NECナイメヘンとのプレシーズンマッチ 逆転勝利で好発進

セビージャFCはオランダのガルデレンでの合宿をスタートさせ、最初のプレシーズンマッチで昨季エールディヴィジ3位の強豪NECナイメヘンと対戦し、1-2の逆転勝利を収めました。試合はオランダのGoffertstadionで約10,000人の観客を集めて行われました。

ルイス・ガルシア・プラサ監督は、1-4-2-3-1のフォーメーションを採用し、中盤にはマヌ・ブエノとニコ・ギジェンのカンテラーノコンビを起用するミックスメンバーで臨みました。

試合序盤はNECがパスサッカーで主導権を握り、セビージャは守備に追われる展開となりました。セビージャの最初のチャンスはイサック・ロメロで、相手GKゴンサロ・クレタスが前に出ているのを見てハーフウェイライン付近からロングシュートを放ちましたが、惜しくもポストの横を外れました。その後、NECのネヤスミッチが放った強烈なシュートがクロスバーを直撃し、さらにシェリーの決定的なペナルティスポットからのシュートは、セビージャのGKアルベルト・フローレスが好セーブで防ぎました。

しかし前半27分、数的優位を作られた中盤を突破され、リンセンとのワンツーからウアイサにグラウンダーのシュートを決められ、NECに先制を許します。

失点から10分後の前半37分または38分、セビージャが反撃に出ます。オソがインサイドのスペースを駆け上がり、利き足ではない右足でシュート。相手GKが短く弾いたこぼれ球に反応したイサック・ロメロが押し込み、1-1の同点に追いつきました。前半終了間際にはサンガンテとシェリーが小競り合いを起こし、両ベンチが飛び出す乱闘騒ぎに発展。主審のファン・デル・ラーンが両者にイエローカードを提示して前半が終了しました。

後半、セビージャは一気に9人の選手を交代。アトレティコ・マドリードから新加入した左サイドバックのフリオ・ディアスが初出場を果たしたほか、オディッセアス・ヴラホディモス、フアン・イグレシアス、イケル・ムニョス、グリディ、アグメ、ミゲル・シエラ、マヌエル・アンヘル、イブラ・ソウ、ヘスス・クルスらがピッチに立ちました。対するNECも大幅な選手交代を行い、後半は互いにチャンスの少ない膠着状態となりました。主審がイエローカードを乱発する荒れ気味の展開の中、後半37分(82分〜84分ごろ)に試合が動きます。

Bチームのセネガル人FWイブラ・ソウがディフェンダーのモリスと競り合いながら抜け出し、必死に前に出た相手GKの足元を抜くグラウンダーのシュートを決めて1-2と逆転に成功。その後、オディッセアス・ヴラホディモスが相手のモンテイロの同点機をコーナーに逃れる好セーブを見せ、そのままセビージャが勝利しました。これでセビージャは今夏のプレシーズン5試合で4勝目(PK戦での勝利を1つ含む)を挙げ、自信を深める結果となりました。

(via SPORT)

(via Estadio Deportivo)

(via MARCA)

試合の選手採点 カンテラーノたちが躍動

NECナイメヘン戦に出場した選手たちの評価は以下の通りです。

アルベルト・フローレス (5): 最初は少し緊張して連携ミスもあったが、時間が経つにつれて改善し、素晴らしいセーブも見せた。失点シーンではこれ以上何もできなかった。

ホセ・アンヘル・カルモナ (6): 守備は堅実で、サイドからの攻撃をほぼ全て遮断した。ただ、攻撃参加は本人の希望ほど効果的ではなかった。

アルナ・サンガンテ (6): 安定したプレー。相手FWとの小競り合いで交代となった。

キケ・サラス (7): 守備の要であり、キャプテンシーも発揮。いつものようにセットプレーで大きな脅威となった。

ガブリエル・スアソ (5): 左サイドバックとしてのプレーよりも、キャプテンとしての振る舞いの方が目立っていた。新加入のフリオ・ディアスとのポジション争いが待っている。

