイドバック、ジョフレ・トレンツにはアヤックスへのローン移籍が浮上している。給与の全額負担と、500万ユーロで保有権の50%を買い取るオプション、さらに買い戻しオプションが含まれた条件で交渉が進んでいる。ジョアン・ガルシアの加入で出番を失ったマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンは、アヤックスへのローン移籍が間近に迫っている。給与の大部分を負担する条件で、メディカルチェックを通過すれば正式発表される。元選手のロナルド・デ・ブールは『彼は負傷前は世界最高のGKだった。アヤックスのスタイルと監督のアイデアに完璧にフィットする』と高く評価している。(via SPORT)
ジョアン・カンセロの完全移籍が間近
アル・ヒラルで構想外となり単独トレーニングを行っていたジョアン・カンセロの獲得が間近に迫っている。移籍金は約1000万ユーロ、2年契約となる見込み。税務上の問題で手続きが遅れていたが、フリック監督とデコSDにとって最優先事項の一つであり、加入により両サイドバックの補強は実質的に完了する。(via SPORT)
新戦力ビシウ、ゴードン、アデイェミとフリック監督の評価
クラブ・ブルッヘから18歳のベルギー人ウィンガー、ジェシー・ビシウを移籍金850万ユーロと将来の売却益20%の条件で獲得した。契約は2031年6月30日まで。クラブ・ブルッヘはベルギーの法律により18歳未満と大型プロ契約を結べなかったため引き留められず、公式サイトで別れのメッセージを掲載した。ビシウは金曜日にバルセロナでメディカルチェックを受け、すぐにイギリスのセント・ジョージズ・パークでの合宿に合流した。『ネイマールが子供の頃からのお気に入りで、彼のようにボールを楽しむプレーが好きだ。バルサは若手を信頼しているからここを選んだ。監督が求めることは何でもやる』と意気込みを語った。背番号はBチームのものだが、トップチームのダイナミクスに完全に参加する。ニューカッスルから8000万ユーロで獲得したアンソニー・ゴードンと、ドルトムントから獲得したカリム・アデイェミもチームに加わっている。フリック監督はバーミンガム・シティ戦後のアデイェミについて『良くなかった部分が多く、まだ改善すべき点がある。もっとポテンシャルを見せられるはずだ。しかし、合流して1週間なので通常のことだ』と苦言を呈した一方、ゴードンについては『最初からバルサでプレーしたいという強い意欲を見せてくれた』と歓迎している。(via ElDesmarque)
ハムザとトゥンカラ、ラ・マシアの若手たちの躍動
エジプトのアル・アハリから2月にレンタル加入し、フベニルAで9試合6ゴールを挙げた18歳のストライカー、ハムザ・アブデルカリムは、150万ユーロの買取オプションが行使されて完全移籍となった。エジプトA代表としてワールドカップに4試合出場した後、休暇を返上して合宿に参加した。バーミンガム・シティ戦で自ら得たPKとこぼれ球の押し込みで2ゴールを挙げた。フリック監督は『謙虚で性格が良く、常にベストを尽くそうとしている。ストライカーとして常にペナルティエリア内にいることが重要であり、彼はそれを実践した』と称賛した。ハムザは『信じられないことが起きているが、今を生き、チームを助けたい。トップチームは成長に最適な環境だ』と語った。ガンビア生まれの16歳、エブリマ・トゥンカラもセンセーショナルな輝きを放っている。3月にプロ契約を結んだU-17スペイン代表の攻撃的MFは、バーミンガム戦に45分出場し、強靭なフィジカルと卓越したテクニックで存在感を示した。フェルミン・ロペスも『最初の数日のトレーニングで最も驚かされた選手』と名前を挙げている。バーミンガム戦では13人のカンテラーノが出場し、フリック監督は『ラ・マシアは素晴らしい仕事をした。彼らはどれほど優秀かを示してくれた』と絶賛した。右サイドバックにコンバートされて高評価を得ているシャビ・エスパルトや、センターバックのアルバロ・コルテスらもトップチーム定着をアピールしている。(via SPORT)
バルサ・アトレティクの運営統合とプレシーズン初戦
