クラブ売却交渉の最終局面とSPA締結に向けた動き

🏢 セビージャFCの過半数株式取得を目指す、Five Eleven Capitalとセルヒオ・ラモスのグループによる買収交渉が最終局面を迎えています。今週水曜日の12時にセビージャ市内のホテルで、SPA(株式売買契約)締結に向けた極めて重要な会議が予定されています。これまで買い手側の資金不足が交渉遅延の原因とされてきましたが、売却対象となる株式の73%に設定されていた負担は先週金曜日にすでに解除されました。残りの約1万株(アメリカ人投資家グループのACAPと、デル・ニド・ベナベンテ氏が代表を務める小規模なパッケージ)についても、SPAの署名時または公証人役場での手続き時に解放される確約が取れています。

💰 1月に締結されたLOI(関心表明書)で定められていた支払い条件も、買い手側に有利な形に変更されました。義務付けられている8000万ユーロの増資を含めた総額約4億ユーロの現金一括払いは見直され、売却当日に60%、1年後に30%、その翌年に残りの10%を支払う分割方式で決着しています。

⏳ Five Eleven CapitalのCEOであるマルティン・インク氏とセルヒオ・ラモスが持つ独占交渉権は5月31日に期限を迎えます。買い手側の背後には非常に多くの異なる投資家が関与しており、弁護士や代理人が絶えず入れ替わり立ち替わり現れることが交渉の大きな障害となっています。延長の正式な要請はまだ出されていないものの、水曜日の会議で打診される可能性は高く、全員が早期の売却完了を望んでいるため、確実な見通しがあるならば5日から10日程度の延長は容認される構えです。仮に交渉が決裂した場合は、他の投資家との交渉を加速させる必要がありますが、売却完了までにさらに1ヶ月半から2ヶ月の時間を要することになります。取引規模が非常に大きいため、公証人役場での最終手続きにはさらに2〜3週間を要し、スポーツ上級委員会(CSD)の承認手続きも必要となります。 (via Estadio Deportivo)

スポーツ部門の権力空白とアントニオ・コルドンの退任

💼 現在、セビージャFCのスポーツ部門は事実上の権力の空白状態に陥っています。アントニオ・コルドン氏はセビージャのディレクター職からの退任が正式に確定し、すでに家族と共に車に荷物を積み込んでロス・レメディオス地区を去る姿が目撃されました。この退任は、セルヒオ・ラモスらのクラブ買収の成否に関わらず確定した決定です。

🚫 現在は、純粋なセビジスタでありテクニカルセクレタリーのホセ・イグナシオ・ナバーロ氏が実質的な「留守番」としてオフィスに常駐していますが、彼には選手の獲得や契約更新を行う実行権限が一切与えられていません。そのため、現在の経営陣はオーリャン・ニーランの契約満了に伴う退団発表など、論理的に可能な範囲の事務的な決断のみを下し、ネマニャ・グデリの将来などの重要な決定は後回しにされています。また、コルドン氏が新プロジェクトに向けて進めていたルーマニア人MFマリウス・マリンのフリー移籍など、事前の獲得交渉は彼の退任とともにすべて白紙撤回されました。 (via Estadio Deportivo)

ルイス・ガルシア・プラサ監督の不透明な去就と別れの食事会

🍽️ チームを1部残留に導いたことで自動的に2027年までの契約延長を勝ち取ったルイス・ガルシア・プラサ監督ですが、彼の未来は宙に浮いたままです。クラブの売却プロセスが完了間近であり、新オーナーが彼をプロジェクトの構想に入れない可能性を強く認識しているため、彼自身も去就が明確になるまではアルテア(アリカンテ)の自宅には戻らないと明言していました。

🫂 そんな中、プラサ監督は過去2ヶ月間苦楽を共にしたコーチングスタッフやクラブの従業員たちと別れの昼食会を開催し、自身のSNSで『素晴らしい仲間たち!』というメッセージと共にその様子を共有しました。この食事会には、第2監督のペドロ・ロストイ、フィジカルコーチのフェリックス・ビセンテ、心理学者のエミリオ・イバニェス、アナリストのクリスティアン・モヤといったいつものスタッフのほか、マティアス・アルメイダ体制から残っているGKコーチのアルトゥーロ・ゴンサレス、アナリストのアドリアン・ガルシアとフアン・アントニオ・グスマン、ハビ・マルティネスらも参加しましたが、経営陣の姿は一切ありませんでした。これが単なるシーズン終了の打ち上げなのか、完全な別れの挨拶なのかは大きな憶測を呼んでいます。 (via ElDesmarque)

