モウリーニョを支える新たなコーチングスタッフ陣容とカマヴィンガの猛アピール

モウリーニョ監督は、自身の徹底した管理主義に基づき、信頼する側近とクラブのアイデンティティを知る人物を融合させた新たなコーチングスタッフを編成し、選手たちの合流を待たずして7月10日金曜日からシウダード・レアル・マドリード(バルデベバス)で作業を開始しました。

最も注目を集めているのが、サミ・ケディラの入閣です。2010年から2015年までマドリーでプレーし、モウリーニョ第1期の「記録破りのリーグ優勝」時に監督から『君こそが私の求めている選手だ』と絶賛された元ドイツ代表MFは、監督、フロント、選手たちを結ぶ重要な架け橋としての役割を担います。第1期におけるアイトール・カランカのような存在であり、ベルナベウでプレーする重圧を知る権威ある人物として、ペペなどの候補も挙がる中から選ばれました。2021年の現役引退後、初のベンチ入りとなります。

戦術面は、ベンフィカ時代からモウリーニョを支える2人のポルトガル人コーチが担当します。45歳のジョアン・トラリャンは主任戦術アシスタントに就任。ベンフィカの下部組織で16年間を過ごし、モナコでティエリ・アンリ、ドルトムントでヌリ・シャヒンのアシスタントを務めた経験豊富な分析家です。監督不在時には指揮を執り、記者会見も行える権限を持っています。もう一人は41歳のペドロ・マチャドで、フェネルバフチェ時代からモウリーニョと行動を共にし、戦術とフィジカルの統合を担当。モウリーニョの代名詞である競争力の高さ、デュエルの激しさ、トランジションのスピードをピッチで体現させます。

フィジカル部門の責任者には43歳のアントニオ・ディアスが就任しました。ウルブス、トッテナム、ノッティンガム・フォレストでヌノ・エスピリト・サントのアシスタントを務め、欧州で最も厳しいフィジカルコーチの一人とされています。分析部門のトップ(チーフ・マッチ・アナリスト)には37歳のイタリア人、ロベルト・メレッラが就任。インテルでスクデットを獲得し、エラス・ヴェローナを経て、2022年のローマ時代からトルコ、ポルトガルと常にモウリーニョに同行してきた対戦相手分析のスペシャリストです。GKコーチには53歳のヌノ・サントスが就任し、トッテナム、カンファレンスリーグを制したローマ、ベンフィカでモウリーニョと行動を共にしてきた最も信頼する協力者の一人がマドリーのGKを鍛え上げます。なお、これまでチームを支えてきたアントニオ・ピントゥスとルイス・ジョピスはクラブに残りますが、新体制での具体的な役割はまだ決まっていません。

そして、この新体制が始動した7月10日金曜日、バルデベバスにサプライズで姿を見せたのがエドゥアルド・カマヴィンガです。公式なプレシーズン開始は13日月曜日ですが、自身の去就を懸けてモウリーニョ新監督にアピールするために施設を訪れました。カマヴィンガは期待外れのシーズンを送り、フランス代表としてW杯メンバーから落選、さらにはチャンピオンズリーグのバイエルン・ミュンヘン戦で敗退の要因となる退場処分を受けるなど、困難な時期を過ごしています。2029年まで契約を残していますが、クラブからの評価は分かれており、PSG、チェルシー、マンチェスター・シティ、リバプールなどが獲得を狙っています。モウリーニョ監督は彼のポテンシャルを信じていますが、継続性と明確な指導が必要だと考えており、カマヴィンガ自身もプレシーズンの早い段階から新プロジェクトの有用なピースであることを新監督に納得させようと猛アピールを始めています。(via SPORT)