フリック新体制のプレシーズンと若手カンテラーノの躍動

🔵ハンジ・フリック監督のプレシーズン2週目が進行中。フィジカル部門の責任者としてドイツ人のベンヤミン・クーゲルが就任し、選手たちは徐々に負荷を上げている。特にW杯でアディショナルタイムを含め857分間という大会最長プレー時間を記録したパウ・クバルシの負荷管理には、特別な注意が払われている。

🔴プレシーズンの練習には、ジェラール・マルティン、シュチェスニー、マルク・カサド、マルク・ベルナル、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン、アンドレアス・クリステンセン(今月2年間の契約延長に合意)、エクトル・フォルト、ロニー・バルドグジ、アルバロ・コルテスといったトップチームや若手選手が参加している。ウルグアイ代表としてW杯に参加したものの、筋肉の負傷でプレーできなかったキャプテンのロナウド・アラウホは、治療のためにバルセロナへ戻り、W杯組の中で最も早くプレシーズンに合流した。アレハンドロ・バルデは個別の負荷管理プログラムで調整中。ガーナ出身のセンターバック、ハフィズ・ガリバはウイルス性疾患のため先週金曜日から練習を欠席している。

🔵新たな顔ぶれとして、17歳の左サイドバック、ジョルディ・ペスケル(2009年生まれ)がトップチームの練習に初参加した。彼は183cmの恵まれた体格を持ち、攻撃参加やクロスの精度に優れた選手で、スペインU-17代表として欧州選手権にも出場。昨季はフベニルAで活躍し、コパ・デ・カンペオネスのテネリフェ戦では2アシストを記録した。今季はジュリアーノ・ベレッチ監督率いるバルサ・アトレティクでプレーする可能性がある。

🔴さらに、マリ出身のメディアプンタ、イブラヒム・ディアラもフリック監督の招集を受けた。彼は昨年夏にトップチームのプレシーズンに参加した直後に重い筋肉の負傷を負い、再発も重なって1年間をほぼ棒に振った。クラブはアフリカ屈指の有望株である彼を守るため、筋力強化と厳格な栄養管理による特別プログラムを用意した。

🔵その他の若手の去就について、ブリアン・ファリーニャスはジローナへのレンタル移籍がほぼ決まっていたが、フリック監督がトップチームのダイナミクスに加えるためにストップをかけた。一方で左サイドバックのホフレ・トレントは、成長を早めるために海外を含めた他クラブへのレンタル移籍が検討されている。右ウイングのロニー・バルドグジは、アンソニー・ゴードンやカリム・アデイェミの加入によって競争が激化し、国内外のクラブから問い合わせを受けているが、本人はフリック監督の下で全力を尽くしてアピールを続けている。 (via SPORT, Mundo Deportivo)

W杯を制したバルサ戦士たちと不可解なベストイレブン選外

🔴スペイン代表のW杯優勝メンバーに、ラミン・ヤマル、ペドリ、ダニ・オルモ、ガビ、エリック・ガルシア、ジョアン・ガルシア、フェラン・トーレス、パウ・クバルシの8人が名を連ねた。バルサは現在、世界で最もW杯優勝経験者を抱えるクラブとなった。この偉業に対し、アメリカから帰国したジョアン・ラポルタ会長は『バルサの8選手が世界チャンピオンになったことをとても誇りに思う』と語った。また、クラブにはW杯の選手派遣補償金として、FIFAから289万ユーロが支払われる見込みとなっている。

🔵19歳のパウ・クバルシは、アイメリク・ラポルテとともに堅守を築き、大会の最優秀若手選手賞を受賞した。EFE通信のインタビューで彼は『物事がとても早く進んでいて、自分がしていることに気づく時間がなかったけれど、年を重ねるにつれて気づいていくと思う』と落ち着いた様子で語った。決勝で憧れのメッシと対戦したことについては、『彼が何をしてくるかはわかっているけれど、止めるのはとても難しい。決勝で対戦したことはずっと覚えているだろう』と振り返った。周囲からの称賛に対しても、『時には称賛が多くなることもあるけれど、地に足をつけて自分の仕事をしなければならない。トロフィーを掲げても、仕事はまだ終わっていない』と謙虚な姿勢を崩さず、ラ・マシアでの教えである『常にボールを持ち、自分の質を向上させること』をプレーの基盤にしていると述べた。ラポルテから「寝ていてもパスを出す」と称賛されたことには、『彼もそうだよ。僕たちは後ろからプレーを作っていくのが好きなんだ』と笑顔で返し、インタビューについては『8万人の前でプレーするより緊張する』と語った。