新監督候補としてのホセ・ボルダラスとマルセリーノの動向

👔 セルヒオ・ラモスとFive Eleven Capitalのグループがセビージャを買収した場合、最初のプロジェクトの監督としてヘタフェのホセ・ボルダラスを招聘する意向を持っていると報じられています。ボルダラスは代理人を変更した後、ヘタフェからのオプション付き1年間の契約延長オファーにまだ返答しておらず、アンヘル・トーレス会長との火曜日の会談で最終的な決断を下す予定です。ボルダラスは過去にクリスタル・パレスなど海外クラブとも関連付けられ、言葉の壁はないと明言しているものの、最優先はスペイン国内での指揮です。

🚧 セビージャは彼にとって有力な新天地候補ですが、ルイス・ガルシア・プラサの契約が残っていること、ボルダラス自身の高い年俸、そして彼が過去に要求していた「2〜3年の長期契約と編成の権限」がネックとなっています。かつてモンチ氏がセビージャのスポーツディレクターを務めていた時代には、ボルダラスの招聘に何度か拒否権を発動したという経緯もありますが、現在はそのモンチ氏がエスパニョールでマノロ・ゴンサレス監督の続投を支持しているため、エスパニョール行きの線は消滅しています。ヘタフェ側はボルダラスが更新しない場合の代替案として、ファビオ・セレスティーニとの間で基本合意に達しています。

✈️ 一方で、ビジャレアルを退任したマルセリーノ・ガルシア・トラルも、セルヒオ・ラモスのグループによる新プロジェクトの候補として名前が浮上していました。しかし、マルセリーノはメディアのイベントに出席した際、『来季、スペインで指揮を執るのは非常に難しいだろう』と語り、国内クラブのオファーに満足していないことを示唆しました。彼は『焦らずに決断を下す』と述べ、プレミアリーグ(クリスタル・パレスなどが候補)やセリエA(ローマなど)といった海外の舞台へ目を向けており、英語の学習にも意欲を見せています。 (via Estadio Deportivo / MARCA / ElDesmarque)

新体制に引き継がれるコルドン体制からのフリー移籍内定選手

🤝 アントニオ・コルドン氏の退任によりいくつかの交渉は立ち消えになりましたが、彼が事前に合意を取り付けていた2つのフリー移籍は、市場の好機として新たなスポーツ委員会にも引き継がれることが決定しています。

🛡️ 1人目は、ヘタフェとの契約が6月30日で満了する右サイドバックのフアン・イグレシアス。2人目は、ル・アーヴルとの契約が切れるセネガル人DFアルナ・サンガンテです。24歳でキャプテンマークを巻くサンガンテは、リーグ・アンの最終戦(ロリアン戦)で右サイドバックとしてフル出場し、チームの無失点と残留に大きく貢献しました。彼は今季4度にわたってサイドバックを務めており、センターバックと右サイドバックの2つのポジションを高いレベルでカバーできる多能性がセビージャで高く評価されています。フランスの有力紙の記者も、彼を『パワーとフィジカルで守備のデュエルを制する優れた選手』と称賛しており、カルモナとフアンルが務めている右サイドの補強として完璧に機能することが期待されています。 (via Estadio Deportivo)

レアル・オビエドからアルベルト・レイナの獲得合意

📝 セビージャは、プリメーラRFEFへの降格が決まったレアル・オビエドから、28歳のMFアルベルト・レイナを獲得することで合意に達しました。アストゥリアスの公共放送(RTPA)の報道によると、移籍金は200万から300万ユーロの間で設定されています。レイナは今季、初めてのラ・リーガ(1部)でリーグ戦37試合とコパ・デル・レイ1試合に出場し、4ゴール1アシストを記録。主に1トップの背後のトップ下としてプレーしましたが、キャリアを通じてダブルボランチやインサイドハーフとしても活躍してきました。

🔄 彼はベティスの下部組織出身で、アルカラ、セウタ、ラス・パルマスB、ミランデスを経てオビエドに加入していました。オビエドとの契約は2027年まで残っていましたが、クラブの降格と資金化の必要性から移籍が加速しました。この移籍の背景には非常に興味深い事実があります。レイナはアントニオ・コルドン氏とホセ・イグナシオ・ナバーロ氏が春先からスカウティングを行って推薦していた選手であると同時に、彼の代理人がセルヒオ・ラモスの兄であるレネ・ラモス氏(RR-Soccer Management Agency)であるということです。そのため、この獲得はコルドン体制の「最後の補強」であると同時に、買収が成立すればマルク・ボイシャサ氏が率いる新体制の「最初の補強」としても機能する、2つの時代にまたがる特異な移籍となっています。ただし、セビージャの現状の財政難を考慮すると、フリー移籍ではないこの取引の支払いをどのように捻出するのかという点にはまだ課題が残されています。 (via Estadio Deportivo / ElDesmarque)

オーリャン・ニーランの退団と感動的な別れの手紙

🧤 セビージャは、公式動画を通じてノルウェー代表GKオーリャン・ニーランの退団を発表しました。6月30日で契約満了となり、更新は行われません。これにより、現在のセビージャのトップチームのGKは、レンタル中のブラホディモス(今後の去就は未定)とリザーブチームのアルベルト・フローレスのみという危機的な状況になります。

