ジュリアン・アルバレス移籍問題が泥沼化

アルゼンチン代表としてワールドカップ決勝まで戦い抜いた後、休暇を終えたジュリアン・アルバレスが8月10日にアトレティコ・マドリードのトレーニングに復帰しました。クラブは公式SNSにて、彼が高度スポーツ医学センターでマルト・ジョレンテ、アレックス・バエナ、ファン・ムッソらとともにメディカルチェックを受ける画像を公開し、ジムでの個別メニューなどプロ意識に問題がない様子を強調しました。

しかし、本人の不満は頂点に達しています。アルバレスは事前に最高経営責任者のミゲル・アンヘル・ヒル・マリンに対して10日前の時点で会談を要求していましたが、その際には『話すことは何もない。10日に会おう』とだけ返されていました。そして約束の10日になっても、ディエゴ・シメオネ監督はソウルでのプレシーズン親善試合の後に2日間の休暇をとってイビサ島へ渡っており不在、ヒル・マリンCEOも施設内に現れなかったため、移籍に向けた直接会談の場は用意されませんでした。

これに激怒したアルバレスは、練習場にいた関係者に向けて『俺をあてにするな』と言い放ち、事実上の反発を示しました。その後、怒りが収まらないまま、マドリードで代理人と緊急のサミットを開催し、今後の出処進退について対応策を検討しました。アルバレスはW杯期間中の6月に『関係者全員にとって最も良いのは自分が移籍することであり、自分の夢を叶えたい』『アトレティコの人々と話し合い、自分がここを離れるのが最善の解決策だと考えている』と明確に移籍願望を公にしていました。

現在、バルセロナが獲得を目指して1億ユーロのオファーを準備していますが、ヒル・マリンCEOは『1億ユーロでも1億5000万ユーロでも、あるいは2億ユーロでも、ジュリアン・アルバレスへのオファーを受け入れるつもりは一切ない』とコメントし、5億ユーロに設定された契約解除金の満額支払いのみを認める構えを崩していません。また、バルセロナによる事前接触の疑いを受け、7月末にスペインフットボール連盟がバルセロナに対して特別規律調査の開始を通告するなど、緊張が極限まで高まっています。水曜日に合流予定のシメオネ監督との会談が今後の鍵を握りますが、かつてジョアン・フェリックスがバルセロナへの期限付き移籍を強行した時のような、泥沼の対立関係に発展する懸念も生じています。(via Estadio Deportivo / via SPORT / via ElDesmarque)

チアゴ・アルマダがリバー・プレートへ完全移籍

25歳のアルマダは、昨夏にアトレティコが2100万ユーロを投じて獲得したものの、シメオネ監督のもとで不動のレギュラーを勝ち取ることができず、不本意なシーズンを終えました。公式戦40試合に出場しましたがその多くはベンチからの途中出場であり、記録したスタッツは4ゴール2アシストにとどまります。

この結果、アトレティコは彼の放出を決定し、アルゼンチンの名門リバー・プレートへの完全移籍で合意に達しました。リバー・プレートはフラメンゴとの獲得競争を制し、2000万ユーロを超える移籍金を支払うことで、アトレティコ側は投資した資金のほぼ全額を回収することに成功しました。アルマダはリバー・プレートと2030年12月31日までの長期契約を結びました。

かつてカタールワールドカップの優勝メンバーであり、2026年ワールドカップでの準優勝も経験しているアルマダにとって、かつてベレス、アトランタ・ユナイテッド、ボタフォゴ、リヨンなどで見せた輝かしいクオリティを再び取り戻すための最適なリスタートとなります。(via SPORT)

16歳の神童ホルヘ・ドミンゲスが台頭

プレシーズンに行われたソウルでのマンチェスター・シティ戦(1-3で敗戦)において、最大の収穫となったのが16歳の神童ホルヘ・ドミンゲスの台頭です。この試合でファーストチーム初ゴールを記録したドミンゲスは、試合後に『はい。私の初めてのゴールであり、この瞬間を絶対に一生忘れることはありません』と、大きな興奮と喜びを語りました。

ドミンゲスは2009年12月生まれの16歳で、アカデミーから順調に成長してきました。アンヘル・ドナト監督率いるフベニールAでのリーグ戦やユースリーグで頭角を現すと、フェルナンド・トーレス監督率いるBチームでの出場をほぼ飛び越える形でシメオネ監督に抜擢されました。1対1の積極的な仕掛けや相手ディフェンダーを恐れないフィジカルコンタクトが特徴で、ヘタフェ戦などでも抜群の存在感を示しました。レアル・マドリードなどのライバルクラブからの引き抜きを阻止するため、クラブは2025年12月に最初のプロ契約を急遽結んでいます。

シメオネ監督は彼について『もしこのパフォーマンスを維持できるのであれば、彼は成長途上にある極めて重要な選手になる。焦らせず、保護しながらチームを助けてもらうべきだ。今季そのままファーストチームに残すかどうかの決断はこれから行うが、私をよく知っている通り、選手を起用する上で年齢は気にしていない』と述べ、その才能を慎重に守りつつ開花させる姿勢を示しています。なお、同試合では新加入のイ・ガンインもピッチに立ち、母国韓国のサポーターから熱狂的な大歓声を浴びていました。(via Estadio Deportivo)