🔴大会のベストイレブン候補がFIFAから発表されたが、最優秀若手選手賞を受賞したクバルシや、ラポルテの名前が除外されたことが論争を呼んでいる。スペイン代表は大会を通じて1失点しかしていないにもかかわらず、ベスト16で敗退したチームのディフェンダーが候補入りしている状況に、ファンやメディアから疑問の声が上がっている。

🔵W杯決勝の数日前、ダニ・オルモ、エリック・ガルシア、フェラン・トーレスがニューヨーク・マンハッタンの街をレンタル自転車でサイクリングする様子がエリックのSNSで公開された。動画内でフェランは『ダニ、ここで決勝に勝っているんだよ』と語りかけている。この自転車でのリラックスした光景は、昨年のリーグ優勝時にフェランが虫垂炎で欠場した際、チームメイトが自転車で彼を見舞ったことから始まった彼ら独自のゲン担ぎの伝統となっている。 (via SPORT, Mundo Deportivo, Esport3)

バルサ所属16選手のW杯詳細データとデ・ヨングの負傷状況

🔴今大会にはバルサから16名の選手が参加し、各選手が以下の詳細な成績を残した。

・パウ・クバルシ(スペイン):8試合750分出場。パス成功数668本(大会2位)、ボール奪取29回、空中戦勝利14回、パス成功率96%。

・ラミン・ヤマル(スペイン):8試合619分出場。1ゴール、ドリブル成功35回(大会最多)。

・ペドリ(スペイン):8試合537分出場。2アシスト。

・ダニ・オルモ(スペイン):7試合442分出場。2アシスト。

・フェラン・トーレス(スペイン):7試合225分出場。1ゴール(決勝弾)、1アシスト。

・エリック・ガルシア(スペイン):1試合21分出場。決勝の延長戦でのみプレー。

・ガビ(スペイン):2試合82分出場。

・ジョアン・ガルシア(スペイン):出場なし。

・アンソニー・ゴードン(イングランド、新加入):6試合379分出場。1ゴール、3アシスト。

・マーカス・ラッシュフォード(イングランド):6試合229分出場。1ゴール、1アシスト。

・ジュール・クンデ(フランス):7試合610分出場。

・ジョアン・カンセロ(ポルトガル):5試合314分出場。1アシスト。

・ハフィーニャ(ブラジル):2試合130分出場。負傷で途中離脱。

・ハムザ・アブデルカリム(エジプト):4試合57分出場。

・ロナウド・アラウホ(ウルグアイ):出場なし。筋肉の負傷で離脱。

・フレンキー・デ・ヨング(オランダ):4試合331分出場。

🔵オランダ代表として出場したフレンキー・デ・ヨングは、ラウンド32のモロッコ戦で膝を負傷して退場した。バルセロナの医療チームによる検査の結果、手術が必要となる可能性があり、その場合は約4ヶ月の長期離脱を余儀なくされる。フリック監督は、代役としてマルク・ベルナルやガビ、さらにはカンテラからトミー・マルケスやU-19でピボーテとして活躍するシャビ・エスパルトの起用を検討している。 (via SPORT, Mundo Deportivo)

ラミン・ヤマル:W杯の輝き、家族への愛、学業との両立

🔴19歳にして世界王者となったラミン・ヤマル。ロカフォンダ地区に住む彼の祖母ファティマさんは、テレビ番組のインタビューで『私たちはとても幸せ。これはみんなのもの。かなり緊張したけれど、フェラン・トーレスがゴールを決めた時、「よし、これで決まりだ」と言った』と喜びを表現した。また、『あなたが来たら、好きなものを何でも作ってあげる』と語り、モロッコの伝統料理である柔らかい鶏肉とレンズ豆の煮込み「ルフィッサ」を作って孫の帰りを待っている。ヤマル自身も家族への感謝を形にしており、母親にはマレスメに、父親にはバルセロナの山の手にそれぞれ家を購入してプレゼントした。