マヌ・ブエノ (4): ボール保持時に輝けず、ボールがない時も走行距離は多かったが、相手のスピードについていけなかった。

ニコ・ギジェン (5): ボールがないところでハードワークを見せたが、何度か突破された。才能の片鱗は見せたが、まだ出場時間が必要。

ジェスリー (5): ボールがない時の働きが良かった。普段はボールを要求するタイプの選手だが、献身的にカルモナの守備を助けた。

ペケ・フェルナンデス (4): 状況判断を誤る場面が多すぎた。何度もトライしたが、成功率は高くなかった。

オソ (5): スタメンの資質がある。左足のクロスは高精度で、同点ゴールの起点にもなった。

イサック・ロメロ (5): ボールがない時の動きに問題があり、コントロールを失うことも多かったが、今季初ゴールを記録した。

オディッセアス・ヴラホディモス (6): 必要な時にしっかりとセーブし、経験と落ち着きをもたらした。

フアン・イグレシアス (5): 厳格な守備と経験を示し、問題なく役割をこなした。

イケル・ムニョス (5): 終盤に少し苦戦したが、役割を果たし、良いプレーの片鱗を見せた。

フリオ・ディアス (5): デビュー戦だったが、後半の低いペースも影響し、あまり記憶に残るプレーはなかった。

ルシアン・アグメ (4): 試合のペースが低かったとはいえ、適応に苦しんでいた。もっと期待されている。

ホン・グリディ (5): 複雑なプレーは避け、何をすべきか分かっているような良い動きを見せた。

ミゲル・シエラ (6): 質の高さを見せた。意思決定を学ぶ必要はあるが、シーズンを通して貢献できる可能性がある。

マヌエル・アンヘル (5): ベテラン選手たちを前にしても物怖じせず適応した。もう少し機敏であればゴールを決められていたかもしれない。

イブラ・ソウ (7): チャンスを自ら作り出し、決勝ゴールを決めた。自分の仕事を完璧にこなした満足感と共にピッチを後にした。

ヘスス・クルス (5): 決定的な場面で少し気を抜いてしまった。最もプレー時間が短かった。

(via ElDesmarque)

イサック・ロメロ プレシーズン初ゴールに喜びのコメント

試合後、同点ゴールを決めたイサック・ロメロがメディアの取材に応じ、プレシーズン初ゴールと強豪相手の勝利に対する満足感を語りました。

『相手は我々よりも調整が進んでいるし、火曜日にはチャンピオンズリーグの予選を控えている。そういう大会に出場するチームだということはプレーを見ればわかる。我々も全力を尽くして、良い試合ができたし、勝利を手にすることができた』

『監督が求める新しいコンセプトを少しずつ掴んできているし、勝てたことにも満足している。結局のところ、どの試合も勝つためにプレーしているからね。チーム、自分自身、そしてチームメイト全員のために喜んでいる』

『これまではチャンスはあったのに入らなかったけれど、今日はこぼれ球が来て、集中していたからやっと入った。個人的に先制(同点)できたことも、イブラが決めたことも嬉しい。Bチームから来た選手たちは良い試合をしているし、彼らの活躍も嬉しいよ。このゴールは自分にとって他のゴールと同じだ。プレシーズンであっても、リーガ開幕に向けて自信をつけるために役立つ。できる限りチームメイトを助けたいし、ゴールを決められるなら常に狙っていく』

(via Estadio Deportivo)

ルイス・ガルシア・プラサ監督のスタメン変更の意図

NECナイメヘン戦の直前、クラブの公式SNSではオディッセアス・ヴラホディモスのスタメン出場が発表されていましたが、ルイス・ガルシア・プラサ監督は急遽アルベルト・フローレスを先発に起用しました。

クラブ側の説明によると、これは負傷などではなく純粋な戦術的理由によるものです。フローレスは現在契約が残り1年となっており、新たなGKフラン・ゴンサレスの獲得がほぼ確実となっているため、フローレスに出場機会を与え、ピッチ上でチームメイトと別れを告げる機会を作ったのではないかと推測されています。

(via ElDesmarque)

GKフラン・ゴンサレスの獲得が最終段階へ

セビージャのスポーツ部門責任者であるホセ・イグナシオ・ナバロは、今夏6人目の補強となるGKフラン・ゴンサレス(21歳)の獲得を最終段階まで進めています。

レアル・マドリードの下部組織に所属するフラン・ゴンサレスは、ジョゼ・モウリーニョ監督がプレシーズンで第3GKとしてチームに引き留めようとしていたため交渉が難航していました。しかし、セビージャ側の強いアプローチと、セビージャ加入を熱望する選手本人の強い意志により、モウリーニョ監督もついに移籍にゴーサインを出したと報じられています。その証拠に、フラン・ゴンサレスはフィオレンティーナとの親善試合のメンバーから外れました。