ナウエル・モリーナがローマ移籍へ

アルゼンチン代表右サイドバックのナウエル・モリーナ(28歳)が、イタリアのASローマへ完全移籍することが確実となりました。モリーナは10日にマドリードのトレーニング施設に現れたものの、わずか10分ほどで自身の荷物を整理して立ち去り、そのままローマへ出発しました。

すでにローマに到着したモリーナは、出迎えた多くのファンから英雄のような熱烈な歓迎を受けており、11日火曜日にメディカルチェックを通過した後に4年契約の署名を行います。移籍金は固定と変動を合わせて約1700万ユーロとなり、給与はアトレティコ時代を上回る待遇が約束されています。アトレティコで通算181試合に出場し、プロ意識を貫いたモリーナの4年間のキャリアは、かつてプレーしたイタリアの地へ戻ることで終止符が打たれます。(via Mundo Deportivo / via MARCA / via ElDesmarque)

マッテオ・ルッジェーリのアストン・ヴィラ移籍が秒読み

左サイドバックのマッテオ・ルッジェーリについて、イングランドのプレミアリーグに所属するアストン・ヴィラへの移籍が合意間近となっています。

移籍金は固定で1800万ユーロ、さらに変動で600万ユーロが上乗せされる形(総額で約2000万ユーロ規模)で交渉が進行しており、ルッジェーリは今回の韓国遠征の帯同メンバーから外されていました。選手本人とアストン・ヴィラとの間で個人的な事務手続きやメディカルチェックを終えれば、2日以内にも正式発表が行われる見通しです。(via ElDesmarque / via Mundo Deportivo / via SPORT)

クティ・ロメロ獲得交渉が大詰め

ディフェンスラインの抜本的な強化を目指すアトレティコは、トッテナムに所属するアルゼンチン代表センターバックのクリスティアン・クティ・ロメロ(28歳、契約2029年まで、市場価値5000万ユーロ)の獲得に極めて近づいています。

ロメロはバルセロナやインテル、アーセナルなどからの熱烈な関心を断り、過去3回の移籍市場にわたって自身を熱望し続けてくれたシメオネ監督のもとでプレーすることを最優先に決断しました。アトレティコはトッテナムとの間で、移籍金約4500万ユーロでの最終調整を進めており、早ければ火曜日か水曜日にもマドリードに到着して手続きを完了させる予定です。

ピッチ上の圧倒的な実力だけでなく、ロメロはアルゼンチン代表のチームメイトであり親しい友人でもあるジュリアン・アルバレスにとって、クラブでの不満を和らげる「予期せぬ pacificador(調停役)」としての役割も期待されています。アルバレスにとってロメロはかつて『対戦した中で最高のディフェンダー』と評した憧れの存在であり、彼がチームに加わることが、アルバレスのバルセロナ移籍願望を思い留まらせ、アトレティコ残留を促す強力な刺激になるのではないかとフロントは期待を寄せています。(via SPORT / via ElDesmarque / via MARCA)

ジョージ・サリナス獲得に向けた争奪戦

アトレティコは、マッテオ・ルッジェーリの放出に伴う左サイドバックの穴埋めとして、ラシン・サンタンデールに所属する19歳の若きディフェンダー、ジョージ・サリナスの獲得交渉を進めています。

サリナスはU-19スペイン代表の欧州選手権制覇に大きく貢献した逸材で、バルセロナやマンチェスター・ユナイテッドも獲得に動いています。しかし、サリナス本人はスペイン国内でのプレー継続を優先しており、アトレティコへの移籍に最も魅力を感じています。

ラシン側は1600万ユーロの契約解除金の満額支払いを求めており、アトレティコはモリーナ、ルッジェーリ、アルマダの売却によって得られた約6000万ユーロの資金からこの移籍金を捻出します。税金の支払いを回避するために契約解除金の直接執行は行わず、固定と変動を含めた同額の移籍金1600万ユーロを支払う合意交渉を行っており、オファーの中にアルナウ・オルティスやオベド・バルガスのレンタル移籍を含めることも検討しています。新シーズンを前にラシンの試合への出場を見合わせ、早急に交渉を成立させたい考えです。(via SPORT)

ニコ・ゴンサレス獲得交渉が停滞

一時は今夏の最優先ターゲットの一つとされ、アトレティコへの復帰話が具体化していたユヴェントスのアルゼンチン人ニコ・ゴンサレスですが、ここ数日で両クラブ間の交渉が急激に冷却化し、現在は完全に停滞しています。

移籍が100%破談したわけではないものの、他の獲得オペレーションが優先されていることもあり、アトレティコへ合流する可能性は極めて低くなっています。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

ジュリアン・アルバレスの移籍騒動が深刻な対立局面を迎える中、アトレティコはモリーナやルッジェーリ、アルマダといった主力・準主力を相次いで放出し、総額約6000万ユーロに及ぶ巨額の補強資金を手に入れました。この資金をもとに、世界屈指のセンターバックであるクティ・ロメロや若き才能ジョージ・サリナスの獲得交渉を一気にまとめ上げようとしており、守備陣のドラスティックな再編が進められています。