劇的な1部残留達成と他クラブの運命を分けた最終節

エルチェは今シーズンの熾烈な残留争いを生き抜き、来シーズンも1部リーグでプレーすることが決定しました。モンティリビで行われた最終節のジローナ戦を見事ドローで終えたことで、クラブにとって偉大な成果として祝賀ムードに包まれています。レバンテなどと共に残留を達成しましたが、このドロー劇は他会場の運命も大きく左右しました。オサスナは終盤に5連敗を喫し勝ち点42でフィニッシュしていましたが、エルチェがジローナと引き分けてくれたおかげでかろうじて降格を免れました。もしジローナがエルチェからゴールを奪って勝っていればオサスナは2部に降格していたという、薄氷を踏む結末でした。 (via Esport3 / Mundo Deportivo)

アルバロ・ロドリゲスが放った残留決定のスーパーボレー

ラジオ番組「ラ・ピサーラ・デ・キンタナ」のチームがフォルクスワーゲンの協賛で選ぶ第38節のベストゴールに、エルチェのアルバロ・ロドリゲスが選出されました。エルチェのプロサッカー生き残りを完全に証明したこの得点は、圧倒的なクオリティを放つ凄まじいボレーシュートでした。番組内でも、審美性、歴史的重み、感情の大きさのすべてが詰まっており、アルバロ・ロドリゲスのキャリアにおける最高のゴールだと絶賛されました。この劇的な一撃にイリシターノのスタンドは熱狂し、彼らの英雄を称える伝説的なチャント「ウルグアヨ、ウルグアヨ!」が響き渡りました。ジャーナリストのナウエル・ミランダは、このチャントは時代遅れにならないトレンドであり、ラ・リーガには常にウルグアヨがいると冗談交じりに称賛しています。 (via MARCA)

黒の第2ユニフォームが抱える奇妙な未勝利の呪い

2025年7月11日に「重要な瞬間のために作られた」というスローガンで発表された、白と緑の細いラインが入った黒の第2ユニフォームですが、ジローナでの残留祝賀の場に立ち会ったものの、このユニフォームを着用した公式戦8試合で1勝もできないという呪いにかかっていました。成績は3分け5敗、18失点(1試合平均2失点以上)、8得点という散々なもので、セビージャ、バレンシア、ジローナから勝ち点を拾った以外は、アラベス、レアル・ソシエダ、レアル・マドリード、ラージョ・バジェカーノ、セルタに敗北しました。エデル・サラビア監督のチームは黒を着たすべての試合で失点しており、必ず1-2で敗れるというジンクスまで生まれました。唯一無得点だったのはバジェカスでの0-1の敗戦のみです。

デビュー戦となった第4節サンチェス・ピスフアンでのセビージャ戦では、勝てる展開からエクトル・フォルトのミスで引き分けに終わっており、これが不吉な未来を暗示していました。ちなみにリーグ戦アウェーで唯一勝利した4月末のオビエド戦や、コパ・デル・レイでのアウェー3勝(ロス・ガレス戦、エイバル戦、キンタナル・デル・レイ戦)の際は、すべて第1ユニフォームや青赤のユニフォームを着用していました。中立なファンには点の取り合いを楽しめる保証付きのユニフォームでしたが、クラブにとっては厄介な代物となってしまいました。 (via SPORT)

アレイシ・フェバスの引き留めに向けたクラブの最終交渉

エルチェの1部残留の鍵となったミッドフィルダー、アレイシ・フェバスの契約が残り数日となっており、クラブは彼の契約更新に向けて最後の試みを行っています。オーナーであるクリスティアン・ブラガルニクが直接関与し、アルゼンチンからリモートで彼と会議を行う予定です。以前提示した100万ユーロと見られるオファーは選手側に拒否されましたが、クラブは引き留めを諦めず新たなオファーを出す準備をしています。しかし、ボールを扱う技術に長けた30歳の彼にはセルタのマルコ・ガルセスSDやクラウディオ・ヒラルデス監督が強い関心を示しており、エスパニョールも獲得を狙うなど、1部リーグの複数クラブによる争奪戦となっています。 (via ElDesmarque)

6月30日で契約満了を迎える4選手の動向

シーズンが終了し来季に向けた編成が進む中、エルチェでは6月30日をもって現行契約が満了しフリートランスファーとなる選手が4名います。アレイシ・フェバスをはじめ、ホサン、レオ・ペトロ、そしてアンドレ・シルバです。クラブが彼らとどのような決断を下すのか、今後の動向が注目されています。 (via ElDesmarque)

エクトル・フォルトが試練のローン期間を終えバルセロナへ帰還

バルセロナからローン移籍で加入していた18歳のエクトル・フォルトが、エルチェの1部残留というハッピーエンドを見届け、レンタル期間を終了してシウタ・エスポルティバ・ジョアン・ガンペールへ帰還しました。エデル・サラビア監督の強い要望で加入した彼は、ラージョ・バジェカーノ戦で素晴らしいゴールを決めるなど好調でしたが、その試合でメンディの故意とも見られる足掛けで転倒し肩を負傷。手術を余儀なくされ3ヶ月以上離脱するという不運に見舞われました。バルセロナの施設でリハビリを行い、4月22日のオビエド戦で復帰。最終的に17試合出場、3ゴール2アシスト、623分間のプレーにとどまりましたが、学びの多い1年となりました。彼は自身のSNSでファンに向けて感動的な別れのメッセージを綴っています。

『エルチェに向かう時、自分がどのようにチームに溶け込めるか、皆さんがどのように受け入れてくれるか、疑問や不安がありました。しかし最初から、このクラブが私の家になることに気づきました。初日から私を迎え入れ、手を差し伸べてくれ、緑のストライプの一員にしてくれました。想像以上に学び、成長し、すべての勝利をまるで最後であるかのように大切にし、皆さんと一緒にプレーする毎分を楽しみました。チームメイト、スタッフ、そしてファンへ。心から感謝します。ここで生きた1年間に無限の感謝をしています。チームが最も私を必要としていた時に100%の状態でいられなかった怪我のおかげで、良い時も困難な時も、皆さんをさらに大切に思い、楽しむことができました。私は誇り高く、幸せで、間違いなく私をより良いサッカー選手にしてくれた学びに満ちて去ります。今日、エルチェは1部リーグのチームであり続け、来シーズンもそうなるでしょう。本当にありがとうございました、ムーチョ・エルチェ!』 (via SPORT)

コパ・デル・レイ敗退とチャンピオンズリーグ出場を許したベティス戦の記憶

今シーズンのエルチェは、重要な局面でレアル・ベティスと激突する機会がありました。コパ・デル・レイのラウンド16進出をかけた戦いでは、チミー・アビラに2ゴールを許してしまい敗退。さらにリーグ戦でも、パブロ・フォルナルスに決定的なゴールを決められ、ベティスの21年ぶりとなるチャンピオンズリーグ出場権獲得を目の前で決定づけられてしまいました。 (via Estadio Deportivo / MARCA)

【本日の総括】

劇的な残留を果たし歓喜に沸くエルチェですが、主力選手の契約問題や奇妙なユニフォームのジンクスなど、ピッチ内外で多くのドラマが生まれたシーズンでした。来季の新たなスタートに向けて、すでにクラブは動き出しています。