✉️ ニーランは自身のSNSを通じて、セビジスタに向けた感動的な別れの手紙を公開しました。

『喉の奥に塊を感じ、心に感情をいっぱいに抱えながらこの言葉を書いています。3年間の忘れられない日々の後、セビージャFCでの私の時間は終わりを迎えます。振り返ってみれば、自分がすべてを捧げたことが心の底からわかります。毎日の練習に魂を込め、すべての試合でこのシャツのために肌を捧げました』

🏥 さらに、チームの苦境を救うための自己犠牲も明かしました。

『状況が最も必要としていた時、私は手術を延期することを決断しました。痛みを伴いましたが、それが私のすべきことでした。ブラホディモスが加入した1月に退団するチャンスもありましたが、クラブが本来いるべき場所、つまり1部に残留することが確定するまで、私は船を降りることを拒否しました』

❤️ 最後には、次のように力強く締めくくっています。

『世界最大のクラブのひとつでこのシャツを着ることは特権です。ノルウェーの小さな少年が世界最高のリーグでプレーし、チャンピオンズリーグを経験するという夢がセビージャで現実になりました。理事会、スポーツディレクター、監督、コーチングスタッフ、医療スタッフ、そしてすべての裏方スタッフに深く感謝します。そしてファンへ。あなたたちは唯一無二です。私はセビジスタとして生まれたわけではありませんが、ひとつだけ約束できます。セビジスタとして死んでいくということです。決して諦めないでください。バモス、私のセビージャ!』 (via Estadio Deportivo / ElDesmarque)

契約満了選手とケレチ・イヘアナチョのスコットランドでの躍進

👋 今季終了に伴い、セビージャではニーランに加えて、アレクシス・サンチェス、アドナン・ヤヌザイ、ネマニャ・グデリの契約が6月30日で満了を迎え、フリーエージェントとなります。グデリの将来については、現体制に契約更新の実行権限がないため保留状態となっています。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿 一方、昨夏の移籍市場の締め切り直前にセビージャと契約解除してセルティックに加入したナイジェリア人FWケレチ・イヘアナチョが、スコットランドの地で大きな成功を収めています。彼は怪我の影響で2月までほとんどプレーできませんでしたが、シーズン終盤に爆発し、最終的に24試合に出場して9ゴール1アシストを記録。セルティックのリーグ優勝とSFAカップ優勝の2冠に大きく貢献しました。SFAカップの決勝(ダンファームリン・アスレティック戦)では、途中出場から素晴らしいドリブルで相手DF2人とGKをかわして無人のゴールにシュートを流し込むゴラッソを決め、SNSで大きな話題を呼んでいます。セルティックは彼との契約を2027年まで延長するオプションを持っており、マーティン・オニール監督も彼の残留を強く希望しています。セビージャは彼の放出時に将来の移籍金の一部を受け取るなどの変動条件(ボーナス等)を一切保持しておらず、残り1年の契約のわずかな減額と引き換えに彼を完全に手放していたため、この活躍による恩恵を受けることはできません。 (via ElDesmarque / Estadio Deportivo)

ビーゴからの帰路で発生した航空機トラブルとシーズン総括

✈️ セルタ・デ・ビーゴとのアウェイゲーム(セビージャが敗戦)を終えた後、チームの遠征に予期せぬトラブルが発生しました。ビーゴからセビージャへ向かう帰りの飛行機が、機体の尾部から煙が出るという異常事態に見舞われ、緊急着陸を余儀なくされました。火災の初期段階を消火するために消防隊が出動し、選手やスタッフを含む遠征メンバーは機内に約40分間閉じ込められるという恐怖を味わいました。幸いにも全員無事でしたが、シーズン終了を告げる試合の後に、チームは大きな冷や汗をかくことになりました。

🗣️ ルイス・ガルシア・プラサ監督は、セルタ戦後の会見で次のようにシーズンを総括していました。『セビージャが、いつになるかはわからないが、かつてのチームに戻ることを願っている。今は苦しみ、来年に向けて分析し改善する時だ。アタッキングサードに到達した時にもっとダメージを与える必要があるが、怒ったりはしたくない。シーズンを終え、若手たちを祝福する。彼らは非常に危機的な状況を救ってくれた。セサル(引退する選手)の引退を祝福し、楽しんでほしい。マジョルカやジローナのような悲劇的な降格もあった。我々は誰が落ちてもおかしくないグループにいたが、残留を果たせたことをポジティブに評価しなければならない』 (via ElDesmarque)

【本日の総括】

セルヒオ・ラモスらのグループによるクラブ買収交渉が最終局面を迎え、スポーツ部門は権力空白という異例の事態に。ルイス・ガルシア・プラサ監督の去就が不透明な中、オビエドからのレイナ獲得など水面下での動きは続いています。ニーランの感動的な別れや航空機トラブルなど、最後まで波乱に満ちたシーズン終了となりました。