移籍の形式は、先日獲得したフリオ・ディアスのケースと同様になります。セビージャが低額の移籍金を支払い、レアル・マドリードが保有権の約50%を残し、将来の買い戻しオプション(年々金額が上がる形式)を保持する条件で合意に達する見込みです。

交渉は非常に進展しており、近日中にオランダの合宿地に直接合流する予定です。フラン・ゴンサレスは身長2メートル近い長身を活かした空中戦の強さだけでなく、反射神経や敏捷性にも優れ、昨季はレアル・マドリード・カスティージャで活躍し、トップチームにも招集された実績を持つ有望なGKです。

(via Estadio Deportivo)

(via ElDesmarque)

マノロ・ヒメネス元監督 クラブの現状と補強を評価

セビージャのレジェンドであり、過去にトップチームの監督も務めたマノロ・ヒメネス氏が、ギリシャのアリス・テッサロニキ退任後の現状と、セビージャのクラブ運営について語りました。

自身の現状について:『今はとても調子が良い。アリスを退任してからの時間を半月板の手術に充てた。あと15日ほどでリハビリが終わるので、どこかのクラブから興味深いオファーがあればまた仕事を始めたい』

アルメイダ監督退任時のセビージャ監督就任の噂について:『噂は激しく飛び交っていた。多くの人から聞かれたが、当時の会長やスポーツディレクターからの直接の連絡はなかった。代理人からはセビージャを指揮する気があるか聞かれたが、家族の病気があったため断った』

クラブの現状への思い:『まずはセビージャが最高の状態になることを望んでいる。現在の監督には敬意を払っているし、彼は難しい状況でチームを救ってくれた。私はもう何年もセビージャから離れているが、監督時代に常にチャンピオンズリーグ出場権を獲得できたことは良い思い出だ。セビージャには監督がいるのだから、今は監督のいないクラブからのオファーを待つだけだ。それがプロとしての敬意だ』

過去3シーズンの低迷について:『過去3シーズンは忘れるべきだ。セビージャのようなクラブが最後まで残留争いをするのは厳しいことだが、経営のミスや失敗が招いた結果だ。この不安な状況から抜け出すために皆で一致団結して働くべきだ』『かつて栄光の10年を過ごした後、上を目指し続けた結果、チームの年俸が高騰した。目標を達成できない年が続くと、その高額なチームが財政に響いてくる。それが積み重なった結果だ。経営が失敗し、それがスポーツ面にも影響を及ぼしている』

打開策としてのカンテラ活用:『解決策はカンテラの活用だ。私がいた頃、資金がない時はプエルタ、レジェス、アントニート、アルファロといったカンテラに頼り、彼らはそれに応えてくれた。セビージャのカンテラはスペインでもトップクラスであり、カンテラの選手と競争力のある選手を組み合わせるのが完璧な解決策だ』

今夏の補強について:『ギャラクティコ(超大物)と契約できない時は、毎試合確実に戦える選手を獲得しなければならない。現在のスポーツディレクターは、予算内で競争力のある選手を獲得している。セビージャが耐えうる範囲で、必要なプラスアルファを与えてくれる選手たちだ。良い仕事をしていると思う』

セルヒオ・ラモスの会長就任の噂について:『彼がセビージャのベストを望んでいると確信しているが、心で望むこととビジネスは別だ。彼がセビージャに深い愛情を持っていることは間違いない』

選手たちへのメッセージ:『このユニフォームを着る全ての選手に、ただのチームではなく、歴史と偉大なファンを持つクラブにいることを自覚してほしい。セビージャへの愛はピッチで全てを出し切ることで伝えるべきだ』

(via Estadio Deportivo)

クラブ売却動向 ゴールドマン・サックス主導でアメリカの投資家を模索

セビージャFCのクラブ売却に向けた動きに新たな展開がありました。クラブの株式の85%を保有する主要株主たち(カリオン家、アレス家、カストロ家、ギハロ家、デル・ニド・ベナベンテ氏、A-Cap)は、世界最大級の投資銀行であるゴールドマン・サックスに売却の主導権(独占権)を委託し、売却の舞台をアメリカへ移すことを決定しました。

昨年末にはセルヒオ・ラモスやFive Eleven Capitalへの売却が頓挫し、その後も信頼性に欠ける投資家たちの噂により売却プロセスが遅延していました。今回、スポーツビジネスを最もよく理解しているとされるアメリカの投資家をターゲットにすることで、取引をより専門的かつ国際的に進める狙いがあります。