クラブの理事会は、トップチームとバルサ・アトレティクの運営を統合することを決定した。これはスポーツ部門の権限強化ではなく、リソースの最適化が目的である。16歳で初のプロ契約を結んだ時点からトップチームのスポーツ部門が直接モニタリングし、フィジカルや戦術の負荷をトップチームと完全に一致させる。これにより、アトレティクは育成の終着点ではなくプロの出発点として機能する。ジュリアーノ・ベレッチ監督が率いるバルサ・アトレティクは、プレシーズン初戦でUEトナと対戦し1-2で敗れた。主力の大半がトップチームの合宿に参加しているため、新戦力のハビ・カストロ、イグナシ・ケール、フアン・イバーラ、ジョニ・エルナンデスらが先発した。試合を支配したものの、カウンターとポストの跳ね返りから失点し、ヌフ・フォファナのミドルシュートで1点を返すにとどまった。今後はバル・デン・バスで合宿を行い、親善試合を重ねる。(via Mundo Deportivo)
ジョアン・ガルシアのインタビューとクバルシのルーツ
エスパニョールから2500万ユーロで加入した正GKジョアン・ガルシアは、ワールドカップでスペイン代表として優勝メンバーとなったものの、1分も出場機会がなかった。しかしインタビューで『ベンチからでも同じようにチャンピオンだと感じる。チームの一員として苦しみ、喜んだ』と充実感を口にした。また、チャンピオンズリーグ制覇への意欲を語り、フリアン・アルバレスについては『彼がどれほど優れているかは誰が見てもわかる』と評価した。一方、パウ・クバルシのルーツについても注目が集まっている。ジローナの人口200人未満の村、エスタニョル出身のクバルシは、実家が100年以上続く大工フステリア・クバルシを営んでいる。心理学者は、家業とのつながりを保ち、両親の労働を間近で見て育ったことが、謙虚さや他者の努力を尊重する確固たる価値観を形成し、トップレベルのプレッシャーに対処する助けになっていると分析している。(via SPORT)
アスレティックのラポルテへの法外な要求
ワールドカップでパウ・クバルシと完璧なコンビを組んだアスレティック・クラブのアイメリク・ラポルテに対し、デコSDが強い関心を示している。しかし、アスレティック側は契約解除金が設定されていない32歳の同選手に対し、8000万ユーロという事実上獲得不可能な移籍金を要求しており、交渉を牽制している。(via Mundo Deportivo)
プレストン戦中止と今後のスケジュール
セント・ジョージズ・パークでの合宿において、月曜日に予定されていたプレストン・ノース・エンドとの非公開の親善試合が中止となった。プレストン側がトップチームの負傷者続出を理由にU-21チームでの対戦を提案したため、クラブがこれを拒否した。代わりに通常のトレーニングを行い、予定より早くバルセロナへ帰国する。土曜日にはイタリアでウディネーゼおよびノッティンガム・フォレストと45分ずつの変則マッチを行い、19日にはジョアン・ガンペール杯でアル・アハリと対戦して開幕に備える。(via MARCA)
プビルのハンド判定に対するUEFAの基準統一
昨季のチャンピオンズリーグ準々決勝アトレティコ・マドリード戦で、GKフアン・ムッソのゴールキックを手で止めたマルク・プビルのプレーがノーファウルと判定された件について、UEFAは審判団に対し、GKがプレーを再開したボールを味方が意図的に手で触れた場合は常にPKを宣告しなければならないという新たな通達を出した。クラブが提出した正式な抗議は当時却下されていたが、今回の通達により実質的に判定の誤りが認められる形となった。(via Esport3)
デコSDの合流と移籍市場への対応
デコSDが水曜日の予定から遅れてイギリスのセント・ジョージズ・パークに合流した。ジェシー・ビシウ獲得の最終交渉に時間を要したためである。現地ではアレハンドロ・エチェバリア、ボージャン・クルキッチらとともにフリック監督と会談し、フリアン・アルバレスの獲得交渉の期限設定や、実現しなかった場合の代替案など、移籍市場の最終盤に向けた方針をすり合わせる。(via SPORT)
ハンジ・フリックの26/27シーズンの理想のスタメン