🔵ヤマルは学業との両立にも苦労してきた。Escola Pereantonで初等教育を受け、トロンボーンを学んだ後、中等義務教育(ESO)はラ・マシアの通信教育で修了した。『ある日母に、「学校には行くけど何もせず、午後の練習の準備をする」と言った。母は理解してくれず、勉強してほしがって怒られた。デビューする日まで授業に出るように言われたけれど、最後は僕の夢だと理解して応援してくれた』と明かした。ユーロ2024の際にも期末試験のためにノートを持参していた彼は、『大学の学位を取りたかったけれど、自分には向いていなかった。後悔はしていないし、僕を形作った経験だ』と語り、今後はバカロレア(高校)の人文科学(ラテン語やギリシャ語中心)をオンラインで学ぶ予定だ。

🔴さらに、ヤマルが15歳だった当時のインフルエンサーとの会話が再び脚光を浴びている。彼は当時から『カデテBにパウ・クバルシという選手がいる。僕にとってラ・マシアで最高のセンターバックだ』と、後にW杯で共に頂点に立つ盟友の才能を完璧に見抜いていた。 (via SPORT, Mundo Deportivo)

フェラン・トーレス:決勝弾の裏のメンタル葛藤と移籍の噂

🔵W杯決勝の延長106分に歴史的な決勝ゴールを決めたフェラン・トーレス。スペイン帰国後の国王一家とのレセプションでは、レオノール王女から『髪を剃るって言わなかった?』とからかわれ、笑顔で『いや、いや』と応じる微笑ましい場面があった。彼の美容師は『彼は変化を求めていたので提案した』と語っている。

🔴その輝かしい活躍の裏で、彼はポッドキャスト番組にて深いメンタルの葛藤を告白している。『両親の離婚(12〜13歳時)はショックでどう対処していいかわからなかった。バレンシアの寮生活になり、自分が地元出身ではないと嘘をついていた。日曜日ごとに両親と別れるのが耐えられず泣き続け、辛かったが早く成熟させてくれた』と過去を振り返った。さらにカタールW杯後の鬱状態についても、『自分が悪い状態だと認めたくなかった。集中力を欠き、練習もせず、サッカー以外の準備もしていなかったとわかっていたが、向き合いたくなかった。家に帰ると誰かを殺したい気分になり、底なしの井戸にいるようだった』と赤裸々に語った。その後、心理学者の助けを経て自信を取り戻し、『今では批判は気にならない。自分の人生に何の影響も与えない』と強靭なメンタルを手に入れた。

🔵しかし、バルサでの彼の未来は不透明な状況にある。デコSDとは6ヶ月以上直接連絡を取っておらず、クラブからの契約延長オファーは給与凍結という厳しい条件になると見られている。本人はバルサへの残留を第一に希望しているが、ここに来てパリ・サンジェルマン(PSG)が多額のオファーを準備し、ルイス・エンリケ監督が直接電話で説得に動いている。バルサは放出を容認する場合、5000万ユーロ以上の移籍金を要求する構えだ。さらに、レアル・マドリードも彼の動向を注視しており、フェラン自身がPSGよりもマドリードでのプレーを好むという見方も浮上している。 (via SPORT, Mundo Deportivo, ElDesmarque, Esport3)

移籍市場の動向:アデイェミとビシウの獲得、ラポルテへの関心

🔴カリム・アデイェミ(24歳)のバルサ加入が秒読み段階に入っている。バルサはドルトムントに対し、移籍金2200万ユーロ+変動700万ユーロを支払い、将来の売却益の一部を譲渡する条件で完全合意に達した。この交渉には代理人のジョルジュ・メンデスが決定的な役割を果たした。アデイェミはすでにバルセロナに到着しており、フリック監督と面会して個別練習を開始している。ラポルタ会長は帰国時に『明日プレゼンテーションを行う』と明言したが、手続きの都合により、正式なプレゼンテーションは木曜日の13時に行われる予定だ。本人は愛着のある背番号27を希望しているが、ラ・リーガのトップチーム登録規定(1番から25番)により、空き番号からの選択を余儀なくされる。元チームメイトのヤン・コウトは『彼は信じられないほどのスピードがあり、1対1や左足のシュートも素晴らしい。スペイン語を学ぶようにアドバイスしたし、カタルーニャ語も学ぶ必要があると言っておいた』とエールを送った。