ゴールドマン・サックスはセビージャの主要な劣後債権者でもあり、クラブが早期に資金再構築を果たして融資を回収するためにも、この売却プロセスを成功させる強い動機を持っています。ただし、これはゴールドマン・サックスがクラブのオーナーになるという意味ではありません。

売却プロセスは独占交渉ではなく、3〜4の有力な投資家と並行して交渉を進める予定で、遅くとも2026年末から2027年1月までの売却完了を目指しています。なお、Bibium CapitalとMA Abogados(アルベルト・ペレス・ソラーノ弁護士)も引き続き財務・法務アドバイザーとして参加します。一部で噂されていたハビエル・ボティン氏のJB Capital Marketsは、セルヒオ・ラモス側のアドバイザーであったため、現在のクラブ売却には一切関与していません。

(via Estadio Deportivo)

FW補強 ダビド・ロメロ獲得はパルマがリード

アコル・アダムスの退団を受け、ストライカーの補強を最優先事項としているセビージャですが、アルゼンチンのCAティグレに所属するFWダビド・ロメロの獲得交渉でイタリアのパルマにリードを許している状況です。

セビージャはフェデ・ビニャス獲得失敗後、ダビド・ロメロに関心を示し、選手側もセビージャのプロジェクトに魅力を感じていました。しかし、ティグレのフロントは『現時点ではイタリアのパルマに移籍する可能性が最も高い』と明言しています。

ティグレは移籍金として700万ユーロを要求しており、セビージャはこの高額な完全移籍を避け、別の契約形態を模索して慎重に交渉を進めていました。しかし、パルマが資金力を背景に一歩リードした形となっており、セビージャは他の選択肢も含めてストライカー探しを継続しています。

(via ElDesmarque)

チデラ・エジュケ 退団交渉の大詰め

今夏にフリーでセビージャに加入したばかりのチデラ・エジュケですが、早くもクラブを離れるための最終交渉に入っています。

エジュケはオランダでのプレシーズン合宿のメンバーから外れ、セビージャ市内に残って将来の移籍先を検討しています。クラブ側は、彼が退団することで背番号を空け、さらに売却益をもたらしてくれることを期待しており、チームが合宿から戻る頃には移籍が完了していることを望んでいます。

(via ElDesmarque)

プレシーズン合宿招集メンバーと今後のスケジュール

ルイス・ガルシア・プラサ監督は、7月30日から8月7日までオランダのガルデレンで行われるプレシーズン合宿の招集メンバー28人を発表しました。

新加入のフリオ・ディアスが合流したほか、フアンルとカストリンが復帰。怪我からリハビリ中のアルフォンもオランダへ同行します。一方、マルカオはセビージャに残って個別調整を続け、退団が濃厚なエジュケもメンバー外となりました。また、カンテラからはエドゥ・アルトサノが追加で招集されています。

日曜日には、ワールドカップでスイス代表としてベスト8まで進出したジブリル・ソウとルベン・バルガスが合宿に合流する予定です。

【招集メンバー28名】

オディッセアス、カルモナ、キケ・サラス、アグメ、イサック、ペケ、サンガンテ、フアン・イグレシアス、フアンル、スアソ、グリディ、アルフォン、フリオ・ディアス、マヌエル・アンヘル、ニコ・ギジェン、マヌ・ブエノ、ヘスス・クルス、ミゲル・シエラ、アルベルト・フローレス、アンドレス・カストリン、ラファ・ロメロ、イケル・ムニョス、マリオ・ディアス、オソ、イブラ・ソウ、ジェスリー、エドゥ・アルトサノ、ホルヘ・モレノ

【今後のプレシーズンスケジュール】

・7月31日 19:00 vs NECナイメヘン (オランダ) ※1-2で勝利

・8月2日 14:30 vs FCユトレヒト (オランダ)

・8月7日 ドイツへ移動

・8月8日 15:30 vs バイエル・レバークーゼン (ドイツ) ※プレシーズン最終戦

(via ElDesmarque)

【本日の総括】

プレシーズンマッチでNECナイメヘンに逆転勝利を収め、イサックや若手イブラが結果を出したセビージャ。待望のストライカー補強は苦戦中ですが、GKフラン・ゴンサレスの獲得が間近に迫り、クラブ売却もアメリカ資本を視野に本格化するなど、ピッチ内外で新シーズンに向けた大きな動きが続いています。