ラ・リーガ開幕のエルチェ戦に向けた、ハンジ・フリック監督の理想のスタメンが予想されている。GKジョアン・ガルシア。DFクンデまたはエリック・ガルシア、クバルシ、ジェラール・マルティンまたはエリック・ガルシア、バルデ。MFエリックまたはガビ、ペドリ、ダニ・オルモまたはフェルミン。FWラミン・ヤマル、ラフィーニャまたはアンソニー・ゴードン、フェラン・トーレス。(via ElDesmarque)
ミカ・ゴッツのPSG移籍とその他のターゲット消滅
アヤックスの21歳ベルギー人WGミカ・ゴッツに対し、動向を注視していたが、PSGが4500万ユーロ以上の正式オファーを提示し、選手と個人合意に達した。アヤックスは6000万ユーロを要求しているが、交渉はPSGへの移籍で決着する見通しとなり、獲得レースから撤退した。(via Mundo Deportivo)
アレクシス・オルメドのセルタ移籍
18歳のセンターバック、アレクシス・オルメドのセルタへの完全移籍が決定した。まずはプリメーラRFEFに昇格したセルタ・フォルトゥナに合流するが、足元の技術とビルドアップ能力が高く評価されており、クラウディオ・ヒラルデス監督率いるトップチームでの出場機会も視野に入っている。(via SPORT)
マドリーサポーターのバルサへの暴言
オーストリアのクラゲンフルトで開催されたレアル・マドリード対フィオレンティーナの親善試合において、エンドリッキが先制ゴールを決めた際、マドリーサポーターがゴールを祝う代わりにスタジアム全体でプタ・バルサというチャントを合唱した。全コンペティション制覇とスペイン代表のワールドカップ優勝の主力をバルサの選手が担っていることに対する、マドリー側のフラストレーションの表れとみられている。(via SPORT)
ラミン・ヤマルと父親の固い絆
19歳でワールドカップ王者となったラミン・ヤマルと、父親ムニル・ナスラウイの固い絆が注目されている。ヤマルは『両親は僕が生まれた時16歳で、父は家族を養うために路上で廃品回収をしてまで食べ物を持ってきてくれた。若いから彼を友達のように思っているし、毎日プレステで一緒に遊んでいる』と語り、家族の犠牲が現在の成功の基盤になっていることを明かした。(via SPORT)
【本日の総括】
フリアン・アルバレス獲得が難航する中、フェランのPSG行きが加速。一方、ビシウやハムザ、トゥンカラといった若手の台頭がチームに新たな活力をもたらしています。プレシーズンマッチの変更や移籍市場の動きに注目が集まる一日となりました。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
フリック監督が志向する強度の高いプレッシングと連動性を考えれば、フェラン・トーレスの離脱は戦術的な再構築を迫る事態です。一方で、ハムザやトゥンカラといった若手がプレシーズンで示した適応力は、単なる穴埋め以上の可能性を感じさせます。特に中盤の底でデ・ヨングの不在をどう補うか。ウナヒのような機動力のある選手を組み込むのか、あるいはカンテラーノの配置で構造的なバランスを維持するのか。戦術的な柔軟性が、今季のバルサの真価を問う鍵になるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブ運営の統合という決断は、トップチームと育成組織の距離を極限まで縮めるという明確なメッセージです。ラ・マシアの若手がトップの合宿で躍動する姿は、サポーターにとっても希望の光でしょう。一方で、フリアン・アルバレス獲得を巡るアトレティコとの緊張関係や、ライバルクラブのサポーターによる心ないチャントなど、ピッチ外のノイズも増えています。デコSDには、こうした外部の圧力に惑わされず、クラブの哲学を貫く冷静な舵取りが求められています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
移籍市場の最終盤、バルサの編成は非常にシビアな判断を迫られています。フェランの売却益を確保しつつ、フリアン・アルバレスという大物獲得に動く姿勢は、攻撃陣の刷新を急ぐクラブの意志の表れです。一方で、テア・シュテーゲンのローン移籍や若手の買い戻しオプション付き売却など、将来的な資産価値を考慮した契約管理も徹底されています。限られた予算と登録枠の中で、いかに戦力を最適化できるか。デコSDの交渉術が、今シーズンの競争力を左右することになります。