🔵また、ベルギーのクラブ・ブルッヘから18歳のウイング、ジェシー・ビシウの獲得も完全合意に達した。バルサは850万ユーロの移籍金を支払い、将来の売却益の20%をブルッヘに渡す条件で5年間の契約を結ぶ。フリック監督は彼をトップチームのダイナミクスに加える意向であり、8月27日からのイギリス遠征にも帯同する見込みだ。

🔴守備陣の補強として、W杯で圧巻のパフォーマンスを見せたアイメリク・ラポルテにバルサが強い関心を示している。契約解除金は約1500万ユーロで、左利きのセンターバックとしてフリック監督も高く評価している。デコSDはダラス滞在中に直接関係者とコンタクトを取った。しかし、アスレティック・ビルバオは放出を固く拒否しており、ラポルテの給与(1200万ユーロ)も高額であるため、獲得には既存のセンターバックの売却が必須条件となる。別の候補としてトッテナムのクリスティアン・ロメロも浮上しているが、移籍金が5000万ユーロと高額なためハードルは高い。

🔵その他の移籍動向として、マルク・カサドにはサウジアラビアのアル・アハリが関心を寄せており、バルサは最低2500万ユーロを要求している。昨夏に獲得したミカイル・フェイは、レンヌからドイツ2部のニュルンベルク(ミロスラフ・クローゼ監督)へ買い取りオプション付きでレンタル移籍することが濃厚となっている。マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンはアヤックスへの移籍交渉を進めており、税務上の問題が解決されれば完全合意に達する見込みだ。 (via SPORT, Mundo Deportivo, ElDesmarque, Esport3)

フリアン・アルバレス獲得作戦とトップ・Bチームのプレシーズン日程

🔴フリアン・アルバレスは依然としてバルサの最優先ターゲットとして君臨している。しかし、アトレティコ・マドリードは契約解除金の5億ユーロを要求し、8月10日の練習合流を厳命するなど徹底抗戦の構えを見せている。バルサが提示した1億ユーロのオファーは期限付きであり、状況が膠着しているため、クラブは代替案としてミケル・オヤルサバル、ジョアン・ペドロ、ジュニオール・クルピのリストアップを開始した。

🔵バルサのトップチームのプレシーズン日程が確定した。7月24日にはCEエウロパと非公開の練習試合を行い、その後イギリスへ遠征して7月31日の20時45分からバーミンガム・シティと対戦する。さらに8月19日にはスポティファイ・カンプ・ノウでジョアン・ガンペール杯が開催され、対戦相手はエジプトのアル・アハリに決定する見込みだ(正式契約のサイン待ち)。これは冬にハムザ・アブデルカリムを獲得した際の良好な関係が背景にある。

🔴バルサ・アトレティク(Bチーム)のプレシーズン日程も発表された。8月2日から9日までバル・デン・バスで合宿を行い、8月2日にUEトナ、8月8日にジローナBと対戦する。その後、8月15日にCEロスピタレート、8月19日にCEエウロパ、8月23日にビラノバ、8月26日にレウスと、合計6試合の親善試合を通じて新シーズンへの準備を進める。 (via SPORT, Mundo Deportivo, ElDesmarque)

【本日の総括】

フリック新体制のプレシーズンが本格化する中、W杯を制した若きバルサ戦士たちの偉業や裏話が話題を独占しています。アデイェミとビシウの獲得合意により攻撃陣は強化され、今後はラポルテやアルバレスといった大物獲得、そしてフェランやデ・ヨングの去就問題など、移籍市場でのクラブの腕の見せ所が続きます。